小川哲のレビュー一覧

  • ユートロニカのこちら側

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    ネタバレ

    人間とは不幸せ、不自由がなければ幸せとは、自由を感じられない
    区画内の人間が享受している自由は、監視下におけるある意味の不自由であり、それを不自由だと感じなくなることで幸せになるという
    ドアノブを意識なく(ストレスなく)回して扉を開けるように、幸せへの道は不感になることであることは一つの正解であるが、全てのストレスや不安が取り除かれた世界では自分の意思を持つことが減っていく。本人はそれに気づかない。
    本を読んでいる我々や区画外の一部の人間から見るとディストピアと感じるが、区画内の人間にとってはこれ以上ないユートピアであり我々の意見は何もわかっていない妄言と捉えられてしまう。
    新興宗教やマルチに

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    2026年03月04日
  • 火星の女王

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     人類が、地球から火星へ、そして宇宙へでていったらどうなる? 既知と架空の組み合せ、SFです。そのなかでも、架空物質の「スピラミン」がよかったです。小説の評価として?ですが、これだけで星☆5! (イカ臭い、スペルミンじゃないよ) とってもおもしろかったです。
     そして思うのは、人類の宇宙進出って、いろいろと大変だなということです。

     事実として火星の重力は地球の約1/3(0.38倍)しかありません。(以下 地球が基準です)
     最近、ジムで両手にダンベルもって歩くのが気に入っているわたしからしたら、負荷すくな!とおもいます。
     低負荷なので、火星の定番は大ジャ~ンプです。なにしろ体重60kgの

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    2026年02月28日
  • 火星の女王

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    近未来、火星の開発が進み、移住者が増えていたが、投資対象としての価値がなくなり、地球帰還計画が発表される。そんな時、学者がある物質の同時構造変化を発見、地球外生物として報道発表されることとなる。そして、そのことが地球と火星との関係性を揺るがす事件につながってゆく。。。
    登場人物ごとの視点で進んでゆくストーリーで、説得力のある科学的描写(実際の理論は知らないけど)、ウィットのある会話、癖のあるキャラクター、その割に重くなりすぎない感じがいいですね。NHKでドラマやってたみたいだけど、映像化向けです。
    「だからなんだ」とか、「光が遅すぎる」のフレーズ最高でしたね。

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    2026年02月28日
  • 君のクイズ

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    たかがエンターテインメントのクイズと軽んじるなかれ。すべてを含む混沌から、じょじょに明らかとなるクルー(手がかり)を元に、誤答リスクの許容範囲をリアルタイム更新しながら、情報空間を探索し、最適なタイミングで答えを絞り込む。単に知っている/知らない の問題ではない。回答者にとっては、今までのありとあらゆる経験が、今、その設問にベストアンサーを回答できるかどうかを左右するのだ。

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    2026年02月26日
  • ユートロニカのこちら側

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    登場人物たちの問いが頭をぐるぐるとまわる。なんて哲学的な小説なんだ!
    デビュー作ということで後回しにしてしまっていた小川哲作品だったけれど、圧倒され魅了された。
    名言もいくつか。
    作者はおそらくリベラルであり対話を諦めていないと勝手に信じ込んで(確信に変わった)、今後の作品を心待ちにしています。

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    2026年02月24日
  • 嘘と正典

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    ジャンルを超えて小川哲さんの筆力を感じたとても贅沢な短編集だった。テーマや文体も様々だけどやはり表題作が飛び抜けて面白かった。やはり基準点があってこそ均衡は成り立つのだと。最後の不良も個人的にとても好み。

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    2026年02月23日
  • GOAT

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    これで500円って満足すぎる
    読んだことない作家さんのも読めるし、
    また世界広がります。
    紙質だったりデザインもすごく凝っていて
    読んでて楽しい!

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    2026年02月22日
  • 地図と拳 下

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    上下巻にわたる長編小説ですが、そのボリューム以上の圧倒的な読み応えを感じる作品でした。めちゃくちゃ面白かったです。
    史実とノンフィクションの要素の融合具合や物語全体の仕掛けも見事で、物語として脚色しすぎていない感じがむしろリアルさをもって胸に迫ってくる作品でした。
    登場人物も個性的な人物が多く、特に細川の発言や行動は理知的なのに何故か予想不能で、ストーリーとしての面白さに登場人物の魅力も掛け合わさっていて、全体として違和感のない作品に仕上げてしまう小川さんの精緻な技に感動しました。これを機に小川さんの他の作品も読んでみたいと思います。

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    2026年02月22日
  • ゲームの王国 上

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    自分にとって大当たりの作品。
    作品の舞台は赤色革命の起こった1970年代のカンボジア。
    内容はその血なまぐさい革命の時代に生きる人々の群像劇なのだが、曲者の登場人物が多いそして少し特殊な能力を持っている人もでてくる…厳密に言えば異能をもっているのかは本人にしかわからないし証明できないので、はたから見れば訳が分からん奴に見える…そんな感じ。
    そしてなにより著者の表現力の高さゆえか、または自分との親和性が良いのかわからないが、話がスッと染み込むように入ってきた。

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    2026年02月18日
  • ゲームの王国 下

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    ネタバレ

    前半と後半の時間軸が全く違っていて、その間の話を中としてあったらなお良かったと思う
    ムイタックとソリヤはお互いに意識しあって生きていて同じに日になくなるのは最後の対戦で全てを出し合ったこたで決まっていたことなのかと感じる
    少し話し合えば違った運命になっただろうにお互いのバックグラウンドが話し合うとかじゃなくて背負いすぎる、故にあんな最後になったと感じる
    SFっていうと未来、宇宙の話って感じがしたが、史実を絡めるという新しいSFに出会ったと思う
    ラディーはもっと苦しんでほしい

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    2026年02月14日
  • 嘘と正典

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    面白かった。時間を装置として用いた作品が多く、アイデア・着眼点が面白い作品が多かった。作品ごとに色々な表情を見せてくれる多彩さが筆者の魅力の一つと思うが、短編集である本作においても、その魅力が遺憾なく発揮されていると思う。

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    2026年02月11日
  • 火星の女王

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    NHKのドラマ「火星の女王」を観て面白かったので、原作も読んでみた。ドラマと違っているところもあったが、ドラマとはまた違う展開が面白かった。
    各章に登場人物の名前がついているので、誰の視点で書かれているのかがわかりやすくで話の内容がすーっと入りやすかった。

    人類が火星に移住して40年後の西暦2125年の火星と地球が物語の舞台。後100年くらい経ったら、火星とまではいかなくでも月への移住計画が進んでいるかもしれないなぁと思いながら読み進めた。

    大気のない火星で生きて行く人たちの姿も興味深く描かれている。例えば、
    火星に住む人は、タグと呼ばれる小型のチップを埋め込まれてISDAに管理されている

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    2026年02月09日
  • 言語化するための小説思考

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    途中やや難解な記載もあるが、とにかく筆者の言語化の精度が高く、頭の中がクリアになる作品。
    読んで良かった

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    2026年03月14日
  • スメラミシング

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    テーマや設定が魅力的で、もっと読んでいたいと思える短編集だった。
    SFのロマンも感じられるところもあって良かった。

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    2026年02月08日
  • 火星の女王

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    面白かった...。けど、多分翻訳物が苦手な人(人の名前とか、展開が少しバタ臭)と物理・宇宙科学に興味ない人には刺さらないのではないか。あと、難しい小説嫌いな人もダメ。プロジェクト・ヘイル・メアリー読んで面白いと思った人には激オススメ。
    火星に人が住むことが可能になった近未来、火星でとある物質が見つかり、それがきっかけで火星のタグレスといわれている(火星ではタグが埋め込まれているので人の名前が記号付き、完全管理されてる)管理外に置かれた人たちの蓄積した不満など火種となり政治的に争い勃発か?というムーブメントになっていくお話です。なぜなら、火星ではまだまだ食料も薬も物質も自力で賄えず、地球に依存し

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    2026年02月03日
  • 嘘と正典

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    マルクスとエンゲルスの出会いを止めて共産主義の発生を防ごうとするという発想がとても面白く、タイトルの伏線回収もしっかりしていてとても面白かった。表題以外の短編の題材も面白く、ひとすじの光は特に良かった

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    2026年01月31日
  • 地図と拳 下

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    上巻で、地形の理解に時間をかけたお陰で下巻はスッーーと読めました

    それぞれの視点で描く圧巻の1作

    時間を空けてまた読み直します

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    2026年01月29日
  • 地図と拳 上

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    出てくる地名や川の名前に場所の注釈が無く
    自分の不勉強のつけがとうとう回って来たなと思いながらも
    背表紙に世界地図を描き、地名を調べながらプロットしていく始末(架空の地名も幾つかありました)

    やっているうちに、楽しくなってしまい
    この1冊のプロになってやるというスイッチオン
    知らない単語に丸をつけ、余白に解説を書き込む

    上下と読み切るまでに四日と時間を要しましたが、圧巻の小説でした

    同じ直木賞受賞作品でもある「同志少女よ敵を撃て」でお馴染み、歴史的事件をミクロな視点で描く本作品は、それぞれの正義、視点が描かれており最後まで楽しめました

    また、日露戦争について学び直すきっかけにもなり面白

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    2026年01月29日
  • GOAT

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    書店で衝撃を受けた新たな文芸誌。小説、対談、エッセイ、写真など読書の愉しさを体感させてくれた一冊。作家さんやジャンルなど新たな出会いも嬉しいし、刺激的。次号の「悪」も手元にあるので、とてもたのしみ。

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    2026年01月21日
  • 君が手にするはずだった黄金について

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    語りがとにかく好きだった。
    気に入ったフレーズが多くて満足度が高い。物語に没入するというより語り手の思考に付き合う感じ。

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    2026年01月19日