藤岡陽子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
獣医師を目指して北海道の大学に入学した聡里の成長を描いた物語である。
聡里は母を亡くし、父の再婚相手に虐げられ、愛犬と部屋に閉じこもって12歳から3年間を過ごした。
15歳の誕生日に訪ねてきた母方の祖母チドリが、その有様を見て驚き怒り、聡里は愛犬と一緒にチドリと暮らすことになる。
その愛犬も病気で亡くし、高校の教師の勧めで獣医師になることを決意する。
北海道の北農大学獣医学類の寮に入るところから話が始まる。
獣医師とは、小動物から家畜の大動物まで、それもさまざまな形態を持った生命に携わる仕事である。
聡里は最初に参加した臨床実習で、馬のお産に立ち会い、生まれてくることができなかった仔馬の凄惨 -
Posted by ブクログ
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『満天のゴール』の続編とは知らずに読み始めましたが、どこか既視感を覚える描写があり、途中で前作とのつながりに気づきました。舞台は七年後。奈緒や涼介の印象は前作から大きく変わっておらず、「人はそう簡単に変わらないものだな」と感じさせられました。
作中で印象に残ったのは、「亡くなる瞬間まで、人は幸せを感じることができる」という言葉です。その一節が何度も胸に響き、これからの限られた人生を、死を意識しながらどう生きるかを考えさせられました。
死を描きながらも、生の尊さと人のつながりを静かに見つめる作品でした。
前作に引き続き、涼介は -
Posted by ブクログ
「満天のゴール」続編。小4~小5だった涼介は高校2年生に、33の奈緒は40歳になってます。これは、昔の人間関係や思いを知っていた方が、より深く心に刺さるので、絶対に前の本から読んだ方が良いです。また、続編であるこの本の方が良かったです。
シンクルマザーとして丹後半島に住む父の家で看護師をしながら涼介を育てている奈緒は、離婚のためペーパー看護師として勤務し始めた海生病院勤務を続けていた。息子は高校生で進路に悩んでいるようで、こちらへ来たときから懇意にしている医師・三上への自分の気持ちに気づきながらも関係は変わらない。そんな時、80歳になった父がコロナに罹患し、容態が急変して…。
介護のお話を書い -
Posted by ブクログ
名作中の名作と呼んでも過言ではないと思う。
星を5つどころか10でも20でも付けたい。
主人公の聡里も愛すべき、そして応援したくなるキャラクターだが、その聡里をネグレストされていた家から引き取り、生活が苦しい中でも私立の大学に通わせ、いつも優しく見守っていた祖母のチドリのことが好きな読者は多いのではないだろうか。
どんな不幸に見舞われても、その中から幸福を見つけ出す思考、小さな体でも大事なものを守る強さ。
そんな彼女を尊敬し、見習いたいと思った。
また、チドリという名前から連想できる千鳥足についても解説があり、とても勉強になった。
きっとこの作品は、自分の中で長く一番好きな本と言える作品になっ -
Posted by ブクログ
ネグレクトされ不登校になっていた少女がおばあちゃんや動物、北海道の大自然、周囲の人々に支えられて獣医師の道を目指す物語。
私も看護学生、助産学生を経験してるので重なる部分も多く感情移入しながら読むことができました。獣医師ってとても尊い仕事だけど、責任が重く動物への愛だけでは苦しくなることも多いだろうなと思います。さとりの迷いながらも道を切り開いていく姿、周りの人に支えられて支えながら自分の居場所を見つけていく姿に勇気をもらいました。さとり本当に頑張ったね。一章一章の花言葉を調べながら読んでいくのも楽しかったです。チドリさんの大きな愛があったかくて、チドリさんのシーンで何度も泣きました。不幸の中