小川糸のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
棚差しで目が合った本。
なんだかんだ、著者は読んだことがない。
なんかうわさ(?)によると、「面白い本とそうでない本の落差がすごい」らしいけど(笑。どういうこっちゃねん)果たしてこのタイトルはどうかな~、と、思ったら
個人的にはあたりでした(失礼)。
面白かった!
こういう話とは思わんかった。途中から
「あっ、こっちにいくん!?」
ってなって、そこからは先の展開が知りたくて怒涛のようにページをくった。
各章で視点が変わるのもよかったし、視点が変わるから生活や人間の解像度があがるのに、全員の「心のやわらかい部分」(いわゆる根っこのところ)は明確に書かれていない、と、いうか、自分の視点のときにそのあたりを(当人に)描写させないのが、おもしろいなあと思った。
(わかりにくい)
(わりと大事なことは客観的に書かれていたというか)
あけすけさがないというか、つかみどころがないというか。
生々しさがないというか?
どこか、ふわっとした感じで最後まで読めるのが、なんだかいいなと思った。
もしかすると著者はそういう雰囲気の作風なんやろうか。
もちろん他タイトルも読んでみたいけど、80年代の少女漫画やライトノベルを愛読していた身としては、こういう雰囲気、好きやな~!
泉さんのことを「泉ちゃん」と、いうのもいいなと思った。
でも、離婚のときに手に入ったお金で車を買うのはまだあれとしても、中古とはいえフォルクスワーゲンなあたりに
「そうはならんやろ~」
と、ちょっと笑ってしまった(バツイチ)。
いやいや、いいんです。
せやからそのくらいがいいんです。
実際、田舎(?)に移住したあとの生計は謎すぎるけど、ええねん。そんなんはええねん。そこらへんはフワっと楽しませていただくねん(笑)。
でも…時代背景はどのくらいなんやろ…(笑。気にしとるやないかい)。
らがわまりも氏の「ニューヨーク・ニューヨーク」を思い出した。
こんな色鮮やかな半生が送れたらどんなに素敵やろう。
いいことばかりではないけど、でもやっぱり最後は虹色になるから、色鮮やかなとしか言えない。
草介や宝も波瀾万丈すぎる子供時代を送っているけど、それはまったくマイナスなことではない。
そう思わせてくれる著者が、いいなと思う。 -
Posted by ブクログ
2025.01.06
ゆみちゃんみっちゃん姉さんと仙台 帰り
レズビアンカップルと2人の子ども
マチュピチュ村にてゲストハウスを開く
高橋泉35歳バツイチ
千代子 高校生
レズビアン
おチョコちゃん
家事上手
ハワイで結婚式
癌
草介
泉さんの子ども
優しさ選手権入賞
野球好き
コールセンターでの仕事
被災地ボランティア
思いを寄せる人はおチョコちゃん
バイク事故
脳死
宝
おチョコちゃんの娘
赤色が好き
にーにー
奇跡を起こす子ども
ソフトボール
かなり変わった家族の話し
変わったと言うと語弊があるかもしれないけれど
でもとにかくあたたかい。
草ちゃんが凄い。
優しすぎて潰れないか心配になるくらい
草ちゃんと宝を足して2で割ったらちょうどよかったのかもね。 -
Posted by ブクログ
読み終わった感は、「よかった、、、」
私は考え過ぎる。未来のこと。他人のこと。正しい、正しくない。
そしていつも身動きができなくなる。後悔する。羨む。
そんな私を真っ白にさせてくれるような本だった。
今その瞬間を生きること。人生はその繰り返し。
悔しいこともあるだろう。大恥もかくだろう。でもそれが生きてるってことじゃないか?
私にとっての正しいは、他人にとって正しくない。でも私にとっての正しくないは、他人にとって正しい。正しい、正しくないって、何?
他人に何を言われても、私の価値はいつも同じ。だから自分に嘘をつかない。
何億人という人、その1人1人が、大変に生きてる。仕事のあの人も。スーパーのあの人も。あなたも私も、お疲れ様。
一期一会。いいなと思った人、いつまでもいるわけじゃない。おいしいものを一緒に食べたい。話したい。一緒に何かしたい。
世界は人だけじゃない。でも、人がいたから今この生活ができてる。物や伝統の意味。人は何を願ってきたのか? -
Posted by ブクログ
舞台となる谷中や根津は私にとって馴染みのない場所だ。それでも読み終える頃には、まるでその街で季節を重ねてきたかのような不思議な感覚になる。
小川糸さんの作品は食べ物の描写が魅力だと思っているが、本作でもその期待は裏切られない。季節ごとの料理やお酒、街の空気までもが丁寧に描かれていて、主人公とキリンさんが食事を共にする場面はどれも印象深い。読んでいるだけなのに、同じ席に座っているような気持ちになった。
もちろん、この物語を手放しで美しいと言う人ばかりではないだろう。家庭を持つ人や、立場によっては受け入れ難い関係性だと感じるかもしれない。私自身も、その関係を現実で肯定したいわけではない。
それでも、この物語の中で描かれる主人公とキリンさんの時間は驚くほど美しい。誰かを深く想う気持ちや、一緒に過ごす何気ない時間の尊さが静かに胸に迫ってくる。
映像化はされていない作品だが、私の中には谷中の坂道も、季節の匂いも、主人公とキリンさんの姿も鮮明に残っている。
読み終えた今でも、ときどきあの街に帰りたくなる。
私にとって『喋喋喃喃』は、恋愛小説という枠を超えて、季節と記憶を味わうための物語だ。
だから私はこの作品が大好きだ。