小川哲のレビュー一覧

  • 言語化するための小説思考

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    小説は「象徴的で影響力の大きな出来事」と「その伏線」である。その視点で読めばミステリは犯人当てができてしまうらしい...。
    不定形な読者にささるためには、多くの人に「あなただけに向けた話」だと思わせることが重要であり、そのためには幅広く捉えられるような抽象化と、ほどほどに理解できる程度に文章の難易度調整が必要である。
    実践出来そうなイメージは湧かないが、とても丁寧な文章で意味はわかりやすく面白かった。小説という訳ではないが、普段の文章作成でこんなにも受け手のことを考えたことはないな、と反省した。

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    2026年09月05日
  • 君のクイズ

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    ネタバレ

    クイズ大会の決勝戦を振り返る形で1問1問ずつ章分けされているのでとっつきやすく読みやすかった。
    ただ、なぜ
    「問題を1文字も聞かずに正解できたのか?」
    という点を前面に押し出した本作を読む読者は、
    その問いに対して推理しながら読むミステリー小説として認識してるはず。
    でもこの作品のオチでは推理で到達するのはおそらく不可能だし少しズルい気がした。
    解説でも言及されている「確定ポイント」や、「読ませ押し」といった技術に言及している以上、技術的に到達できる答えであって欲しかった。

    主人公も終わった大会の結果にこれほど執着していたのにも関わらず、本庄との答え合わせの後に簡単に吹っ切れてしまうのも些か

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    2026年09月05日
  • 君のクイズ

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    ネタバレ

    クイズ好きの旦那に勧められて拝読。さっくり読めるし、読後感も明かされる真相にしては爽やかでとても面白かった!
    本文内にいくつか登場した誤読されがちな日本語、誤読の方で覚えているものがちらほらあった……びっくり。
    ミステリのカテゴリで見つけたが、ミステリ…ではないかも?主人公が0文字回答の謎に迫る様子は、推理というよりは証明に近かった。あっと驚くトリックが隠されているということもなく、最初は証明不可能に思えた謎が、状況証拠が揃っていくにつれて徐々にリアルに有り得る真相に変わっていく。フィクションを読んでいると言うより、現実に起こった事件について聞いている気分だった。魔法と思われた出来事の真相はク

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    2026年09月05日
  • 火星の女王

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    ドラマで知った本。ドラマも最後までみていないので、どんなラストかワクワクしながら読破。思ったより、軽いタッチと感じながら楽しく読めた。

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    2026年09月04日
  • 君が手にするはずだった黄金について(新潮文庫)

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    気になっていた著者だったが、今作はじめて手に取る。
    連作短編。エッセイかのように錯覚してしまうほど、次第に主人公を取り巻く環境が縁取られて面白い。仲間たちとの会話のリアル感と、主人公の思考の巡らせかたがそう感じさせる。

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    2026年09月03日
  • ゲームの王国 上

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    記憶力がないので登場人物が把握しきれなくなるのだが,ポルポト時代のカンボジアをかなり丁寧に舞台構築している印象。著者の文章は何というか硬質な熱を帯びてる感じがして好き嫌いは分かれるだろうけど,個人的には嫌いじゃない。これがミステリなのかはよく分からないが,ミステリ出身と言うだけでジャンルに縛られない作家なのだろう。

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    2026年09月03日
  • 斜め45度の処世術

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    小川哲は小説の方が面白いですね。ややひねくれた感性は自分と通ずるものがある。人文系で博士課程まで行ってるという共通の基盤もあるのだろう。

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    2026年09月03日
  • スメラミシング

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    聖書の正当性を揺るがす逸話、コロナ禍で流行した陰謀論、インドで「ゼロ」と神を結びつけた新興宗教、信仰が禁忌となった架空の国、人類滅亡の日を待つだけの2隻の宇宙船など、、設定の壮大さと出てくる用語の難解さゆえに読解に時間がかかるが、一貫して「救い」とは何かを考察していると感じた。

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    2026年09月01日
  • 君が手にするはずだった黄金について(新潮文庫)

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    YouTubeとか本人をよく見るけど、「こんな感じの人だね」と思ってしまう。
    出す小説が色んな賞を取ってるのには驚く。
    『地図と拳』は久々の面白い小説だった。
    26/08/31 38冊目

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    2026年08月31日
  • 言語化するための小説思考

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    小説そのものについて小説家が述べた本って意外と無いんだな。
    えっそんな事まで考えてるんですか?と思いつつも、シンプルに面白いと感じた。
    《小説国の法律》や《小説の勝利条件》なんてこの本を読むまで考えた事も無かった。
    確かに「面白い」とか「好き」だと感じた作品を思い返すと、自分の中の小説法と一致している。
    自分なりの小説法を持っていた事自体今日初めて知ったわけだけど、それでも大いに納得できる。

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    2026年08月30日
  • 君が手にするはずだった黄金について(新潮文庫)

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    自分の中で遠い昔に無かったことにしている都合の悪い記憶を、ある時に唐突に思い出す感覚だった。

    詐欺師になっていた片桐も、元から悪人ということはなく「いい人だからこそウザい」くらいの人物で、お節介で済まないくらい度を超えた結果、詐欺をしていた(と思われる)

    友達がいつのまにかネットワークビジネスに加担しているとか、親族が宗教にハマっているとか、色んな「ヤバい」ことに対して、自分もその片棒を担いでいたかもしれないという気持ちになる。

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    2026年08月30日
  • 火星の女王

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    ネタバレ

    NHKドラマの原作。
    最初の1ページは一瞬とっつきにくかったのですが、型番のDとMが違うだけだとわかると、それからすっと入っていくことができました。

    火星を舞台にしたものといえば、アーノルド・シュワルツェネッガー主演の『トータル・リコール』(めちゃくちゃ好きだった)と、アンディ・ウィアーの『火星の人』。火星の1日が1ソルだと知っているだけで気分は爆上がりです。しかも火星で生きて行くことの厳しさはこの2作品を知っていたのでイメージしやすかったです。


    誘拐と盗難に誰が関わっているのか、SF要素にプラス推理小説要素もあり、お得感満載です。
    冷静なリリと、胡散臭いマディソンがお気に入り。
    人々が

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    2026年08月29日
  • 君のクイズ

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    ん〜期待した程ではなかった。
    クイズプレイヤーの頭の中を覗き見た感じ。あと、クイズのうんちくが多くて辟易したなぁ。

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    2026年08月28日
  • 君が手にするはずだった黄金について(新潮文庫)

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    ネタバレ

    朝井リョウさんのラジオで度々話題になる小川哲さんの有名小説と聞いて。
    小川哲さんが気になりすぎてYouTube見て、雰囲気や、哲学すきな点に惹かれ、なんかわからないけどこの人を理解したい、という強い想いに駆られて読んだので、若干フィルターはあるかも。

    小川哲という小説家が主人公の、フィクション短編連作集。本人名ということと、直木賞受賞の話とあり、ノンフィクションなのでは?と何回も疑いながら読みきった。
    彼女と結婚をするために就活をしようとする話。東日本大震災の前日(3.10)に何をしていたのか考える話。偽物のブランド品を身に付けながら他人の話をネタにして漫画を書いている人の話。自分の才能を認

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    2026年08月27日
  • 火星の女王

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    2125年、人類の火星移住から40年
    ISDA惑星間宇宙開発機構の地球帰還計画の中、生物学者リキ・カワナベは火星で未知の物質スピラミンの異変を発見する。

    地球観光を夢見る
    盲目の少女のリリ-E1102と、
    ISDA職員の白石アオト、
    そして火星自治警察のマル、
    カワナベの発見を切っ掛けにして、
    それぞれ交錯しながら火星と地球の未来が動きだす。

    NHKでドラマ化されたのを観ていて割に良かったので本も読んでみたいと思った。

    ドラマの方は、
    火星の風景やそこに住む人々、思い、感情、欲望⋯良く描けてたような気がする。

    先に映像で見てたので、そのイメージが頭の中に残ってたので、読む手助けとなった

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    2026年08月26日
  • 君が手にするはずだった黄金について(新潮文庫)

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    私小説。承認欲求に溺れて薄皮一枚の中に虚構をもりもり詰め込んでしまう狂気性や人間の性は描かれず、そういう人たちを客観的にどうやらおかしいぞと何かしらの思索を主人公に残していく。他人から見える自分像をいかに巨大化させるかだけを盲目的に追ってしまう特性の断片は少なからず誰にでもあって自分にもあると思う。それがそこまで肥大化しないのは、住む環境や自重できてるからだとは思うけれど。一瞬でも、煌びやかに賞賛される世界に行けたらいいなという憧れも抱かせられて、やはり承認欲求というのは、切っても切り離せない初期衝動みたいなものなんだなと思った。あくまでも主人公の周りで起きた一出来事として描いている淡白さが、

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    2026年08月26日
  • 君のクイズ

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    ネタバレ

    生放送のクイズ番組決勝で、対戦相手の本庄絆が問題文を一文字も読まれる前に正答し、優勝する。

    主人公の三島玲央は、「ヤラセなのか?」「不正なのか?」という疑問を抱き、その謎を解き明かそうと調査を始めていく物語です。

    QuizKnockが好きなこともあり興味を持ち、映画を鑑賞した後に小説を購入しました。

    映画と小説ではかなり印象が異なりました。
    映画は疾走感があり、緩急のある展開で一気に物語へ引き込まれていくような感覚がありました。

    一方で小説は、じっくりと物語を追いながら、読者自身にも考える時間を与えてくれるような進み方でした。登場人物の考えや葛藤にも触れることができ、映画とはまた違った

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    2026年08月25日
  • 君のクイズ

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    ネタバレ

    面白い!これは、ミステリーではない、”クイズ”小説だ。クイズ番組はよく見るけどこういう裏側、解き方、学びになった。スラスラスラスラ読める!
    クイズの本質は人生である、という解は自分になかった考えだったけど、確かに毎日私は答えのない問いと向き合っている。

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    2026年08月25日
  • 君のクイズ

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    ネタバレ

    「何故問題が読まれる前に回答できたのか」が単純に気になって一気読み。面白かったけど、これ映画で観ても面白いかな?という気持ち。クイズやる人ってこういう考え方でやってるんだ、というのが斬新かつ、ただ知識貯めてるだけよりなお凄いな…とは思った。

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    2026年08月25日
  • 君のクイズ

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    朝井リョウさんのポッドキャストでよく出てくる小川哲さんの本を読んでみたかったという理由で読み始めました。

    理由を引っ張りすぎてる感じがしたのと、種明かしをされてしまうと興ざめな感じはありますが、クイズというものの面白さは感じ取ることができた。

    知識を増やすこと、それを実際に体験して自分のものにする面白さは、クイズ好きでなくても共感できるものだと思う。

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    2026年08月24日