小川哲のレビュー一覧

  • 火星の女王

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    火星に進出を果たした未来において、火星で見つかった謎の物質を中心に地球と火星の政治的対立を描いた小説。
    LINE謎解きやNHKドラマとタイアップした作品。事前に他のメディアで本作の背景知識を持っている場合は非常に読みやすく、他のメディアで出てきていた登場人物が動き、話している様子を見ることが出来て面白いと思う。
    丁寧な背景説明と状況描写は良かったが、ストーリーの展開は新規性があるとは思わなかった。淡々と物事が進行していく感じ。

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    2026年03月13日
  • 君が手にするはずだった黄金について

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    小川哲のSFじゃない小説!!主人公は、すべて小川哲。私小説ということになるのかしら?やはり、そこはかとなく…ひねくれた皮肉が効いていて面白い。哲学的な考え方とかも、ふむふむと読めるようになってきたよ。

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    2026年03月10日
  • Street Fiction by SATOSHI OGAWA

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    小川さんの対談集ということだったが、どうやらラジオ番組のゲストとの会話をまとめたものらしい。
    ラジオ番組持ってたんですね。
    ゲストは小説家をはじめ、芸能人、映画監督など。
    ものを作り出していく、表現する人たちは、インプットとアウトプットがしっかりしているというか、考えを言語化するのが巧みだなあと感心しきりです。

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    2026年03月07日
  • 君が手にするはずだった黄金について

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    毎日の生活の光景を、異次元に誘い込むSFぽさがとても面白かった。何気ないシーンで、見慣れた言葉なのに、時間軸がずれていくような体験ができる、小川さんらしい小説でした。とても、面白かった。

    p14
    クリプキは、現実とは無数の可能性の世界のうちのひとつにすぎないと考えた。

    p25
    読者は自分の意思で本と向き合い、自分の力で言葉を手に入れなければならない。そんな拷問を、場合によっては数時間、十数時間も要求する。

    素敵な読書の定義。
    p44
    クリプキによれば、僕たちの名前には、記述では回収できない剰余がある。その剰余とは、さまざまな可能性を繋ぎ止める楔のことだ。
    p66
    嫌な思い出というものは、

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    2026年03月07日
  • 君が手にするはずだった黄金について

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    出会う人物たちが、なんとも言えない大人の事情を抱えていて大学生からするとどれも興味深い話であった。
    出会う人物がどれも程度の差はあれど難ありというか。でも自分の身近にも該当しそうな子が思い浮かんできて、もしかしたら自分も該当してるのかもしれないと思いつつ、なんとも言えない気持ちになった。

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    2026年03月04日
  • Street Fiction by SATOSHI OGAWA

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    小川哲のラジオ番組でのゲストとの対談をまとめた本。
    様々なジャンルのゲストが登場するが、その度にゲストが読んできた本について何かしら返事ができる小川哲の読書量と豊富な知識に驚かされた。
    さすが、「地図と拳」巻末の参考文献を全て頭に入れて小説を書き続けた人だ。

    個人的には「しろがねの葉」などを書かれている千早茜との対談が興味深く、当時の直木賞を生中継で見てたこともありとても楽しく読めた。
    あとは「カイジ」などの作者、福本伸行もよかった。漫画は知っているが作者の人となりは知らず、興味が沸く話ばかりだった。

    ゲストは小説家が多かったが、どなたも頭が良くあらゆることにアンテナを張ってる方ばかりで、

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    2026年03月03日
  • 火星の女王

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    もし、火星に住めるようになったら‥そこで未知な物質を発見したら‥こんな感じなのかな?というお話。
    地球と火星が通信する時間に10分かかる。「光は遅すぎる」は心に残ったかな。思ったことなかったから。
    小川智さんの小説を推す人が多いから、他も読んでみたい!

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    2026年03月03日
  • ゲームの王国 上

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    上下巻で800ページを超える長編小説。
    カンボジア秘密警察時代からポルポト政権下となり200万人以上の虐殺が行われた時代を描く。
    史実ながら物語はフィクション。
    小川哲さんならではの独特な登場人物たち。泥を食べ土の声を聞き地を操る男、輪ゴムで死を予兆する男、嘘を見抜ける少女などなど...クセになります。
    上巻、憎悪のクライマックスを迎え下巻に突入するが、ここでSFに転換。『ゲームの王国』というタイトルにも納得です。
    すっかりファンになりました。

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    2026年03月01日
  • 嘘と正典

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    SF中心の短編集6編。読者に考察(想像)の余地を残した物語が多かったです。
    表題作の嘘と正典は長編でも読んでみたい...。
    冷戦下ソ連で、密かに発見された〈過去にメッセージを飛ばすことのできる技術〉を利用し、マルクスとエンゲルスを出会わせず、共産主義を根本から消滅させようと壮大な歴史改変を試みるCIA工作員。
    このイデオロギーと史実とSFの融合がたまらんです。

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    2026年02月27日
  • 地図と拳 下

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    ネタバレ

    満洲という激動の土地を舞台に、理想と暴力、計画と衝動がせめぎ合う壮大な物語。その完結編である下巻は、上巻で張り巡らされた思索と葛藤を、より深く、より鋭く掘り下げていく。

    読み進めるうちに感じるのは、この作品が単なる歴史小説ではないということだ。そこにあるのは、「国家とは何か」「理想はどこまで暴力を正当化するのか」「人は歴史の歯車なのか、それとも抗う存在なのか」という根源的な問いである。登場人物たちは皆、巨大な時代のうねりに翻弄されながらも、自らの信念を握りしめて立ち続ける。その姿は、英雄的というよりもむしろ痛切で、人間的で、だからこそ胸を打つ。

    タイトルにある「地図」と「拳」。地図は未来を

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    2026年02月23日
  • 君が手にするはずだった黄金について

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    とても面白かった。著者を彷彿させる主人公の淡々とした、しかし深い思考に、ハッと気付かされることが多い。ぼんやりと感じたこともあったような気がすることが言語化されており、深く納得する。 

    小説ではあるが、深い思考の後に庶民的な一文が来るとどうしてもそれが著者の人柄とリンクして、著者の思考にとても心惹かれる。何度でも読み返したくなる一冊。

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    2026年02月23日
  • 君が手にするはずだった黄金について

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    すごく哲学的なお話で一見難しそうやけど、シンプルにわかりやすく描かれていて賢い人の書いた文章って感じで面白かった!
    短編の主人公はそれぞれ作者を少しずつモデルにしているのかな?

    日頃から
    「〇〇とは?」「〇〇の定義とは?」
    と、すぐに脳内会議しちゃう私。すごくこの作品ハマりました。あと、とても勉強になった!
    残しておきたい言葉がたくさんあったのでメモ↓



    「読書とは本質的に、とても孤独な作業だ。最初から最後までたった、一人で経験する。読者は自分の意志で本に向き合い、自分の力で言葉を手に入れなければならない。」

    「本とはつまり、記述の束だ。豊かな世界を言葉に閉じ込める作業だ。」

    人生の

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    2026年02月22日
  • スメラミシング

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    ネタバレ

    難しかった~ 
    「スメラミシング」
    ずっと「すみません」と謝っているのが印象的だった。
    高校生の時に、クラスメイトの長田と小海線に乗りに行こうと計画を立てたが、
    結局行けず、長田とはその後、疎遠になるのだけれど、あの時、一緒に行けていたら、
    また違った関係になっていたのではと、そんなことを何度か考えたという話。
    本筋とは関係ないけれど、こういう感じ、感覚が僕はとても好みでついつい繰り返して読んでしまう。
    「何度か」という言葉に、「ああ、何度か考えたんやな」などと思ってしまうのだ。
    自分の癖なのかもしれないです。

    「神についての方程式」
    数学的なことはさっぱりわからんが、物語の構造がおもしろか

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    2026年02月22日
  • 嘘と正典

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    小川哲さん、『ゲームの王国』からのファン。
    これからゆっくりと、読んでいきたい作家さん。

    この本は、知的なSF短編集で、
    最後の”噓と正典”が秀逸だった。

    時間の観念がバグって
    過去が揺れる→現在の意味が変わる→未来も変わる
    時間が一直線じゃなく、
後から書き換えられるものになる。という不思議な感覚。
    さすがーー。
    他の作品も何というか品?があり満足です!

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    2026年02月21日
  • ゲームの王国 下

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    これはすごい小説! なんか、安易に感動しようと思って読んだら、がつんとやられた。あとがき(解説)に、驚愕の作り方がかいてあった
    読書体験を根底から考え直される作品

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    2026年02月26日
  • 君が手にするはずだった黄金について

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    ネタバレ

    架空の話を作り上げる小説家として一定の成功を収めている作者小川と、起業家、漫画家、小説家など自分が望む何者かになる(黄金を手にする)はずだった虚構の登場人物が描かれている。

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    2026年02月20日
  • 地図と拳 下

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    ネタバレ

    普通サイズの上下巻の本なのに、大河小説を読んだくらいには体力を失った。
    長い年月「地図」を仕事としていたので、書名に「地図」という文字が入っていると、つい手に取ってしまうのだが、重苦しい本である確率が結構高い。

    この本も、日露戦争を前にした時期から第二次世界大戦後までの長い年月を、ほぼ満州を舞台に書かれている。
    最初から最後まで通して細川という男が出てくるところから、いかに短い期間に立て続けに日本が戦争という大きな波に翻弄されていたのかが、恐ろしいほどにわかる。

    満州の東側の海に浮かぶ青龍島(チンロンタオ)が描き込まれた地図。
    ないはずの島が、どうしてその地図に描き込まれたのか。
    それを探

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    2026年02月18日
  • 地図と拳 上

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    ネタバレ

    地図と拳(上巻)は、一つの都市を舞台に、人間の理想と暴力、知性と欲望が交錯するさまを壮大なスケールで描き出した、まさに圧巻の歴史群像劇である。

    物語は、まだ何ものでもない「土地」に、人が線を引き、名を与え、意味を刻みつけていく過程を丁寧に追っていく。地図とは本来、世界を理解するための道具のはずだ。しかし本作では、その地図がやがて支配や野望の象徴へと変質していく。理性の結晶であるはずの“地図”と、衝動や暴力の象徴である“拳”。その対比が、時代のうねりの中で否応なく絡み合っていく構図が胸を深く打つ。

    登場人物たちは誰もが単純な善悪では割り切れない。彼らはそれぞれの正義と信念を抱きながらも、時代

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    2026年02月17日
  • 君のクイズ

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    クイズプレイヤーの思考が論理的に書かれていて面白かったし、作中のクイズが勉強になり知的好奇心をくすぐられる。
    クイズに自分の人生を肯定される感覚というのは本気でクイズに取り組んだ人にしか分からないことだが、三島の思考を通してそのような感覚を知り、理解できるのが面白い。
    ただ、最後は感動のまま終わる方が自分の好みだと思った。

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    2026年04月03日
  • 君が手にするはずだった黄金について

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    「『あーめんどくさ』って思ったでしょ?」
    わかるって思い、最初から引き込まれた。
    「読書をしている間は、時代や国も越えて、本と読者だけが存在している。」
    読書好きを惹きつけてくれる本。

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    2026年02月18日