小川哲のレビュー一覧

  • 言語化するための小説思考

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    新書って結構読むのに時間がかかっていたが、これはスゥーと読めた。

    なんか共感できそうな所と全然分からなかった所とあったけど、作者の問題ではなくこれは自分の読解力のなさだろう…。再読すれば理解が深まりそうだと感じた。

    この本はエッセイと言っていいのか、小川哲に親近感を覚えたので、また未読の作品を手に取ろうと思った。

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    2026年01月14日
  • 君のクイズ

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    ネタバレ

    クイズ、それも早押しをテーマにしたミステリーという珍しさで手に取る。演出側が生放送として成立させるため、ヤラセではなく実は解答者が答え得るギリギリの問題を出すという考えはリアルさがあった。スラムドッグ程の偶然の奇跡ではないのが良い。結局ラスト0文字解答も、本庄は正解でなくともよかったという覚悟が競技者vsエンタメタレントの違いで真相か。人生の分岐点も全てクイズ。頭フル回転させ、勇気を持ってマイウェイで押すしかない。

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    2026年01月13日
  • 君が手にするはずだった黄金について

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    東大院卒って感じでした!本屋大賞ノミネートだったと思ったので小説家と思ったらエッセイぽい感じでした。それでも楽しめた。過去に何してたかなんて、忘れちゃうよなぁ。そして記憶は改ざんされるよなぁ。
    P129 僕の知る限り、多くの道徳的な規則は「黄金律」に基づいている。「自分がしてほしいことを他人にしましょう」というやつだ。
    「黄金律」を裏返すと「自分がしてほしくないことは他人にしないようにしましょう」となり、これは「銀色律」などと呼ばれている。
    *ただし、「してほしいこと」や「してほしくないこと」は個人によって差があります。

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    2026年01月15日
  • ゲームの王国 下

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    上巻と下巻でガラッと趣が異なる。

    上巻は20世紀のカンボジアの歴史を駆け巡る内容。不安定な政情と政府の弾圧・暴力が容赦無く民衆を攻撃する展開に思わず目を覆いたくなります。多少魔術的な要素を秘めつつも、SF的要素は皆無で、「あれ、この作品、日本SF大賞受賞したんだよな」と思うことしばしば。そんな極めて過酷な情勢下で生まれ育った神童ムイタックと人の嘘を見抜ける不思議な少女ソリヤは運命の糸に絡め取られるように出会い、そして宿命的な決別を遂げます。かなり怒涛の展開のなかで、悲惨なシーンを抱えて上巻は幕を閉じるのですが、下巻はそこから一気に半世紀も時を下ります。
    ここからSF的要素が加わってくるのです

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    2026年01月15日
  • 地図と拳 上

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    ネタバレ

    日露戦争前の満州を舞台にした出だしを読み始めたとき、こういう作品特有の読みにくさがなくて驚いた。
    聞き覚えのない固有名詞が大量に出てくるため、どうしてもすらすら読むことはできないのだけど、必要以上の文章の堅苦しさがなく、作者の書いている映像が脳内にイメージできる。

    ただし、読み始めたときは日本の軍人であることを隠して中国に渡った、密偵・髙木が主人公の話だと思ったが、彼は上巻の半分あたりでさっくりと戦死し、ロシア正教の伝道師であるクラスニコフ(隠された任務はロシアの満州における鉄道網拡大のために現地人を取り込むことである、元測量士)や、時の権力者に両親や家財の一切を奪われたため、強くあることを

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    2026年01月12日
  • 言語化するための小説思考

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    地図と拳を読みながらこちらにも手を出す。言語化という言葉のもとで、小説家が何を行っているのか、その一端が垣間見えた。帯文の通り、ここまでばらしていいのかと思ってしまうが、きっと氷山の一角なのだろう。小川さんの文章から自分が感じることすら、全部想定されてるような気がする(笑)

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    2026年01月12日
  • 言語化するための小説思考

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    小説を執筆最中に、直面した問題点に仮説を立て、解決策を提示してくれており
    著者の息遣いが伝わるくらいリアリティがあって、唯一無二の創作思考術。

    『火星の女王』も併読していたが、所々にリンクする箇所があり、両作品をより深く愉しめた。

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    2026年01月12日
  • 言語化するための小説思考

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    1,2まではなんだかむずくて最後まで読めるか不安だったが、4,5あたりで言いたいことが理解できてきて一気に読みきれた。0→1で何か生み出そうとしてる時にも共感できるワードが散らばっててよかった。

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    2026年01月12日
  • 言語化するための小説思考

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    膨大な作業の後に小説が出来上がっているのだとその労力に驚く。
    私にとって、小説を読むことはただただ楽しくて、物語のなかに没入して圧倒される、何が何だかわからないうちに波に巻き込まれるように物語の中を通り過ぎるといったもの。
    何も考えず楽しんでいたこれまで。
    中の人がどんな思考で書いているのか垣間見ることができたので、小川さんの『火星の女王』をちょっと違った目線で読んでみろうと目論んでいる。

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    2026年01月12日
  • 君のクイズ

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    小川哲さんの本を初めて読んだ。
    先にこの本の全体像をわかりやすく示し、その中で群像劇を展開していく…かと思いきや最後には。
    小川さんの小説に対する試行錯誤が垣間見えた気がした、気がする。

    QuizKnockを若干知っているので「これはあの人がモチーフかな?」とか想像を膨らませられたのも読みやすかった理由の一部かも。

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    2026年01月12日
  • 言語化するための小説思考

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    文章を業とする仕事に付いているため、何かの役に立つかなと思い購入。
    読み手にわかりやすいというのは、自分毎として捉えてもらうこと、なるほどなと思った。売れている小説のほとんどがそれに当てはまると感じたし、その著者はそこまでの小説を仕上げるまで、読者を惹きつけるために、絶え間ない努力をしているんだなと感じた。

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    2026年01月12日
  • 火星の女王

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    人類が火星に移住し
    地球との関係が険悪化し始めて惑星間戦争の可能性が浮上してしまう。

    「光の速度が遅すぎる」
    と嘆く生物学者カワナベは光の速度を超える事が出来るのか。

    誠実に生きる重要性と、相手の気持ちに寄り添って、憂う事の大事さを思い知った作品。

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    2026年01月11日
  • 言語化するための小説思考

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    小説はコミュニケーション。
    小説の「勝利条件」=「面白い小説とは何か」はまだわかっていない。

    ・作者、読者が持つそれぞれの小説法

    ・抽象化と個別化:どれも人間がやっていることなので、かならず重なるところがある。それと同時に、どれも個別の人間がやっていることなので、絶対に重ならないところもある
     カミュは、戦争を抽象化し、『ペスト』という形で個別化した

    ・「文体」においてもっとも重要な要素、「情報の順番」。リニアな一次元の文章に圧縮するため
     視点人物と読者の情報量の差
     最大化:謎解き
     最小化:読みやすさ、サスペンス

    ・作者と読者の関係性、契約、冒頭での行く先の明言(あるいはしないこ

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    2026年01月11日
  • 言語化するための小説思考

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    小説の書き方の体だが、作家志望者向けということはなく小説作家がどんなことをを考えて書いているのかを教えてくれる。物語の書き方 (テクニカルにどう書くか) なる本はちょいちょい見るが、もう少し広い思想/考え方的な感じ。何を書くか、どう書くかの両面で。著者固有なのか作家全般なのかは分からないけど、読者とのコミュニケーションをいかに大切に考えているのかは分かる。前提知識、流れでの認識gap、時系列・・・。

    章が進むにつれて具体から抽象に段々難しくなる感じだが、人気作家が実演を交えながら説明するので説得力が半端ない。一文一文に込める想いや思索が深いのと、自分の読みがいかに浅いかを自覚する。ただでさえ

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    2026年01月11日
  • 嘘と正典

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    過去に遡ってマルクスとエンゲルスの出逢いを防ぎ共産主義の誕生自体を阻止する計画を企むCIAの歴史改変SFもののストーリーというあらすじを見て、興奮せざるを得なかった。
    興奮冷めやらぬまま読み始めてから一気に読み終わった。

    過去にメッセージを送るというSF的要素が中心とはなっているが、設定が緻密に練られており、その設定の上でロジカルに話が展開していく。
    このディティールへのこだわりと論理性というのが小川哲作品の特徴の一つだとも思える。
    読み進めていくうちにロジックが一つずつはまっていくような感覚が気持ちよい。

    上述の作品含む短編6作品が含まれているが、どの話もはずれがない。

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    2026年01月10日
  • スメラミシング

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    「スメラミシング」(小川 哲)を読んだ。
    短編集。
    小川 哲作品六冊目。
    表題作の「スメラミシング」は2年くらい前に「文学2023 日本文藝家協会 編」に収録されていたのをすでに読んでいた。

    難解なところもありはするけれど全体的なテイストは好みだわ。
    わけのわからなさにゾワゾワするのが好きなんだろうな。

    「神についての方程式」
    「啓蒙の光が、すべての幻を祓う日まで」
    この二篇は特に好き。

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    2026年01月10日
  • 言語化するための小説思考

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    思ってたのとちょっと違うかったけど面白かった。自分しか物差しがないのに、読者側の物差しで判断されたり、芸術作品と違って、経費で値段が決まってる不思議さに納得。でもなんだかんだ小説書く方みんな高学歴なので、頭良くないパンピーでは書けんよね。

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    2026年01月09日
  • 言語化するための小説思考

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    4.5
    「シナリオセンター式物語の書き方」と同様に、面白い小説を書くための探索を試みた本。
    しかし目的は同じながらアプローチは真逆で面白かった。「物語の書き方」が物語は一定程度技術であり、後天的に獲得可能な定石がありそれを学ぶことが大事と言う一方、この本は技術論を切り捨て、クリエイティブなものを作る中での小説家の葛藤や内面を掘り下げている。
    一方で、要所で表現は違えど同じようなメッセージを伝えようとしている側面もあり、その類似性と相違性が対比してて興味深かった。
    個人的にはこちらの方が小説家のリアルが見えて面白かったので4.5

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    2026年01月09日
  • 地図と拳 下

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    面白かったー。満州のある土地をめぐる群像劇。それゆえに物語に終わりはなく、据わりが悪い気もするが、そういうのがリアリティなのかも。キャラクターごとストーリーの主題があってそれがしっかり解決される物語が好きな人には向かなそう。
    個人的には戦争構造学研究所の行く末に関しての石本と須野正男のやりとりが白眉。敗戦を予言することは侮蔑的で、それこそが戦争構造学の限界である。そしてその指摘もきっと戦争構造学にとっては侮蔑的なのだ。そういった分断が世界の課題なんだろう。
    解説で情報開示の手順に言及があるのが新鮮に感じた。

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    2026年01月09日
  • Street Fiction by SATOSHI OGAWA

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    本書は、SF作家である小川哲がパーソナリティを務めるラジオトーク番組を書籍化したものである。番組には映画監督、女優、芸人、小説家など、ジャンルを横断した多彩なゲストが招かれ、本や映画、さまざまなコンテンツについて語り合う対談集となっている。

    印象的だったのは、対談の随所で語られる「本の味わい方」の多様さだ。ゲストたちは、自分がどのように小説を読み、どこに惹かれてきたのかを自然体で語る。その話を追っていくうちに、小説とは単に物語の流れを追うものではなく、言葉の選び方や語りのリズム、構成の妙といった表現そのものを楽しむ読み方があるのだ、ということが繰り返し示される。

    正直に言えば、これまでの自

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    2026年01月08日