小川哲のレビュー一覧

  • 嘘と正典

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    表題作の「嘘と正典」が特に良かったです。巧妙に作り込まれている話ですが、読んでる最中はその技術を感じることなくしっかり物語に入り込んで読めるところに凄みを感じました。

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    2026年08月30日
  • 斜め45度の処世術

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    ネタバレ

    『人間にできて、AIにできないこと』
    やっぱりその「人」のストーリーや経緯、経験は文字通り「人」にしかないもの。同じ情報や作品でも、「どんな人が作ったか」「どうやって作られたか」が評価されていくのか。

    『「七転び八起き」は数が合わない』
    簡単に言えば、当たり前なこと、そう言われてきたこと、常識なんかに「なんで?」と疑問を持つこと。子どもなんかは本当にしつこいくらい「なんで?なんで?」と聞いてくる。できるだけその疑問には付き合うようにしてあげたいし、一緒に調べてみると大人が勉強になることもある。

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    2026年08月29日
  • 言語化するための小説思考

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    小説の成り立ちを面白おかしく言語化してくれている。こうやって手の内を明かしても、全く問題のないほど哲は余裕を持っている。徹頭徹尾思考が整理された上で捻ったり落としたり、捻りすぎて裏の裏は表になったり。同じ設定でも、時代と地点をずらせば違う話になるし、分野が違っても抽象化して、概念を横にずらして具体化すればパクったことにはならない。ヒット作の要因を抽象化して、その理論を使って別の作品を作れば盗作にはならない。
    しかし、今後文学賞に応募される作品とかもAIとコラボになるだろうし、純粋に己の肉体一つで芸術作品、文学を作り出してく、という作家は居なくなっていくのかもなあ。

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    2026年08月29日
  • 君のクイズ

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    クイズを利用して偶像を作り出す側の発想と視座の違いが見事に描かれていた。クイズに真正面から向き合い、間近で踊らされていた主人公は確かに彼の大ファンだな。

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    2026年08月29日
  • 君が手にするはずだった黄金について(新潮文庫)

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    読みながらこの小説をどう説明するのが良いのかと考えていたが、解説で非常に上手く言語化されていた。自分がなかったことにした後ろ暗いことを、もう一度丁寧に指先でなぞっていく物語。
    あまり読んだことのないタイプの小説だけど引き込まれた。

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    2026年08月29日
  • 君のクイズ

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    クイズに対して熱い気持ちをもって生きること。
    学びになります。
    自分がそうできるかどうかは別として、いろんなことに情熱をもって日々を生きるってことのすばらしさをすごく感じますね。

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    2026年08月28日
  • 君が手にするはずだった黄金について(新潮文庫)

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    エッセイを読んでいるような感じで話が進んでいく。虚と実の線引きがあいまいになって足元がグラグラする感覚になった。おもしろかった。

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    2026年08月28日
  • 君のクイズ

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    クイズの世界を、まるで裏側から覗いたような気持ちになった。

    普段何気なく見ているクイズも、回答者が答えにたどり着くまでには、知識だけではなく、問題文のわずかな情報から出題者の意図を読み取ったり、さまざまな可能性を瞬時に考えたりと、こんなにも複雑な思考があるのだと知り、とても面白かった。

    特に印象に残ったのは、問題文が読まれる前にクイズの答えを言い当てる場面。最初は「これはさすがにやらせなのでは?」と思っていたが、物語が進むにつれて、思いもしなかった方向から「そうではなかった」ことが明らかになっていく。その展開には驚かされたし、最後までどうなるのか分からない面白さがあった。

    単にクイズを題

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    2026年08月27日
  • 言語化するための小説思考

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    「単に本が好きで、満員電車や無能な上司や理不尽なルールやノリの合わない同期みたいなものが嫌いで、つまり会社に就職せず、他者と関わらずに、自分だけの責任で仕事がしたいという一心で小説家になったからだ。」
    ここからすでに面白い。
    小川先生をSNSで見かけたことがあるが、話術が素晴らしいので気になり読んだ。
    偏屈に感じる部分もあるが、そこを含めて笑わせてもらった。

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    2026年08月26日
  • 君のクイズ

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    ネタバレ

    クイズに真剣に臨む人の心理やクイズそのものの奥深さに対する言及が新鮮だった。
    苦みのある終わりで少し驚いたが『僕のクイズ』での三島が前作主人公的な立ち位置で活躍していて楽しく、かつ爽やかな終わり方で良かった。

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    2026年08月25日
  • 君のクイズ

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    ミステリーとしては読み応えがあるラストではなかった気もしますが、競技としてのクイズの魅力が存分に伝わる内容だったと思います。競技クイズはもちろんベタな問題を暗記したりと勉強も大切なんだけど、これまでの自分の人生で経験してきた様々なことが、クイズの答えとして身を結んでいく。その過程がなるほどと思わされました。

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    2026年08月25日
  • 君が手にするはずだった黄金について(新潮文庫)

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    痛々しいんだけど、朝井リョウほどの事件も起きないし突飛な描写もない。地味〜だけどその分現実味がやけにあって居た堪れなくなる感覚

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    2026年08月24日
  • 火星の女王

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    ネタバレ

    小川哲、気がつけばこれ入れて5作品も読んでいた。本作は近未来SFで、ドラマありきで描かれた小説らしい。また、「アメリカ独立戦争をテーマして現代以降でやるなら」ってことも考えた作品であることもテレビで言ってはった。

    なるほど、SFの体(と言っても相当キチンと練り込まれた世界観)を成した人間ドラマだったなぁと。時間差を気にしないコミュニケーションが当たり前となる前の遠距離コミュニケーションは、まさに「間の抜けた」ものだったんだろうと思う。例えそれが数分であっても、数か月であってもである。その抜けた間で、社会や人間はどういう風に動いていくのかがとても面白い。

    ハワードとハインラインリスペクトなタ

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    2026年08月23日
  • 言語化するための小説思考

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    初のオーディブルにて視聴
    内容は小川哲さんらしい目線で書かれており、なかなか面白かったが、紙読書ではないと内容が記憶に残りにくいのか、中身をほぼ思い出せない…
    いつか紙で再読しよう。

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    2026年08月23日
  • 君が手にするはずだった黄金について(新潮文庫)

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    小説とエッセイ、ノンフィクションとフィクションが混ざっているような不思議な本。小説という分類にしてしまえば、内容はファンタジーということにできるという手法なのかな。おもしろい読書体験だった。同窓会で「あいつ今ああらしいよ」と話題に出てきそうな登場人物を見る主人公の眼差しが印象に残った。

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    2026年08月23日
  • 言語化するための小説思考

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    面白かった。
    小説ってどうやったら上手くなれるんだろうかと思い、話題だったこともあり他の作品を未読のまま読んだが、他の作品も読んでみたいと感じた。
    頭がめちゃくちゃいい人の作品の組み立て方、思考の深め方の一端を知れた気がする。

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    2026年08月23日
  • 斜め45度の処世術

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    自称「ひねくれ者作家」である著者のエッセイ。
    「無意味な雑談が嫌い」「誕生日や新年は別におめでたくない」などの意見はひねくれてるな〜と思いましたが(笑)、わりと共感できる部分が多かったです。失恋は早めにして抗体を作っておいたほうがいいと思うし、AIにはない人間の強みとかなるほどな〜と感心しました。
    フェイクブロッコリーの話は分かる。だから私はセルフレジが好き。カゴの中身をあまり見られないでしょ?(笑)

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    2026年08月23日
  • ゲームの王国 上

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    オーディブルで聴きました。
    やはり面白い小説は最初のページから面白い。しかし、長い。。上巻だけでお腹いっぱい。Netflixあたりでドラマにしてくれるとありがたいけれど、シーズン1だけで20話くらいになるだろう。

    天才少年がむちゃむちゃ潔癖だったり、必ず当たる占いが輪ゴム(?!)占いだったり、土から産まれ(?!)土を食べ、土と話せる少年がいたり、設定が面白く、拷問シーンはかなりエグい。この作者の変態ぶりがすごい。(褒めている。)

    この壮大なストーリーの最後を見届けなくては。。

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    2026年08月22日
  • 地図と拳 下

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    ネタバレ

    上下まとめて。

    本当に小川哲氏は小説家として懐が深い、守備範囲が広い。
    次々と繰り出される引き出しからはいつも違うものが飛び出してくる。
    本書では、旧満州を舞台に太平洋戦争をまたぐ半世紀を等身大の視座で描ききり、いわば直球の真っ向勝負。
    物語の骨格を形成するような基準や軸がいくつか現れるが、いずれも本筋を貫く大黒柱というものではなく、あるいは散漫であるという印象を受けることも否定できないながら、容貌をゆるりと変えながら連綿と続く、ある意味でクロニクルらしいトーンに仕上がっているという見方もできる。
    それらの中でも、"予測"が、最も強く印象に残るキーワードか。
    戦時下という

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    2026年08月22日
  • 地図と拳 上

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    ネタバレ

    上下まとめて。

    本当に小川哲氏は小説家として懐が深い、守備範囲が広い。
    次々と繰り出される引き出しからはいつも違うものが飛び出してくる。
    本書では、旧満州を舞台に太平洋戦争をまたぐ半世紀を等身大の視座で描ききり、いわば直球の真っ向勝負。
    物語の骨格を形成するような基準や軸がいくつか現れるが、いずれも本筋を貫く大黒柱というものではなく、あるいは散漫であるという印象を受けながらも、容貌をゆるりと変えながら連綿と続く、ある意味でクロニクルらしいトーンに仕上がっているという見方もできる。
    それらの中でも、"予測"が、最も強く印象に残るキーワードか。
    戦時下という、剥き出しのアイデ

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    2026年08月22日