小川哲のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ神とか信仰をテーマした小川哲の短編集
テーマを絞っているようで、取り上げている題材と描かれている知識は膨大。まずはその情報量というか知識を浴びるのが楽しい。
短編なので基本アイデア勝負なんだけど、伏線張って回収していくこともきちんと押さえている。ただ、短編故の説明余地の少なさで、落とし噺のようにすっきり治まる話もあれば、難解のまま終わってしまう話もあって好みも分かれると思う。
聖書の解釈を巡る冒頭作で「なんじゃこの情報浴びせ系」と圧倒させておいて、SF感動譚の最終話でほっこりさせるという構成は良い。難解度的に、掴みはOKで始めるのも手だが、いきなり関門ガツンで最後ユル目ってのも1冊全体通す -
Posted by ブクログ
前情報何もなくタイトルだけで手に取ると、
想像と180度違う内容に驚愕する小説。
とにかく日本人の作家が選ぶ題材としてはかなり挑戦的な部類だろう。
後にポル・ポトと呼ばれたクメール・ルージュの首魁サロト・サル。
その首魁の隠し子とされるソリヤという少女。
そして貧村ロベーブレソンに生を享けた天賊の智性を持つ神童のムイタック。
皮肉な運命と偶然に導かれた二人は、
軍靴と砲声に震える1975年のカンボジア、バタンバンで出会った。
秘密警察、恐怖政治、テロ、強制労働、虐殺。
百万人以上の生命を奪った全ての不条理は、
少女と少年を見つめながら進行する。あたかもゲームのように。
世界史の授業で触れた -
Posted by ブクログ
帯には「最旬の作家たちが旅をテーマに競作したアンソロジー」と書かれている。この最旬の作家たち6人のうち5人が有名なSF作家だった。この様なアンソロジーには必ず読んだことがある作品が紛れ込んでいるもの。しかし、しょうがない。忘れている作品もあるだろうから、復習も兼ねてサラっと読んで行こう。SF作家が「旅」と言えば、時間旅行、宇宙旅行が定番、全くつまらないと言うことはないだろう。まさか、普通の旅行小説なのか?と、ワクワクしながら読むのも一興だ。さあ、個別にコメントしよう。
〇 国境の子/宮内悠介
講談社の短編集「国家を作った男」で既読。何回読んでも心に染み入る作品。主人公が大人しいだけに、その範 -
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Posted by ブクログ
タグにディストピアって入れたけど、
本来この小説の世界では、舞台となる近未来アメリカで開発された【アガスティアリゾート】という街はユートピアのイメージなんだと思う。
個人の情報を全て売り渡す見返りとして、何から何まで管理され安全で働かなくても生活できる街への移住ができる。
そんな一見夢のような街、だけどそこに住む人は全て幸せになれるのか?
そのシステムに対してちょっと疑問を持った人たちの視点で各章ごとに、正解がなんなのかを考えさせられるお話。
解説にもあったんだけど、ドーフマンの笑える章がなかったら眠くなる小説だったって印象になりかねない。
SF小説ってあんまり読まないし、苦手な気持ちも -
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Posted by ブクログ
上下巻感想。
カンボジアを舞台に、ポルポト政権発足前の時代から現代までを描く壮大なエンタメ小説。
なぜ買ったのかも思い出せないまま読み始めたから、カンボジアが舞台ということも知らなかったし、どういう方向に進んでいく話なのかも分からないまま手探り状態で読み進めることになった。
キャラクター視点の切り替わりがあまりにも頻繁に行われるので、話の目的が中々見えてこないだけでなく、上巻の途中まで主人公が誰なのかすら分からない。
けれども、カンボジアという滅多に見ない舞台ということと、輪ゴムで未来を予知する少年や泥を食べて泥と会話できるようになった男(その名も"泥")などの独特