恩田陸のレビュー一覧

  • 六番目の小夜子

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    恩田陸の『六番目の小夜子』は、「サヨコ」と呼ばれる謎の役割が3年に一度選ばれるという、架空の伝統に支配された高校を舞台にした物語である。現実と虚構の境目が曖昧な空気の中で、登場人物たちの不安や緊張がじわじわと広がっていく様子に引き込まれた。

    物語は四季の流れに沿って進行し、それに呼応するかのように登場する関根秋の兄弟たちの名前が「春・夏・冬」となっている点に注目した。これは偶然ではなく、時間の経過や登場人物の内面の変化を象徴的に示していると感じた。特に「秋」という季節は、夏の終わりと冬の始まりの狭間にあり、関根秋自身の立場や心情と深く重なっている。

    また、「サヨコ」という存在は、この季節の

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    2025年10月12日
  • 慄く 最恐の書き下ろしアンソロジー

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    各者それぞれの怖さが楽しめる一冊。北沢さんや恩田さんの感じはやっぱり好きだなぁ。貴志さんのは物足りなさはあるけれど、設定はワクワクする。

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    2025年10月12日
  • 鈍色幻視行

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    蕗谷梢は、夫・雅春と共にクルーズ船に乗船する。
    目的は、飯合梓の曰く付きの著作『夜果つるところ』について関係者にインタビューすること。『夜果つるところ』フリークの漫画家姉妹、最初の映画化時の助監督、女優、文庫化の編集者、映画化を試みたプロデューサー、映画評論家など、実に多くの関係者が一同に会す場で、梢は何を見聞きすることになるのか。

    単調で、一度挫折した。
    船旅というものは、洋上にいる時間は退屈なものだ。これは決して悪いものではなく、非常に贅沢な時間の使い方だと思う。社会人になり、家族を持ったりなんかすると、「ああ、暇だなあ」なんて思う機会はぐっと減る。梢や雅春も、陸にいると仕事に邁進してし

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    2025年10月11日
  • 六番目の小夜子

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    ネタバレ

    多作でほぼ全てのジャンルの小説を書いている恩田陸さんが、勤めていた会社を辞めてからわずか3週間で書いたというデビュー作(しかも初めて書いた小説だという)。

    設定の作り込み、不気味でリアルな描写、登場人物の心情、どれをとっても本当に初めて書いた小説なのかと疑ってしまう。

    文体には多少の古さが残っており、時代を感じなくもないが、それもまた一興…

    ただし、たくさんの伏線がきれいに回収されないまま物語が終わってしまうため消化不良感が否めず、残念ながらどうしても「デビュー作にしては面白い」という域を出てこない。

    学校に伝わる奇妙な言い伝え「サヨコ伝説」と石碑に刻まれた故人「津村沙世子」の名前、何

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    2025年10月11日
  • 薔薇のなかの蛇

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    シリーズと知らずちょっとわかんないところもあった。挿絵とか世界観が可愛い!テンポはいいんだけど、事件解決のところが急すぎるかも
    他のシリーズも読みたいな

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    2025年10月09日
  • 慄く 最恐の書き下ろしアンソロジー

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    角川ホラー文庫30周年を記念し、最大の恐怖を詰め込んだアンソロジー第3弾。

    以下印象的だった作品。
    北沢陶「お家さん」
    唯一読んだことのなかった作家さん。大阪の商家を舞台にしたしんねりしたジャパニーズホラーという感じでとても好みでした。お家さんの執念が深すぎる。他の作品も読んでみたい。

    恩田陸「車窓」
    新幹線の車窓から外を眺めていたらふいに見かけた灰色の楕円形の看板に浮かんだぼんやりした模様や数字や人の顔。自分もふいに見てしまうのでは、という恐怖と、ラストシーンにぞわっと来た。看板って近くでみるとめちゃくちゃでっかくてそれだけでも結構怖いもんな。

    背筋「窓から出すヮ」
    ネットから寄せ集め

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    2025年10月09日
  • 失われた地図

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    ネタバレ

    恩田陸氏による2017年の作品。

    異世界から「裂け目」を通じてこの世界に侵入し凶事を起こす輩たち。それらを察知し、戦う「力」を持った一族が居た。その末裔の鮎観(あゆみ)、遼平、浩平ら、個性的な人物が難局に立ち向かう。

    ・・・
    勝手にカテゴライズさせていただくと、本作、恩田氏の頻出ジャンルの一つ「異能力系」に分類されるでしょう。

    主人公らは、一ページ目から既に戦いのさなかに放り込まれており、生きるため・家族を守るために戦わねばならない。その異能を発揮しつつ、周囲には隠れつつ、正義を守る、こんな感じです。

    戦い、情愛、そしてちょっとギャグが入っており、テレビアニメのような印象の作品でした。

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    2025年10月05日
  • 夜明けの花園

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    短編だと少しだけ物足りない感がある。
    長くてハラハラする感じがより没入感を与えられる。
    でも、校長の秘密を少し覗けたり、違う登場人物の視点で物語が進むのも面白かった。

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    2025年10月05日
  • 本からはじまる物語

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    作品紹介・あらすじ

    1話5分でわくわくできる、本にまつわる18のストーリー。

    森を飛びかう絵本をつかまえる狩人、ほしい本をすぐにそろえてくれる不思議な本屋、祖父がゆっくり本を読む理由、書店のバックヤードに隠された秘密……。
    青春、恋愛、時代小説から、ミステリにファンタジーまで、「本」と「本屋」をテーマに豪華執筆陣18名が集結! 本の世界の奥深さが短いお話の中にたっぷり詰まっています。1話5分でわくわくできてどこから読んでも面白い、本にまつわるショートショート・アンソロジー。

    *****

    本にまつわるショートショート18編を集めた短編集。
    僕は梨木果歩さんの作品目当てで購入。
    ホロリとさ

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    2025年10月05日
  • こわい話の時間です 六年一組の学級日誌

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    もう一冊の方と比べると直接的怖さが少なめだった。ちょっとネット怪談的なものもあったりだけど子供にはちょうどいいのかな。

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    2025年09月28日
  • Q&A

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    ネタバレ

    2025.9 再読。
    事件に遭遇したさまざまな人へのインタビューで少しずつ全貌が明らかになる構成。どうなるんだ〜とわくわく読み進められるけど、最後の終わり方はそうなるんだぁと思いました。

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    2025年09月25日
  • 慄く 最恐の書き下ろしアンソロジー

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    未知のものへの恐怖を存分に感じさせられた。
    『お家さん』長吉の前に現れる霊の痛々しい様、そして何より結末の後味の悪さが面白い。

    『猫のいる風景』
    語り手の悪趣味な復讐とシャブ漬けにされた猫が好き。

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    2025年09月25日
  • 三月は深き紅の淵を

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    この本は【三月は深き紅の淵を】という本にまつわるお話でした。
    第一章はこの本を"待っている人びと"という、
    まだ本は実在せず。
    第二章では本は実在しており、
    第三章ではこれからこの本を書くという
    不思議な話。
    そして第四章では本を今まさに書くための構想を練るところ?

    【三月は深き紅の淵を】を経て
    【麦の海に沈む果実】でこの場面はもう、
    出来ていると。
    恩田さんの本を執筆する方法?を教えてもらえた感じでした。

    それにしても【黒と茶の幻想】もかなり単語が出て来たり、早く読みたいです☺️

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    2025年09月28日
  • 祝祭と予感

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    蜜蜂と遠雷のスピンオフ作品。
    コンクールまでの道のりとその後を描いた作品。
    正直読んでも読まなくても、といったところだが、個人的にホフマンとかざまじんの出会いを知れたのはよかった。

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    2025年09月23日
  • 慄く 最恐の書き下ろしアンソロジー

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    ネタバレ

    北沢陶さん目当てで読みました。
    主人公は、家と関係ないのにあのような結末は気の毒だなと思いましたが、面白かったです。
    でも、やっぱり長編の方が魅力的かもしれません。

    全体的に、読んでいる最中は先が気になってドキドキするも、結末で「結局何なんだ」というのが多かったように感じます。それを楽しんで、ということなんでしょうけれど。

    「猫のいる風景」は、胸糞サイコで、猫ちゃんも絡んでくるし、好き嫌いが分かれそうです。
    が、私は賢い姪っ子が小気味よく追い詰めていくのが痛快でしたし、それ相応の報いを受けてスッキリしました。

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    2025年09月18日
  • ライオンハート

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    新海誠のアレより100倍好き
    あと関係ないけど雑誌とかで恩田さんの笑ってる姿見るとほっこりする
    時間を扱っているのに一瞬に賭けてるとこが本当に贔屓してしまう

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    2025年09月17日
  • 愚かな薔薇 下

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    本題に入るまで長い気がする。
    舞台設定を探りながら読むのでそれもややストレス。
    本題に入る前にギブ。
    時間があれば戻ってきます。

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    2025年09月17日
  • スキマワラシ

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    恩田陸作品に共通する不穏な感覚、久しぶりに読んで、やっぱり不穏で不気味だった。

    スキマワラシたちは何のメタファーだったんだろう?
    太郎と散多とハナコの話。

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    2025年09月13日
  • 灰の劇場

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    表現としては面白いと思う 作者が、昔気になった事件を小説にし、舞台にしていくプロセスと、実際の事件の当事者である同年代女性2人の生活について考える(妄想する)というもの。
    物語性があるか、と言われたら皆無。
    ある種エッセイなんだけれども読んでいて楽しいものでもないし…なんともいえない読後感ではあるけれども、不思議と惹きつけられる文章で最後まで読んでしまった。

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    2025年12月18日
  • 不連続の世界

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    音楽関連の仕事をしている主人公の塚崎多聞が、不思議な体験をする5話の中編構成だ。
    1〜4話までは独立したミステリーとして読み進んだのだが、最後の5話で全ての話が繋がる仕掛けだ。
    人の心の曖昧模糊とした不可思議さ、現実が朧げになる人の記憶、現実と空想の境の曖昧さなどを下敷きにして、人が陥りやすい「思い込み」がテーマとなっている。
    今回の相変わらずの摩訶不思議な恩田ワールドは少々難解だったが、最終章で「そういうことだったのか⋯」と云う結末で終わる。
    読み終わって知ったのだが、前編に『月の裏側』、続編に『珈琲怪談』があることを知った。
    『珈琲怪談』は既に手元にあるので続けて読み、それから『月の裏側』

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    2025年09月10日