小川哲のレビュー一覧
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さすが天才、小川哲さん。今回もすごすぎました。まだ下巻を読んでいないのでストーリーの全容については見えてないものの、題材の設定と、構成と、キャラクターの置き方と、ト書きやセリフの秀逸さがすごい。ポルポト政権の少し前からのカンボジアを舞台としたフィクション小説。テーマ設定や視点の置き方に「地図と拳」に似たものを感じます。キャラクターが多種多様なんですが、どの人も必要。物語に有機的に作用しているのが素晴らしい。そして、ところどころ、ト書きやセリフにめちゃくちゃ笑える…www。残忍で胸が痛くなる展開も多分にありつつ、シュールさで笑えるところもありつつ、読んでいて感情がすごく渦巻く。活字のエンタメでこ
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Posted by ブクログ
面白かった。
クイズがテーマで、人が死ぬわけでもないのに推理小説?と読む前は思ったけど立派な推理小説だった。
問題読み上げ前に答えを当てるというヤラセ疑惑の真相を探る過程で、競技クイズの仕組み・ノウハウを説明し、その奥深さとクイズ観を十分に感じさせる話になっている。
また、登場人物の描き方も魅力的。誰よりもクイズに真摯な三島だからこそ真相にたどり着き、でも誰よりもクイズに真摯だからこそその真相にショックを受けた。その三島の出した答えがタイトルの『君のクイズ』。
とても読み応えのあるエンタメ小説だった。よくクイズひとつでここまで面白くできるなと感心した。 -
Posted by ブクログ
小川哲さんの本は「スメラミシング」がハマらなかったので、しばらく読むのはやめようと思った。
そう決めたのに、この本は小川哲さんの初めてのエッセイ集だから手にしてみたのだ。
エッセイを読むと、その作家の人となりが分かるような気がする。
エッセイが面白いと、その作家さんに親近感が沸く。
このエッセイは面白かった。
誰もが考えたことがある些細な事をグダグダと考えていて、自分と同じような結論に達していることが多かった。
例えば、「失敗したら"なにくそ"と思い、見返してやれ」などと言う人がいるが、共感しているのは、それができる人。
多くの人は失敗したらあきらめて努力をやめてしまう -
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中村文則さんとの対話「社会の危機になにをできるか」と魚豊さんとの「自分の立場を描かない強さ」に、私が密かに抱いている「小川哲は小説で社会を変えようとしている説」を勝手に読み解き、痺れてしまった。(どこかにファンは推しに対して勝手な幻想をつくりあげる的なことが書いてあって、これ私じゃんってもなったけど)
でも最後にリチャード・ローティーを出して締めくくるあたり、小説の力でリベラル・ユートピアを実現しようとしてるんだよね、うんうん(涙)って胸熱だった。
とにかく読みどころ満載でページをめくる手が止まらない!
どの対談も濃厚で熱量が高い。読んだことのない作家、一作だけ読んで苦手意識があった作家、フ -
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烏滸がましいことだが、私と筆者はモノの見方や捉え方で似ているところがあるように感じた。
本作は筆者の私小説と思わせる構成で、実際の出来事を組み合わせたり編集したりして小説仕立てにしたのかな、と思いながら読んだ。
筆者は小さい頃から変わってると周りの人に言われていて、だけどある程度成長するまで変わり者だと自覚していなかったタイプだと思う。
会話の内容をよく覚えているから、その場のノリの会話は過去の会話と整合性が取れないので矛盾を感じることもあったと思う。だけど学習能力や適応性の高さによって、話は合わせられるし、変わってるところも面白いと捉えられて、さらに初対面の人に対する先入観は少ない性質で -
Posted by ブクログ
第4号が出たのに、遅ればせながら文芸誌『GOAT』第1号です。躊躇していた文芸誌ですが、思い込みの殻を破る価値ある魅力が満載でした。
評判通り、いやそれ以上に、読んでよし(内容・質)、買ってよし(安価)、見てよし(装丁・紙)の三拍子揃いでした。
内容について。エンタメや純文学などのジャンルや国境も越えて…コンセプト通りでした。未読作家さんも多く、視野が広がり新たな関心対象も得られました。既知の作家さんも攻めてる印象で新鮮でした。特集の「愛」企画、愛を感じた「私のGOAT本」紹介もグッドでした。さらに全編「(次号へ続く)連載なし」の読み切りのみ…これ大きい!
安価なこと。ゴートくんだ -
Posted by ブクログ
ネタバレエッセイのように見える小川哲が主人公の
フィクション作品。常に見えるものと見えないもの、見える記憶と見えない記憶の話をしていたように感じる。
常に記憶は曖昧で、自身の記憶を知らぬ間に改竄していたり、日常と非日常で記憶の残り方に濃淡が生まれる。非日常な日の前日、同じ24時間が均等に配分されているにもかかわらず、忘れたではなくなかった記憶としてすっぽり抜けてしまう。
プルーストでいう二つの意味の忘却の話も出てた
あとは人の見栄の話とかかな、自身を大きく見える虚栄や承認欲から吐く嘘に自分が飲み込まれたり、中立に立とうとするこちら側が飲み込まれたりする。
小説を書く上で、小説家は自身が手に入れる