小川哲のレビュー一覧

  • 地図と拳 上

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    評価が難しい。前半はやや登場人物が物語のための装置のような感じがしてしまい思ったよりは読むのに時間がかかった。もっと高木の苦悩をみたかったよ。
    でもこれは都市を中心にしてある時代を切り取った壮大な空想科学小説。これ以上の書き込みは作品として長大になりすぎて成立しない気もする。ただ壮大さ故に世界史の教科書的な概観が多い気もしてしまう。
    あとミステリーに慣れすぎて目標が設定された道のりの予想との差異を楽しむような読み方になっている感はある。
    この物語の強みは壮大で重厚なテーマの中でキャラクターが持つ狂気を魅力として掴みながら引っ張り回されるような読み方がいいのかもしれない。

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    2025年12月10日
  • 地図と拳 下

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    読み終わった時、帰ってきた、という気持ちになった。
    満州は仙桃城を舞台にした50年がこの中にはあった。


    初めこそ視点が移り変わり読み進めるのに時間がかかったが、点と点が繋がり始めてからは夢中になって読んだ。
    小川哲さんの作品はこの快感が病みつきになる。

    巻末の解説にあったが、
    小川哲は「慟哭」を描くスキルを完璧に会得していると。

    悲劇の物語だが希望もあり、
    この時代の満州の知識も深まった素敵な読書体験であった。

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    2025年12月06日
  • ユートロニカのこちら側

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    近未来SFだが、もはや現実であろう。無料でYouTubeを見れて喜び、LLMに思考をアウトソースする私たちは、果たしていかに(あるとするならば)自由を、得られるのだろうか。

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    2025年12月01日
  • ゲームの王国 下

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    1970年代の地獄のカンボジア。
    ポル・ポトの支配していた時代を駆け抜ける、史実を元にした物語の下巻。

    大量殺戮の季節が生んだ、復讐の誓いと二人の訣別。そこから半世紀後。
    政治家となったソリヤは理想とするゲームの王国を
    実現すべく権力の頂点を目指す。
    一方でムイタックは自身の渇望を完遂するため、
    脳波測定を使用したゲーム『チャンドゥク』の開発を
    早熟な少年アルンと共に進めていた。
    過去の物語に呪縛されながらも光ある未来を
    希求して彷徨うソリヤとムイタックが最後に手にしたものとは。

    壮絶な歴史を描いてきた上巻とは打って変わって、
    いきなり物語は50年後の現代、そして一気にファンタジー感を増す

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    2025年11月30日
  • スメラミシング

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    ネタバレ

    神とか信仰をテーマした小川哲の短編集
    テーマを絞っているようで、取り上げている題材と描かれている知識は膨大。まずはその情報量というか知識を浴びるのが楽しい。

    短編なので基本アイデア勝負なんだけど、伏線張って回収していくこともきちんと押さえている。ただ、短編故の説明余地の少なさで、落とし噺のようにすっきり治まる話もあれば、難解のまま終わってしまう話もあって好みも分かれると思う。

    聖書の解釈を巡る冒頭作で「なんじゃこの情報浴びせ系」と圧倒させておいて、SF感動譚の最終話でほっこりさせるという構成は良い。難解度的に、掴みはOKで始めるのも手だが、いきなり関門ガツンで最後ユル目ってのも1冊全体通す

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    2025年11月30日
  • ゲームの王国 上

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    前情報何もなくタイトルだけで手に取ると、
    想像と180度違う内容に驚愕する小説。
    とにかく日本人の作家が選ぶ題材としてはかなり挑戦的な部類だろう。

    後にポル・ポトと呼ばれたクメール・ルージュの首魁サロト・サル。
    その首魁の隠し子とされるソリヤという少女。
    そして貧村ロベーブレソンに生を享けた天賊の智性を持つ神童のムイタック。
    皮肉な運命と偶然に導かれた二人は、
    軍靴と砲声に震える1975年のカンボジア、バタンバンで出会った。
    秘密警察、恐怖政治、テロ、強制労働、虐殺。
    百万人以上の生命を奪った全ての不条理は、
    少女と少年を見つめながら進行する。あたかもゲームのように。

    世界史の授業で触れた

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    2025年11月28日
  • 嘘と正典

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    ネタバレ

    不思議な読み味の作品たちだった。
    小川さんの作品は、君が手にするはずだった黄金についてと、君のクイズしか読んだことがないけれど、その2作ともに感じた内包するテーマは深いけれど、ジャンルに形容し難い独特な短編集だった。
    ヒトラーの話、流行の話と最後の嘘と正典は、最後の最後にやられたー!と言いたくなる物語だった。
    というか、歴史とフィクションの織り交ぜ方がうますぎる…
    どの話も結構楽しめたので、このまま小川さんの作品を読み続けたい。

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    2025年11月26日
  • 地図と拳 上

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    史実と創作の見事な融合と言ったらいいのでしょうか、圧倒的な臨場感に引き込まれます。近代史を再勉強したくなります。頻出する中国語読みが気になって確認のためにページを戻る回数が多くて、読み進めるのに時間が相当かかるのが難点。いざ下巻へ!

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    2025年11月24日
  • 嘘と正典

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    もはや小川哲氏のファンになったので、理由なく手に取る。
    重厚ながら、ストレスなく読める文体。
    ご都合主義に終始しないストーリー。
    素晴らしい読書体験。
    短編だからか話が着地しきっていないようなところはやや物足りなかった。

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    2025年11月23日
  • GOAT

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    読み終わりました!
    これも2か月くらいはかかったかな
    特集が『愛』だから、どんな愛なのかとワクワクしましたけど

    濃い!!
    愛が濃い!!

    ほんわかした愛ばかりを想像してたらやられます
    愛にもいろんな形があるんだよ?
    改めて突きつけられた文芸誌です

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    2025年11月16日
  • 嘘と正典

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    SFって好きだけど疲れるから読むのは多くなくて、でも短編だと物足りないみたいな立ち位置だけど、これは全然物足りなくない。短編なのにちゃんと完成されてるって隙がないな。個人的には、最後の不良、嘘と正典、ムジカ・ムンダーナが好き。

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    2025年11月06日
  • 嘘と正典

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    話の展開がSFでおもろい。嘘と正典はタイムマシン、運命が決められている、歴史の改変し合いの戦いで面白かった。あとは究極の音楽を探す話も。どれも伏線があって最後には驚きがある。ただ登場人物はどの人もCPUみたいで記号のような形で感情は無い。

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    2025年11月04日
  • 旅する小説

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    帯には「最旬の作家たちが旅をテーマに競作したアンソロジー」と書かれている。この最旬の作家たち6人のうち5人が有名なSF作家だった。この様なアンソロジーには必ず読んだことがある作品が紛れ込んでいるもの。しかし、しょうがない。忘れている作品もあるだろうから、復習も兼ねてサラっと読んで行こう。SF作家が「旅」と言えば、時間旅行、宇宙旅行が定番、全くつまらないと言うことはないだろう。まさか、普通の旅行小説なのか?と、ワクワクしながら読むのも一興だ。さあ、個別にコメントしよう。

    〇 国境の子/宮内悠介
    講談社の短編集「国家を作った男」で既読。何回読んでも心に染み入る作品。主人公が大人しいだけに、その範

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    2025年10月23日
  • 旅する小説

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    国境の子:宮内悠介/月の高さ:藤井太洋/ちょっとした奇跡:小川哲/水星号は移動する:深緑野分/グレーテルの帰還:森晶麿/シャカシャカ:石川宗生

    それぞれの時、それぞれの場所で
    旅が生まれ物語りになる
    不思議な感じのする物語たち
    「シャカシャカ」の切り取られる世界のイメージは見た気がする……夢かな??

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    2025年10月22日
  • GOAT

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    まだ読み途中

    全部が全部刺さる!ってものではなかったけど、普段触れない色々な文学に触れるきっかけになったりして良かった。しかも510円なの安すぎる。
    ・沖方丁さんの「終末の愛」が好きだった。

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    2025年10月15日
  • これが最後の仕事になる

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    続きを書いて欲しい話や、考えさせられる話または自分にはよくわからない話など色々な作家さんの作品があり、読み応えがありました。
    この中から自分のお気に入りになる作家さんを探すのもいいかと思います。

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    2025年10月11日
  • 地図と拳 下

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    骨太です!

    巻末の参考文献がえげつないほど多い
    この膨大なリサーチをもとに描かれた、圧倒的な物語。

    舞台は満州、登場人物も多いし、中国人名が読めない覚えられないし・・・
    けどそれは杞憂
    読み始めると、登場人物やエピソードが面白くて、どんどん読み進められた
    当時の満州と日本、戦争とそれに巻き込まれていった人々を緻密にリアルに構築した素晴らしい物語だと思います

    直木賞受賞、そりゃ獲るでしょ!
    パチパチ!

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    2025年10月07日
  • GOAT

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    はじめての文芸誌。

    シューイチで紹介されていたのを見て早速購入。
    低価格で短編小説や詩、短歌、エッセイなどいろいろな作品を楽しむことができ、とてもコスパが良いと思いました。
    他の本を読む合間に楽しみたいと思います。
    イメージキャラクターのゴートくんもゆるくて可愛いです。

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    2025年09月22日
  • GOAT

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    今まで読んだことないジャンルも見れて面白かった。
    1~2週間で読み終わったけど、個人的にアイスが好きなのでアイスの話は良かったです。

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    2025年09月22日
  • GOAT

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    いろんな人の作品が読めるって、しかも510円という破格!はかくすぎダローーー!もっととってええですよ

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    2025年09月21日