藤岡陽子のレビュー一覧
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藤岡さんの小説は好きですが、こちらも良かった。
宮城県の実家に息子を預けて東京で新聞記者として働くシングルマザーの可南子。そして戦力外通告を受けトライアウトに挑戦する深澤。
校閲部から運動部へ移動となり、仙台でのプロ野球12球団合同トライアウトの取材をきっかけに何度か会うようになった2人。恋愛に発展するとかではなく、少しずつ信頼感が増して行く関係性がとても良かった。そして可南子の息子である孝太が良い子過ぎて泣けました。実の父親は野球選手としては一流でも人としては最低。是非深澤のような野球選手になって欲しいな。
実際にテレビでプロ野球選手のトライアウトを扱ったドキュメンタリー番組を見た事が -
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プロ野球の合同トライアウト(自由契約になった選手を12球団のスカウトらが見て、復活採用する制度)に、今年も45人の選手が挑戦されました。年々採用される選手が減っているそうです。そのため今のところ、来年度以降は行われないようです。
そんなトライアウトに挑戦した深澤翔介に、取材先で目を奪われた久平可南子。実は、彼の高校時代にも強い印象を受けていました。そしてその後から、仙台に住む親や、預けている息子の一大事で何かと力になってくれたのが、深澤でした。
小説では高齢の親のことや、少年野球をやっている息子の考太のこと、妹がパートナーとして選んだ人のことなど、人生を生きていく上で考えさせられることが、 -
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ネタバレ海神ーわだつみ
真鍋千佳
真鍋優生
千佳の息子。小学四年生。不登校児。三年生の体育の授業でお漏らしをした。
真鍋毅
千佳の夫。小学生の時から大学を卒業するまで少林寺拳法ひと筋。
茉由
千佳の娘。幼稚園児。
百合子
毅の伯母。
真鍋清次
毅の祖父。瀬戸内海の塩飽諸島に住む。
夕凪ーゆうなぎ
月島英雄
診療所の医者。
水鳥
医療事務。三十代前半。実家に住む。
志木
看護師。四十八歳。
石上
診療所に毛生え薬の処方をもらいにくる。
篠沢巻
月島の元妻。
博一
月島の息子。
松岡
月に一度狭心症の薬を取りに訪れる。
小池誠一
志木がかつて一緒に暮らしていた。
三田
個人タ -
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最近、藤岡陽子さんにはまりつつある笑
今回は『手のひらの音符』
現在進行形の今を時間軸の主軸として、過去を回想する物語は多いが、本作は過去の回想が主軸になっている。
デザイナーとして働き方の転機に立たされている水樹が、恩師の入院見舞いに帰省したのをキッカケに、過去の記憶が甦る。
裕福とは言えないながらも団地で支え合って
生きてきた幼少期
とりわけ幼馴染の森嶋三兄弟のこと。
連絡が途絶えてしまった過去への回想から、
恩師に背中を押してもらった進路の選択。
複雑な家庭環境を抱えながら懸命に生きてきた
さなかの大切な人との死別。
物語の背景には苛めや発達障害、貧富の差といった問題が見え隠れする。 -
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おもしろかった。
「リラの花咲くけものみち」の主人公が学生に対し、こちらは結婚を控えた大人の女性。
どちらの作品も悩み、葛藤しながら自分の生き方を模索する主人公を応援したくなります。
美大を卒業しインテリア会社に勤める美咲と銀行マンの和範。家業の跡継ぎとして帰郷する彼とともに、会社を辞めて彼の実家で同居することになります。
京都独特の文化、婚約者家族の威圧的な態度、これまで知らなかった婚約者の意外な一面を知っていく美咲。
日常の些事にも神経をすり減らし、疎外感、孤独感を増していく毎日。
これは辛い、先が思いやられる…。
そんな苦しさの中、美咲が少しずつ作る楽しさを思い出して、作業に没頭す -
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藤岡作品としては今回作風の色合いが他と違っている感がしましたし、描かれた時代が明治なので文化や価値観に戸惑いながら読み始めました。
が、やはり稀代のストーリーテーラー。
いつの間にか物語に引き摺り込まれてしまいました。
どの作品も共通して言えますが、藤岡作品はこの引き込まれる感覚がとても心地良いのです。
随所に伏線が散りばめられていてどれを深掘りしても一つ一つのエピソードが面白くワクワクさせてくれますが、物語が果てしなく長くなってしまうのでページ数の関係で収束させた感も否めません。
そういう意味でも2時間程度の映画ではなくて朝ドラの原作になり得た作品だったとおもいます。 -
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主人公の「澤木ひかり」は教員生活5年目で、新たに水枝小学校へ赴任することになった。
前に勤めていた小学校の先輩教諭から「水枝小学校は大変だよ」と言われていたが、何が大変なのか具体的には教えて貰えなかった。
これまでは低学年、中学年の担任になった経験は4年間あるのだが、水枝小学校では6年生の担任を任される。
そして先輩が言っていた大変さに直面することになるのだが、孤軍奮闘の様相で、子供たちは勿論、親や上司たる校長・副校長とも対峙することになる。
『 空にピース 』は小学校の教育現場を舞台にして綴られているが、今の日本が抱えている社会問題ここに集積しているように思えた。
学校への不登校、度を越した -
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ネタバレ以前食を題材にした小説を読んだが、本当にあるのか調べたりしたので
本作は有難い。
それこそ温泉、とか喫茶店、とか細かくジャンル分けしても作家さんそれぞれのオススメがあるはずなので
シリーズ化しないかなぁ。。
雰囲気や、ピンポイントの品物目当て、また何を食べても美味しくて通う、と色々なエピソード。
また個人店の儚さと切なさも。。
三浦しをん 京王線千歳鳥山 『Ho 100%drunker』 ベルギービール煮込み
→たかぎなおこ氏のバクダン納豆といい、京王線沿いには魅力的なお店が。。
西加奈子 渋谷 『虎子食堂』スパイス系
→渋谷も新宿も駅近ですますので、開拓したい。。
中江有里 三軒茶