小川哲のレビュー一覧

  • 君のクイズ

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    ネタバレ

    面白すぎます。
    絶対面白いだろうから、取っておこうと思った自分を叱りたい。いつもすごい分厚いのに、この本の薄さにびっくり!
    スラムドックミリオネアみたいやなと思ってたら解説にもバッチリ書いてましたね。
    これを読むまでクイズというものを誤解してました。確定ポイントや読む人の口の動きや押したときに出る次の1文字まで解答に使うこと。
    これから早押しクイズ見る時ぜったい楽しくなるー!

    中盤に三島が出題者に関係する問題が出ていると気づいてからも良かった。彼がいう「クイズに正解したということが、今までの人生を肯定されたことになる」ってとこがすごい良かったです。
    なぜこれをするのかって理由が出てくる小説は

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    2025年12月07日
  • 言語化するための小説思考

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    最高に面白かった。手元に残しておきたい本だ。

    私はど素人小説を書くのだが、その時の悩みや疑問に思っていたことのアンサーが安直に得られなかった、けどむしろそれがよかった。ヒントは沢山いただいたのだが、結局は自分がどう表現していきたいか、突き詰めて自分と向き合っていくべきなんだろうな。

    筆者は飢えた人に魚を与えるタイプではないと思う。釣り方も教えないというか教える立場にないと思っていそう。他者の魚の釣り方を見て「へー君はこうするんだねふーん」って言って立ち去るタイプなんじゃないかな。

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    2025年12月07日
  • 火星の女王

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    NHKドラマ版の予習に。
    タイトルからしてそうだが、ストーリーも僕が一番好きな小説『月は無慈悲な夜の女王』にモロに影響を受けている。
    それよりはヒューマンドラマ寄りの内容とはいえ、搾取される異星植民地と母星地球との軋轢、というハードにSFチックな設定は元のまま。
    正直に言って、NHKの年末特番にこれを採用したこと自体がかなり驚きだ(もちろんいい意味で)。

    とはいえ、イーロン・マスクじみた胡散臭いCEOや、対話という現代的なメッセージなど現代的・テレビ映えしそうなモチーフもいろいろ。
    ドラマ版はまた少し違った物語らしいが、今のところ大いに期待している。

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    2025年12月07日
  • 言語化するための小説思考

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    ネタバレ

     「へぇー、小川哲の新書かぁ」って思って帰って改めて見てみたら、「現代新書」ではなかった。
     しかし、内容は、『……の哲学』と後に付けたくなるような1冊だった。自明のこととして済まさず、「作家」が関わる様々な者・物・モノとあらためて考えてみる。
     価値を決めのは他者――当たり前のことではあるが、それを突き詰めることは実は少なかったと気付かされる。 

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    2025年12月06日
  • 君のクイズ

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    読みやすくて面白かった!!!200ページ近くあったけど、ぐんぐん読み進めれた!何も分からない世界ではあるけど、これを読んだらテレビで見るクイズ番組がもっと面白くなると思う!

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    2025年12月05日
  • 君のクイズ

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    ネタバレ

    テレビクイズ番組『Q-1グランプリ』
    主人公三島玲央は、本庄絆と対峙する。
    その最終問題、問い読みが問題文を読み上げようとしたまさにその瞬間、本庄の早押しボタンが押され、彼は正解し、賞金1000万が渡された。

    なぜ、彼は『ゼロ文字押し』で正解することができたのか?

    競技クイズについての物語を超えて、人生とは?という壮大なスケールまで話が進む。

    物語に出てくる『熊の場所』
    それはその人の人生にとって、あらゆる恐怖の源となっている原因のこと。
    『熊の場所』から運良く逃げだせたとしても、それは心の中に残り続ける。
    『熊の場所』を取り除くためには、『熊の場所』に戻って、自分の手で熊を退治しなけれ

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    2025年12月04日
  • 火星の女王

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    うわー!
    とんでもねー!!

    これね、わい思うにね
    「光遅くね?」ってところからスタートしてると思うんよ

    あ、あらかじめ言っておくけど、実際に正しいかどうかは割とどうでもいいの
    わいがそう思った時点でそれでいいの

    とにかく「光遅くね?」ってところからスタートした物語だと思うのよ
    凄くね?
    もうちょっと悔しいわw
    だってどうしたってわいみたいな凡人にはそんな発想出てこないもん

    だってこの宇宙で光が一番早いのよ
    物理学的にそれ以上は不可能なのよ
    光の速さは約30万km/秒で地球から火星まで180〜1,300秒なのよ(地球と火星の距離は一定ではないので幅がある)

    光と言えばとんでもなく速いも

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    2025年12月03日
  • 君が手にするはずだった黄金について

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    初小川哲。
    他の方の感想にもあるとおり、村上春樹っぽさもありつつ、現代的なテーマの短編で非常に読みやすく、
    他の作品も読んでみたいと思った。

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    2025年12月03日
  • 言語化するための小説思考

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    小説は読者と作者のコミニュケーションだと小川哲だという。どんな相手にどんな風に受け取られるか考えねばならないという。伏線などというものは存在しないらしいし、なんというか何を言っているかちっともわからない。実に小川哲らしい言い回しである。
    小川哲はマジシャンのような人で、懐に飛び込んできたと思ったらいなくなっている感じがある。ケムに巻かれるというか。まあ、好きだってことだ。
    小川哲がわからないものが、我々にわかるわけないだろうが。

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    2025年12月03日
  • 言語化するための小説思考

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    小説思考の本なのに小説が出てくる。内容に納得できるかどうかよりも、実はハウツー本と見せかけて小説だったのだ、ということをやりたかったのかもしれない。

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    2025年12月03日
  • 言語化するための小説思考

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    小説を書きたいという気持ちを尊重してくれる姿勢がずっとあって読みやすかった。
    資格勉強は点数があるしわかりやすいけど、小説には明確な正解がない。それでも挑戦したくなるような一冊でした。

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    2025年12月01日
  • 嘘と正典

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    1.SFっぽくない感じが良かった。
    全編通してSFっぽさは少なかったが、それ以外の良さがあった。完全なSF世界ではないからこそのリアリティがあるような気がする。「魔術師」で言えば、タイムマシンが本物であるかどうかわからないまま物語が終わるのが良かった。これについては「読者に任せる」書き方が効果的に感じた。 「ひとすじの光」はSF要素がなかったが、馬と自分とを重ね合わせて父親との関係性や自身のアイデンティティに思いを馳せる姿に感動した。「ムジカ・ムンダーナ」はSFというよりファンタジーかな。

    2.嘘と正典が一番良かった。
    前半はSF的な要素がないまま話が進んでいき、後半から過去との通信が出

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    2025年12月01日
  • 君が手にするはずだった黄金について

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    小川哲さんのこと、とても好きになってしまった。
    このフィクションとノンフィクションの境目がない感じ(もしかしたら全て作られたもの?)たまらない、、

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    2025年11月30日
  • 言語化するための小説思考

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    昔、石原慎太郎が「いまの若い作家連中の作品は実体験に基づいたリアルさがないよね」みたいなニュアンスのコメントをしてるのをニュースでみて、わけもなく苦々しく感じたのが強く印象に残ってるんだけど、こういう新星の作家が堂々と自分の人生経験のなさをあけっぴろげにしてくれるのはある意味マッチョな思考だよなと思う。
    要素分解がうますぎて、なんなら逆に小説というものの神秘性が壊れるのではと怖くなってしまった。研究されすぎた対戦ゲーのメタが凝り固まって、同じ戦術しかみなくなる経過を小説という領域で見てるみたいだ。石原慎太郎コメントへのアンチテーゼみたいだな。

    ちなみに僕はサイン本に釣られて『君が手にするはず

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    2025年11月30日
  • 言語化するための小説思考

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    小川哲がどういうことを考えて小説を書いているかを知ることができて、とてもおもしろい。
    よくある小説の書き方をレクチャーするような本とは、ちょっと趣が違う。
    私は小川哲が好きだし、それより前提に文章が上手くなりたいと日頃思っているので、この本は驚いた上に眉唾ものだった。よくある小説の書き方本とは違うが、「小説がどのように成り立っているのか」「どのような小説が評価されて多くの人に読まれるのか」「小説の面白さとは一体何なのか」とか、「小川哲は伏線が嫌いなこと」とか知ることができて、中にはクスッと笑える例文があったりして、小川哲全開でとても良かった!

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    2025年11月29日
  • 言語化するための小説思考

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    しがない二次創作書きがこの感想持つのたいへん僭越ですが、私が二次創作する際にあーだこーだと考えてるけどなかなか実現できないことがだいたいきれいにわかりやすく説明されててたいへん感動しました……

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    2025年11月29日
  • 君のクイズ

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    僕のクイズを問うている

    僕の頭は藤川球児のストレートくらい回転している。
    最序盤のこの文章から俄然引き込まれた。
    すごく筋の通った展開で、タイトルとラストもリンクしていて読後感の良い作品。

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    2025年11月29日
  • 言語化するための小説思考

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    日頃、小説家がどうやって小説を書いているのか不思議でたまりませんでした。
    また、世間で評判となっている小説のはずなのに、途中で挫折し積読になってしまうのも、なぜ??と思っていました。
    そういう時は、自分の読解力の無さや、センスの無さが原因ではと自分を責めていました。

    でも違いました。

    著者と自分の法律が違うだけ。
    とても救われました。

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    2025年11月28日
  • 言語化するための小説思考

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    ネタバレ

    小説に対して、文章を書くことに対して真摯な人だという印象を受けた。作家として売上を意識せざるを得ない中で、小説を通して自分は何ができるのかについて向き合ったからこの本が完成したのかな。
    物語に対して警戒心を抱く風潮がある中で、小説の可能性(誤読が生むコミュニケーションからの逸脱と作品の新しい意味や、制作しながら新しい視点や問いを見つけること)を示してくれたのはすごく有益なことだと思う。
    小説以外でも人に読んでもらう文章を書くときに参考になる。あと、YouTuberやインフルエンサーがある本の感想を投稿すると、他の人の感想もそれに方向づけされたものが増加する、という指摘にはゾクっとした。他者の意

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    2025年11月27日
  • 君のクイズ

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    クイズ番組の決勝戦を振り返っているだけなのに、すごく濃縮な小説だった。一つ一つのクイズに主人公三島の人生が重なっており、その振り返りをしていくことでどうして決勝戦の相手本庄がゼロ文字押しができたのか謎を解いていく…すごく面白かった。クイズっていうものの奥深さを知ったし、自分の人生もクイズの連続なんだなぁとしみじみと思った(知識的にはアニメ漫画にジャンル偏りそう)
    三島には三島のクイズがあるように、本庄には本庄のクイズがある。ベクトルは違うけどクイズというものに対して二人とも熱意があるんだと感じた。だから「君のクイズ」なんだろうなぁと思いました。

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    2025年11月26日