小川糸のレビュー一覧
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ネタバレ小川糸さんのお母様が亡くなりになった1月から12月までの一年を日記のようなエッセイのようなお話で構成された本。
葬儀が1月に終わり、ドイツでの留学生活やドイツベルリンを起点に学校に行ったり取材旅行に行ったりプライベートの旅行に行ったり日本に帰ったり、そこには糸さんの愛犬ゆりねとの日々やおっとペンギンの事など盛りだくさん。
言葉がやさしく、うんうんという事がたくさんある。
糸さんのこういうやさしい文章は大好きだ。
心が一緒にやさしくなれる。
今回はお母様との確執があったことなども含めお母様の死そしてそれを乗り越えて行った過程も書かれている。
何もかも含めて暖かい本だ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ2016年の1年間が綴られています。愛犬ゆりねちゃんへの愛しさが溢れます。
以下、印象に残ったフレーズを。
1日15分、人間がつくらなかったものを見ること(ざわざわする心を落ち着かせる)
えびと蓮根のシガレット、揚げても茹でても美味しい(こんなん絶対美味しい)
特別なことをしているわけでもないのに、ものすごく美味しいコロッケの作り方
じゃが芋はオーブンで焼いて、豚肉を自分で叩いて細かくして、じゃが芋は熱々のうちにつぶしてバターを混ぜて、豚肉を炒める時には最後にブランデーを一振り。ピンポン玉サイズにするのがポイント(この工程のどこが特別なことをしていないというのか。些細な手間をかけて美味しいコツ -
Posted by ブクログ
ネタバレ小川糸さんの日々をワンちゃんのゆりねと生活を始めたころからの毎日を綴ったエッセイというか日記というか、ありのままの糸さんの日々。
糸さんの文章は凄くやさしくて読んでいて気持ちがいい。
そしてその行動力や毎日起こる身の回りの事がすべてお話になる。
この本ではゆりねとの絆を深めていく一日一日やゆりねを置いて出かけた旅先でのことなどすべてが面白く楽しく美味しそう(^^;)
そして、読書をする時の気分転換になる一冊です。
追記
小川糸さんのこの本の中に書かれている石の意志という章に書かれている文章にドイツがどれだけ過去(第二次世界大戦)におかしたことを忘れない努力をしているかが書かれている。 -
Posted by ブクログ
世界中、日本中のお料理や食材が出てきます。
印象に残ったのは、なんと言ってもモンゴルの遊牧民のお母さん。働く=体を動かす。執着のない暮らし。モンゴルの大自然の中での暮らしは、大変そうだけど、私たちの抱えているストレスや悩みとかとは次元が違う感じで、なんというか、ちょっと羨ましいです。やってみろって言われてもできない生き方暮らし方ですけどね。
あとは、こころみ学園とか、地産地消の話も印象に残りました。私も、地元で採れた野菜とかたくさんいただく機会あるので、作者みたいな感性と丁寧さをもって食材に向かい合えたら、日々の暮らしがもっと豊かで、色々なものに感謝できる幸せなものになるのかも。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ曾祖母、菊の家で暮らす流星と、毎夏やって来る父のいとこ、リリーとの成長を描いた物語。
愛犬、海を火事で亡くしたときの悲しみと喪失感、好きなのに縮まらないリリーとの距離感にイラつき、周りとギクシャクしていた流星の気持ちは少しわかる気がした。
そして、色んな苦労を乗り越え、大事な人を大勢見送り、質素に暮らしつつ、大切なものを守りながら丁寧に生きてきた菊さん。
少し複雑な家庭に育ちながらも、リリーが優しくて強い女性に成長したのは菊さんによるところも大きいと思った。
菊さんが亡くなったシーンと、初盆で菊さんや海が帰ってきたシーンは号泣。命の繋がりを感じるラスト。
小川糸さんの小説は、毎度じんわり効 -
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集大成
とても重くてとても悲しいけれど,同時にとてつもなく綺麗で力強い集大成。
未知の解放感。
ろうそくの炎のような生き様。
遠い未来ではなく,光り輝く今を生きるお話。 -
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生と死
誰にでも訪れる死。
誰も経験したことがない死。
死んでいく人側からの目線で生と死の狭間や死ぬ瞬間を細かく書いている本を初めて読んだ。
ほんとに最後はこんな感じなのではなかろうかと思わされる本だった。