小川糸のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
この本の存在は知っていたが、ライオンにもおやつにも興味が無かったのでスルーしていた。ある日、妻が珍しく「この本星5だわ。私も終末はこんな場所で過ごしたい」と言ってお勧めしてくれたので読んでみる。
担当医に余命を知らされ、終末期を瀬戸内の小島で過ごすこととした主人公。ライオンの家と呼ばれるその場所で週に一度思い入れのある「おやつを」作ってくれる。
死について興味がある。私も終末期は海の近くの家に住み、津波とともにこの世を去るのを一案にしている。
QOLは知っていたがQOD知らなかったな。温かな物語を読み、死について考える機会にもなった。
タイムリーな事に、帰省した時におはぎが出てきて、以前は「死ぬ前にばあちゃんの作ったおはぎを食べてから死にたい」と思っていた事を思い出した。食べたおはぎは美味しかったが、そこまでではなく、私の舌の好みが変化したか、祖母の娘が作ったおはぎは祖母のおはぎは作れないのか、と思いながら食べた。
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Posted by ブクログ
ネタバレ恋人に全財産を持ち逃げされ、住む場所もお金も、そして声も失った…。
少々衝撃的な物語の幕開けだったが、故郷で料理を通して倫子が自分を取り戻していく様子に、彼女なりの『生きる』ことへの執念を感じた。母親との確執についてもう少し背景描写があれば、母親との別れに向けて倫子の気持ちが大きく動く様子がもっと鮮やかに感じ取れたのかも?という気もしたが、最後は母親からのメッセージで生きる気力と声を取り戻せて良かった。
料理の過程では、豚や鳩を捌いて食べる描写が生々しく、『血』や『内臓』の存在をありありと感じて読み進めるのが少し辛い部分もあった。でも倫子がそれだけ『生きる』ことを諦めていないということ、そして、何事も綺麗事だけでは済まされないのだという泥臭さを感じて、この物語全体に力強さと太い軸が加わっていたと思う。 -
Posted by ブクログ
小川糸さんの日記のようなエッセイ。
時は2020年コロナ禍。東京オリンピックの動向とか、ベルリンから帰国して日本でステイホームをする中で小川さんが感じ取ってきた日々の記憶。
オーガニックの石鹸や食べ物は今やネットで豊富に安く簡単に手に入るけれど、
自分でいちから作って楽しむこと、発見すること、味わうこと、感謝することを大切にしている。
梅干しを作るなんて私は考えもしなかった。
『ツバキ文具店』『キラキラ共和国』『椿ノ恋文』3部作ファンとしては、鎌倉のパラダイスアレイのニコニコパンが出てきて沸いた。あれ、杏が入っていて美味しいんだよなぁ。