小川糸のレビュー一覧
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装画はくのまりさんが描かれているらしく
絵に一目惚れしてどんな本なのか気になり読みました。
瀬戸内のレモン島にあるホスピス「ライオンの家」
そこに担当医から余命宣告させられた33歳の
海野雫は人生最後の日々を過ごすことになった。
人間、生まれ方は選べないけど死に方は選べる。
この言葉を実感しました。
ゲストの思い出のおやつが物語に登場します。
おやつを食べる前にリクエストした
おやつの解説とゲストの思い出を読みあげていて
どれも美味しそうで読んでいて食べたくなりました。
タヒチ君と雫がドライブをする話にワインがでてきます。そこで知ったのですが、
ワインの雫が流れた跡をワインの涙といい -
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ネタバレ2014年の日記エッセイ。
前作(「今日の空の色」2013年日記エッセイ)の後半から犬が登場してきたので、その犬のコロちゃんとたっぷり時間を過ごしていくお話なんだろうな~と思ったら、やっぱり糸さん、あちこち国外に出かけます。
まずは友人たちと南インド。ここではアーユルヴェーダを通して癒しの時間。
そのあと、仕事でスイス、フランスへ。
夏にはドイツ・ベルリンに夫婦で約2ヶ月過ごす。この滞在期間にフランス、スイス、北イタリアへ小旅行。美味しそうなものがたくさん登場する。さすがグルメ夫婦だ。
この合間に、週に2~3日一緒に過ごしている犬のコロちゃん(男の子)を溺愛する様子が綴られている。私は猫派で -
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ネタバレ主人公が地元の田舎に引っ越すところから物語がはじまるのでもうこの時点で引き込まれた。これ好きだなって思った。
好きな本はやっぱりところどころ印象に残ったシーンがよく記憶に残っていて、
彼氏にありとあらゆる物を盗まれて絶望するところ(主人公は反応薄く感じたけど読んでいる私の方がショックだった)や、お店を開いてそこに訪れる人たちの物語の雰囲気の良さ、自然豊かな環境、飼っていた豚を解体して食事にしていただくところなど全てがもう魅力的で素敵で読んでいてとても楽しかったし癒された。
解体するところは辛く感じたけど、ものすごく食事に対する意識について考えさせられた。
辛いけど実際当たり前に食べているの -
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30代で癌を患った雫が、終の住処として選んだライオンの家と呼ばれるホスピスでの様子が描かれている。
半年前に癌で父が他界した。余命宣告を受けていたにもかかわらず元気そうだったし、自分の生活や仕事が忙しいことを言い訳にして、きちんと向き合わなかったため、環境のよいホスピスを見つけてあげられなかったこと、お見舞いにもあまり行かなかったことなど、本書を読みながら色々な後悔を思い出した。小さい頃の父との楽しかった思い出を懐かしむきっかけにもった。父が最後に食べたかったものは何だったんだろう。。。
雫と周りの人々が交流する様子を読むことで、私は父を弔えた気がする。何となく今読む必然性のようなものを感じ -
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ネタバレ良すぎた!!!!
青山美智子さんと小川糸さんのお話を読みたくて買ったけど、それ以外の初めて出会った作家さんたちのお話があまりにも良すぎて、1話1話余韻に浸ってたら読むのに時間がかかってしまった…。
どのお話もすごく素敵なお店(喫茶店)が舞台で、ああこんなところに行きたいなあ…と思いながら物語に吸い込まれていった。
元々お目当てだったお二人の短編ももちろん良かったけど、個人的に斎藤千輪さんと竹岡葉月さんのお話が刺さった。
特に竹内さんのお話、いいお話だ〜と思ってたら「!?!」な展開になって、そしてさらに「???」となって…。
こんなほっこり話で一転二転することあるのかとびっくり。
ここで出会 -
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ネタバレ最後大泣きした
死に向かう人を描くって、すごく難しいと思うけれど、めちゃくちゃ丁寧に描かれていた
今を大切に。
あと、すごくすごく、人に対する尊厳を感じた。
残された人が後悔しない、というか、雫さんの生き様を受け入れて尊敬している終わり方がすごくすごくよかった。
お父さんが、雫さんをとても愛しているし、でも最後の時に呼ばれなかったことや知らない雫さんがいたことを、自分のせいで苦労したとか思うのではなく、これが雫さんの人生で雫さんが本当に強い人だと感じたところが、とてもとてもよかった。
生きていることを感謝して生きたい、自分の人生を全うしたい、死んだ後も自分の人生に他人のせいと思わせるよ