小川哲のレビュー一覧
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購入済み
クイズって面白いの究極の言語化
ちょうど少し前からQuizKnockさんの動画見るようになってクイズの奥深さに触れているところで、この作品に出会いました。
動画を見ながら、なるほどそういうふうに考えるのか、そういう部分で勝負するのか、と感覚的に捉えていた部分が明確に言語化されており、「クイズの解答」をもらった気持ちでした。
そういう風に、全編を通してテストの答え合わせをしているような感覚だったので、あまりミステリー感は感じず。どちらかというと三島の人生を追体験するようなヒューマンドラマを見ている気分でした。
作中では多くのクイズプレーヤーを敵に回す本庄ですが、私は悪だとは思えなかったです。戦ってる土俵が違っただけ。立場が違 -
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ネタバレ「情報銀行」という言葉が出る度に、なんだか生温かい気持ちになるわけですが…面白かったです!一見するとユートピア系ディストピア小説なのですが、第二章などを読むと、単純なディストピア…でもないのかも?という気持ちになります(過去のデータを仔細に見る事で、かえって今に意識がフォーカスできる、というの良かった)。というわけで非常にニュートラルで新鮮でした。群像劇なのも良いです。第二章で出てきたリード刑事が第二章では随分と感傷的なのに、第三章では太々しい後輩刑事然としていて、これこそ群像劇の味わい!データをもとに排除されるのは、危険とレッテルを貼られた人物よりも、不確実性の高い人物…というのも今後あり得
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SF最高!
『三体』でSFの面白さを知って、『ゲームの王国』でやっぱりSFっていいなと改めて思った。
『ゲームの王国』は哲学的な思索に満ちたSFとして非常に面白かった。
「感情とは物語」ってくだりが好き。
キャラ設定はクレイジーでめちゃくちゃ異世界。
私もヘモグロビン改善しようと思う。
ただ、表現の一部には男性作家特有の癖を感じるところもあって、一歩引いて読んだ。
村上春樹的な・・・(個人の感想です。ハルキストの皆様、すみません。)
ポル・ポト支配のカンボジアの悲惨な時代を生き、その後の腐敗した政治を変えるために権力を手に入れようとしたソリヤ。
本当にポル・ポトの娘だったのだろうか。
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上巻と下巻でガラッと趣が異なる。
上巻は20世紀のカンボジアの歴史を駆け巡る内容。不安定な政情と政府の弾圧・暴力が容赦無く民衆を攻撃する展開に思わず目を覆いたくなります。多少魔術的な要素を秘めつつも、SF的要素は皆無で、「あれ、この作品、日本SF大賞受賞したんだよな」と思うことしばしば。そんな極めて過酷な情勢下で生まれ育った神童ムイタックと人の嘘を見抜ける不思議な少女ソリヤは運命の糸に絡め取られるように出会い、そして宿命的な決別を遂げます。かなり怒涛の展開のなかで、悲惨なシーンを抱えて上巻は幕を閉じるのですが、下巻はそこから一気に半世紀も時を下ります。
ここからSF的要素が加わってくるのです -
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ネタバレ日露戦争前の満州を舞台にした出だしを読み始めたとき、こういう作品特有の読みにくさがなくて驚いた。
聞き覚えのない固有名詞が大量に出てくるため、どうしてもすらすら読むことはできないのだけど、必要以上の文章の堅苦しさがなく、作者の書いている映像が脳内にイメージできる。
ただし、読み始めたときは日本の軍人であることを隠して中国に渡った、密偵・髙木が主人公の話だと思ったが、彼は上巻の半分あたりでさっくりと戦死し、ロシア正教の伝道師であるクラスニコフ(隠された任務はロシアの満州における鉄道網拡大のために現地人を取り込むことである、元測量士)や、時の権力者に両親や家財の一切を奪われたため、強くあることを -
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過去に遡ってマルクスとエンゲルスの出逢いを防ぎ共産主義の誕生自体を阻止する計画を企むCIAの歴史改変SFもののストーリーというあらすじを見て、興奮せざるを得なかった。
興奮冷めやらぬまま読み始めてから一気に読み終わった。
過去にメッセージを送るというSF的要素が中心とはなっているが、設定が緻密に練られており、その設定の上でロジカルに話が展開していく。
このディティールへのこだわりと論理性というのが小川哲作品の特徴の一つだとも思える。
読み進めていくうちにロジックが一つずつはまっていくような感覚が気持ちよい。
上述の作品含む短編6作品が含まれているが、どの話もはずれがない。 -
Posted by ブクログ
本書は、SF作家である小川哲がパーソナリティを務めるラジオトーク番組を書籍化したものである。番組には映画監督、女優、芸人、小説家など、ジャンルを横断した多彩なゲストが招かれ、本や映画、さまざまなコンテンツについて語り合う対談集となっている。
印象的だったのは、対談の随所で語られる「本の味わい方」の多様さだ。ゲストたちは、自分がどのように小説を読み、どこに惹かれてきたのかを自然体で語る。その話を追っていくうちに、小説とは単に物語の流れを追うものではなく、言葉の選び方や語りのリズム、構成の妙といった表現そのものを楽しむ読み方があるのだ、ということが繰り返し示される。
正直に言えば、これまでの自 -
Posted by ブクログ
作品紹介・あらすじ
最初の1行は全員一緒。
1編6ページ、24種の「最後の仕事」。
早起きした朝、昼の休憩、眠れない夜ーー。
ここではないどこか、今ではないいつかへ、あなたを連れ出す7分半の物語。
『黒猫を飼い始めた』『嘘をついたのは、初めてだった』に続く、会員制読書倶楽部:Mephisto Readers Club(MRC)で配信(公開)された大人気ショートショート集第三弾。
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24編からなるショートショート集。
Mephisto Readers Club(MRC)が贈る大好評シリーズ第3弾とのこと。第6弾の「それはそれはよく燃えた」をまず読んだので、次はこれということで