小川哲のレビュー一覧

  • ゲームの王国 上

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    舞台は1956年〜1978年のカンボジア。ポル・ポト率いるクメール・ルージュの誕生から支配までを背景に、一市民や秘密警察官、クメール・ルージュ幹部など視点を変えながら、その時代を描く。

    クメール・ルージュのことは概要しか知らなかったものの、著者がまるでこの土地、この時代を生き自身の目で見たのではないかと思うほど情景が精緻に描かれており、殺戮や拷問などのおぞましいシーンがありつつも(とはいえそれほど長くもない)、引き込まれるように読んだ。

    中には、輪ゴムで未来を予知する村人や、泥を操れる村人など特殊能力を持った人物も出てくるが、さほど物語に重大な影響を及ぼすのでもなく、個人的には余計に感じて

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    2024年04月19日
  • ユートロニカのこちら側

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    ネタバレ

    登場人物たちのセリフには、欧米の翻訳風コミカルさとは異なる、独特な言い回しの癖を感じた。だが、小川先生の作品を2〜3冊読めば、その違和感も自然と馴染んでいく。本書は、小川先生の2作目の作品である「ゲームの王国」に比べると、やや表現が固い印象がある。

    「アガスティアリゾート」。個人情報を全て都市に提供する代わりに衣食住・文化活動の保証を得られる完璧な管理都市。働くことも、悩むこともしなくて良い、一件ユートピアに見えるこの都市で、登場人物たちは疑問を持ち葛藤する。

    「ユートロニカのこちら側」が出版されたのは2015年。管理都市のようなシステムをAIとして捉えると、Siriや検索予測のような技術

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    2024年02月14日
  • 君が手にするはずだった黄金について 無料お試し版

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    エッセイっぽい私小説っぽい

    冒頭部分 プロローグの哲学っぽい エッセイっぽい語り口に、やや読みにくいその語り口に いつの間にか引き込まれていった。以前数学者のことを書いた本を読んだときに、似たような感想を抱いたのを思い出した。そういえば数学と哲学というのはよく似ているんだ。使う道具が違うだけで。作者の意図に転がされたような気がする。

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    2023年10月09日
  • ゲームの王国[体験版] 上

    購入済み

    あまりに悲惨で

    全人口に占める虐殺された人の比率が史上最悪といわれる、あまりに悲惨なカンボジア.ポルポト時代を舞台とした作品である。少しはSFっぽい設定もあるようだが、主体は身近な住人同士による相互監視 親子兄弟同士の密告 秘密警察 強制収容所 そして虐殺である。同じ様な例が、ナチス時代のドイツ スターリン時代のソ連にもあったようだが、カンボジアのほうが時代が近いためによりいっそう悲惨さが実感される。読み進めるのが辛いほどである。

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    2023年02月01日
  • ゲームの王国 下

    購入済み

    人とルール

    カンボジアの歴史。ルールをここまで大胆に根底から覆すゲームは、聞いたことがなかった。そこにどんな崇高な理念があっても、他者を踏みにじるルールが人々に受け入れられるはずがない。過去の日本にも通じるものがあると思う。
    ルールは平等をもたらしても、自由を損なう。自由と平等のバランスは集団生活の永遠のテーマなのかもしれない。
    個人的には、ルールは誰かから与えられるものではなく、一人一人が育んだものを持ち寄って作れたらと考えるが。

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    2021年07月29日
  • 君のクイズ

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    結末これなん?みたいな終わり方。
    最初引き込まれ、その後引っ張られて、どうなるんだ!?て思ってたら…
    映画にするほどだったのかなー
    俳優の力で面白くなってるのかなー

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    2026年08月17日
  • 君のクイズ

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    非常にインパクトのある問いかけ(売り文句)が魅力的なミステリ。
    一方で中身としてはクイズ経験者ならよく知っているような技法やテクが散見され、それありきで話が進んでいくため、一般目線だと説明はありながらも少し置いてけぼりにされそうな題材となっている。
    落とし所についても賛否が出そうだなと感じた作品。

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    2026年08月17日
  • 言語化するための小説思考

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    小川哲の頭の中。きっと変人。
    小説のタネこうやって見つけるんだな。
    ネタからじゃなくて、思考から?というか、疑問点を広げてく感じ。

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    2026年08月16日
  • 君のクイズ

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    過去いじめられてたからあそこまでのハングリー精神があるのかな?本庄みたいな人が近くにいたら飲み込まれそう。最後嫌な感じやったけどカルマ深いな、好きかも。

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    2026年08月16日
  • 君のクイズ

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    0読み回答の真相を追う話だが、メタ的にやらせでしたというオチはあり得ないので、とするとクイズ全体に何か文脈があるのだろうなと予想はつく。その文脈を探る思考の旅だった。
    話が度々豆知識といった体で脱線するのはクイズプレイヤーの頭の中ならではと言った感じなのだろうなと思った。自身も知識量だけなら周囲よりも多少はあるのかなと思うことはあるが、一つのことに引っ掛かって連想しながら芋づる式に知識を引っ張り出して確認するなんてことはなかなかしないので、クイズプレイヤーという人種の在り方が垣間見れて面白かった。
    0読みの真相をクイズとしてあり得ないと言われるのは自分としては疑問に思った。取材先のQuizKn

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    2026年08月15日
  • 君のクイズ

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    クイズについて様々な角度から考えさせられる小説。クイズ大会、クイズ番組、クイズプレーヤー。
    論理的に時に感情的に整理された文章で読みやすい。人間ドラマもある新しい小説の形。

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    2026年08月15日
  • 嘘と正典

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    マジシャンが、観客の目の前でタイムトラベルを証明する『魔術師』、絶縁していた父が自分に残した競走馬の血統を読み解いてゆく、『ひとすじの光』、音楽が通貨の代わりをしている島国『ムジカ・ムンダーナ』など。表題作は、マルクスとエンゲルスの出会いを阻止するため働いていたソ連とアメリカのスパイの話。過去を改変する『時の扉』は、しーんとした気持ちに。どれもおもしろい。が、ちょっと、私の頭では理解が追い付かないところもあった。

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    2026年08月15日
  • 言語化するための小説思考

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    小説で表現するときの文字だけという制約の厳しさと、それゆえの抽象化により「自分に向けて書かれた」と感じる人を最大化する技術。無意識の行動を意識的に振り返ることで本質に迫る著者の分析と思考の深遠さ。これぞ正解のない小説を体現している。

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    2026年08月14日
  • こうやって作家は言葉を紡ぐ

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    小説化思考のような考えを紐解いて考察するような話ではなく、主にはゲンロンカフェで行われたトークイベントを掲載したもの。
    各ゲストと作者がそれぞれの作品について、どのように作られたのか等の秘話を楽しめる。

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    2026年08月14日
  • ゲームの王国 下

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    上巻から一気に時代が進んで現代になっていて戸惑った。大量虐殺を生き残ったソリアやムイタックをもう少し読みたいと思った。SFと言われているが、あまりピンと来なかった。作者の若い時代のチャレンジ的な要素を感じた小説だった。

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    2026年08月14日
  • 火星の女王

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    喧嘩別れしてたバンドが、最後何とか演奏するとか、壮大な宇宙SFの体をしながら、コントのような場面が多く面白かった。

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    2026年08月14日
  • 言語化するための小説思考

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    小川哲の小説はロジカル、かつシステマティックに書かれている印象が強かったので、こういう思考のもとでああいう出来の良い小説が出力されるのはよくわかる。そう、あまりにわかったような気になってしまう。このへんに罠がある。
    こういう思考を読者の脳みそに入力したからといって、出来の良い小説が書けるわけでもないだろう。ひとはそこまで小説について考えるひまもないし、考える必要もないから。

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    2026年08月13日
  • 君のクイズ

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    クイズ大会で一言も問題を聞いていないのに
    なぜ?本庄は正解できたのか?
    聞いたことあるキャッチフレーズにさそわれて読んでみた。
    クイズの裏側や、そんなところから、正解を?
    いろんな角度からのクイズやクイズプレイヤー達の人間味があり
    答えにたどり着いたときの感じも意外感と納得感もあり
    おもしろかった。

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    2026年08月12日
  • 君のクイズ

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    問題が読まれる前に正解してクイズ王になる、という結構面白い設定で物語が始まるが、それを検証する過程は一見ロジカルではあるものの、読んでいて楽しいものではなかった。

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    2026年08月11日
  • 君のクイズ

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    ネタバレ

    付箋を貼っていた箇所を引用。
    p105 気がつくと、クイズの外でも「恥ずかしい」と思うことがあまりなくなったいた。クイズも現実世界も同じだ。なんでもやってみるに越したことはない。誰かに笑われたって構わない。恥ずかしいという気持ちのせいで自分の可能性を閉ざしてしまうことの方がもったいない。そもそも人間は、他人の失敗なんてすぐに忘れてしまう。

    ほんとにそうなんだよなぁー。。。っと分かってはいるのに、人前で意見を発したあと、もっとこう言えば良かったなど、自分の中で反省会議が始まる。。。
    小説の中に、自分の気持ちを分かってくれる一文を見つけるのが楽しい。
    殺人事件のないミステリーも面白かった!!とい

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    2026年08月11日