小川哲のレビュー一覧

  • 君のクイズ

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    ネタバレ

    2日で読み終えるくらいさくさく読めた。話の展開が早いので読みやすかったが、なんだかんだ人間ってこういうものだよね……みたいな結末であっさりし過ぎていて物足りなかった。

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    2026年09月08日
  • 君のクイズ

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    問題が1文字も読まれないうに正答したのは魔法かヤラセか?
    ゼロ文字回答をめぐる謎解きに、クイズプレイヤーのそれまでの人生が重なって描かれていく
    ラストはまぁ納得といえば納得だし、んー?といえばんー?かなぁ
    三島の気持ちがやりきれなさそうw

    普段あまりクイズとかも見ないからそこまで刺さらなかったけど、クイズプレイヤーの思考であったり、クイズに関しての理解は少し深まって、クイズって奥深いんだなぁって少し捉え方が変わった

    斉藤壮馬のナレーションが耳福でした

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    2026年09月06日
  • 君が手にするはずだった黄金について(新潮文庫)

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    これは私小説なのかエッセイなのか、そんな虚構と現実の境界が曖昧な世界観がクセになるメタフィクション。
    哲学的な要素もあって深みのある作品。
    連作短篇集であり、どのストーリーも印象的だった。

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    2026年09月05日
  • 言語化するための小説思考

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    小説は「象徴的で影響力の大きな出来事」と「その伏線」である。その視点で読めばミステリは犯人当てができてしまうらしい...。
    不定形な読者にささるためには、多くの人に「あなただけに向けた話」だと思わせることが重要であり、そのためには幅広く捉えられるような抽象化と、ほどほどに理解できる程度に文章の難易度調整が必要である。
    実践出来そうなイメージは湧かないが、とても丁寧な文章で意味はわかりやすく面白かった。小説という訳ではないが、普段の文章作成でこんなにも受け手のことを考えたことはないな、と反省した。

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    2026年09月05日
  • 君のクイズ

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    ネタバレ

    クイズ大会の決勝戦を振り返る形で1問1問ずつ章分けされているのでとっつきやすく読みやすかった。
    ただ、なぜ
    「問題を1文字も聞かずに正解できたのか?」
    という点を前面に押し出した本作を読む読者は、
    その問いに対して推理しながら読むミステリー小説として認識してるはず。
    でもこの作品のオチでは推理で到達するのはおそらく不可能だし少しズルい気がした。
    解説でも「確定ポイント」や、「読ませ押し」といった技術に言及している以上、技術的に到達できる答えであって欲しかった。

    主人公も終わった大会の結果にこれほど執着していたのにも関わらず、本庄との答え合わせの後に簡単に吹っ切れてしまうのも些か淡白すぎる気もした。

    とはいえ、全体を通して面白い作品だった。

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    2026年09月05日
  • 君のクイズ

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    ネタバレ

    クイズ好きの旦那に勧められて拝読。さっくり読めるし、読後感も明かされる真相にしては爽やかでとても面白かった!
    本文内にいくつか登場した誤読されがちな日本語、誤読の方で覚えているものがちらほらあった……びっくり。
    ミステリのカテゴリで見つけたが、ミステリ…ではないかも?主人公が0文字回答の謎に迫る様子は、推理というよりは証明に近かった。あっと驚くトリックが隠されているということもなく、最初は証明不可能に思えた謎が、状況証拠が揃っていくにつれて徐々にリアルに有り得る真相に変わっていく。フィクションを読んでいると言うより、現実に起こった事件について聞いている気分だった。魔法と思われた出来事の真相はクイズプレーヤーやテレビマンらの知識と技術によるものという、この本の謎そのものがクイズの構造と同じだったんだなぁ。
    趣味というのは多種あるが、自分の力で自分を肯定できる趣味があるというのはとてもありがたい話だと思う。私も自分自身の趣味と、人生を重ね合わせてみたりして。他人に自己を肯定してもらおうとすることが当たり前の時代にこの物語が流行っていることはとても素晴らしいことなんじゃないかと思う。

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    2026年09月05日
  • 火星の女王

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    ドラマで知った本。ドラマも最後までみていないので、どんなラストかワクワクしながら読破。思ったより、軽いタッチと感じながら楽しく読めた。

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    2026年09月04日
  • 君が手にするはずだった黄金について(新潮文庫)

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    気になっていた著者だったが、今作はじめて手に取る。
    連作短編。エッセイかのように錯覚してしまうほど、次第に主人公を取り巻く環境が縁取られて面白い。仲間たちとの会話のリアル感と、主人公の思考の巡らせかたがそう感じさせる。

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    2026年09月03日
  • ゲームの王国 上

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    記憶力がないので登場人物が把握しきれなくなるのだが,ポルポト時代のカンボジアをかなり丁寧に舞台構築している印象。著者の文章は何というか硬質な熱を帯びてる感じがして好き嫌いは分かれるだろうけど,個人的には嫌いじゃない。これがミステリなのかはよく分からないが,ミステリ出身と言うだけでジャンルに縛られない作家なのだろう。

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    2026年09月03日
  • 斜め45度の処世術

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    小川哲は小説の方が面白いですね。ややひねくれた感性は自分と通ずるものがある。人文系で博士課程まで行ってるという共通の基盤もあるのだろう。

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    2026年09月03日
  • スメラミシング

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    聖書の正当性を揺るがす逸話、コロナ禍で流行した陰謀論、インドで「ゼロ」と神を結びつけた新興宗教、信仰が禁忌となった架空の国、人類滅亡の日を待つだけの2隻の宇宙船など、、設定の壮大さと出てくる用語の難解さゆえに読解に時間がかかるが、一貫して「救い」とは何かを考察していると感じた。

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    2026年09月01日
  • 君のクイズ

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    クイズという題材には興味は薄かったが、ストーリーとテンポが良く、サラッと読めた。これでもかという程、クイズプレーヤーの脳内や習性が伝わってきた。
    解説の中で「メディアに出ることは、もはや自分ではコントロールすることのできない自分の像を世の中に氾濫させていくことである。」という一文があり、妙に印象に残っている。

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    2026年09月01日
  • 君が手にするはずだった黄金について(新潮文庫)

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    YouTubeとか本人をよく見るけど、「こんな感じの人だね」と思ってしまう。
    出す小説が色んな賞を取ってるのには驚く。
    『地図と拳』は久々の面白い小説だった。
    26/08/31 38冊目

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    2026年08月31日
  • 言語化するための小説思考

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    小説そのものについて小説家が述べた本って意外と無いんだな。
    えっそんな事まで考えてるんですか?と思いつつも、シンプルに面白いと感じた。
    《小説国の法律》や《小説の勝利条件》なんてこの本を読むまで考えた事も無かった。
    確かに「面白い」とか「好き」だと感じた作品を思い返すと、自分の中の小説法と一致している。
    自分なりの小説法を持っていた事自体今日初めて知ったわけだけど、それでも大いに納得できる。

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    2026年08月30日
  • 君が手にするはずだった黄金について(新潮文庫)

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    自分の中で遠い昔に無かったことにしている都合の悪い記憶を、ある時に唐突に思い出す感覚だった。

    詐欺師になっていた片桐も、元から悪人ということはなく「いい人だからこそウザい」くらいの人物で、お節介で済まないくらい度を超えた結果、詐欺をしていた(と思われる)

    友達がいつのまにかネットワークビジネスに加担しているとか、親族が宗教にハマっているとか、色んな「ヤバい」ことに対して、自分もその片棒を担いでいたかもしれないという気持ちになる。

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    2026年08月30日
  • 火星の女王

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    ネタバレ

    NHKドラマの原作。
    最初の1ページは一瞬とっつきにくかったのですが、型番のDとMが違うだけだとわかると、それからすっと入っていくことができました。

    火星を舞台にしたものといえば、アーノルド・シュワルツェネッガー主演の『トータル・リコール』(めちゃくちゃ好きだった)と、アンディ・ウィアーの『火星の人』。火星の1日が1ソルだと知っているだけで気分は爆上がりです。しかも火星で生きて行くことの厳しさはこの2作品を知っていたのでイメージしやすかったです。


    誘拐と盗難に誰が関わっているのか、SF要素にプラス推理小説要素もあり、お得感満載です。
    冷静なリリと、胡散臭いマディソンがお気に入り。
    人々がそれぞれの主義主張を通すために、どう解決するのか…今、世界的にギスギスしているので、平和的な解決をしようとするリリたちに心が和みました。

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    2026年08月29日
  • 火星の女王

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    2125年、人類の火星移住から40年
    ISDA惑星間宇宙開発機構の地球帰還計画の中、生物学者リキ・カワナベは火星で未知の物質スピラミンの異変を発見する。

    地球観光を夢見る
    盲目の少女のリリ-E1102と、
    ISDA職員の白石アオト、
    そして火星自治警察のマル、
    カワナベの発見を切っ掛けにして、
    それぞれ交錯しながら火星と地球の未来が動きだす。

    NHKでドラマ化されたのを観ていて割に良かったので本も読んでみたいと思った。

    ドラマの方は、
    火星の風景やそこに住む人々、思い、感情、欲望⋯良く描けてたような気がする。

    先に映像で見てたので、そのイメージが頭の中に残ってたので、読む手助けとなったけど、原作はなんだか深堀りする感じがなくて、サラッとした感じで物足りない感じがした。

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    2026年08月26日
  • こうやって作家は言葉を紡ぐ

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    小川哲さんの対談集
    対談者によってテーマがあり、ほぼテーマに沿った話が進みます。
    小説家との対談なので、思い切り小説とはというテーマに絞って話し込んで欲しかった。
    特に葉真中さんとの対談はゲーム軸で進行し、お二人とも好きな作家だったので残念
    1番ましだったのは最初の中村文則さんとの対談かなぁ、そこからはまぁ雑誌トピックで読めば十分で2,000円払う価値はあまり感じなかった。
    小川哲作品は、私にとってめちゃ面白いものと、全くわからないものが半々
    地図と拳は、私のベスト5には入るが、
    スメラミシング、火星の女王などは理解できず途中断念
    こういった経緯から本屋で買うには勇気がいる。
    書評でSF色の弱いものか確認してから読むことにしている。地図〜で、あんな歴史ベースの素晴らしい作品が書けるのでもうひと作品歴史ものを読みたい。
    著者がエゴサをすると書いてあったので、
    一読者としての意見として検討頂けたら嬉しいです。

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    2026年08月23日
  • 斜め45度の処世術

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    面白かった。著者は自分のことを捻くれているという評価をしているけれど、物事を観察する力が長けているのだろうなという印象でした。まあちょっとは捻れてるかもだけど。

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    2026年08月20日
  • ユートロニカのこちら側

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    自分を外側から見る視点がなくなれば、自分という存在すらなくなるが、その想定する視点すら自分の範囲内であるということに思い当たると、何か思考を経たとしてもそれはすべて何も存在を得ていないどろっとした無形物なのではないかという気持ちと似た感覚がところどころあった
     
    自由不自由を概念として存在させる隔壁は人によって異なるけど、その壁の存在がより強固なもの(自分たちで制御不能なもの)である方が、自由というものの本物らしさを感じられるんだろうな
    アガスティアに否定的な人は、監視牢獄というものからの逃れられなさがリアルに感じられるから、情報が掌握されている状態を不自由と思えるだけ
    何に対して想像力が及びやすいか否かの個人差があるだけで、アガスティア賛成派反対派どちらがより高次な自由とかそういう問題ではない気がする
    ①意識と無意識、自己と非自己を区切るものの存在を想定する思考すら自分の一部であり何も外側から区切れなくなった無形物状態→②客体としての自己の想定がゆるがないのにも関わらず、より分かりやすい操作感やさらに閉じた系には敏感な状態→③輪郭そのものに関心がなく意識をしていない状態
    意識の消失なんていうものの想定をしてしまうほどには自己を中途半端に相対化してしまっている②が1番辛い気がする、
    ②が③のユートロニカを俯瞰視点で批判しあらがおうとしている姿が最後に華々しく描写されていたが、結局は①のユートロニカに回収されるのでは?
    楽になるには一周回って、ドロっとしたなかで、流れるという概念もないまま漂い続けることなんだなあと思う

    面白かったけど最後はモヤっとしたなあ
    それぞれの章がのちのちつながっていく感じは気持ちいい

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    2026年08月18日