小川哲のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
シハヌークからロンノル、そして革命により誕生したポルポト政権。
移りゆくカンボジアの情勢を史実とフィクションを混えて描かれた作品。
これスゴい、、
まだ上巻だけど、めちゃくちゃ読み応えあって引き込まれた。
ポルポト政権って言葉は聞いた事あったけど、無知で詳しい事は全く知らなかった。
歴史に残る独裁政治家。
だけどこれって1970年代の話で、そんなに昔ではないという事が衝撃だった。
凄惨で痛ましい描写にゾッとしながらも、混じえられた個性的なキャラの魅力にクスっと和まされたり、嫌になる事なく夢中で読み終えた。
上巻の話の軸になってたソリヤとムイタック。
2人のこの先が気になる。
下巻が楽しみ -
Posted by ブクログ
ネタバレ半年前に買ってから途中まで読んでずっと放置してしまっていたが、本日ようやく読破。
話の流れが分かりやすく(最初に話の中枢となるクイズ大会の描写があり、その後はひたすら主人公が、相手の男がどうしてクイズに0文字で回答できたのか、ヤラセなのかを考えるというもの)、何より結局ヤラセなのか、なにかタネがあるのかと展開が気になってサクサクと読むことができた。
結果として、ヤラセではなく、ディレクターの作問の傾向と問題を読む人の口元を見て、0文字で回答を導き出したという答えに、心底驚いた。予想できた答えではあったけれど、ある意味だからこそ予想できなかった。
それから、途中の主人公のお金が貰えるかもし -
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この本は小説家が作品を作り上げるまでのプロセスや小説とはどのような性質を持つ物なのかを理解できる作品だと思った。
小説家は人生の中で得た「ある認知」を探しだし、それを精緻化して命のエッセンスへと昇華する。
それが小説家が読者に伝えたいものだ。
そのエッセンスを小説家の技術で圧縮化したものが小説なんだと理解した。
そして、読者がその作品からそれぞれの解凍作業行い、抽出した認知を受容することで、読者それぞれの感動が生まれる。
その解凍作業の際には誤読することもあり得るが、誤読から更なる感動が生じることすらある。
AIは文章の最適解を探し、素晴らしい文章にすることができる。
しかし、小説家が実際 -
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ネタバレちょっと表現が違うかもしれないけど
主人公が考えてた以上にその出来事は小さなことで本人にとってはただの踏み台でしかなかったって言う虚無感みたいなものがすごいリアルだなと思った
最初から最後までずっと主人公の分析が書かれてて正直このままそーとーすごい真実が待ってるのかなと思って期待感が膨らんだところに、えっそういうこと?って結末で、自分も主人公になった気分だった
普段生活してても確かに、自分にとっては人生と言えるくらい大切なことがあいつにとっては踏み台だったってわかってすごい悔しいことあるけど、結局そう言う事象って忘れ去るしか解決策ないんだよね
おもしろかった! -
Posted by ブクログ
ネタバレミステリーなのか?知的興奮を感じるのは最後のタネの部分ではなく、クイズそのものとそこに行き着く過程だった。ボタンを押してから回答するまでの僅かな時間でプレイヤーの頭の中でどのようなロジックが展開されているのか。時間感覚の操り方が巧みなおかげで終始スピード感と緊張感を持って読むことができた。
クイズの答えとなる情報の雑学とそれに結びつく原体験で少しずつ三島のキャラクターが掴めていく過程が、就活の面接官に近いなと感じた。
読み手は面接官のような立場で三島自身を深堀りしていくが、
一方で、あくまで本作品の主体は三島のみで、彼の知り得る情報しかないので、結局本庄がどういった人間なのか、どういう背景を持 -
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小川哲さんの小説は「火星の女王」しか読んだことがないのだけど、小説家がどのように小説を書くのか気になり手に取ってみた。
新書ということだが、まず、文章がとても読みやすい。
内容についても、作者と読者の小説法の違いや、アイデアは新しい視点であるという考え方、伏線についての話も面白かった。
一番興味深かったのが、小川さんが「創作上の明確な理由がない限り、登場人物の性別は第一感で思いついた性別でないものにする」ということ。面白い小川さんルール。
それはまた、新しい視点に出会うためなのか。
そして、最後の小説「エデンの東」は、小川さんがこの本のなかで書いてある小説思考を、そのまま小説にした内容だ