小川哲のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
小説が好きで、読みたくて読みたくてたまに書いてみたくて。いやでも私なんて基礎もわかんないし。この本はそんな私の生半可な気持ちや背中を押してくれるわけではなく、むしろ現実を突きつけてくれるような感覚を持った。のに。のに、小説というもの自体をより身近に感じた。
小説はコミュニケーションであると小川さんは何度も言っていたけど、読者からしたってその通りなのだ。作者の意図は?何を伝えたくて書いてる?この言い回しにどんな意味が?一言一句漏らさず読み解きたい、作風を知って書き手の感情に近付きたい…
実は小川さんの本は読んだことがないのだけれどもこんなに小説に愛を持った人の作品に触れてみたい!これは読まな -
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ネタバレ某配信サイトで、著名人・作家が1万円で選書をする、という企画がある。小川哲さんがそこで本を手に取り話している姿を見たからこそ、この小説の主人公が作者本人なのか架空の人物なのかがどんどん分からなくなる不気味さがあった。この本を読んだ人はぜひそちらも見てみてほしい。ちなみにそこで哲学についてもお話しされているが、とても面白く、小川さん自身哲学への関心が強いことが分かる。
この本の紹介ではよく「自己顕示欲」について語られているが、私が印象的だったのはプロローグで語られたクリプキの固定指示子の話だ。"固有詞はさまざまな要素を持つことで確定されるが、そこには剰余がある。もし私を構成するなにかが -
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小節の書き方の本だと思い、手に取ってみたがこのタイミングで読んでよかった。
他人に読まれることを前提とした文章はその価値を決めるのは他者である。
小説は他者が何を表現したかではなく、読者が何を受け取ったかという受け手の視点を重視することか鍵となる。
大学院のレポート作成でもcoherentであることとアセスメントに書かれているが、「前提条件をもたない誰かがそのビジネスプランを読んで理解できるか」という視点を改めて考えることにもなった。
加えて、仕事においても図や表を使用して、前提知識のない人にいかにわかりやすく伝えるかというのを改めて意識するきっかけになった。 -
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ネタバレ小説家の観点から言語化や小説を見たもので、個人的にはとても読みやすくて面白く、また自分も言語化していきたいと思わず心動かされた(まだ読みかけだが)。
内容に沿って、よくよく考えればこの手法の小説好きかもとか、たしかにそうだな、と納得しながらするすると半分まで読み進めてしまった。薄めの本とはいえ我ながらよく集中できたなと思う。それだけ面白いと感じているからかもしれない。
書き手にとって小説は一種の読み手とのコミュニケーション。いろいろな駆け引きがあったり、見ず知らず赤の他人の読み手に野暮なくできるだけ意図の通りに伝わるように、というのにはたしかにと頷けた。
様々な書き方はあると思うが、そこだけは -
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タイトル通り、徹頭徹尾「クイズ」の話だとは思わなかった!比喩じゃないんだ。遠い昔、「高校生クイズ」に出場したことを思い出した(予選で敗退したが)。クイズ王って超人的な知識と記憶力のある人しかなれないものだと思っていたが、たとえば「烏龍茶重合ポリフェノールの略称は?」という問題の答え「OTPP」の覚え方について、「PDCAみたいだな→PPAPとも似てるな→OTはOolong Teaの頭文字だな→次のPはポリフェノールのPだな」ということまで考えられれば、その時考えたことを思い出せればOTPPまで思い出せる、という記憶のテクニックや、「確定押し」「読ませ押し」といった早押しのテクニックがあることを