小川糸のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ごはんの美味しそうな描写がたくさんあって、人と人との優しい繋がりを描く物語を想像しながら読み始めたら、実際には母と娘の仲直りを軸にしたお話だった。
序盤は少し独特の空気感があって、現実とは少し距離のある世界観に感じられて、なかなか物語に入り込めない部分もあった。
でも、あることをきっかけに、初めて母の過去を知って、自分の認識してた母と実際の母がだいぶ違ってることがわかる。
限られた時間の中で、自分にできる最大限の親孝行をして、空っぽになってしまったときにわかる母の真意。
人ってわからないな、と。
関係性とか、知っている期間とか、そういうの関係なくて、ちゃんと知ろうとしなくちゃわからないん -
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Posted by ブクログ
小川糸さんの”生”と”食”の物語。『食堂かたつむり』『ライオンのおやつ』に続く第3弾ということで読んだ。
前2作と比べてしまうと、話の内容はちょっと暗くて、重い描写が多い。
小鳥と理夢人が出会うまでの時間は、それぞれの過去の話が重いので、読んでいても苦しい。
小鳥がコジマさんの介護を引き受けて、コジマさんを受け入れてから、やっと小鳥の人生も好転していくので、少しラクに読めるようになる。
小鳥の人生の暗さに比べて、理夢人は出生は複雑だけれどオジバに育ててもらえたおかげで、純粋に育っていく。育つ環境はやっぱりその人となりを決めていくものだから、大切なことなんだと思った。
小鳥と理夢人が出会ってから -
Posted by ブクログ
食事にまつわる7つの短編集
「バーバのかき氷」
認知症のバーバの食べたいものを探す。
それがかき氷だった。「腐敗するとこと発酵することは似ているけど違う」。
人間もそうだったんだ…。
「親父の豚バラ飯」
とにかく美味しそう。「残さないできちんと食べる相手だったら、財布を任せても大丈夫」
これは真理。
「さよなら松茸」
そこはかと漂う悲しさ。
自分の知らない恋人の本心。
それがわからないから別れが訪れる。
「こーちゃんのおみそ汁」
とても心温まるお話。
おみそ汁を丁寧に作りたくなる。
「いとしのハートコロリット」
だいたい一人称の話は「意味がわかると怖い話」風になる。
そういう話。