藤岡陽子のレビュー一覧

  • 晴れたらいいね

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    子ども向けかと思うようなスタートでしたが、途中からは涙が止まりませんでした。やっぱり良い人がたくさん登場して、悲惨な状況の中でも深刻なトーン一色にはならず、前向きなエネルギーが途切れることのない感動的なストーリーでした。
    この本は日本人から見た戦争の話ですが、以前マニラに行った際に現地の方から聞いた話しを思い出しました。「フィリピンはスペイン、アメリカ、日本と3回外国に支配されたが、スペインはキリスト教を、アメリカは英語を残してくれた。日本は…」とても恥ずかしい思いをしました。
    戦争大好きな極右政党自民党の皆さんはこの本を読んだらどんな感想を持つのでしょう。安倍晋三さんも高市早苗さんも自分に命

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    2021年10月03日
  • この世界で君に逢いたい

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    ネタバレ

    いわゆるスピリチュアルを全面的に信じてはいないけれど、あり得ることだとは思っている。

    だから、この話を違和感なく受け入れることはできた。
    ただ、美羽も花もかわいそうすぎる環境…花の今後はきっと大丈夫だろうけど。

    そして、タイトルの意味、この話がラブストーリーであることに心に揺さぶられた。

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    2021年08月21日
  • むかえびと

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    助産師を描いた医療小説+お仕事小説。最近メキメキと頭角を現している藤岡陽子さんの作品で、なおかつ生命の誕生を扱ったものなので、「泣かせにくるいい話なのだろうな」と思っていたのですが、いい意味で裏切られた感があります。

    主人公である若手の助産師、有田美歩。彼女の勤める産婦人科病院はなかなかにクセがある。先輩や後輩の助産師は頼りになるものの、院長は腕は不確かなのに尊大。さらに看護師長は院長の愛人で、この師長も仕事は満足にしないのに、部下にはヒステリックに当たり散らす。

    描かれるテーマも主人公が壁にぶつかって、そこから成長して……、というお約束の感じではなかった気がします。美歩自身、障害をもった

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    2021年01月17日
  • 手のひらの音符

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    ネタバレ

    まず、新潮文庫100選を読んで抽選に当たった本です。ありがとうございます。前向きで暖かい、幸せな気持ちになれるこの本から新しい年を始めます。


    服飾業界のデザイナーの夢を持ち続けて実現させてきた。実績もある35歳の水樹。突然会社が方向転換して業界から撤退することになった。中途採用で難関を切り抜けてきたがまだまだ愛着がある。仕事は好きだ。

    落ち着かない将来の方向に、迷いに迷っていた時、京都の母校から連絡が来る。水樹の困難な夢の実現を後押ししてくれた恩師が入院している、治癒の難しい病気で、命が残り少ないかもしれない。クラスで集まってお見舞いに行こう。

    30代半ばでまた将来の道に迷っている、

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    2026年03月31日
  • ホイッスル

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    再読。
    以前よりは、かなり客観的に眺めていたとは思いますが、やはり辛い読書でした。

    和恵の悪意に絡め取られ、翻弄された家族。
    長い夫婦の時間があればこそ、夫の不義理に対して、恨みがあってもどこか許してしまう気持ちもあったのかもと、聡子の心根を想像する自分がいました。

    家族に支えられ、自分の足で立ち上がった聡子の強さが、最後は章を受け入れたのだろうと思います。

    幸せは自分しだいで増やせるものだと気づいた聡子のこれからを応援したいです。


    2021/11/11

    再読。
    家庭を省みることなく仕事第一に生きてきた団塊世代の廉太郎。自分よりも人という我慢が習い症になっていた杏子。
    この時代

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    2018年08月30日
  • むかえびと

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    助産師さんのお仕事小説。

    途中、不倫や犯罪が出てくるが、だからこそ命の大切さが伝わってくるところもある。

    助産師さんや産婦人科医の、命をむかえるという仕事が、よくわかる話。

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    2018年07月30日
  • トライアウト

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    ネタバレ

    思い通りにならない人生も、
    どうしようもない躓きも、
    失敗も、後悔も…。

    深い愛情と、
    確かな言葉があれば、
    のりきれるのではないだろうか。

    そんな勇気と、喜びを
    与えてくれる小説。

    大切にしたい言葉に
    たくさん会えた。

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    2018年05月25日
  • 春の星を一緒に

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    三年前
    兄が癌で亡くなった事を思い出し
    少し辛くなりながら
    兄は兄らしく最後まで生きたのだと思えた

    涼介がすごくピュアで
    頑張って子育てしたねと主人公に言ってあげたくなります

    後涼介が先生に伝えた言葉
    身近に同じ事言われた人がいます
    男手一つで育てた息子に
    奥さんは30代で脳腫瘍で亡くなったんだけど

    様々な人生と重なる話しでした

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    2026年04月12日
  • いつまでも白い羽根

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    何方かの感想を見て気になっていたお話。
    望んで入ったわけではない看護学校での学びと出会い。

    瑠美は賢くて卒ないけど、人に対して決して器用ではない。むしろ相当不器用。特に恋愛。私は親友にはなるのは難しいかも。斜に構えていそうで実は真っすぐすぎて、それを受け止める正しさを芯に持っている人じゃなきゃ常に向き合うのは怖くなりそう。

    ただ、絶対的にブレることのないという信頼感。遠野さんや出会った患者さん達、千夏はそこに安心出来ていたのかなと思う。千夏をはじめ、周りの人達や患者さんとの関わりで彼女も変化していく。

    答辞も良かったし、変わりつつも、最後までらしい終わり方もよかったです。

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    2026年04月12日
  • 春の星を一緒に

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    ストーリーとしては予想通りという感じだったが、緩和ケアの重要性について考えるきっかけになった。「亡くなる瞬間まで、人は幸せを感じることができる」と信じたい。

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    2026年04月11日
  • 森にあかりが灯るとき

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    なかなかに辛い介護の現場を、それでもあかりを灯そう、希望を見つけようとする物語。
    看護師経験のある作者だけに、リアルな介護の現場が伝えられているように思う。

    『ここまで介護職員を責め立てるのなら、もう二度と、自分の家族やあなた自身が施設に入ることはないですよね』
    プロローグから重い。

    本編で登場する特養スタッフたちは、元お笑い芸人の星矢、二児の母の古瀬、何か信念を感じさせる医師葉山や施設長福見など皆レジリエンスが高そうなのだが、徐々に疲弊し、肉体的、精神的に追い詰められていく。
    それでも介護職に就く意味を考え、希望を探る。
    介護の問題を少しだけ自分事として考えることができました。

    藤岡陽

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    2026年04月11日
  • 春の星を一緒に

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    ネタバレ

    シングルマザーで看護師の奈緒が、高校生の息子涼介との生活、父の死、兄との確執を経て、涼介の進路を考え、東京の緩和ケア病棟で働き始める。両親がいればできることでも片親では諦めざるを得ないことも多く、それを子供が察して振る舞うことで、親(奈緒)が甘えたり、自覚しない姿に最初はムカついたが、周りに耕平や三上先生などの頼れる存在がいて良かった。『春の星を一緒に』という言葉が初めて出た瞬間に温かな終わりが想像できて、微笑ましい気持ちで最後まで読めた。前作があることを知らずに読んだので、前作も読んでみる。

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    2026年04月09日
  • 青のナースシューズ

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    脚に障害のある弟と暮らす岡崎成道が、男子の少ない看護大学に入り実習を通して学ぶ。

    良かった。さすがの藤岡陽子。男性看護師に対する偏見、赤ちゃん誕生や患者の死など、成道も読者にも感じること多し。

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    2026年04月08日
  • むかえびと

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    単行本『闇から届く命』で既読。助産師の有田美歩には小児麻痺で亡くなった姉がいる。勤務先のローズ助産院のゴタゴタがリアル。看護師で助産師だと中絶のときの処置もある、仕事と割り切るには辛いだろうな。その一方、出生前診断する時代ならではの助産師のカウンセリングをしたり。産まれて幸せになれるかどうかを決めるのは親じゃなく子ども本人。親が自分のために子どもを産む訳ではない、そうだけど赤ちゃんは何年も育てないと本人で幸不幸を感じるところまでいかない。幸せのツールではないけど、産む以上子どもに幸せになってほしいと願う人しか出産してはいけないだろうな。出生前診断がパーフェクトではないしそれ以降元気にいられる保

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    2026年04月08日
  • 青のナースシューズ

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    看護大学に通う成道。子供の頃交通事故で弟に障害が残り介護と学校を両立。
    ちょっと前までは看護婦さんと呼んでいたのに
    今では看護師さんと普通に言える。男性看護師が増えたからかなと思っていたけどまだまだ少数。
    途中何度もウルウルなシーンがあった。作者が看護師なだけあってリアリティがあった。もっと青のナースシューズを履く人が増えたらいいな。
    でも、父が亡くなった後、母が夫の両親と不仲になった原因が誰にも頼らず生きていこうと決心したことというのがイマイチかな。
    あと、最後の春道のはいる〜?

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    2026年04月07日
  • 満天のゴール

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    「人は必ず死ぬ」死というものをネガティブに考えてしまうが「人は一生に一度しか死ねない」というセリフに、大げさに言うと死の捉え方が変わった。一度だけの死をどう迎え、どんなゴールにするか。今をもっと大事に生きないといけないと思えた。

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    2026年04月02日
  • 春の星を一緒に

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    どうしたらこの患者さんに亡くなる瞬間まで幸せを感じてもらうことができるだろう…?理想をいくら語っても現実にはこれで良かったのだろうかって思う事はいくらでもある。
    同時に残された人は、その人がどんな思いでどんな風に亡くなったかでその後の未来が大きく変わってくる。

    祖父と過ごした楽しかった日々の思い出を胸に孫は大きく育つ。
    40歳のシングルマザーのお母さんも何もしてやれる事はないと言いながらも、エンドノートで自分の生い立ちを書いて10歳の娘に託す。これが最期の子育て。これから30年、娘が一人ぼっちにならないように。お母さんはいつもあなたと共にいるんだよと。

    この小説にはただの綺麗事だけではない

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    2026年03月30日
  • 青のナースシューズ

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    藤岡作品は、いつも心を揺さぶってくる。

    主人公・岡崎成道は看護師を目指す青年だが、女性中心の看護業界で何度も壁にぶつかってしまう。
    家庭事情も厳しく、事故で父を亡くし母は働きづめ、弟は後遺症で車椅子生活を送る。

    成道に大学生活を楽しむ余裕はなく、ヤングケアラーとして家族を支え続けている。

    それでも彼は看護師になる夢を諦めない。
    その真っ直ぐな姿にエールを送り続けた。

    性別で役割を決めつけるのではなく、人が人として頑張れる社会であってほしいと思う。

    患者との一期一会を通して人の優しさに触れ、成長していく姿が愛おしかった。

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    2026年03月29日
  • 森にあかりが灯るとき

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    施設長の立場、看護師の立場、介護士の立場からそれぞれが理想と現実で揺れ考えさせられる

    介護の現場では介護される側本人にとって何がいいか、よりその家族が希望することに偏りがちである

    また施設にとっても理不尽な家族からの訴えなどの経験があると看取りも責任が伴い判断が難しい

    文章もボリュームがあり読み応えがある

    葉山のような理解のあるお医者さんに出会えると嬉しい

    ロボットができるところは働いてもらって介護士さんたちの負担が減ることを望む

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    2026年03月18日
  • いつまでも白い羽根

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    藤岡陽子デビュー作。
    主人公の瑠美は、父親が体調を崩して会社を辞めた事もあり、大学受験を諦めて、望みもしていない専門学校の看護学校に入学する。
    瑠美は悪いことは悪いんだと、つい本当の事をいってしまう。取り繕う事はせず、凛として、自分を貫いてしまう不器用な女性。
    いまの世の中、こんなにも、自分を貫いていけるのは難しい。その若さと潔さがすごく眩しく感じられる。作者の看護師としての経験が、生々しい現場の実感として、ひしひしと感じられる。

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    2026年03月17日