藤岡陽子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
藤野陽子さんは『満天のゴール』に続き2作目
今回は『海とジイ』
山でも空でもなく、海
おじいさんじゃなく、
おじいちゃんでもなく、ジイ
読み進めるにつれ、このタイトルの意図する所がじわじわと心に響いて来る。
三話の物語には、3人のジイの生き方と、そのジイの想いを受け取る人々の心情模様が描かれている。三者三様の生きざまだが、3つのお話がゆるく繋がっているのもまた趣深い。
「海神ーわだつみ」
不登校に悩むひ孫と漁師のジイのお話
二人の最後の約束が胸に迫る。ジイの大きな懐に加え、息子を想う両親それぞれの心中も巧みに描かれていて、まさかの涙腺崩壊。
おいおい、一話目からこんなで大丈夫か・・・笑 -
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Posted by ブクログ
藤岡さんの小説は大好きですが本書もやはり…好き。
婚約を機に仕事を辞め婚約者の実家のある京都へ…が、思いもよらぬ京都のしきたり、家業を継いだ婚約者の変貌、何の為に好きな仕事を辞め京都へ来たのか、戸惑う十川美咲32歳。
東京で仕事をしている頃には持てなかった【時間】を手にした彼女が元々好きであった物作りへの衝動に駆られミシンを動かし始めたところから美咲の人生が大きく変わって行く。
自分は何がしたいのか、どうやって生きていきたいのか、事あるごとに立ち止まりながら、臆病になりながらも自分の気持ちと向き合い一歩一歩自分の足で人生を歩き始める…そんな美咲の人生から目が離せませんでした。
誰だって傷付きた -
Posted by ブクログ
藤岡作品はハズレが無い。ですから毎回「今度はどんな物語だろう?」と楽しみに予備知識を入れずに読む事にしています。
そして今回も期待通り「当たり」でした。
とある有名漫画家が「漫画は右上から始まり、左下までの間に次のページを捲る衝動をかき立てる様に描くのが基本です。」と語ってました。
藤岡作品も漫画とは異なりますが、物語のエピソードが次々と変化していくので「その先を知りたい衝動」をかきたてられてページを捲る手が止まりませんでした。
ちょっとだけネタばれ。
主人公は春野暁、中学生2年生の女子。友情と絆と成長の物語。
物語としては出来過ぎ感はあるので、児童書か?とも思いましたが、相変わらず優し -
Posted by ブクログ
文句なく⭐︎5つ!
素晴らしい小説だった。
帯を見て新米教室が子供達に降りかかる困難に奮闘するお話…と思い手にしたが、そんな軽いものではなかった。
今や小学生の抱える問題はお友達と喧嘩しちゃった…勉強が難しい…ありきたりなものではなく不登校、ネグレクト、貧困、不法滞在、小児性愛者…そのどれもが紛れもなく社会問題である。
社会問題があどけない小学生の学校生活にまで入り込んでいる事が恐ろしい。
そしてそれらの問題から目を背ける事が当たり前のようになってしまう教師のあり方、そうせざるを得ない教師を取り巻く環境、教師ばかりではなく親の在り方、家庭環境、地域社会の子供への関わり方…波紋はどんどん広がるば