【感想・ネタバレ】鸚鵡楼の惨劇のレビュー

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Posted by ブクログ 2023年12月02日

1962年の惨殺事件に端を発する。1991年の高級マンションでの諍い。そして2013年まで、半世紀にわたって繰り返される忌まわしき事件!この文言だけで…理解できるかなぁ…と、心が折れそうになる。しかしながらいざ読み始めてみると、ページを捲る手が止まらない。あの時のあの人がこの人で…と、真梨さんにして...続きを読むは分かり易いと言ってもいいぐらいの人間関係。そして腑に落ちた。まぁ内容はもちろんイヤミスの女王の肩書は伊達ではない。さすが真梨さん、期待通りの嫌らしい面白さだった。鸚鵡って80年も生きることもあるんだ。解説が黒木瞳さんだった。

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Posted by ブクログ 2015年12月15日

脳漿や臓物をブチまけてるスプラッター小説が可愛らしいマカロンに思えるくらいエゲツない内容なのにこのなんともラグジュアリーで美しい表紙。ストーリーも時系列がバラバラなのに読みやすい整然とした上質なミステリーでキャラ立ちもハンパない。総じて、真梨幸子先生ハンパない。

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Posted by ブクログ 2024年02月18日

――

 ホラー、ミステリ、サスペンスにとって死は血であり、性は肉であると。


 友人と話題にしたので再読。再読でもこんなに面白いなんてまじで…
 グロテスクなエンタメ。1962年の西新宿、なんて如何にもな舞台からはじまる物語はそこから半世紀、根深く渦巻く呪怨のような情念に支配され…ってこれはもう...続きを読む騙しに掛かっているかしら。
 前提として、とてもよくできたミステリ。モチーフはどろどろに重い性愛なのだけれど、ずっしりと腹にくるそのテーマをこんなふうに読ませるのは技量。終盤、ジェットコースターみたいにすべての伏線やミスリードが回収されていく、その間は快感で、真梨幸子素人のわたしなんかは意外と希望的なエンディングを迎えるんじゃないかと思ってしまったんだけれどまさか、まさかでした。
 奇妙な感想なのかもしれないけれど、痛快。

 また読みます。☆4.4

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Posted by ブクログ 2023年11月03日

全編を通して陰惨な雰囲気がまとわりつき、読後感も悪い。面白かったんだけど、あまりにも暗い気持ちになってしまった。人には薦められない、自分一人で楽しみたいタイプの本。

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Posted by ブクログ 2021年02月13日

様々な伏線が最後に繋がります。そうだよなと思わさせられました。途中で嫌な気分なる、まさにイヤミス感満載の作品でした。

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Posted by ブクログ 2019年10月19日

テレゴニーがあり得たら処女を妻にもらった夫以外ほとんど絶望するでしょうね( ゚д゚)絶対ないって。
最終的に捕まった犯人さんに同情するわー。河上と客達と覗き見して興奮してた男だけを殺してたらなんの問題も無かったのに(*_*)気の毒だわ。

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Posted by ブクログ 2018年10月31日

2013年に刊行された単行本を、加筆・改稿して2015年に文庫化したもの。
真梨幸子にはイヤミスを期待してしまいますが、イヤ度数が低めな作品だと思いましたね。途中、ママ友同士の人間関係だけイヤ度数が高かったですけど。割と普通のミステリーとして読めましたよ。
プロローグ的な1962年、事件が起こる19...続きを読む91年、事件解決のヒント編2006年、事件解決編2013年、と、各時代を描くのは大河小説的ですが、デ=パルマの『悪魔のシスター』、ポランスキーの『ローズマリーの赤ちゃん』を思い出させながらも疾走する物語は、大河というより激流。流れに任せて読んでいた自分は、序盤で張られていた伏線に完全に気付かず、クライマックスの謎解きに慌てて序盤のページをめくり直しました。叙述トリックとも言えない強引なトリックでしたが、その仕掛けには騙される快感がありましたよ。

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Posted by ブクログ 2018年01月11日

1962年の鸚鵡楼で起こった惨殺事件から、1991年に跡地に建設された高級マンションでの事件。その後2013年には関係者が集まり真実が明かされていく。
後味は悪いけど、今回は名前に関するトリック?のようなものがあり、すっかり騙された感じ。
でも、やっぱり真梨さんのイヤミスは止められない。

2018...続きを読む.1.11

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Posted by ブクログ 2017年07月06日

伏線に次ぐ伏線。
なのに長い時間かけて読みすぎて伏線回収が困難になってしまいました。
一気に読むことをお勧めします。
なかなかこの関係性は…。

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Posted by ブクログ 2017年03月13日

 一章「一九六二年 新宿十二社」この物語のはじまりが実に怪しくって、どこかおとぎ話の様な不思議な雰囲気が漂う。現代の2013年5章までストーリーは続く、あの時の少年と少女が大人になって出会ってしまったら・・・驚愕のラストへ・・・最後の最後まで楽しめた。

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Posted by ブクログ 2016年03月06日

2016年9冊目は、「フジコ」シリーズ以来の真梨幸子。

あらすじ:西新宿の花街に建つ洋館「鸚鵡楼」。1962年そこで惨殺事件が発生する。時は流れ、「鸚鵡楼」は取り壊され、その場所には高級マンションが建てられる。人気エッセイスト、蜂塚沙保里はそこでセレブライフを送っている。そんな彼女は、過去に付き合...続きを読むっていた男の呪縛、思い通りにならない自分の息子、と二つの悩みを抱えていた。そんなある日……。

西新宿、十二社の地を中心に、各章ごとに、時間を経て、主人公(語り手)が変わってストーリーが展開してゆく。しかも、読み手の不安感や嫌悪感をざわつかせなから。その上で、とてもフェアにミスリードさせ、ヒントを与えつつ、キッチリ伏線を回収していくのはさすが。

一方で、ネタバレにしたくないので、伏せておくが、犯人と目された人物の顛末、等、いくつかもぅ少し突っ込んで描いて欲しいトコもあった点。さらに、大オチが実にイヤミス的なんだけど、少々、アッサリし過ぎに感じた点。それらが残念。

トータル的に、自分が感じた裏テーマ(?)は
初恋、初体験はレモンの味?
いいえ!
レモンの皮の味。

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Posted by ブクログ 2015年09月18日

真梨節炸裂の作品。
イヤミスの女王ここにあり。
「放送会」は「法曹界」だろ〜〜(笑)
いくらなんでもそこは勘違いしないわ〜(笑)

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2015年08月12日

鸚鵡楼での惨劇?クラシックな館での連続殺人か?うーん、クローズドサークルもんだな、面白そう・・・。
って位の動機で読みだした。おお、昭和の香りが香る花街の女郎館での殺人かぁ…ん?いきなり話のトーンが変わる!
章ごとに目まぐるしく主人公(叙述者)が変わり、時代も変わる。戸惑いながらも読み進むと最終章で...続きを読む鮮やかに話の縦糸がつながる仕組み。ただしあくまでも本格モノというより、殺人事件を元にそれに絡むことになった人々の愛憎劇と言う色彩が強く、本筋と関係ないドラマ部分も多い。
とはいえ、文章も上手いしプロットがしっかりしているので最後まで一気に読めた。
ただ残念なのが主婦会の話が無駄に多いことや、男娼の細かい描写なんて全く不要では?その部分が却って違和感に感じてしまった。もったいない。

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Posted by ブクログ 2015年07月25日

初めてのイヤミスデビュー!
イヤな気持ちより伏線など鮮やかに騙されて爽快な気分。最後の最後まで楽しめました。

最後の黒木瞳の解説は好かない。

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Posted by ブクログ 2015年07月18日

題名がめっちゃ好みなので、期待しすぎてしまった感が・・・w だいたい登場人物の名前がカタカナとか呼び名ででてきてるとこういうことになるのよねぇ・・・ww
最後の最後まで引っ張ってくれたので、結構楽しめた・・・というか、まだくるか!というかwww
このしつこさがイヤミスなのかな?w

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Posted by ブクログ 2017年07月02日

登場人物の情緒不安定さと気持ち悪さに胸焼けを堪えつつ、何とも救われない結末へ導かれる。男と女の辿る平行線をまざまざと見せつけられた。うわぁ~って叫びたくなると同時に、作者にしてやられた感半端なし。
幾つもの人生が狂ってしまったから惨劇というより悲劇の印象が強い。

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Posted by ブクログ 2024年04月28日

良い意味で相変わらず、前半は何の話なんだろう、つまらない、何なの状態。それが第2章まで。第3章からやっと巻き返しに入る。そして、最終章、ほんの数ページの中のほんの一文で一気に混乱。最初に戻って人物をもう一度見直す。いや、三度は見直した。完全に騙されていた。今も混乱している。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年03月12日

「鸚鵡!」と思って読みました。そんなに鸚鵡でもなかったけど、鸚鵡は長生きするんだなぁ。。。Androidだと鸚鵡は一文字ずつ変換しないといけないの謎だ。
真梨幸子作品はつくづくイヤミスだと思う。人の気持ちに鈍感ゆえに人を傷付けてることに気付かない人ばかりなのが、嫌な気持ちになります。
50年間も何か...続きを読むしら殺人事件起きると、土地自体の因果因縁もありそう。花街はそれでなくても人の業や念が溜まると思う。元赤線の所で思い当たるとこある…けれどそっちはオカルト系だからちょっと違うか。。
一章の「こうちゃん」はその後の二章でてっきり河上航一なんだろうと思っていたら、違う人だった。こうちゃんは犯罪者になってないのか…河上航一が関係しているのは鉢塚沙保里の過去だけ。なんというミスリード…わたしにとっては。。

黒木瞳さんの解説、ぐっときました。失礼だけれど好きな女優さんではなかったし解説の言葉遣いに古さを感じたりもしたけれど(でもwwwも使ってある…)、「美しいものばかりを愛でていたら、本物の美しさを見失うこともあります」と、「自分のものさしでは〜」から始まる一段がとても良かった。
真梨幸子さんを愛読してるファンということで黒木さんのイメージ変わりました。かと言って好んで観る程ではないのに変わりはない。「犬神家の一族」で松子されてるのは観てみるかなぁ。好きな金田一耕助は石坂浩二・長谷川博己・古谷一行なので金田一役が好みじゃないけどがんばろう。。

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Posted by ブクログ 2022年01月30日

犯人の意外性があるのは良かったが、ちょっとご都合主義っぽいサスペンスかなー
ボーダーを維持するために3です。

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Posted by ブクログ 2021年05月01日

★3.5
4/5までめちゃめちゃおもしろく、止まらない。
ロジックには引っかかったけど、ラストはものたりない。
イヤミス感は優しめで胸糞は悪くない。

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Posted by ブクログ 2017年06月18日

真梨幸子さんは2冊目。何となく壮絶だろうなと覚悟して読む。性的異常者多数登場したが、エロもグロも描写がしつこくなく意外にさらっと読めた。ただ、どんでん返しに無理があった気がする。コウちゃんにミズキか…カタカナって先入観入るよな。それにしても、一番の被害者は駿だよな。

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Posted by ブクログ 2017年04月26日

時代を超えて因縁の地…鸚鵡楼とその跡地で起きる殺人事件。
冒頭のエピソードはどこに繋がるのかと思っていたら、「そうきたか!」というところへと繋がっていた。
設定など多少違和感を感じるところもあったけれど、女性の陰湿さや愚かさ、くだらないことにこだわる歪んだ執着心や方向性の間違ったプライドなど、女性の...続きを読む嫌な面を描かせたらさすがに上手い。
もっとも理解しづらかったのは沙保里の精神状態だ。
いくら過去の男がトラウマになっているからといって、あれほど実の息子を愛せないものだろうか。
妄想もあそこまでいくともはや病気の域だと思う。
それとも、沙保里は潜在的に精神的な何かを患っているという設定だったのだろうか。
読み取れなかったのは読む側であるこちらの責任かもしれないけれど…。
残念だったのはこれはミスリードだな、と途中で気づいてしまったこと。
事件の鍵を握る重要な人物が唐突に登場したこと。
過激な描写が一部にあるので、ある程度年齢がいっていないと読みづらい箇所があること。
鸚鵡楼という名称のインパクトが強かった。
物語の展開には直接関係してはいないけれど、鸚鵡の使い方がうまいなと感じた。

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Posted by ブクログ 2017年01月22日

評判ほどのイヤミスとは思えなかった。悲劇の連鎖が生む悲しい物語ではあるが、嫌な気分は残らなかった。私自身、他者とは少し琴線が異なるのかも・・・
あらすじ(背表紙より)
一九六二年、西新宿。十二社の花街に建つ洋館「鸚鵡楼」で惨殺事件が発生する。しかし、その記録は闇に葬られた。時は流れて、バブル全盛の一...続きを読む九九一年。鸚鵡楼の跡地に建った高級マンションでセレブライフを送る人気エッセイストの蜂塚沙保里は、強い恐怖にとらわれていた。「私は将来、息子に殺される」―それは、沙保里の人生唯一の汚点とも言える男の呪縛だった。二〇一三年まで半世にわたり、因縁の地で繰り返し起きる忌まわしき事件。その全貌が明らかになる時、驚愕と戦慄に襲われる!!

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Posted by ブクログ 2015年09月15日

誰も幸せにならないし、
読んでる途中も、読後も胸になにかしこりが残る。

が、それぞれの人生が徐々に絡まり、
一本の太い糸になっていくさまは見事だなあ。
何回かページを遡っちゃった。

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Posted by ブクログ 2015年09月14日

騙された!

 読みやすいのに真犯人が意外ってことで、驚いた。緻密な組み立てに感服。ラスト近傍で事件は解決し、少しばかり謎が残るなぁと思って最後まで読むと、そこに新たな真実が。騙された!

 オカルトチックな部分が好きではないが、そんなものなくても一流のミステリーだと思う。オカルトは目くらましなのか...続きを読むもしれないけど、無駄がない登場人物がそれぞれに役割を果たしており充実感あるなぁ。

 午前中の読書は楽しかった。

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Posted by ブクログ 2015年09月03日

1962年、鸚鵡楼と呼ばれる洋館で殺人事件が起きる。
1991年、鸚鵡楼跡地に建つ高級マンションでエッセイスト沙保里は夫と息子と暮らしている。何不自由ないと思われる生活で沙保里が気がかりなことは、息子が別れた恋人に似ていることだ。
似ているわけがないのに。恋人と別れた後に身籠ったのだから。でも、ぴち...続きを読むゃぴちゃと指を吸う癖や妙に頭の良いところ、そっくりだ。そんなことあり得ない。
連続幼女強姦犯である男に似ているなんて。

真梨さんの本を殆ど読んだためか、真梨さんのトラップがわかるようになってしまった。
何に気をつけて読んでいけばいいのか。
登場人物が、誰が誰だかわからなくなるトラップ。
これは誰で、こっちのひとは誰なのか。そういったことをきちんと整理して読めば混乱することはない。

ということで、犯人がわかってしまった。

全編、性に関する描写が多めな気はするが、物語の進行上仕方ないと思える範囲だとは思う。
でも、いくら架空の物語であっても幼女強姦とかは読んでいて気分の良い話題ではない。

本作では、長い時間をかけて物語が進む。
1962年から1991年、最終的には2013年まで。
事件が色々起きるが、それらも整理して読めば混乱しない。

イヤミスの女王と言われて久しい真梨さんだが、今回も嫌なラストと言えなくもない。
それでいて、こう終わらなくてもそれはそれで倫理として問題がありそうだし。
こう終わるところが妥当というところだろう。

主人公沙保里が、読者にとって余り共感を与える人物でないところも真梨さんらしいかもしれない。
普通は主人公に寄り添って読み進めるものだが、何だか共感できない、何か好きになれない、そういった人物を主人公に据えるところが皮肉たっぷりな感じがする。

少し気になることがある。
後半、事件解明に関わる宮野聖子に河上航一のことを話した人物とは一体誰だったのか。確か明らかになっていないように感じる。

同じミステリー作家の作品を多く読むと、作家の癖のようなものがわかってしまうところが残念なところだ。
真梨さんが手口を変えて、そういうことだったかと負けて口惜しがることがまた出来ることを願っている。

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購入済み

耐えられない嫌さ

2019年11月28日

どうしても読み進めることが出来ませんでした。最初から嫌悪感で辛くなってなりました。正常な感覚を持っていればとても読めません。

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