小川哲のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
過去に遡ってマルクスとエンゲルスの出逢いを防ぎ共産主義の誕生自体を阻止する計画を企むCIAの歴史改変SFもののストーリーというあらすじを見て、興奮せざるを得なかった。
興奮冷めやらぬまま読み始めてから一気に読み終わった。
過去にメッセージを送るというSF的要素が中心とはなっているが、設定が緻密に練られており、その設定の上でロジカルに話が展開していく。
このディティールへのこだわりと論理性というのが小川哲作品の特徴の一つだとも思える。
読み進めていくうちにロジックが一つずつはまっていくような感覚が気持ちよい。
上述の作品含む短編6作品が含まれているが、どの話もはずれがない。 -
Posted by ブクログ
本書は、SF作家である小川哲がパーソナリティを務めるラジオトーク番組を書籍化したものである。番組には映画監督、女優、芸人、小説家など、ジャンルを横断した多彩なゲストが招かれ、本や映画、さまざまなコンテンツについて語り合う対談集となっている。
印象的だったのは、対談の随所で語られる「本の味わい方」の多様さだ。ゲストたちは、自分がどのように小説を読み、どこに惹かれてきたのかを自然体で語る。その話を追っていくうちに、小説とは単に物語の流れを追うものではなく、言葉の選び方や語りのリズム、構成の妙といった表現そのものを楽しむ読み方があるのだ、ということが繰り返し示される。
正直に言えば、これまでの自 -
Posted by ブクログ
最近、ドラマ化されたという話題もあったこと、これまでSFをあまり読んでなかったこともあって、新年の1発目として本作を手に取りました。火星へのテラフォーミングが起きた世界での出来事という設定とその展開にとても引き込まれました。
本作は、火星への移住環境が整い、火星で暮らすことが出来るようになった世界でのお話。地球外生命体の発見に精を燃やす研究者がある日、火星由来の物質に不自然な変化を感じとる。その物質の変化を生命の兆しと捉えた火星住民が、火星に生命がいると伝えてしまい、騒動が起こるというストーリー。
未知の生物の発見から政治が動き出し、騒動が引き起こされるドタバタな展開で、とてもスピード感が -
Posted by ブクログ
作品紹介・あらすじ
最初の1行は全員一緒。
1編6ページ、24種の「最後の仕事」。
早起きした朝、昼の休憩、眠れない夜ーー。
ここではないどこか、今ではないいつかへ、あなたを連れ出す7分半の物語。
『黒猫を飼い始めた』『嘘をついたのは、初めてだった』に続く、会員制読書倶楽部:Mephisto Readers Club(MRC)で配信(公開)された大人気ショートショート集第三弾。
*****
24編からなるショートショート集。
Mephisto Readers Club(MRC)が贈る大好評シリーズ第3弾とのこと。第6弾の「それはそれはよく燃えた」をまず読んだので、次はこれということで -
Posted by ブクログ
ネタバレ拳とは暴力、すなわち戦争のこと。
これは、地図と戦争の物語。
細川〜〜〜!上巻の時から好きなので、活躍(及び暗躍)が沢山見られてとても嬉しい!
安井は今の感覚で見ると愚かに見えなくもないけど、彼は「大日本帝国の臣民、皇民」の象徴だと感じた。彼ほど純粋に真っ直ぐ天皇への忠誠心を抱いている人間が当時どれくらいいたのか分からないけど、当時国民に求められていた「あるべき姿、思想」がこの安井なのだと思うと背筋が凍った。
明男は、登場当初は超機械的な青年、という感じだったけれど、徐々に彼の感情や思想が明らかにされていって、後半どんどん人間くさくなっていったなという印象。建築への熱意や丞琳への淡い感情(?