藤岡陽子のレビュー一覧

  • いつまでも白い羽根

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    藤岡陽子さん、「手のひらの音符」に続いて2冊目です。
    「手のひらの音符」も本当に良かった。この本もとてもいいです。

    何と言うか、2冊とも納得しながら読めるんです。
    人にはそれぞれいろんな人生がある、いろんな感情がある。それを経て、強い意志や思いやりが芽生える。
    今回もいいセリフがちょこちょこ出てきて、読後は勇気づけられます。
    おすすめの作家さんです。

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    2021年12月30日
  • 金の角持つ子どもたち

    購入済み

    母親の視点から

    中学受験に向けて塾通いを始めた子供がいます。
    同じ母親として、物語の母親の温かさにジーンとなりますし、塾講師の苦労や優しさもすごく感動します。そして、これから大変な中学受験への希望も持てる内容で、読んでよかったです。

    #泣ける #切ない

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    2021年11月10日
  • むかえびと

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    さらに1年後のエピローグがあるのなら、理央さんが佐野先生の病院で皆んなと一緒に働いていると描かれていることを願っています。

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    2021年10月14日
  • 晴れたらいいね

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    子ども向けかと思うようなスタートでしたが、途中からは涙が止まりませんでした。やっぱり良い人がたくさん登場して、悲惨な状況の中でも深刻なトーン一色にはならず、前向きなエネルギーが途切れることのない感動的なストーリーでした。
    この本は日本人から見た戦争の話ですが、以前マニラに行った際に現地の方から聞いた話しを思い出しました。「フィリピンはスペイン、アメリカ、日本と3回外国に支配されたが、スペインはキリスト教を、アメリカは英語を残してくれた。日本は…」とても恥ずかしい思いをしました。
    戦争大好きな極右政党自民党の皆さんはこの本を読んだらどんな感想を持つのでしょう。安倍晋三さんも高市早苗さんも自分に命

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    2021年10月03日
  • この世界で君に逢いたい

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    ネタバレ

    いわゆるスピリチュアルを全面的に信じてはいないけれど、あり得ることだとは思っている。

    だから、この話を違和感なく受け入れることはできた。
    ただ、美羽も花もかわいそうすぎる環境…花の今後はきっと大丈夫だろうけど。

    そして、タイトルの意味、この話がラブストーリーであることに心に揺さぶられた。

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    2021年08月21日
  • 晴れたらいいね

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    突然、第二次大戦中のマニラへタイムスリップした紗穂。ひとまず日赤の従軍看護婦・雪野として生きることにしたが、傷つき運び込まれる人たちの治療に追われる毎日。
    「元の世界に戻れるまでーー」
    「終戦を迎えるまでーー」
    死と隣り合わせの過酷な環境の中、共に生き抜いてきた従軍看護婦や陸軍看護婦たちとの絆。親友の三津、菅野婦長、佐治軍医の存在の大きさははかりしれない。

    時代が変わっても自分を失わず、周りに明るさや希望をもたらす紗穂の強さがまぶしい。
    初めて知った親友 三津の思い、
    戦友会の写真、
    表題「晴れたらいいね」の意味に思いを馳せ、目頭が熱くなりました。

    『お国のために命を懸けて』
    そんな戦時中

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    2021年07月26日
  • 晴れたらいいね

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    夜勤中に地震に見舞われ意識を失った看護師の紗穂。気がつくとそこは一九四四年のマニラだった。従軍看護師として戦争に巻き込まれながらも、何事にも前向きに取り組む主人公に感動します。
    何より史実に基づいて書かれているのでリアリティがあります。従軍看護師に関して、戦争末期のフィリピンに関して調べてみたくなりました。
    藤岡陽子さんこ作品は初めてでしたが、もっと読んで見たいと思いました。

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    2021年05月20日
  • むかえびと

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    助産師を描いた医療小説+お仕事小説。最近メキメキと頭角を現している藤岡陽子さんの作品で、なおかつ生命の誕生を扱ったものなので、「泣かせにくるいい話なのだろうな」と思っていたのですが、いい意味で裏切られた感があります。

    主人公である若手の助産師、有田美歩。彼女の勤める産婦人科病院はなかなかにクセがある。先輩や後輩の助産師は頼りになるものの、院長は腕は不確かなのに尊大。さらに看護師長は院長の愛人で、この師長も仕事は満足にしないのに、部下にはヒステリックに当たり散らす。

    描かれるテーマも主人公が壁にぶつかって、そこから成長して……、というお約束の感じではなかった気がします。美歩自身、障害をもった

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    2021年01月17日
  • ホイッスル

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    再読。
    以前よりは、かなり客観的に眺めていたとは思いますが、やはり辛い読書でした。

    和恵の悪意に絡め取られ、翻弄された家族。
    長い夫婦の時間があればこそ、夫の不義理に対して、恨みがあってもどこか許してしまう気持ちもあったのかもと、聡子の心根を想像する自分がいました。

    家族に支えられ、自分の足で立ち上がった聡子の強さが、最後は章を受け入れたのだろうと思います。

    幸せは自分しだいで増やせるものだと気づいた聡子のこれからを応援したいです。


    2021/11/11

    再読。
    家庭を省みることなく仕事第一に生きてきた団塊世代の廉太郎。自分よりも人という我慢が習い症になっていた杏子。
    この時代

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    2018年08月30日
  • むかえびと

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    助産師さんのお仕事小説。

    途中、不倫や犯罪が出てくるが、だからこそ命の大切さが伝わってくるところもある。

    助産師さんや産婦人科医の、命をむかえるという仕事が、よくわかる話。

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    2018年07月30日
  • トライアウト

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    ネタバレ

    思い通りにならない人生も、
    どうしようもない躓きも、
    失敗も、後悔も…。

    深い愛情と、
    確かな言葉があれば、
    のりきれるのではないだろうか。

    そんな勇気と、喜びを
    与えてくれる小説。

    大切にしたい言葉に
    たくさん会えた。

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    2018年05月25日
  • 金の角持つ子どもたち

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    一人の少年の中受という一つの出来事をいろんな登場人物の視点で描く
    中学受験レベルの小説でありがちな構成(朝日奈あすかさんとか)だが、心温まる小説だった
    モデルの学校は筑駒かな
    病気系の描写が妙にリアルなあたり、作者は医療系の経験もしくは知識がある気がする。たしかデビュー作も看護師の話だったし。

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    2025年12月04日
  • 金の角持つ子どもたち

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    中学受験をするために塾に通う子どもの話か、それならあまりそそられないなと最初は思ったのだが、読み進めていくうちに、とんでもなく深くて広くてあったかくて心の奥深くまで浸透してくる物語だった。
    藤岡陽子さんは何を題材にしてもすごいレベルで読ませてくれる。

    俊介は12歳にして、親にも言えないものを心に抱えていて、自分を許せないから、生き方を変えたいから難関中学の受験をしたいと塾の講師の加地にだけ打ち明ける。
    俊介が葛藤しながら成長していく姿は、もはや12歳には見えず、こんな子たちが日本を背負って立ってくれたら、まだまだ日本もまんざらではないなと思った。

    三章は加地先生の視点で描かれているが、加地

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    2025年12月01日
  • 金の角持つ子どもたち

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    この作品を読みながら、登場する子どもたちのまっすぐな努力や、ひたむきに「わかろう」とする姿勢に胸を打たれました。
    自分もあの頃、あれほど勉強に向き合えていたら、もっと違う見方ができる人間になれていたのかもしれない——そんな小さな悔しさと羨ましさが込み上げてきました。

    でも同時に、彼らの眩しいほどの成長を目の当たりにして、今の自分にもまだ視野を広げていける余白があるんだと気づかされました。

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    2025年11月30日
  • 森にあかりが灯るとき

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    介護現場のリアルが描かれた作品。
    自分自身も介護ではないが福祉業界で勤めているため刺さる部分もありつつ、介護の現状を重く受け止めた。

    もう一つのテーマが「死生観」。
    「延命至上主義」を掲げる介護施設と「その人らしい"死"」を叶えてあげたい1人の医師。
    確かに自分も死ぬ間際になった時、苦しみながら医療で延命されるくらいならスッと逝かせてもらう方が有難いな…と思った。

    これからの介護業界・福祉業界に幸あれ。

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    2025年11月30日
  • 春の星を一緒に

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    前作から変わらぬ空気感でとても良かった。
    次々色んなことが起きすぎてついていけない部分もあったけど、現実を悲観するのではなく、少しでも希望を見出していく母の強さと優しさに溢れていた。

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    2025年11月28日
  • きのうのオレンジ

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    この本は、「生きろ。」とは言わない。
    「生きている。」ということをただ知らせてくれる。

    生きていれば色々なことがある。いじめから逃げる日々、ゲームに突っ込んだ青春時代、初めて成功を手にした大学受験、親友の死、仕事、結婚‥。

    そういった経験を重ね、歪な形ではあるだろうが、今日も僕は生きている。

    そして今も大変だが、きっとなんとか生きていく。

    それでいいじゃないか。

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    2025年11月24日
  • リラの花咲くけものみち

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    未来屋大賞から。歴はまだ浅いけど、これまでの受賞作を見る限り、よほどハズレはなさそうだな、と。初めて触れる作者の手になる本作だけど、個人的な水準はまずクリア。獣医学部が舞台ってことで、当然のごと思い浮かぶのは、”銀の匙”とか”ラストカルテ”あたり。ギャグ要素はほぼないから、感触が近いのは後者か。どちらも好きな漫画だし、獣医のお仕事にも興味あるし、つまらなくなる要素は見当たらず。学園生活にあまり重きは置かれておらず、実習シーンがメイン。なので人間関係より仕事の内容の描写が深い。いわゆるお仕事小説ですな。

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    2025年11月17日
  • 海とジイ

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    人は強くないから、悪い意味での衝撃を受けると心が壊れてしまうことがある。でも逆に何かのきっかけでいつでも前を向くことはできる。
    酸いも甘いも経験してきたジイ達の人間としての懐の深さ、経験に裏付けされた言葉だから前を向くきっかけになったのだと思います。
    何を残すか。自分には何ができるのだろうか。一日を限界まで生きるなんて中々言えない。
    解説はなるほどと思いました。

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    2025年11月16日
  • 空にピース

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    面白かった。
    サスペンス要素がうまく融合しながらもひたむきな主人公と子供たちの葛藤と成長が良く描かれていた。
    確かに考えると学校って、いくらでも事件やトラブルが起こり得る環境だよなぁ。
    教育現場の過酷な実情を垣間見れた気がする。

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    2025年11月16日