小川哲のレビュー一覧

  • 地図と拳 上

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    物語を楽しみながらも20世紀初頭の日本の激動の時期の歴史も学べるようでとても楽しめた。
    政治、宗教、人種などあらゆる要素を取り入れながらも上手くまとめている印象。
    テンポよく進むストーリーや特徴的なキャラクターも魅力だが、日本、中国、ロシア、それぞれの立場でそれぞれの正義があり、一概にどれが正解とも言えず、正義とは何かと考えさせられる一面もある。

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    2025年12月15日
  • 地図と拳 下

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    地図を描くという行為には、拳(暴力)が伴い、多くの哀しみの上に地図が成り立っていると痛感しました。フィクションだからこそ戦時中の哀しみに深く思いを寄せることができるのかなと感じました。

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    2025年12月14日
  • 君が手にするはずだった黄金について

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    作家とは何者か?というテーマがあるようで、ぐるぐる考えさせられました。
    悪気はなくても気がついたら詐欺行為にのめり込んでしまうことがあるのかなあ?と思いました。

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    2025年12月13日
  • ゲームの王国 上

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    1970年代にカンボジアで発生したクメール・ルージュによるクーデター、そしてその後続くポル・ポトによる独裁政権を舞台にした架空戦記……でいいんだよなこれ。舞台が舞台なだけにお辛い展開が続くし、主要キャラかと思った人もぽんぽんと死んでしまう。まだ上巻だがなかなかヘヴィな読み心地。特にムイタックとソリヤの関係性はそうなってしまうのかと意外な展開。
    あとさ、なんか登場人物紹介の時点でも変だなって思ったんだけど、ちょいちょい様子おかしい人出てきてない……? 特に土使ったスタンド攻撃みたいなことしてたやつ。あいつまじなんなんだよ……

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    2025年12月12日
  • スメラミシング

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    短編は発想が核だと思うけれど、作者のその幅広さと斬新さに驚く。ピリピリとヒリつくリアルな表題作にの不穏さに心震された。「七十人の翻訳者たち」と「ちょっとした奇跡」の、毛色の違うSF2作が特に好き。

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    2025年12月11日
  • 地図と拳 上

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    評価が難しい。前半はやや登場人物が物語のための装置のような感じがしてしまい思ったよりは読むのに時間がかかった。もっと高木の苦悩をみたかったよ。
    でもこれは都市を中心にしてある時代を切り取った壮大な空想科学小説。これ以上の書き込みは作品として長大になりすぎて成立しない気もする。ただ壮大さ故に世界史の教科書的な概観が多い気もしてしまう。
    あとミステリーに慣れすぎて目標が設定された道のりの予想との差異を楽しむような読み方になっている感はある。
    この物語の強みは壮大で重厚なテーマの中でキャラクターが持つ狂気を魅力として掴みながら引っ張り回されるような読み方がいいのかもしれない。

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    2025年12月10日
  • 君が手にするはずだった黄金について

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    出版区のYouTubeで小川哲さんの回を見て、思考がとても幅広くお話も面白かったため、今回の作品を読むことに。
    結論、めちゃくちゃ自分好みの短編集だった!わりと哲学的な思考が好きなほうなので、主人公の思考プロセスをなぞれたのはとても楽しかった。この主人公は小川さん?
    派手な展開や鬱な展開よりも、こうした内省的なほうが余韻も長く続いて好きだ!
    おすすめです!
    プロローグがいちばんすき✨

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    2025年12月09日
  • 地図と拳 下

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    読み終わった時、帰ってきた、という気持ちになった。
    満州は仙桃城を舞台にした50年がこの中にはあった。


    初めこそ視点が移り変わり読み進めるのに時間がかかったが、点と点が繋がり始めてからは夢中になって読んだ。
    小川哲さんの作品はこの快感が病みつきになる。

    巻末の解説にあったが、
    小川哲は「慟哭」を描くスキルを完璧に会得していると。

    悲劇の物語だが希望もあり、
    この時代の満州の知識も深まった素敵な読書体験であった。

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    2025年12月06日
  • ユートロニカのこちら側

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    近未来SFだが、もはや現実であろう。無料でYouTubeを見れて喜び、LLMに思考をアウトソースする私たちは、果たしていかに(あるとするならば)自由を、得られるのだろうか。

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    2025年12月01日
  • ゲームの王国 下

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    1970年代の地獄のカンボジア。
    ポル・ポトの支配していた時代を駆け抜ける、史実を元にした物語の下巻。

    大量殺戮の季節が生んだ、復讐の誓いと二人の訣別。そこから半世紀後。
    政治家となったソリヤは理想とするゲームの王国を
    実現すべく権力の頂点を目指す。
    一方でムイタックは自身の渇望を完遂するため、
    脳波測定を使用したゲーム『チャンドゥク』の開発を
    早熟な少年アルンと共に進めていた。
    過去の物語に呪縛されながらも光ある未来を
    希求して彷徨うソリヤとムイタックが最後に手にしたものとは。

    壮絶な歴史を描いてきた上巻とは打って変わって、
    いきなり物語は50年後の現代、そして一気にファンタジー感を増す

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    2025年11月30日
  • スメラミシング

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    ネタバレ

    神とか信仰をテーマした小川哲の短編集
    テーマを絞っているようで、取り上げている題材と描かれている知識は膨大。まずはその情報量というか知識を浴びるのが楽しい。

    短編なので基本アイデア勝負なんだけど、伏線張って回収していくこともきちんと押さえている。ただ、短編故の説明余地の少なさで、落とし噺のようにすっきり治まる話もあれば、難解のまま終わってしまう話もあって好みも分かれると思う。

    聖書の解釈を巡る冒頭作で「なんじゃこの情報浴びせ系」と圧倒させておいて、SF感動譚の最終話でほっこりさせるという構成は良い。難解度的に、掴みはOKで始めるのも手だが、いきなり関門ガツンで最後ユル目ってのも1冊全体通す

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    2025年11月30日
  • ゲームの王国 上

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    前情報何もなくタイトルだけで手に取ると、
    想像と180度違う内容に驚愕する小説。
    とにかく日本人の作家が選ぶ題材としてはかなり挑戦的な部類だろう。

    後にポル・ポトと呼ばれたクメール・ルージュの首魁サロト・サル。
    その首魁の隠し子とされるソリヤという少女。
    そして貧村ロベーブレソンに生を享けた天賊の智性を持つ神童のムイタック。
    皮肉な運命と偶然に導かれた二人は、
    軍靴と砲声に震える1975年のカンボジア、バタンバンで出会った。
    秘密警察、恐怖政治、テロ、強制労働、虐殺。
    百万人以上の生命を奪った全ての不条理は、
    少女と少年を見つめながら進行する。あたかもゲームのように。

    世界史の授業で触れた

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    2025年11月28日
  • 嘘と正典

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    ネタバレ

    不思議な読み味の作品たちだった。
    小川さんの作品は、君が手にするはずだった黄金についてと、君のクイズしか読んだことがないけれど、その2作ともに感じた内包するテーマは深いけれど、ジャンルに形容し難い独特な短編集だった。
    ヒトラーの話、流行の話と最後の嘘と正典は、最後の最後にやられたー!と言いたくなる物語だった。
    というか、歴史とフィクションの織り交ぜ方がうますぎる…
    どの話も結構楽しめたので、このまま小川さんの作品を読み続けたい。

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    2025年11月26日
  • 地図と拳 上

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    史実と創作の見事な融合と言ったらいいのでしょうか、圧倒的な臨場感に引き込まれます。近代史を再勉強したくなります。頻出する中国語読みが気になって確認のためにページを戻る回数が多くて、読み進めるのに時間が相当かかるのが難点。いざ下巻へ!

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    2025年11月24日
  • 君が手にするはずだった黄金について

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    エッセイなの?創作なの?と浮遊しているような感覚で、怖いものみたさで早く最後まで読みたくなるような本でした。全部終わり方もいいですよね。
    小川さんの著書初めて読んだけど、すごい好きだな!他のももっと読みたい

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    2025年11月24日
  • 嘘と正典

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    もはや小川哲氏のファンになったので、理由なく手に取る。
    重厚ながら、ストレスなく読める文体。
    ご都合主義に終始しないストーリー。
    素晴らしい読書体験。
    短編だからか話が着地しきっていないようなところはやや物足りなかった。

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    2025年11月23日
  • 君が手にするはずだった黄金について

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    作者小川さんが主人公の短編集。高校時代の思い出がたくさん出てくる。その一つ一つが、面白いし、よー覚えてるなぁ(創作かもしれん)と思う。

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    2025年11月22日
  • 君が手にするはずだった黄金について

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    いくつかの短編集からなる小説。どの話も著者がモデルなのではないかと感じた。
    この中でもひとつ目の話がものすごく面白かった。

    『僕はときどき、本というものが、わがままな子どもや、面倒臭い恋人のように見える。』

    これはその話の中の一節だが、はっとさせられた言葉だ。ドラマや音楽のように受動的では楽しめない。自分からわざわざ読もうと本を開かないと始まらない。つまり能動的に楽しまないといけない。考えたこともなかったが確かにそうだと思った。ミステリーのような怒涛の展開はないが、小川さんらしい少しずれたところからの気づきがたくさんある、読んでて飽きない作品だった。

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    2025年11月22日
  • 君が手にするはずだった黄金について

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    冒頭の数ページで作者の頭の良さ(教養、思考の深さ的な意味で)をめちゃくちゃ感じた。
    私が気にもしなかったところに、ぐるぐる考えを巡らせてて、全くサクサク読めなかった!!でもそれが面白かった!!

    短編集だけど、少し接点があって、エッセイのような寓話のような、読み終わった時には不思議な気持ちになった。
    見た目で人を判断せずに、自分の思考の結果を軸にして生きている主人公がカッコ良い。
    他の作品も読んでみたい!!

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    2025年11月20日
  • 君が手にするはずだった黄金について

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    タイトルからして,「手にする」しかない作品だったのだけど,「大事に読みたい」と思ったばかりに9ヶ月も「積ん読」にしてしまったという…
    僕にもねえ,「気になる」事が日常的に多すぎたんだよ,つまり・・・な?

    まず・・・これは,小説なの?エッセイなの?(笑)
    読み始めた時は,“ちょっと変わった哲学者崩れの学生ニートの話なんだろうな”くらいに読んでいたのに,章を追うごとに「え?これ本人?本人のことなの??」ってなっていく.だって途中で堂々と「小川」って書いちゃってるし!
    最後なんてもう,山本周五郎賞だとか,新潮社からの電話がどうだとか…「これ本人だよね?絶対本人でしょ?笑」ってとこまで来る.

    作中

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    2025年11月16日