藤岡陽子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
売れないお笑い芸人から介護士になった星矢。特別養護老人ホーム「森あかり」で働きはじめ、介護の仕事の現実に直面していく。
綺麗事だけでは済まされない、介護の現実が物語に反映されています。そのため、楽しいだけの話ではありません。現実の重さにしんどくなるような描写もあります。しかし、そこに微かにでも希望を見出せるような光を灯してくれているのが、藤岡陽子さんらしい作品だなと思いました。
看護師として働いていると、特養ほどではありませんが、介護の仕事も担います。その身体的な負担感はよくわかりますし、命を預かるという重大な責任に押しつぶされそうになる時もあります。星矢が、新人の頃の自分と重なって見え、 -
Posted by ブクログ
本読んで泣いたのは久しぶりな気がする。
やっぱりわたしは藤岡さんの書く文章が好きだなぁと思った。難しくなく、でも繊細で、切ないとかやるせない中にも希望のような温かいものがある。そう感じる。
第一章は遼賀自身の目線、第二章は遼賀の母親・燈子、第三章が遼賀の同級生矢田泉、第四章は弟の恭平、第五章はまた遼賀目線だけど職場の高那の話がクローズアップされたり過去を探しに行くような話。そしてエピローグは…
病と闘うとは、闘う人を支えるとは、をリアルかつ繊細に、でもやさしく温かく教えてもらった気分。
第五章の終わりのほうを読んでいると、タイトルの「オレンジ」がすごく効いてきて、うってなる。
癌や大病って大 -
Posted by ブクログ
ネタバレ誰かを幸せにすると、必ず幸せは自分に返ってきます。そして自分の家族にも幸せは返ってきます。
遼賀は自然に、周りの人に幸せを与えて生きてきました。
遼賀は癌を患って短い人生になったけれども、遼賀に関わるたくさんの人に無条件の幸せを与えてきたから、みんなの心が荒むことなく、誰かを傷つけることなく、優しさや希望を持って、最後まで共に過ごせたはずです。
遼賀は、いつもの風景に咲く優しい花のような存在。普段は忘れちゃってるけど、本当はずっと心の中にいる。そんな人が近くにいたら、、素敵ですね。
どんなに苦しくて辛い状況でも、人を思いやる人生を送っていれば、幸せな最期を迎えられるのだと、希望をもらい -
Posted by ブクログ
虐待されていた主人公聡里が本来の自分を取り戻し自立するまでを描いた成長物語。
とても温かく、しみじみと「あー良い本に出会えたなあ」と思えた一冊でした!
身近な大人からの酷い仕打ちに聡里の心は死にかけていたが、救出してくれた祖母に愛情たっぷりに見守られ、やがて獣医師を目指す。また大学でも信頼できる先輩や友達に出会い、少しずつ心の殻を破っていく。聡里の成長っぷりが読んでいて清々しかった。
獣医師になるには動物が好きなだけではやっていけない面などもきちんと描かれている。そのために聡里は苦悩するが、挫折しそうな聡里と先輩の会話で、ヤマメとサクラマスの話が印象に残った。
生まれた場所で弱くても、 -