小川哲のレビュー一覧

  • 大宮エリーの東大ふたり同窓会

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    みなさん、シンプルだなぁと思った。もっと、難しいことを考えながら生きているのかと思ったので意外だった(笑)。
    思うに、凡人こそが言い訳やら理由、正しさやら意味をこじつけて、事を複雑にしているのだろう。
    エリーさんには長生きして、「徹子の部屋」を引き継いでほしかった。

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    2026年06月02日
  • こうやって作家は言葉を紡ぐ

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    京極先生が遠野物語とモルカーは似ているなどと言っており
    魚豊先生が最初に思いついたというシーンのステッカーをスマホケースに入れてます

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    2026年06月01日
  • ゲームの王国 下

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    ネタバレ

    下巻で出てくるのは、ソリヤの養子、リアスメイ(政治家になるため養子をとった)と、アルン(中古転売屋の養子)、それからテレビ界隈の人と、警察官数人。ポル・ポトが、村人をほぼ全員殺した上巻の終わりから、一気に四十年ほど時間が飛ぶ。ポル・ポトが失墜した国で、ソリアは国を立て直すため総理大臣的ポジションを狙っていて、一方、ムイタックは大学教授になって、ゲームの開発に力を注いでいる。そのゲームの考案者がアルン。

    ゲームは対戦型で、特定の感情を抱いた時に出てくる脳波によって、様々な呪文が使えるというもの。感情を抱くことには、記憶が関係している。そこから、逆に、特定の呪文を使わせるために、記憶をプレイヤーの脳内に作り上げるということに成功する(このへんがSF。あまり得意ではないので、完全に理解しているとはいいがたい)。

    ムイタックがリアスメイにもちかけたアナログなゲームもなかなか興味を引いた。一方が、19枚の紙に自由に数字を書く。もう一方はそれを一枚ずつ開けていき、運命か抵抗か決める。運命だったらそこでストップ。抵抗だったら次の紙。19枚の中でいちばん大きな数字を当てるというゲーム。

    「捨ててしまった九十一について、今でも後悔しています。でも、すべての数字を見なければ、その後悔すら存在しませんでした。」

    人生における選択についても、同じことが言える。
    対照的な生き方をしたリアスメイとムイタック。しかし互いに互いの、唯一の理解者であった。運命に翻弄された二人が、違う時代の違う場所で出会っていたら、どうだったのだろう。

    上下ともに重厚で、内容も難しい。ただ、とても理解しやすく、おもしろく書かれている。カンボジアに起こった悲劇を、このようなフィクションにできるとは。これを読まなければ、わたしはカンボジアについて知らないままだった。小説ってすごいな。

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    2026年05月30日
  • GOAT

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    他の本も読みながらだからなかなか終わらなかった。
    冒頭惹かれないものは3話ぐらい読まないまま。
    全てを隅々まで読むとなると相当時間がかかりそう。

    こんな充実した読み切りの文芸誌を出してくれるだけで星5つつけたいところ。
    紙の色について読み難いという声もあるみたいだけど個人的には可愛くて好き。
    星4にしたのは、愛というテーマがほぼ全て歪んだ愛だったこと。
    熟練の作家は素直な愛を書けなくなるって本当なんだな。

    個人的に好みだったのは…

    麻布競馬場 違う海にいる
    冲方丁 終末の愛
    かな。
    なんか読みやすくてわかりやすいから楽だった。

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    2026年05月30日
  • ゲームの王国 上

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    シュールな雰囲気のユーモアが面白い
    淡々と進む暴力の描写の迫力がすごい
    「全人類の教養大全」の後に読めたのはタイミングが良かった

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    2026年05月29日
  • 地図と拳 上

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    率直な感想としてとても面白かった。
    細川と楊日綱(孫)の関係性が好き。高木という一人の軍人の生き様も胸に来るものがある。
    作中で登場する戦争構造学がもし自分が通っていた学部のシラバスにあったとしたら、わたしは間違いなく第一優先で受講登録していた。
    個人的に異国と地続きという環境がもう恐ろしくて耐えられない大陸恐怖症なので、当時満州に住んでる人からしたらロシアも日本も高慢な侵略者以外の何者でもなかっただろうなぁと思う。

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    2026年05月23日
  • 地図と拳 下

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    個人的にこういう群像劇形式は結構好み。戦争というものを過度に感情的にならず色んな立場から捉えて考える作品だと思った。
    「あいつの考えには明後日はあるが、肝心の明日がない」という細川の満鉄時代の評価、閃ハサでハサウェイがダバオのタクシー運転手との会話で「暮らしはそんな先考えてる暇ない」って言われたのと同じだなぁと。
    国の未来を見据える人間とその日暮らしの庶民じゃ視座が違いすぎるという話。

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    2026年05月23日
  • ゲームの王国 上

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    少々苦手意識のあるSFかつ厚みのある上下巻にちょっと怯んだが、なにこれ、めちゃめちゃおもしろいじゃないか!話は、カンボジアで共産党が現政府を倒して、でもまたその共産党が人民を牛耳るようになって、それを今度はぶっ壊してやろうと、共産党の党首的な人の隠し子が立ち上がる・・・という、一見とっつきにくい歴史小説。なのだけど、とにかくキャラが変で、おかしい。SFっていうか、哲学。輪ゴムとか泥とか、なんでこんなにおもしろいことを考えられるんだろう。「輪ゴムに対して完全なコミットをすることができないのであれば、一切関わるべきではない。なぜなら輪ゴムは遊びではないからだ。」とか。村長が悩み事を整理するのに石を並べるくだりは、最高だ。二つ悩みがある、といいながら、三つだったり、苛立って投げようとして、いかん、息子を投げるところだった、と胸を撫で下ろしたり。お前の石だと、相手に渡して、ぽかんとされたり。

    エグい拷問の描写もあるし、ばんばん人が死ぬ。辛い。この、ポル・ポトの話は、本当のことだと知って、おどろいた。一般の人に、あるべき人権がない。そんな世界に、主人公ムイタックがどう立ち向かってゆくか、はらはらしながらページを捲る。下巻も楽しみ。小川哲さん、すごいな。地図と拳も読もう。

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    2026年05月22日
  • ゲームの王国 下

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    あれ、中がある????と思ったくらい急に年代が飛んでてびっくり
    でも登場人物は変わらず、追加されたキャラクターたちによる物語。
    上巻は説明に近かったのかとやっとわかった。
    読みやすさ的には自分には合ってたけど読みづらい人もいるだろうな。

    ソリヤとムイタック。
    太陽と水浴び。
    火と水。
    対するようで並行なのかもしれない。
    彼らのゲームは続く。

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    2026年05月19日
  • ゲームの王国 上

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    一瞬、映画「キリングフィールド」を思い出したが、史実にフィクションが上手く融合されていて実に面白い(笑える、という意味ではなく、登場人物のストーリーや出来事が色々とぶっ飛んでいる)。通勤電車の時間があっという間に過ぎた。ただいま下巻進行中。主人公の2人の運命がこれからどうなるんだろう。

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    2026年05月17日
  • 君のクイズ【単行本版】1

    ネタバレ 無料版購入済み

    これは正解はできなさそう

    過去のTV番組だとTBSでかなり大規模なクイズ王戦をしていたのはヤラセを感じさせない良質なものでしたが(水津さんと西村さんの死闘が印象的でした)、最後に正答した問題はそもそも何も読まれていないので、設問を知らなければ当然、正解できそうにもないです。
    気になる導入部でした。

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    2026年05月14日
  • 君のクイズ【単行本版】1

    購入済み

    原作を知っていても楽しかった

    映画化を機に読みました。
    小説を忠実に再現したように思えて、面白かったです(ただ、白瀬矗というワードはこの巻では出てこないことが惜しいです)。

    2巻も発売されたら読みたいです。

    #アガる #アツい #ドキドキハラハラ

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    2026年05月08日
  • 嘘と正典

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    そうきたか…!なるほどな!と閃く感じの瞬間があった
    ユートロニカのこちら側も読んだことあるけどこの人の作風は面白いしかない

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    2026年05月08日
  • ゲームの王国 下

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    冒頭は上巻から急に時間が経過してる上に予想しなかった方向に話が展開していき少し戸惑った。ポル・ポトの時代終わってるし。
    けど作家のストーリーテリングの巧みさでぐいぐい惹き込まれ、登場人物たちの突拍子もない言動に爆笑したり、格言めいた台詞に深く納得したりしながら読み終えた。(ヘモグロビンが殺し屋と戦うところは声出して笑った)
    ソリヤとムイタックがもし別のタイミングで、あるいは別の場所で出会っていたらどうなっていたんだろうと妄想するなどした。
    ラストがちょっと不完全燃焼感があったので星−1。

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    2026年05月07日
  • 君のクイズ

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    クイズ番組決勝での疑惑「ゼロ文字解答」の謎を敗者が追うミステリー。

    クイズがテーマというだけあって知識も商品も企業も全て実在。加えてテクニックまで本物で、早押しクイズを見る目が変わる。このリアリティと説得力を出すために作者は、どれ程の勉強と取材を重ねたのか…気が遠くなる。
    スラムドッグ$ミリオネア を彷彿とさせるのは否めないが、推理要素やクイズ愛など扱うテーマは異なる。

    掻き立てられる知識欲も相まって、とても読みやすい作品だった(書き下ろし短編付きの文庫版がおすすめ)

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    2026年10月12日
  • Street Fiction by SATOSHI OGAWA

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    ラジオ番組の内容を本にしたもの。
    小説家がゲストのものが面白かった。小川哲さんやゲストの作家さんの創作に関する姿勢や思考がとても興味深いし、言及された本を読みたくなった。
    (ゲームや漫画を知っていたら他の部分ももっと楽しめただろう。)

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    2026年04月30日
  • 地図と拳 上

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    小川哲の力量を感じる本だった。通勤電車でこの分厚い本を出して読む勇気を誇りたい。
    そのくらい必死に読まなければ読みきれない。
    しかしながら、日本が世界を舐めてかかっていたその時代の一端を知るいい機会をいただいたと思った。
    日本にとって、日露戦争から第二次世界大戦までの長い戦争の時代を感じつつ、
    私の長い、分厚いこの本の読書も終えることができた。
    終わって思ったこと。長いわ

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    2026年04月29日
  • スメラミシング

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    短編集なのに作品間の振れ幅が広すぎる小川哲ならではの小説を楽しめた。表題作の狂気っぷりはある種人間味があり、密林の殯にあった神がたくさんいる文章は強烈だったし、ちょっとした奇跡は凄く良かった。

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    2026年04月26日
  • 地図と拳 下

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    フィクションと事実を分けながら理解しようとするとかなり時間がかかるが、日清、日露、日中戦争の詳細を復習する良い機会となる本でした。
    とにかくストーリーに飽きず、すぐ読めてしまいますが、この炭鉱での事件のきっかけはなんだろう?この日本の決断が欧州列強に及ぼす影響はどのようなものか?などを考えたり、調べたりしながら読むのがオススメです。

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    2026年04月23日
  • ゲームの王国 下

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    下巻は『記憶』を主軸に話が進んで行く。
    上巻のクメール・ルージュの時代からいきなり現代まで時代が進むが、引き続きトンチキな能力者や、変わった奴らが出てくるのでそこら辺は安心してよい。
    壮大で予測不能なこの話をどう終わらすのか期待していたが、結末としては至極平凡。
    過程がとても面白くて結末が綺麗に締められてるならそれで良しかとも思った。

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    2026年04月20日