小川糸のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ久しぶりの読書。あっという間に読み終えた1冊。
読んでいる最初のうちは千代子と泉の出会ってからのあまりにも早い駆け落ちに面食らってしまって読みながら恐らく眉間に皺が寄っていたと思う。でもだんだんと彼女らのやり方に、ペースに慣れていって自然とページを捲っている自分がいた。マチュピチュ村の住人のような距離感で彼女らを見守っていたように思う。
以前小川糸さんの「ライオンのおやつ」を読んだときも、死という題材を扱っているにもかかわらず温かい気持ちになったのを思い出した。今回の「にじいろガーデン」はよりしんどくなる場面が多くて終始温かい気持ちになるというわけにもいかなかったけれど、小春日和のようなじんわ -
Posted by ブクログ
ネタバレ両親が離婚し、どちらも相手が引き取ると思って置いてけぼりになった少年が、一度祖母に引き取られ一緒に暮らすものの、幼い頃闘病していた際に服用していた薬の影響でこれ以上背が伸びないことが分かり、祖母の負担になりたくないという思いと幼い頃に両親と一緒に見たサーカスへの憧れからサーカスに入団するお話。
キャラクターはそれぞれ料理の名前が付いていて、性格もポップな感じなので絵本みたいなビジュアルを想像させられます。
結構重い家庭環境についてはサラッと書かれているのみで、サーカス団の内情みたいな話がメイン。主人公が技を練習し始めるのは最終盤、サーカス人生これから!てとこで終わるから、終わり方はちょっと物足 -
Posted by ブクログ
相変わらず軽やかに飛び越えていく人だなあ、と感心する。
「やる」と「やらない」の間には割と存在感のある壁みたいなものがあると思う。その壁を、それほど助走をつけることなく軽く飛び越えていく。
例えば「手作りアイス」。いくら特別な材料が必要なく作り方が簡単だとしても、それを「やる」と「やらない」の間には心理的なハードルがある。
だってアイスだよ!?アイスって作るものじゃなくて買うものじゃない!?笑
そうやってハードルを簡単に越えていくところが小川さんのすごいところであり、自分が欲しているものだと感じた。
小川さんの描くエッセイは、例えるなら色鉛筆画だと思う(意見には個人差があります)。ふわっと -
-
Posted by ブクログ
「 椿の恋文」を書かれた頃の小川糸さんの日記エッセイ。後半は山小屋での暮らしが綴られていて自然に囲まれた生活の苦楽も興味深い。
小川糸さんの最近の小説はいくつか読んだけれどエッセイは始めてで、ペンギンって誰?とググりながら読み進めた。
糸さんの小説では様々な葛藤を乗り越える女性の思いに共感することが多い。
エッセイだけを読むと大変なこともあるだろうになんと優雅な暮らしぶり…と思ってしまう。
まるで女性達の葛藤など無縁のようにさえ思えてくる。
けれど、きっと彼女なりに今までの人生の葛藤が森の中での生活で浄化されているのだろう。
山小屋暮らしの苦労や孤独もそれらを乗り越えたからこそ、楽しみに変 -
Posted by ブクログ
感想
主人公はどこが影がありつつも何気ない日常にも心を豊かにすることで様々なことを感じ、ゆったり生きる。
そのような雰囲気を栞から感じた。
春一郎は既婚者で不倫なの?そこがずっと明らかにならないからモヤモヤ。読み飛ばしたかもしれないけど。妻子いる割にそっちをほったらかしてデートに行く心境が理解できん。
両方相手出来るということは起用なのだろう。
あらすじ
横山栞は谷中でアンティーク着物店を営んでいる。離婚した両親と花子、楽子の妹とは別にお店の2階で一人暮らしている。
ある日、父親に似た木ノ下という男性が店に訪れ、交際が始まる。その他に多くの着物を安く売ってくれた老人のイッセイさん、