小川糸のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
初めて読む作家さん。
ゆったり読み手を包み込むような…と思いきや、言葉選びや展開はなかなか衝撃的。清さと穢れが一緒くたに投げ込まれてマーブル模様のように混ざり合っている小説。
素材やレシピ、調理の描写が、とてもこまやかでプロフェッショナル。意外性のある組み合わせで、どんな味なのかな?香りは…と想像しながら読むのが愉しい。そして、命を頂く行為を、目を背けたくなる瞬間まで余さず書き切る覚悟の据わった姿勢。イタリアの文学賞バンカレッラ賞「料理部門賞」を受賞、なるほど、わかる気がします。
お店の佇まいや、店内に流れる時間はナチュラルで静謐。食に関する感性は五感に染みわたるようで、スピリチュアルな域 -
Posted by ブクログ
ネタバレ喫茶店にまつわる短編集。
全作通じてほっとできる話で、安心して読むことができた。
ルノワールは、おもしろかった。
パワーあふれる話にワクワクした。
お互いがビッグではなく、そこそこなのがとてもよい。
偏向主義の編集のことなんて、吹っ飛んだのではないだろうか。
私も落ち着くルノワールでは、時々時間をつぶさせてもらっている。
まぁぶるはおかしくて、ん?となって読み返してしまった。
お昼ご飯は、もちろんナポリタンを食べた。
ラスト浮島は、じんわりした。
読みながら、母はお煎餅をいただいてから昇っていったのだろうと思った。
食べさせてあげたかったから、このお話に少し救われた気持ちになった。
私は