小川哲のレビュー一覧

  • ゲームの王国 上

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    上は面白かった。カンボジアの歴史という、あまり知らない知識に触れられた。
    社会描写はある程度史実に基づいているらしいのに、天才児ムイタックや、輪ゴムから未来を予知するクワン、土を自在に操る泥、など不思議で強烈なキャラクターが出てきて、マジックリアリズムを感じさせた。
    翻訳された外国文学を読んでいるような気がした。
    SFかどうかは別にどうでもいい。

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    2023年10月10日
  • ゲームの王国 上

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    シハヌーク〜ロン・ノル〜ポル・ポト。時代背景は大虐殺があったカンボジア激動期。理想の王国の建設、渦巻く知略謀略、特殊能力を持った子どもたち…なるほど、後の「地図と拳」「君のクイズ」の原点とも言えるような要素があちこちに見受けられ、引き込まれた。上巻はSFというより歴史小説。

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    2023年10月11日
  • 君が手にするはずだった黄金について 無料お試し版

    購入済み

    エッセイっぽい私小説っぽい

    冒頭部分 プロローグの哲学っぽい エッセイっぽい語り口に、やや読みにくいその語り口に いつの間にか引き込まれていった。以前数学者のことを書いた本を読んだときに、似たような感想を抱いたのを思い出した。そういえば数学と哲学というのはよく似ているんだ。使う道具が違うだけで。作者の意図に転がされたような気がする。

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    2023年10月09日
  • ゲームの王国 上

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    ポル・ポト、クメール・ルージュについての話ということだったので前もって歴史をおさらいしてしまい、どんよりとした気分で読み始める。
    史実、ノンフィクションに近いと思われる部分にはやっぱりどんよりしつつ、突然能力バトルみたいな話になって唖然としたり、ムイタック、ソリヤがその才能の片鱗を見せつける場面にはワクワクしたり、そして上巻ラストではうわー!ってなったり…感情揺さぶられまくりながら下巻へ続く。
    …下巻1ページ目、どういうこと!?

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    2023年08月14日
  • ユートロニカのこちら側

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    日々の自分の生活の中では考えが及ばないような思考にさせてくれる一冊でした。
    SF、ディストピア物であるけれど、哲学的と感じたし、読んだ後もなんだか思いを巡らせてる自分もいます。

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    2023年07月15日
  • ユートロニカのこちら側

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    見るもの、聞くもの、その行動のすべてをデータとして提供する代わりにほとんど働かなくても生きていける実験都市、アガスティアリゾートに住むことができる。
    というとても単純な舞台設定をベースに、その実験都市の中の人や外の人の人生を描き出す群像劇。
    この実験都市はある人にとってはユートピアで、ある人にとってはディストピアとなる。
    登場人物それぞれの人生がリズム良く語られた後、最後に「そもそも意識とは何か」という命題を突きつけてくる。もし興味を持って読んでくれる人がいるかもしれないので多くは語らないけど、意識というのはストレスがあって初めて自覚されるのではないかという問いが投げかけられる。
    ここはもうサ

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    2023年04月18日
  • ユートロニカのこちら側

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    自由と同価値に楽(ラク)があるのではなく、自由と同価値に安心があるわけでもない。楽で安心な世界は不自由で退屈な世界だ。
    何を大切にして生きていくのが自分の人生を歩む事なのか、考えさせる物語。

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    2023年02月21日
  • ゲームの王国[体験版] 上

    購入済み

    あまりに悲惨で

    全人口に占める虐殺された人の比率が史上最悪といわれる、あまりに悲惨なカンボジア.ポルポト時代を舞台とした作品である。少しはSFっぽい設定もあるようだが、主体は身近な住人同士による相互監視 親子兄弟同士の密告 秘密警察 強制収容所 そして虐殺である。同じ様な例が、ナチス時代のドイツ スターリン時代のソ連にもあったようだが、カンボジアのほうが時代が近いためによりいっそう悲惨さが実感される。読み進めるのが辛いほどである。

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    2023年02月01日
  • ユートロニカのこちら側

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    進化する事によって捨てるものと得るものが
    あるけれど、捨てるものって案外見えてないから
    難しいもんです。

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    2023年01月29日
  • ゲームの王国 下

    購入済み

    人とルール

    カンボジアの歴史。ルールをここまで大胆に根底から覆すゲームは、聞いたことがなかった。そこにどんな崇高な理念があっても、他者を踏みにじるルールが人々に受け入れられるはずがない。過去の日本にも通じるものがあると思う。
    ルールは平等をもたらしても、自由を損なう。自由と平等のバランスは集団生活の永遠のテーマなのかもしれない。
    個人的には、ルールは誰かから与えられるものではなく、一人一人が育んだものを持ち寄って作れたらと考えるが。

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    2021年07月29日
  • 火星の女王

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    ネタバレ

    思ってたストーリーと違かったから期待してたよりは…って感じだった。スピラミンがもっとどうにかなるのかと思ってたけどそんな簡単に研究が進むわけもなく…。スピラミンが何か可能性を秘めた物質であるまま物語は終わり地球と火星を繋ぐ希望として締め括ったのがとてもよかったと思う。何十年後何百年後に火星と地球が行き来きすることがこの現実世界にあったとして、それはそれできっとまた何か大きな分裂を生んだりするんだろうか。作中では火星人という言葉を使うのはタブーとされていて、あくまでも火星に行っている地球人である、ということらしいけど住んでる場所が人を作って、でもそれが人々を分断することになるのは危険だよな〜って

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    2026年03月01日
  • 君のクイズ

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    徐々に深堀っていくのが面白かった。
    だけど、読み終わったあとすごいものをみたなぁって感覚にはならなかった。まぁ、そんなもんか程度だったような。

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    2026年03月01日
  • 火星の女王

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    昨年末(2025年12月)にNHK総合で放送されたドラマ視聴済。ドラマ原作ってなってるけど、脚本は並行して書かれたようで、小川さんの基本構想を元にそれぞれ作られた作品で、原作ではない。私にはドラマの方が面白かった

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    2026年02月28日
  • 君が手にするはずだった黄金について

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    ネタバレ

    頭いい人はこんな風に世界が見えてて、こんな風に色々考えてるんだなとか、そういうのがわかったし、自分には無い価値観だったり、人との関わり方をしているのが読んでて面白かった。なんかスッキリするような感じがした。けど、全体的に見ると、僕のタイプではなかった。でも凄く面白い作品だと思う。小説家ってすごいなと思う。

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    2026年02月28日
  • 言語化するための小説思考

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    タイトルに惹かれて。今年、文章書いてみたいと思ってるから気になった。
    「面白い小説」とは何か?
    数で測ろうとすると発行部数、重版、売上、、、になるけど、それだけじゃ決して測れないもの

    自分の日々の生活のなかにも小説は溢れていて、でもただ出来事を書くだけでは人に読んでもらえる文章にはならず。
    読みやすくするには、先が気になる文章にするには、っていろんな工夫がされてるんやと改めて実感

    紀行文書いてみたいんやけど、それの参考にもなったかな。末に載ってる小説は、本編で書かれてるテーマが各所に散りばめられてて、なるほどそーいうことかと面白いかつ納得。
    いい新書でした

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    2026年02月28日
  • 君が手にするはずだった黄金について

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    普通に面白いが、心に残る何か…とかは特にないな…
    なんて言えばいいのか、技巧的?話を面白く書く技術に長けてる感じがする

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    2026年02月27日
  • これが最後の仕事になる

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    10年ぶりくらいに小説を読むようになったので、新しい作家さんとの出会いを求めて買った本。
    24人も作家さんがいれば、好きなジャンルも苦手なジャンルもあり、合う文体も合わない文体ももちろんある。新しい出会いはあったので、目的は達成!

    最後の仕事BEST3
    ①声/岸田奈美
    ②闇バイト/柿原朋哉
    ③あの人は誰/麻見和史

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    2026年02月24日
  • スメラミシング

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    ・ちょっとした奇跡が特に好きだった。SF的な世界観で織姫と彦星のような話を展開させるという構造が美しい。千二百年後に死ぬことが分かっているのに決められた計画のためだけに生きることに意味があるのか?という問いには現実社会にも通ずる哲学が内包されていると思う。


    ・全体を通して、文体が好きだ。理路整然としていて、書き手と語り手人物との距離感が保たれている文章だと思った。泣きながら書いた文章は駄作であるという話を思い出した。一定の距離感で書かれた文章の美しさが体現されていたと思う。とまで考えたときにふと、理路整然って、りじせいぜんで合ってたっけ?と思って調べたらりろせいぜんだった。りじせいぜんの方

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    2026年02月24日
  • 火星の女王

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    火星と地球。
    宇宙に進出して、火星に移住する未来がそこまで来ていたら、ワクワクしますね。

    物理的、時間的、価値観‥いろんな意味で離れた距離は遠いけど、その距離を超えて相手の立場にも立って問題と向き合うことは、今の世界や社会にも必要なことなんだろうなぁ‥

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    2026年02月22日
  • 君が手にするはずだった黄金について

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    「もし、あのとき別の選択をしていたら」。
    そんな想像をしたことがある人ほど、本書は深く響く。

    『君が手にするはずだった黄金について』で小川哲が描くのは、成功の裏側ではない。創作の過程で生まれ、回収されずに残り続ける無数の可能性や、選ばなかった道へのまなざしである。

    編集者とのやり取り、取材で出会う他人の人生、小説家という立場の「安全さ」への違和感。著者はそれらを感情的に語らず、慎重な言葉で掘り下げていく。その誠実さが、読む側の姿勢まで正してくる。

    派手な教訓はない。それでも読み終えたあと、「自分はいま何を選び、何を引き受けているのか」を考えずにはいられない。仕事や創作に限らず、人生の節目

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    2026年02月22日