小川哲のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ登場人物たちのセリフには、欧米の翻訳風コミカルさとは異なる、独特な言い回しの癖を感じた。だが、小川先生の作品を2〜3冊読めば、その違和感も自然と馴染んでいく。本書は、小川先生の2作目の作品である「ゲームの王国」に比べると、やや表現が固い印象がある。
「アガスティアリゾート」。個人情報を全て都市に提供する代わりに衣食住・文化活動の保証を得られる完璧な管理都市。働くことも、悩むこともしなくて良い、一件ユートピアに見えるこの都市で、登場人物たちは疑問を持ち葛藤する。
「ユートロニカのこちら側」が出版されたのは2015年。管理都市のようなシステムをAIとして捉えると、Siriや検索予測のような技術 -
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エッセイっぽい私小説っぽい
冒頭部分 プロローグの哲学っぽい エッセイっぽい語り口に、やや読みにくいその語り口に いつの間にか引き込まれていった。以前数学者のことを書いた本を読んだときに、似たような感想を抱いたのを思い出した。そういえば数学と哲学というのはよく似ているんだ。使う道具が違うだけで。作者の意図に転がされたような気がする。
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購入済み
あまりに悲惨で
全人口に占める虐殺された人の比率が史上最悪といわれる、あまりに悲惨なカンボジア.ポルポト時代を舞台とした作品である。少しはSFっぽい設定もあるようだが、主体は身近な住人同士による相互監視 親子兄弟同士の密告 秘密警察 強制収容所 そして虐殺である。同じ様な例が、ナチス時代のドイツ スターリン時代のソ連にもあったようだが、カンボジアのほうが時代が近いためによりいっそう悲惨さが実感される。読み進めるのが辛いほどである。
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購入済み
人とルール
カンボジアの歴史。ルールをここまで大胆に根底から覆すゲームは、聞いたことがなかった。そこにどんな崇高な理念があっても、他者を踏みにじるルールが人々に受け入れられるはずがない。過去の日本にも通じるものがあると思う。
ルールは平等をもたらしても、自由を損なう。自由と平等のバランスは集団生活の永遠のテーマなのかもしれない。
個人的には、ルールは誰かから与えられるものではなく、一人一人が育んだものを持ち寄って作れたらと考えるが。 -
Posted by ブクログ
小川哲のラジオを聴いて小説を読んだ時感じた印象より、本人はソフトな物腰でお喋りも上手だなぁと思い、どんなエッセイを書くのか興味が湧いて読んだ。
物腰が柔らかい人は、生粋の天然か、一般庶民からかけ離れたお金持ちか、合理主義者の人が多いと感じる。小川哲は合理主義者だと思う。思考が深いといえば聞こえがいいが、余計なことを考えてしまうタイプ。自分もつい余計なことを考えてしまうたちだし、どのテーマでも共感する部分が多かった。
読み物は共感できる部分が多いほど面白いと、深く考えず思っていたが、自分の想像の範疇を超える価値観に出会った時、それはそれで面白い、そしてまた一つ想像力の範囲を広げてくれる。範囲 -
Posted by ブクログ
ネタバレ映画を先に見て、好きなフレーズが多そうだなと思い原作を手に取りました。
映画と原作は少し違うところもありましたが、全体を通してすごく読みやすかったです。
競技クイズのルールや、クイズプレーヤーの思考回路などが覗けた気がして面白かったです。
個人的には本庄絆がいじめに会った時に『どこかで間違えたんだ』という思考回路に至ったことに共感しましたし、他者から求められる虚像になりきれば正解の『ピンポン』という音が聞こえて来るんだと思いました。
クイズと人生はとても近しいもので、私たちは日々の生活の中で数多くの選択を迫られ、出題者(質問をしてきた人)の意図を必死に読み取った上で、正解を選ぼうとしている -
Posted by ブクログ
神のような自然を超越した存在と、論理や科学とを対比したような物語という括りで、アイディアや背景や文体の違う6話を集めた本。
70人の翻訳者たち
密林の殯(もがり)
スメラミシング
神についての方程式
啓蒙の光が、すべての幻を祓う日まで
ちょっとした奇跡
正直に言えば難しかった。頭から読み進んだが、最初の「70人の〜」で挫けそうになった。というか何度か挫けて、別の本を読んでから戻ってまた初めから読むことを数回繰り返した。「啓蒙の光が〜」でも再び挫けそうになった。
内容が難しいためにそれを理解しようと気を取られている間に登場人物を忘れたり、時間の流れを見失うからだと思う。そこにさらにどんでん