あらすじ
ふうわり心が温まる畠中恵ワールド。ドラマ化もされた大人気「まんまこと」シリーズ第1弾!
江戸は神田、玄関で揉め事の裁定をする町名主の跡取りに生まれた麻之助。このお気楽ものが、町の難問奇問に立ち向かう。
ある日、女好きの悪友・清十郎が「念者のふりをしてくれ」と言ってきた。嫁入り前の娘にできた子供の父親にされそうだという。本当の父親は一体誰なのか!?
「まんまこと(=真真事・ほんとうのこと)」を麻之助が解き明かす短編連作シリーズ。
解説・吉田伸子
※この電子書籍は2007年4月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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時代小説はほとんど読んだことがなくて、今までに読んだのは江戸ファンタジー『しゃばけシリーズ』くらい
江戸時代が背景の小説が読みたくて
『しゃばけ』と同じ畠中恵の『まんまこと』読んでみました
江戸の青春グラフティ
めっちゃ面白かった
この続きも読む予定です
わたし的江戸ブーム来てます
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しゃばけシリーズとはまた違うシリーズ。
16歳までちゃんと育っていたのに、16歳からお気楽な感じになってしまった、名主(江戸時代、簡単な揉め事とかを解決する人)の息子の麻之助。
お気楽な感じなのですが、推理力は人一倍あり、色々な事件を解決していきます。
しゃばけシリーズより、少し大人な感じの話になっています。
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古名主の息子、麻之助と親友の清十郎、吉五郎の三人組の
青春時代短編小説。
主人公はお気楽ものの麻之助だが、しょうもない男のようで、
かなりしゃんとして難問奇問を解いています。
“しゃばけ”シリーズは人外のものたちとの関わりが
各物語に散りばめられていますが、
こちらは純粋に人と人との関わりが物語を紡いでいます。
ほろ苦い過去の恋から脱却できるのか?
武家の娘お寿ずとのことは?
麻之助自身も抱えている問題をこれからどう解決できるのか、楽しみです。
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麻之助と清十郎、吉五郎との友情、麻之助の淡い初恋、麻之助とお寿ずとの恋の行方、麻之助の機知に富んだお裁き、どれもとても面白かった。ちゃらんぽらんのように見える麻之助だが、遊び歩くことも世間を知るという意味で名主になるには役に立つことだと思えた。遊ぶけれど清十郎の弟をかわいがる優しい、温かい人物。勇敢なお寿ずとは良い夫婦になりそうだ。
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しゃばけシリーズとは一線を画す、江戸もの物語です。どんな話の展開になるのかと最初は疑問だったんですが、しゃばけに引けをとらない、おもしろいシリーズです!
主人公・麻之助を中心に、個性溢れる仲間が町の問題を解決していきます。しゃばけと中身が被りそうで被らないあたりが著者の腕前。おもしろかったです。次も読みます。
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お江戸の町人、ハートフルミステリー?。
遊び人・お気楽人設定の、でも粋な感じの町名主の息子が主人公。
人情ひっくるめて、「いいところ」で手打ちにする感。
面白かったと思います。
途中散りばめられていた伏線的な話は、行き過ぎた想像をちょっとさせるけど、実際は、主人公イメージと変わらず、そこまでのことはありません(笑)。
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<目次>
略
<内容>
しゃばけシリ-ズの著者の本。江戸は神田の町名主の家の若だんな(高橋麻之助)とその友人たちが、例によって事件に巻き込まれながら、無事に解決していく。しゃばけシリーズと似た点も多いが、「妖」の手は借りないし、主人公の淡いけど恋愛沙汰も関わっていく。江戸風情をしっかりと書き込んだ作品だ。
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畠中さんの作品は初めてでしたが、面白い!マジで。
どれくらい面白いかというと、早速続編を購入したほどです。
・・・
舞台は江戸。お上に訴え出るほどでもなく、長屋の住民同士で解決できる範疇を超えている、そうした「中くらい」のいざこざ・もめごとは、町の名主が裁定していたという。家の玄関前で裁定していたので、そうした名主を「げんか」というとのこと。
主人公は神田界隈の名主の跡取り息子、麻之助。
これがまた、16歳の時まではしっかりした子だったが、突然「真面目さ」をどこかで失くしてきてしまったかのようにチャランポランになってしまった。
この麻之助と、女性に事欠かないイケメン色男清十郎、そして堅物の同心見習の吉五郎。彼ら三人が織りなす、エンタメアクション系+推理系人情系時代小説?
・・・
さて、本作のどこがよいか、というとやはり主人公なのです。
決断が遅いとか、責任を持ちたくないとか(結婚とかいや)、実家住まいながら、我儘言い放題のちょっと面倒な若者笑 ただ、心の奥底ではとても素直で真面目、そして茶化しながらも筋の通った裁定を時に親の代わりに下したり。
何というか、ギャップ萌え的というのでしょうか。
そして、全編通じてじわじわと描かれる、敗れた恋への後悔。そう、きっと麻之助をチャラチャラへらへらに変えたのはその失恋!
そして、その対象がめっちゃ近くにいたりするのです。このあたりも見ものです。
・・・
ちなみに内容は、連篇となっており、少しずつ前後に関係があります。
各話で事件が起こります。「この子はあなたの子よ」とか、堅物の半ボケ老人が昔の恋(架空)を語るうちに本当にその恋人の娘を騙る女性が出てくる、とある植木が誰のものか、親友清十郎の弟が誘拐される、とか。
こうしたトピックが、「まんまこと」「柿の実を半分」「万年、青いやつ」「吾が子か、他の子か、誰の子か」「こけ未練」「静心なく」の六篇構成に散らされ、ある意味テレビドラマのごときの印象でありました。
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ということで、私にとって初の畠中作品でした。
ハマる雰囲気たっぷりです。麻之助とお寿ずの偽装結婚が、本当の恋になるのではと期待しつつ、次の作品は少し時間をおいてから読もうかと思います。
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しゃばけとは、また違った設定ですが、テンポ良く事件を解決して行くため、楽しく読ませて貰いました。麻ノ助さんとお由有さんのこれからが気になります。
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名主の遊び人?のような意外と真面目なような息子麻之助の時代物人情ミステリ。ミステリ部分は軽く、失った恋は重く切なく、友人仲間は温かく。
面白いけど、畠中さんの本は主人公の性格がいつも似通っているような。飄々としていて、アクがなく、隠れハイスペック。
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町名主の跡取り息子とその悪友2人が、
身の回りの問題や謎を解いていく。
どこぞの若旦那と違い妖の力は借りられないが、
娑婆で鍛えた問題解決能力(物理)があるので、
こちらも安心して読める。
酸っぱいような苦いような過去や現実。
のほほんとしているようで、少し重い話。
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町名主、初めて知りました。
しゃばけシリーズより好みかも。
お気楽な性質、と見せかけつつかつての恋を忘れがたく引きずる主人公と。女にゃ滅法モテるその友人と。
多くは語らない江戸の女たちが抱えた理不尽な思いと芯の強さと。
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NHKの時代劇がきっかけで原作も読んでみましたが、単純に面白い!
毎回起こるちょっとした事件の謎解きはもちろん楽しめますし、江戸時代の風俗も垣間見えて興味深い。
また一話完結型ではあるけれど、麻之助がいかにして道楽ものになったのか?という謎などもあり、続きが気になる展開!!
キャラが立っていて、さしずめ時代物の男子群像劇といった感じがします。
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「しゃばけ」などの若旦那シリーズと比べると、こちらのほうが内容がやや一般的といえるだろうか。最近NHKの時代劇シリーズにも採用されていることから、万人受けするとみられているのではないだろうか。人情物としては危げない内容だと思う。表現は細やかで、時代劇のシリーズものにありがちな手抜きな感じはしない。
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しゃばけシリーズと違い、妖怪は出てきません。
少し大人の、ちょっと恋バナもありの、シリーズ。
主人公が難事件を解決していく趣向はここでも楽しめて、しかも、そこに織り成される人間関係と、人間というものに注ぐ、作者のあたたかい目が読んでいてホッとする。
畠中さんは、おじいちゃんおばあちゃんのものだと思っていた時代物を、私たちの年代が楽しく読めるように導いてくれた作家。
ちょんまげや月代なんて、萌えられっこないわ~なんて思っていた昔が嘘のようです。
男三人でつるむ、親友の関係がいいなあ。
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「しゃばけ」シリーズの畠中恵の江戸庶民ものの別シリーズ。
両方とも町民の跡取り息子が主人公だが、しゃばけの一太郎が病弱で妖(あやかし=妖怪)に囲まれて暮らしているのに対し、まんまことの麻之助は、やんちゃな遊び人でお気楽に過ごしている。でも二人とも、賑やでいなせな江戸市井で活き活きと活躍していく。
江戸は神田の町名主の跡取り息子麻之助は、嫌々ながら父親の名代として町内の揉め事の仲裁を任される。町内の者たちは、このお気楽ものが本当に仲裁を出来るのかと心配するが、意外とちゃんとした裁定を行っている。
お、なかなか鋭い推理だね。えっ、そう裁定するの、憎いねぇ。う~ん、なかなか粋な計らいじゃないか・・・!
子供の頃は勤勉実直で町内の評判も高かった麻之助は、16歳を境にやんちゃなお気楽ものに豹変する。なぜ?その謎は、本篇の最後のほうで明らかになる。う~ん、ちょっと切ないねぇ~。
読み始めると、一気に引き込まれた。こりゃぁ面白い小説だ!
しゃばけの一太郎と妖たちとの掛け合いも面白いんだけど、あの病弱でこれからどうするんだろうと思う。あのまま布団の中で大人になっていくの?小説として、どう発展させるんだろう・・・。
その点、麻之助のこれからの活躍は楽しみだ。次の文庫本が出るのが、今から楽しみです。
Posted by ブクログ
久しぶりに再読。町名主の跡取り麻之助と悪友達が方々から持ち込まれる難題に挑むお話。しゃばけシリーズと同様にメインのキャラクター達皆に芯があって心優しく、心が和らぐ。麻之助の淡い恋物語も、家同士の結婚、という背景が強い時代だったしなあ…と切なく、儚い気持ちになる。
Posted by ブクログ
もめごとの裁定をする町名主の跡取り息子、麻之助。
悪友の清十郎、吉五郎とともに巷の揉めごとを解決していく短編集。
畠中恵作品らしく、ハラハラするシーンはありつつも、穏やかに読み進められる一冊でした。
Posted by ブクログ
本書を読んで町名主という制度を初めて知った。
江戸の揉め事を解決する人情物語の連作短編集ですが、しゃばけシリーズとは趣きが異なり全て人間の知恵と捜査で解き明かされていきます。
ただ、単なる円満解決ではなく少しだけ当事者が自らの行動を顧みて反省する余地を残しているところが温かな余韻に繋がるのだと思う。
麻之助の叶わない恋心の行く末はいかに。
Posted by ブクログ
しゃばけシリーズじゃなくてもやっぱり面白い!畠中さんの時代小説!!!!なんでかってくらいの安定のストーリー。今回はしゃばけシリーズから一転して、主人公がイケイケだもんで、キャラ的にはこっちの方が好み。
とっても。
やるときゃやる!ってんで、みていて爽快感抜群!!!
時代もの人情時代劇だ。一つの物語がそれぞれ安定の面白さで30冊くらい続いててても淡々と読めそう。
時代劇なのに、あまり小難しい言い回しも抜きで、現代人が読んでてスッと頭に入ってくるような言葉に
雰囲気を変えないくらいの程度で説明してくれるのが、畠中さんのすごいとこだと思う。
あの時代もの特有の、なんとか町廻りなんだか右衛門家、なんとか方。とかなんとかこんとか、とにかく漢字と前置きと名前につく肩書みたいのが長い長い。そして、誰のなんだかさっぱしわからんのだよね。
で、だれ!?
みたいなね。
それがいいのかわるいのかわからないけど、わたしゃわからんね。そういうのないのよ。そして、わかりやすく、昔のお巡りさんですょーみたいなのを時代劇風に教えてくれちゃう畠中さんの上手な言い回しがとってもわかりやすい。
時代劇苦手人間もこれなら絶対読める!!!
Posted by ブクログ
町名主の跡取り息子を主人公にした、江戸時代の日常の謎もの。
意外と、主人公が暴力的なのが特徴でしょうかね?(^^;
しゃばけのシリーズが妖怪がでるファンタジー要素があるのに対し、こっちはもう、普通の人達ばっかり。
どちらかというと、こっちの方が読みやすい感じかな。
ストーリーにひねりが少ない分、あれ?ってことがないというか。
恋愛要素の強いのも特徴的かな。