小川糸のレビュー一覧
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ネタバレ優しげな物語を描く作者とは知ってたけど、本音としては「まあ、こんな感じだろうな」という範疇で特別驚きや感動は無かった。というか、単純に読み手の性別や年齢によって大きく受け取り方が違って自分には刺さりきらなかったというところか。
主人公のまりあが妊娠とか、失踪した夫を探して島に来るとか、そういうのはさておき、なぜか島に滞在することになったとして十ヶ月!?とか夫の件は…?とかなんか妙に現実味の無さを意識したのが多分楽しみきれなかった敗因。
失踪の原因とか、帰るに至った経緯とかオカルトにより切らず。ちょっとは回収して欲しいものである。
でも、「努力すれば全員が天才になれるはず」とか「命を産み落と -
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【三浦しをん、西加奈子、中江有里、美村里江、宇垣美里、清水由美、山田ルイ53世、塩谷舞、稲垣えみ子、道尾秀介、ジェーン・スー、岡崎琢磨、バービー、朝井リョウ、瀬尾まいこ、佐藤雫、清水ミチコ、あさのますみ、畠中恵、はるな檸檬、小川糸、久住昌之、川内有緒、澤村伊智、朱野帰子、最相葉月、藤岡陽子、森見登美彦】
という顔ぶれの方々が、それぞれ"自身が名店だと思うお店"を紹介している一冊。その店はもちろん実在する店。(現在、閉店してる可能性はある)
いやー、なんか人が好きなお店っていいやんね。好きって必ずしも「ここのこれが絶品!」っていうだけじゃなくって、別に特別美味しくなくても好 -
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小川糸さんは命の尊さ、儚さ、強さを書くのが本当に上手な方だと思っていますが、本書はそれをまざまざと感じるお話でした。
子供を身籠ったのに夫が姿を消し、過去に2人で訪れた島へ半ば自暴自棄になり訪れた主人公・まりあ。
島で助産院を営む亀子と出会うところから物語は始まります。
南の島(モデルは石垣島あたり?)ならではの、のびのびとたゆたうような時間の流れや、全てを包み込むような海の雄大さ、自然の恵み。それらを文章から感じ、脳内では自分も旅をするような気持ちで読みました。
ハイビスカスの天ぷら、食べてみたい。
最初は屍のようだったまりあも、島で過ごし働くうちに生気を取り戻し、自分のこれまでの人生 -
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小川糸さんの短編集。
“食”にまつわる七つのストーリーが収録されております。
“食べ物”系の話って“ほっこり”をつい期待してしまいがちなのですが、本書は温かいお話も勿論ありますが、ほろ苦いお話や、わけわからんぶっ飛び系のお話(後述)まで様々な“お味”が詰まっております。
ただ、どのような背景であっても“美味しいものを食べる時は幸せ”ということは共通して伝わってきますね。
各話、料理の描写が美味しそうなのですが、特にそそられたのが、
「親父のぶたばら飯」ですね。
“中華街で一番汚い店”だけど料理の味は絶品、という所謂“きたな美味い店”で提供される、極ウマ中華料理の数々がもう・・。
“アラびき -