藤岡陽子のレビュー一覧
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獣医師を目指して北海道の大学に入学した聡里の成長を描いた物語である。
聡里は母を亡くし、父の再婚相手に虐げられ、愛犬と部屋に閉じこもって12歳から3年間を過ごした。
15歳の誕生日に訪ねてきた母方の祖母チドリが、その有様を見て驚き怒り、聡里は愛犬と一緒にチドリと暮らすことになる。
その愛犬も病気で亡くし、高校の教師の勧めで獣医師になることを決意する。
北海道の北農大学獣医学類の寮に入るところから話が始まる。
獣医師とは、小動物から家畜の大動物まで、それもさまざまな形態を持った生命に携わる仕事である。
聡里は最初に参加した臨床実習で、馬のお産に立ち会い、生まれてくることができなかった仔馬の凄惨 -
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名作中の名作と呼んでも過言ではないと思う。
星を5つどころか10でも20でも付けたい。
主人公の聡里も愛すべき、そして応援したくなるキャラクターだが、その聡里をネグレストされていた家から引き取り、生活が苦しい中でも私立の大学に通わせ、いつも優しく見守っていた祖母のチドリのことが好きな読者は多いのではないだろうか。
どんな不幸に見舞われても、その中から幸福を見つけ出す思考、小さな体でも大事なものを守る強さ。
そんな彼女を尊敬し、見習いたいと思った。
また、チドリという名前から連想できる千鳥足についても解説があり、とても勉強になった。
きっとこの作品は、自分の中で長く一番好きな本と言える作品になっ -
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ネグレクトされ不登校になっていた少女がおばあちゃんや動物、北海道の大自然、周囲の人々に支えられて獣医師の道を目指す物語。
私も看護学生、助産学生を経験してるので重なる部分も多く感情移入しながら読むことができました。獣医師ってとても尊い仕事だけど、責任が重く動物への愛だけでは苦しくなることも多いだろうなと思います。さとりの迷いながらも道を切り開いていく姿、周りの人に支えられて支えながら自分の居場所を見つけていく姿に勇気をもらいました。さとり本当に頑張ったね。一章一章の花言葉を調べながら読んでいくのも楽しかったです。チドリさんの大きな愛があったかくて、チドリさんのシーンで何度も泣きました。不幸の中 -
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ネタバレ受験という題材で縁がないし、あまり興味はなかったけれど、おススメしてくれた方がいたので、読んでみたら、手が止まらずに一気に読んでしまった。目頭を熱くしながら。
あらすじにある通り”人は挑むことで自分を変えることができる”ということを、中学受験を通して描いていて、子どもの頑張る姿で、まわりの大人たちにも変化していく様もとても良かった。
私は勉強ができなくても、好きなことに没頭できれば良いという環境だったけれど、好きなことをするにも、知恵や知識は必要だし、諦めないこと、やれば伸びること、自分の能力を知っていくことの体験は、とてつもない力になる。
目標を達成するには、勉強が必要ないなんてことはないの -
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45歳。自分の来し方と行く先を
見つめる。
長年続けてきた服飾デザインの仕事が、突然事業閉鎖に。
女子トークから始まり、軽い内容かと思いきや、主人公水樹の人生は幼少期から甘いものではなかった。
幼い頃、貧しい団地生活の中、同じ団地に住む正浩、信也、悠人の3兄弟とは、家族同然に過ごしてきた。
同級生の憲吾、恩師の遠子との再会をきっかけに、27年間の空白を経て、水樹は信也と再会する。信也のことが好きだという気持ちをしっかりと自覚して。
その再会の場面は描かれず、読者にラストは委ねられる。
結果がどうであれ、
自分の過去、周りの人達の過去、
今の自分、将来の自分、これだけしっかり
深く理解でき -
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子どもの頃の友達の家族のことって、どのくらい知っていただろう。ほとんど全く知らないのが普通じゃないだろうか。中学生になってから知り合った異性の同級生なら、なおさら。
登場人物のそれぞれは、一見おしゃれな女子だったりイケメンだったりスポーツマンだったりするのだけど、それぞれが家族に何か背負っていて。
正浩くん、ええ子すぎる…
そして、小学生が自分たちと違う子を見つけた時のえげつなさ…
高校生の恩師のありがたさ…
いつも藤岡陽子さんの本の中に勇気付けられる言葉を拾うのだけど、
ドッジボールでボールを受けられずに怯えるせいでいじめられる弟の悠人に正浩が言う台詞。ボールを受けなくていいから、相手を見な -
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ペンは剣より強い。
私が読後、真っ先に思い浮かんだのがこのフレーズ。
著者の知り合いの教員から聞いた話を元に、構成されたストーリーなのだと言う。誰かが書かないと、という著者の正義感なんだろうなぁ。私はそういうの嫌いじゃない。
虐待されていたり、ネグレクトだったり、移民だったりで、小学校に通えないとか、どうにか通っても馴染めない子どもたちと、それをなんとか救おうとする若い教師。
フィクションではあるけど、こういう家庭は確実にあるし、社会的に守られていない弱者がいるのだと知ることはとても重要だと思った。
作中に出てくる児童の中で、印象に残っているのは文香だ。私の子どもの頃と重なる。
子どもを育 -
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ネタバレお笑い芸人を辞めて介護施設「森あかり」で働きだした溝内星也、心身ともに消耗する介護現場で必死に働く日々を過ごすある日、深夜の見回りで不可解な人影を見つけた、後、酸素吸入器のチューブを切断されて喘ぐ入居患者の部屋に入る。その後あらぬ疑いをかけられ、「必死の思いで働いても報われないどころか犯人扱いまでされてしまう」ことで気力が切れてしまい、職を辞することを決意する。
過酷な介護現場の現状、すぐそこの未来でする側される側になっていくはずなのに目を背けている俺たち。本当に色々考えさせられた。
する側の時は最大限の経緯を払って(勿論経費も)プロの手を借りつつ、できるだけ寄り添ってお世話になった人たち -
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ネタバレ健気でひたむきな子どもたちの姿に心を打たれる小説。
話の軸になる俊介はもちろん、妹の美音もハンデを抱えながら懸命に生きていて、あまりにも純粋ないい子達だった。どうかこういう子達が大人になっても幸せに暮らせる社会であってほしいと願う。
お気に入りの登場人物はやはり加地先生。子どもたちに真摯に向き合う姿勢が素敵だし、罪悪感を秘めた弟との関係性も良かった。
努力が実るとは限らないけど、努力は人を裏切らない。努力した先でどんな結果が待っていようと、努力した経験自体はその人を支える基盤になっていく。そんなことを改めて伝えてくれた作品だった。
年齢関係なく、何かを頑張りたいと思ってる人にはいい刺激