小川哲のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレSF短編集。この短編集ひとつであらゆる時代のあらゆる物語が楽しめる。作者の着眼点・想像力が凄まじい。ただし、ものすごく分かりやすい文章にしてある所為か、文学的な要素は薄いと感じた。
○魔術師
父親の世紀のマジックを、姉が再演しようとする話。結局タイムトラベルを実際にしたのかどうか分からないままで、余韻の残るラスト。そこまで好みではなかった。
○ひとすじの光
作者の競馬愛がひしひしと伝わってくる作品。誰にも注目されず、ひっそりと現役生活を終える競走馬の一頭ずつにドラマが込められていることがわかった。
○時の扉
個人的には今作で一番微妙だった作品。あまり記憶に残ってない。
○ムジカ・ムンダ -
Posted by ブクログ
ネタバレ直木賞受賞した近代日本史ものという情報以外、なーんの予備知識もないまま読み始め。
それもあって、序盤〜中盤は作品の流れについていけなかった。
なんせ、時代はすぐに変わるし、登場人物やシーンもドンドン変わるし、メイン主人公だと思ってた高木は死んじゃうし、他にも色々死んじゃうし、脇役臭してた細川がメインキャラの一人になるし、孫丞琳と明男との絡みがあると思ったら何年もないし。
流れが読めずになかなか入り込めなかった。
途中、あ、これはこういう群像劇なんだ。と理解してからはドンドン面白くなってきた。こういう作品って、過剰に何かメッセージ的なのをメチャクチャ抽象的に書いて意味深にしてるケースが多い気 -
Posted by ブクログ
これが最後の仕事になる、の共通センテンスからスタートするショートアンソロジー。
ショートで色んな作家さんがかく中でインパクトを、となるとどうしてもドキッとするような内容に寄る。
そのなかで違う角度で楽しませてくれたのは
・半分では足りない/呉勝浩
→うぉぉーーー読み直したよ!
・闇バイト/柿原朋哉
→タイトルと違ってちょっとほっこり
・天岩戸の真実/高田崇史
→この作者さんテイスト満載
あとストーリー好きだったのは
・悪魔との契約/須藤古都離
→オチ!良き!
・魔法少女ミラクルミルキー/一穂ミチ
→ヒーローも魔法少女も辛い仕事。。。
・時効/米澤穂信
→この長さで収まる起承転結具合が秀逸! -
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Posted by ブクログ
最初繋がっていくと思い70人の章を繰り返し読んだんだが、ショートだった。
やはり小川さんの作品は自分の能力の発揮のために試行錯誤していると思う気持ちは継続中。
最終的にどのジャンルに根を張るのか気になります。
今回は難解過ぎる哲学過ぎる苦手なものもあり(70人と神のやつ)→宗教辛みは私にとっては何光年も先のテーマだww
面白かったのは、啓蒙の光かな。これもちょいと神ネタだけど、サスペンス要素ありのSFで内容好き。
そうかというと、密林とかスメラミシングとか、少し狂喜がかった作品もあったりと色々盛り沢山であった。
小川さん博学ですよね。友人が言ってて真理なりと思うことがある。偏差値の高