小川哲のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
え、ちょっと待って……
小川晢さんの脳内、どういう構造してるの!?
これまで自分が小説に抱えてたモヤモヤが、
どこまでも冷静に、論理的に、しかも美しく言語化されていて
読んでて何度も「そう!!それ!!」と膝を打った。
『言語化するための小説思考』小川晢
まず大前提として、小説家は
「自分が好きな小説を書く人」ではなく、
「他人が面白いと思う小説を書く人」なのだということ。
うん、分かり切っているはずなのに、
本書を読むとその真理が心の奥まで刺さる。
そして小川さんの脳内では、
トライ&エラーが高速回転で無限ループしてるのがわかる。
思考の引き出しがいくつあるんだろう、この作家さん -
Posted by ブクログ
ネタバレサクサクとテンポよく読める。
クイズ大会の最後の問題で、問題を聞く前に回答をした本庄絆が、ヤラセなのか本当に分かっていたのかというストーリーで構成されている。
クイズ大会の問題と、その回答に辿り着くまでの過去の記憶のエピソードを、1問1問振り返るという内容で8割程度構成されており、場面展開は少ない。
クイズについて何も知らない視聴者から見えている世界と、クイズを知り尽くした回答者が考えている世界の違いなどが描かれており、文脈や出題者の口の形など、様々な手がかりをもとに思考をフル回転しているという事がよく分かった。
最後のオチがやや弱い印象であったものの、読者への問いかけで終わっているのだろう。 -
Posted by ブクログ
クイズ番組での対戦相手が、問題が全く読まれていないタイミングで回答し、正解、優勝をかっさらってしまう、なぜそんなことができたのか、その謎を追い求めるお話
ヤラセなのか否か、対決に負けた主人公の三島玲央は、それまでの答え方からヤラセではないはず、という考えの元、その謎に立ち向かっていきます
実際のクイズプレイヤーのクイズに対する闘い方、答え方、備え方、知識の蓄え方、答えに辿り着くまで、早押しボタンを押すまでの頭の中の巡らせ方、わざと問題をいい塩梅まで読ませるとか、口の形で予想するとか、実際にやってるテクニックとか、問題を作る側のこととか、クイズに関する様々なことも知ることができて面白かったで -
Posted by ブクログ
今年の五月に映画公開される、ということで。
というよりも、文庫本の裏表紙の内容紹介を読むと、クイズ番組の決勝戦で、対戦相手が問題を読み上げる前に回答し、正解して優勝してしまうという、あり得ない設定に読む前からワクワク。
冒頭からクイズマニアの癖について笑えたり、本文に現れるクイズは知的好奇心をくすぐる。競技クイズはストイックで、スポーツのようだ。一方、物語の核となる、テレビのクイズ番組での例の解答自体も、何これ?と驚かされる。
主人公が謎を解明していく中で、クイズの問題が主人公自身の過去の記憶と結びつきながら、物語は展開していく。
クイズ番組で主人公と対戦相手が回答し合う場面は、実際にそ -
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ネタバレ満洲という激動の土地を舞台に、理想と暴力、計画と衝動がせめぎ合う壮大な物語。その完結編である下巻は、上巻で張り巡らされた思索と葛藤を、より深く、より鋭く掘り下げていく。
読み進めるうちに感じるのは、この作品が単なる歴史小説ではないということだ。そこにあるのは、「国家とは何か」「理想はどこまで暴力を正当化するのか」「人は歴史の歯車なのか、それとも抗う存在なのか」という根源的な問いである。登場人物たちは皆、巨大な時代のうねりに翻弄されながらも、自らの信念を握りしめて立ち続ける。その姿は、英雄的というよりもむしろ痛切で、人間的で、だからこそ胸を打つ。
タイトルにある「地図」と「拳」。地図は未来を -
Posted by ブクログ
面白かった。
1章目、小説には小説法があって、読んだけれども合わない、やなかなか共感しづらい時は作者の持つ小説法が自分(読者)の持つ小説法と合わないのだという。
なるほど!それで『地図と拳』の感想でも書いたが、小川さんは「(小説を読んでいて)登場人物に共感をしたことがない」とのことで、私と小説法が違ったのだなと思った。
また小説で大事なのは主張や言いたいことではなく「問い」だと言う。
なるほど問いであれば、小説の事象そのままでなくとも読んでる側は自分の事象に当てはめながら読むことが出来、自分なりの回答を見出すことが出来る。そこに最大公約数的な共感なり理解なり腑に落ちるなり生きるヒントの会得な -
Posted by ブクログ
すごく哲学的なお話で一見難しそうやけど、シンプルにわかりやすく描かれていて賢い人の書いた文章って感じで面白かった!
短編の主人公はそれぞれ作者を少しずつモデルにしているのかな?
日頃から
「〇〇とは?」「〇〇の定義とは?」
と、すぐに脳内会議しちゃう私。すごくこの作品ハマりました。あと、とても勉強になった!
残しておきたい言葉がたくさんあったのでメモ↓
「読書とは本質的に、とても孤独な作業だ。最初から最後までたった、一人で経験する。読者は自分の意志で本に向き合い、自分の力で言葉を手に入れなければならない。」
「本とはつまり、記述の束だ。豊かな世界を言葉に閉じ込める作業だ。」
人生の -
Posted by ブクログ
ネタバレ難しかった~
「スメラミシング」
ずっと「すみません」と謝っているのが印象的だった。
高校生の時に、クラスメイトの長田と小海線に乗りに行こうと計画を立てたが、
結局行けず、長田とはその後、疎遠になるのだけれど、あの時、一緒に行けていたら、
また違った関係になっていたのではと、そんなことを何度か考えたという話。
本筋とは関係ないけれど、こういう感じ、感覚が僕はとても好みでついつい繰り返して読んでしまう。
「何度か」という言葉に、「ああ、何度か考えたんやな」などと思ってしまうのだ。
自分の癖なのかもしれないです。
「神についての方程式」
数学的なことはさっぱりわからんが、物語の構造がおもしろか