小川哲のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
上下巻感想。
カンボジアを舞台に、ポルポト政権発足前の時代から現代までを描く壮大なエンタメ小説。
なぜ買ったのかも思い出せないまま読み始めたから、カンボジアが舞台ということも知らなかったし、どういう方向に進んでいく話なのかも分からないまま手探り状態で読み進めることになった。
キャラクター視点の切り替わりがあまりにも頻繁に行われるので、話の目的が中々見えてこないだけでなく、上巻の途中まで主人公が誰なのかすら分からない。
けれども、カンボジアという滅多に見ない舞台ということと、泥を食べて泥と会話できるようになった男(その名も"泥")などの独特すぎる特殊能力を持つキャラク -
Posted by ブクログ
ネタバレ全体を通して、陰謀論に関するインターネット社会の裏の顔が垣間見れた。というのも、インターネットで検索すればいくらでも情報が手に入るが、裏を取ることはほとんどしていないであろう。今アクセスできる情報の信憑性はどれぐらいだろう。ということは、陰謀論を広めようと思えば簡単に広がってしまうのではないか。そんなインターネット社会の裏の顔を心に留めた。
陰謀論を全く信じず、神様の存在にフタをしている私は、この本を面白がれるほど人間ができていない。ノーと言えず、社会に流されてしまう私では。
今何かを頑張ってる人、純粋な人、実直で素直な人の、視点の幅を広げる一助におすすめしたい一冊であると感じた。
〈七十人 -
Posted by ブクログ
ネタバレクメール・ルージュへの迫害から、そのクメール・ルージュによる大虐殺までが描かれていた上巻は打って変わって、下巻では、2000年ごろから現代にかけてを舞台に、いまだ腐敗が続くカンボジアを救うために権力を求め、首相をめざすかつての少女ソリヤと、ソリヤが権力の中枢に近づいていく過程で、村の仲間や両親を見殺しにされたかつての天才少年ムイタックが(間接的に)戦う話が中心になっている。
ソリヤはカンボジアを救うという大きな正義を実現するため、腐敗した現実という「ゲーム」の中で権力を得ようとする。つまり、現実を操る。
一方、教授となったムイタックは、そんなかつての少女に対抗するヒントを、脳波を用いて仮想現 -
Posted by ブクログ
ポル・ポトの隠し子かもしれない少女ソリヤと、科学も教養もない村に突然変異のように生まれた天才少年ムイタックを(いちおうの)中心人物として、おおむね時系列で、いろいろな人の視点から、それぞれの見た世界が語られる。
上巻の舞台は、フランスから独立したカンボジアの、汚職や賄賂が続く状況を共産主義によって変えようとするクメール・ルージュが政府によって敵視され、関係者とされる人々が冤罪で次々と殺されていった時代から、そのクメール・ルージュの統治が始まり未曾有の虐殺が行われた時代である。
ポル・ポトの大虐殺についての前提知識がほとんどなく、馴染みのない固有名詞に苦労はしたが、わりと細かに切り替わるそれ -