畠中恵のレビュー一覧
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私は面白かったです。
「アイスクリン強し」も読みました。
その前に、「明治・妖・モダン」「明治・金色・キタン」も読みました。時代が同じ頃です。
「アイスクリン強し」は、この「若様組まいる」と主要な登場人物がかぶっていて、若様たちの友、皆川真次郎が主人公。若様たちの中には、園山さんのように、個性が強い人もいるので、気になっていて、「若様組まいる」で若様たちの一人一人が少しずつわかってきて楽しかったです。
ピストルが一般の人にも、お金さえあれば買えたとか、まだ色んなことが、手探り、だましだましだったのだなあと思います。なんとなく納得いかない部分もあるけど、短編集の「アイスクリン強し」より読み応えあったし、これは時代ものとかミステリーというより、青春ものという感じです。
メッセージ性とか、妖怪のような怪しさとか、大どんでん返しなど求める方にはお勧めしませんが、明治版の青春群像劇という感じで、楽しめば、いいと思います。
続きの「若様とロマン」も読みたいです。 -
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待望の、シリーズ第12弾!
夢の中で会える愛しい人…みたいな作品。
抱えて布団に入ります(笑)
『跡取り三人』
店主の器って言うのは本当にそれぞれですね。
『こいさがし』
今時ギャルみたいな於こんちゃん。
ベテラン女子社員が手を焼く、新入社員OLみたい!
『くたびれ砂糖』
こちらは、今時バイトくん?
というか、栄吉も…ということは若だんなも、もう“若いもん”に手を焼く年齢になったということですよね?
『みどりのたま』
こういう、ちょっと迂闊なところにも萌えるな~仁吉さん。
『たぶんねこ』
全編通してですけれど、若だんなの優しさは計り知れないなあ、と思います。 -
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しゃばけシリーズ第11作。冒頭で『お願いです、助けて下さい』と書かれた謎の木札が出てくる。全5編とも、一太郎に困りごとが持ち込まれるというパターンである。
「ろくでなしの船箪笥」。祖父の形見にもらったという箪笥が開かない。本家は中を確かめさせろという。この箪笥を一時預かっている店では、怪異が続出し…。こんなところに大ヒントがあったとは。最も困っていた者の正体とは…。
「ばくのふだ」。怪談で評判の噺家。一方、おなじみの広徳寺の寛朝が、お札が効かなくなり困り果てる。噺家の正体と、どう繋がるのか。ミステリーとしても意外性があり面白いが、結局、一番怖いのは人間ということか…。
「ひなこまち」。現代で言うところのミスコン「雛小町」の話題で、江戸は持ちきりであった。うまくいけば、大名の目に留まるかも…。便乗して悪い商売をする奴らをとっちめる、捕物帳的な1編。もうちょっとしっかりしなさいよ、お父さん…。
「さくらがり」。珍しく花見に行くことにした一行。場所はあの広徳寺。となれば、何かが起きるのがお約束。ある妖がお礼に薬を持ってくるが…飲めるかこんなもん! 夫婦の難しさは現代と同じ。武家ならばなおさらである。
「河童の秘薬」。タイトルがそのまんま。簡単に述べると、先の4編の続きというか、完結編である。そんなところがそのように繋がっていたとは。○の中だけに、何だか騙されたみたいだが、めでたしめでたし…なのか?
前作『やなりいなり』と違い、全5編が最後に繋がるなど、なかなかひねっているが、安定期を感じさせるのは同じだろうか。一太郎自身が危機に陥ったり、トラブルに見舞われる展開は、ここのところ見られなくなっている。
たとえて言えば、『妖怪ウォッチ』の乗りに近い気がする。『妖怪ウォッチ』はいい意味でマンネリであり、実は大人が見ても面白い。何より、安心して見ていられる。しばらくややマンネリな路線で行くのか、嵐の前の静けさなのか、はてさて。 -
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ネタバレ2015/9/14
ちくしょう!お寿ずさん殺しやがって(作者が)!
なんだい!お由有とくっつけるんじゃないだろうね!?
もう読むもんか!フン!!
って思ってた前作。
でもドラマもやってるしー、続きがあるなら気になるしー、で読んじゃった。
読んでよかったけどさ。
絶望の物語は大嫌いだけど絶望から立ち直っていく人の様子は感動的だものね。
それを見せるためには絶望がいるしね。
でも嫌いなんだもん、暗い話や悲しい話。
楽しいばっかりじゃそれもまた物足りないけどさ。
麻之助が悲しいのを見てるのもつらいけど、簡単にお寿ずさんを忘れて立ち直られても腹が立つ。
流石というか、そこら辺がいい塩梅で傷心の麻之助がせつなかったり周囲の人の優しさにほっこりしたり笑う麻之助にうれしくなったり、心地よい感情の起伏を感じました。 -
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久々に読んだ、しゃばけシリーズ第10作。前作『ゆんでめて』、前々作『ころころろ』は、全編を通した仕掛けが施されていたが、通常のフォーマットに戻っただろうか。
「こいしくて」。ただでさえ病弱な一太郎なのに、長崎屋がある通町界隈には厄病神が溢れる。その原因とは…おいおい。知られざる江戸の防衛システム。神様も人間と同じということですか。後始末をどうするのか、気になる。
「やなりいなり」。長崎屋の離れに現れた奇妙な霊。一方、日限の親分はある事件を追っていた。最後にどう繋がるかや、霊の正体など、意外性があって面白い1編。あまりにも相手が悪かったねえ。そして、「彼」の運命は。
「からかみなり」。一太郎の父、藤兵衛が長崎屋に帰らない。事件に巻き込まれたのか? しかし、佐助や仁吉は一太郎を外に出してくれない。しかたなく離れで推理する…という、安楽椅子探偵的な1編。前にもこんなパターンがあったような。
「長崎屋のたまご」。空から降ってきた謎の玉子。鳴家(やなり)たちがいたずらして、玉子はどこかへ行ってしまった。深刻な事態の割には、ドタバタ劇のような乗りで、楽しい1編。それにしても、100人(?)もいるとは。どんな姿形なのだろう。
「あましょう」。外出もままならない一太郎が、久々に栄吉と話したいと懇願する。ところが、行ってみると店先では男2人が揉めている…。一太郎が首突っ込む理由はないだろうという突っ込みはさておき、男ってやつは…。最後の真相に驚く。
シリーズ第10作ともなると、かなり安定期に入った感があるかな。各編冒頭に、江戸時代のレシピが掲載されているのが、目新しいといえば目新しいが、料理をネタにした話は過去にもあったはずで、さほどレシピに意味がないような…。
固定ファンにはこのままでいいのかもしれないが、畠中恵さんは、この物語にどう区切りをつけるのだろう。一太郎はいつまで経っても病弱なままで、長崎屋を継ぐことはあるまい。熱心なファンではない僕だが、読み進めるほど一太郎の将来が気になる。