真梨幸子のレビュー一覧

  • 5人のジュンコ
    サスペンスにせよ恋愛ドラマにせよ女心の描写が入る小説については女流作家の方がリアルなので好きなんですが(全ての女流作家の方がという訳ではありませんが)、真梨さんの作品は他の追随を許さなさ過ぎてクセになる。

    2009年の首都圏連続不審死事件(婚活殺人事件)がモチーフなのですが、事件がかすむほどのキャ...続きを読む
  • 深く深く、砂に埋めて
    こんなにも胸糞悪い救いようのない話なのに、儚く美しく仕上っていて素晴らしいです。内容は登場人物の圧倒的な美貌がもたらすデスレクイエム系でイヤミスにはありがちなタイプですが、ミステリー要素が強いので、飽きがきません。それと物語の閉じ方が堪りません。いやあ、面白かった。
  • インタビュー・イン・セル 殺人鬼フジコの真実
    すごかった。
    もともとドラマに興味を持ち、ドラマを全話観てから「殺人鬼フジコの衝動」「わたしはフジコ」そして今作を読みました。
    殺人鬼フジコの衝動はドラマで大筋は分かっていて、やはりドラマに出てきた小説がまんま出版されたのかなと思い、続編と銘打たれていたのでこちらも読んだら、「殺人鬼フジコの衝動...続きを読む
  • みんな邪魔

    ぞっとするけど誰しも当てはまる

    綺麗なドレスを着て、高級ランチをして、取り繕ってはいるが、生活、人間関係、性格など見えないところではどす黒い何かを抱えている。
    それはどこか自分のことを書かれているような、見透かされた恥ずかしさがある。

    一人心の中で毒付く言葉も文字にするとこんな感じかもしてない。

    張り巡らされた伏線がちゃんと回...続きを読む
  • カンタベリー・テイルズ
    単行本『聖地巡礼』の改題。短編集。
    1作目に登場した脇役が2作目で主人公だったり、作品間で同一人物などが出てくるが、連作短編集と言うほどではないつながり。


    「グリーンスリーブス」
    高校当時カワイくて教師とSEXしてた子がただのオバサンになり果て、娘のために内縁の夫を殺す。


    「カンタベリー・テ...続きを読む
  • 鸚鵡楼の惨劇
    脳漿や臓物をブチまけてるスプラッター小説が可愛らしいマカロンに思えるくらいエゲツない内容なのにこのなんともラグジュアリーで美しい表紙。ストーリーも時系列がバラバラなのに読みやすい整然とした上質なミステリーでキャラ立ちもハンパない。総じて、真梨幸子先生ハンパない。
  • クロク、ヌレ!
    〈あらすじ〉

    母は売れない無名画家だった伯父の作品を収集していた
    その訳は、昔伯父が弟である父の金食い虫だったから
    そのことで母が怒って仕送りを断ったら
    伯父は猟銃で自殺して、父も後を追って自殺した
    だから母は自分のせいだと思って贖罪として作品を集め
    さらにはHPを立ち上げて伯父を世間に広める活動...続きを読む
  • クロク、ヌレ!
    ものの見事に真梨幸子中毒となり、最近いちばん好きなジャンルがイヤミスな気が
    するオレ(^^;)。この「クロク、ヌレ!」は、ようやく文庫化された女史の初期作品
    の一つ。既に絶版の単行本に5,000円以上の高値が付いていた、ある種幻の作品。

    コレ、今まで読んだどの真梨幸子作品よりもインパクト強いかも。...続きを読む
  • ご用命とあらば、ゆりかごからお墓まで 万両百貨店外商部奇譚
    外商員のお仕事かと思えば、推し活があったり復讐劇があったりで、最後に外商につながるというのがなかなか面白い。
    サクサク進んでいたのに、最後はそうくる?のイヤミスだった。
  • フシギ
    冒頭、事故物件にまつわるマンションの話から始まる。その後色んな話を交えながら、伏線を回収しつつ、1つの流れに集約していく。。
    筆者自身が語りかけ説明しながら進むドキュメンタリー風に思わせる小説。
    今大流行の事故物件ものから始まるが、さすが真梨さんである。そのへんのブロガー崩れが書いたものとは筆力が違...続きを読む
  • 孤虫症
    常に読者を落ち着かない気分にさせてくれる小説。『殺人鬼フジコの衝動』を読み、著者のデビュー作品を読みたくて手にしました。ねっとりとした空気感と不穏な雰囲気の登場人物たちに、感情移入できるキャラクターはおりませんでした。
    嫌な気持ちを引きずりつつ最後までページをめくる手を止められません。
  • 4月1日のマイホーム
    読みやすい本です(^^)
    真梨さんにしてはそこまで登場人物も多くなく、とても読みやすかったです。
    終わり方が「結局それ?!」って感じでしたが、全体的に分かりやすかったです!
  • 5人のジュンコ
    WOWWOWでやってたドラマ「坂の上の赤い屋根」が面白かったので、この方の作品を読んでみたいと思って初読み。

    ジュンコという同じ名前の人が出てきて、少しずつ繋がっていくのが面白かった。
    同じ名前同士って、なんか他人と思えなくて特別なのもわかる。
    けど、途中あまりにもヘビーで理解出来ない感情の渦に飲...続きを読む
  • アルテーミスの采配
    過去読んだ著書の中で一番不快な気分になった。先が気になってページを捲る手は止まらなかったけど、面白さというよりも早く読み切ってしまいたいって気持ちのほうが強かった気がする。親が憎ければ子も憎い、最悪な復讐劇に次ぐ復讐劇。母親が母親としての立場で酷い目に遭ったりするシチュが本当に苦手だなと思った。女と...続きを読む
  • みんな邪魔
    なんか色々身に覚えがありすぎてこわかった。これから自分もああなっていうのかも?みたいに感じてゾッとした。要介護になった母親の描写がきつくてつらい。でも真梨幸子で読んだ作品の中で1番面白かった気がする。
  • えんじ色心中
    真相の章までは『誰がどの人?』と思いながら読み進めるペースもめちゃくちゃ早かったけど、真相の章に入る直前から混乱(笑)
    理解は出来たけどモヤモヤは残る。
  • 聖女か悪女
    一気読み。真梨さんの作品はいつも女性の妬み嫉みが描かれるけど、今回は男性含めて人間の色んな汚いが織り込まれていたなと思う。国のためのルール・倫理を無視して快楽に走る金持ちってのは本当にいるのかも知れない。自分もいつか⚫︎される側になると思いつつも自分だけは上手くやってる、転がしてるって慢心の世界。後...続きを読む
  • 孤虫症
    久しぶりの真梨作品。
    安定のドロドロイヤミス

    地の文っぽいところとそうじゃないところが混ざってた理由がわかってスッキリしたけど、最終的に誰も幸せじゃない終わり方すぎた…
    謎の感染症×女の嫉妬こわすぎる。

    やっぱりイヤミスの女王はレベルが違う。
  • フシギ
    語り手がいつの間にか変わっているような感覚に何度も陥り何ともフシギ・・・ホラー要素たっぷりのフシギ。全てがひとつに繋がったとき、ハッとする。後に不気味な感じが残る。
  • 殺人鬼フジコの衝動
    読んでる間ずっと不快感。モヤモヤ、イライラする。でも読み進めてしまう。読み易いけど読みにくい。読むと体力使う。でも好き。