小川哲のレビュー一覧
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小説の成り立ちを面白おかしく言語化してくれている。こうやって手の内を明かしても、全く問題のないほど哲は余裕を持っている。徹頭徹尾思考が整理された上で捻ったり落としたり、捻りすぎて裏の裏は表になったり。同じ設定でも、時代と地点をずらせば違う話になるし、分野が違っても抽象化して、概念を横にずらして具体化すればパクったことにはならない。ヒット作の要因を抽象化して、その理論を使って別の作品を作れば盗作にはならない。
しかし、今後文学賞に応募される作品とかもAIとコラボになるだろうし、純粋に己の肉体一つで芸術作品、文学を作り出してく、という作家は居なくなっていくのかもなあ。 -
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クイズの世界を、まるで裏側から覗いたような気持ちになった。
普段何気なく見ているクイズも、回答者が答えにたどり着くまでには、知識だけではなく、問題文のわずかな情報から出題者の意図を読み取ったり、さまざまな可能性を瞬時に考えたりと、こんなにも複雑な思考があるのだと知り、とても面白かった。
特に印象に残ったのは、問題文が読まれる前にクイズの答えを言い当てる場面。最初は「これはさすがにやらせなのでは?」と思っていたが、物語が進むにつれて、思いもしなかった方向から「そうではなかった」ことが明らかになっていく。その展開には驚かされたし、最後までどうなるのか分からない面白さがあった。
単にクイズを題 -
Posted by ブクログ
ネタバレ小川哲、気がつけばこれ入れて5作品も読んでいた。本作は近未来SFで、ドラマありきで描かれた小説らしい。また、「アメリカ独立戦争をテーマして現代以降でやるなら」ってことも考えた作品であることもテレビで言ってはった。
なるほど、SFの体(と言っても相当キチンと練り込まれた世界観)を成した人間ドラマだったなぁと。時間差を気にしないコミュニケーションが当たり前となる前の遠距離コミュニケーションは、まさに「間の抜けた」ものだったんだろうと思う。例えそれが数分であっても、数か月であってもである。その抜けた間で、社会や人間はどういう風に動いていくのかがとても面白い。
ハワードとハインラインリスペクトなタ -
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ネタバレ上下まとめて。
本当に小川哲氏は小説家として懐が深い、守備範囲が広い。
次々と繰り出される引き出しからはいつも違うものが飛び出してくる。
本書では、旧満州を舞台に太平洋戦争をまたぐ半世紀を等身大の視座で描ききり、いわば直球の真っ向勝負。
物語の骨格を形成するような基準や軸がいくつか現れるが、いずれも本筋を貫く大黒柱というものではなく、あるいは散漫であるという印象を受けることも否定できないながら、容貌をゆるりと変えながら連綿と続く、ある意味でクロニクルらしいトーンに仕上がっているという見方もできる。
それらの中でも、"予測"が、最も強く印象に残るキーワードか。
戦時下という -
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ネタバレ上下まとめて。
本当に小川哲氏は小説家として懐が深い、守備範囲が広い。
次々と繰り出される引き出しからはいつも違うものが飛び出してくる。
本書では、旧満州を舞台に太平洋戦争をまたぐ半世紀を等身大の視座で描ききり、いわば直球の真っ向勝負。
物語の骨格を形成するような基準や軸がいくつか現れるが、いずれも本筋を貫く大黒柱というものではなく、あるいは散漫であるという印象を受けながらも、容貌をゆるりと変えながら連綿と続く、ある意味でクロニクルらしいトーンに仕上がっているという見方もできる。
それらの中でも、"予測"が、最も強く印象に残るキーワードか。
戦時下という、剥き出しのアイデ