畠中恵のレビュー一覧

  • つくも神さん、お茶ください(新潮文庫)

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    ネタバレ

    江戸の町を舞台に、器物に宿った妖が大活躍する「つくもがみ」シリーズ。

    本作、てっきりシリーズの続き!?と思い購入しましたが、違いました笑

    ただ、どういう方が書いているのかが分かり、なかなか面白かったです。

    ・・・
    なかなか変わった経歴の方ですよね。

    もともと漫画家志望で、就職歴もあり、漫画家アシスタント経験もあり、その末に文章教室に通い(七年!)、最終的に『しゃばけ』で賞をもらって作家デビュー。そしてその時齢四十を過ぎていたとのこと。

    そんな筆者の、読書論エッセイ(作品を戸建ての家にたとえ、その中に主人公や登場人物が住まう)、過去の名作(文学作品、映画作品)に寄せた小文、書評、はたま

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    2025年08月24日
  • 猫君

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    畠中恵さん初読み。

    江戸時代に20年生きた猫は猫又という妖になって人に化けたり、術を使えるようになってさらに生きるらしい。

    そして猫又になる初年度は猫宿で初期研修を受ける。主人猫のみかんや脇猫のぽん太、鞠姫、白花などが助け合い、成長していく物語。

    少し読みにくい印象でしたが、猫たちが可愛くて結末も楽しいものでした。

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    2025年08月23日
  • わたしの名店

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    店に、料理に、店主に、お客さんそれぞれの情とか思い出とかがある。良さを感じるポイントもそれぞれで店主の動きや店の空気感、その店にしかない癖など、そうゆうところ見るんだーといろんな視点を楽しめた
    素敵な店、料理、発見したこと、感心したこと、その時自分が置かれていた状況とか気分とか合わせて言語化することでより深く色褪せない思い出に残るように思う。そうやって少しでも言語化してみたい。

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    2025年08月22日
  • むすびつき(新潮文庫)

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    生まれ変わりがテーマの一冊。
    妖たちがメインの話が多く、金次や鈴彦姫などが主軸となる短編が入っている。
    たまに「これどうなったの?」という短編もあるが、なかでも『くわれる』が結局どうなったのか描かれていないので謎である。そのうち栄吉の話が出てきたら語られるかな?
    妖がメインの中で、彼らとの時間や感じ方をまざまざと感じる若だんな。死ぬのは怖いけど、縁を手放すの方がよっぽど恐ろしい若だんなに幸あれ。

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    2025年08月19日
  • しゃばけ(新潮文庫)

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    新潮文庫、夏の100冊になっていて手に取った一冊。好きな某アーティストさんの一曲に「お化けは人よりは怖くない」という歌詞があるけど、この本はお化けのほうが怖かったのかな、、目に見えないものも、人も、どちらも相手の立場や気持ちを考えて大切にしようと思った。

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    2025年08月16日
  • とるとだす(新潮文庫)

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    ネタバレ

    藤兵衛が倒れたことで連なる物語。
    長崎屋の〜はびっくりするタイトルで、内容はひどく悲しく淋しい。
    ばけねこつきも手から零れ落ちる砂のように脆い話だったが、その後の彼の人生が全く別のものになっていて安心した。
    未来に待つ別れをそっと滲ませて、それでも一緒にはいけないからいつか巡る江戸を待ち侘びる。

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    2025年08月14日
  • アイスクリン強し

    ネタバレ

    そこまで面白くはなかったです。

    西洋菓子店の真次郎と巡査の若様組と呼ばれる元士族の長瀬達が明治時代の中で人の為に色々頑張る話…って感じでした。

    他レビューで主人公が誰か分かりづらいというレビューが多かったですが、まあ真次郎なのでしょうが長瀬達巡査が主に動いてもいるので小説で一人を主人公としたい人には誰が主人公が分かりづらいという事なんだと思います、私も小説や漫画の主人公は基本的に一人がいいので誰か分かりづらい小説は嫌でした。

    まあ明治時代の西洋菓子を各タイトルに使ってる割にはそこまでお菓子が話に絡んできませんし(毎回少し真次郎が西洋菓子を誰かに届ける、作るの描写があるだけで大部分は明治で起こった事件の話)どちらかというと

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    2025年08月14日
  • いっちばん(新潮文庫)

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    オーディブルにて。
    暇つぶしにちょうどいい内容と、夢中になりすぎない面白さ。
    三途の川から一緒に逃げた冬吉とはここで再会。

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    2025年08月14日
  • ちんぷんかん(新潮文庫)

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    オーディブルにて。
    暇つぶしにちょうどいい内容と、夢中になりすぎない面白さ。
    賽の河原から一緒に逃げた子とはどこかでまた再会しそう。

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    2025年08月14日
  • いつまで(新潮文庫)

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    久しぶりの長編は、若旦那がタイムスリップする話だった。
    悪夢が5年後の未来に繋がった理由は、少し乱暴だが、神仏にも頼りにされる若旦那は、江戸下町の「影」の大物と認識されているんだね。
    しかし、なんとか店の役に立ちたいという気持ちは、なかなか実を結ばない。つらいねぇ。

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    2025年08月14日
  • なぞとき

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    周りの小さな謎を解く
    ばきゅうさん、かげん先生、いつまで、のわりと新参者たちもこうやってどんどん長崎屋に落ち着いていく
    そんで屏風のぞきなんかの古参の安定感が光る回でもあったなと思う

    個人的に屏風のぞきの若だんなを思う気持ちが大好きで最推し妖なんですよね

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    2025年08月13日
  • おおあたり(新潮文庫)

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    ネタバレ

    誰にとってどんなことが『おおあたり』か。

    『おおあたり』栄吉が辛あられを当てるお話。
    儲ける手段やアイデアは生まれてくるものの、人の心は買うことはできない。
    『はてはて』金次のお話。
    自分が大事にしたい場所、自分を大事にしてくれる場所、大事なものを得てしまうと手放せなくなるんだろうなあ。
    『あいしょう』仁吉と佐助が長崎屋に来た際のお話。
    みんな知りたかった話では?若だんなはおぎん様似。
    『暁をおぼえず』
    なんだかほっとする家族と妖の話。
    誰かのためにつく嘘は決して悪いものだけじゃない。
    若だんなの成長が眩しい。

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    2025年08月12日
  • ああうれしい

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    「地位は人をつくる」というが、お馴染みの面々もそれなりに様になってきた。そんな中、代理ではあるが新人町名主が登場する。重責を担えば成長するとも限らないようだ。責任と己の力量を客観視できなければ、立場に溺れてしまうらしい。
    組織の在りかたについても考えさせられた。優秀なリーダーがきっちりと組織を束ねているのは、とても分かりやすく良い組織に見える。けれども、そのリーダーが抜けるとたちまち混乱する。リーダーが迷走したら歯止めが利かない。
    「うちのリーダーは出来が悪い」と、部下が愚痴をこぼしながらも一肌脱ごうと働いてくれる。そんなリーダーのいる組織の方が、健全なのかもしれない。
    人のつながりを大事にす

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    2025年08月10日
  • なりたい(新潮文庫)

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    ネタバレ

    ここからもえどさがしに繋がるのかと思った。
    きっと探し出してくれる誰かがいるのなら、生まれ変わるのも怖くない。
    最近妖たちがとても自由に動くので、若だんなが中心の話がもっと読みたい。
    立派になった若だんなに目頭を押さえる仁吉に口元が緩んでしまう。

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    2025年08月07日
  • わたしの名店

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    著名人の心に残る数々のお店や、極上の一品の物語。どれも美味しそうで行ってみたいけれど、場所が伏せてあったり、行けそうにない場所だったりで、まぁたぶん行くことはないだろうけれども、やっぱり食べてみたい!そう思わせてくれる本だ。

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    2025年08月06日
  • しゃばけ(新潮文庫)

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    タイトルだけ知っていて、たまたま手に取った。
    時代小説かと思ったら妖怪が出てきて、軽い文体で読みやすかった。どういうことなんだろうという面白さもあって、夏目友人帳ぽいなーと思いながら読みました。
    シリーズが山ほどあるようなので、引き続き読みたい。

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    2025年08月06日
  • ひなこまち(新潮文庫)

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    獏のお話がゾッとして好き。
    あとは雛小町というタイトルにつながるお話はちょっと分かりやすかったかも?
    仁吉と佐助と禰々子の喧嘩がすさまじくて面白い。
    みんな幸せになればと願う若だんなの幸せをみんな願っているよ。

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    2025年07月29日
  • やなりいなり(新潮文庫)

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    あましょうがまさかのオチでびっくりした。
    「こいしくて」も「あましょう」もコミカルに始まるも最後は物悲しくさみしい。
    ゆんでめての内容がうっすらありドキドキした。
    厄介な神様を殴り飛ばし若だんなから遠ざける妖たちが愛おしいし「人というのは、死にやすいんで厄介なんですよ」って言う佐助が妖の感性で好き。

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    2025年07月28日
  • えどさがし(新潮文庫)

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    ネタバレ

    時代は江戸から明治へ。
    妖や若だんなを取り巻く人たちがメインの1冊。
    「五百年の判じ絵」と「えどさがし」で佐助と仁吉の過去と未来を知れて良かった。
    今の若だんなと早く巡り合ってくれ〜〜〜!!

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    2025年07月25日
  • なぞとき

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    いつも通りの若旦那と妖かしたちの日常の短編集。
    今回は物語の進展は何もなく、ちょっとした謎を、長崎屋の面々が解いていく。佐助がなぜ怪我をしたか、なぜ若い娘が一方的に破談になったのか、などささいな謎ばかり。

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    2025年07月23日