藤岡陽子のレビュー一覧

  • 森にあかりが灯るとき

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    小説ですが、現実です。
    心意気に期待したいけれど、心意気だけではどうにもならない部分もある現実に、祈るような気持ちになります。

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    2025年10月19日
  • いつまでも白い羽根

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    看護学校の学生の青春物語かと思ったが、もっと過酷な看護の世界や、真っ直ぐに生きていくには時に残酷で理不尽な社会が描かれており、読み終えてやりきれない気持ちになる。
    唯一明るい気持ちになるのは、ヒロイン瑠美の看護学校の親友である千夏が登場した時である。
    千夏の明るくて大らかで優しい人柄が物語に光を差し込んでくれる。
    登場人物たちの決して交わらない一方通行の恋心も、繊細で切なく描かれている。
    何よりも尊いのは、彼女たちのまっすぐな心が不当に曲げられることを許すことができないこと、間違っていないのに間違ったと修正できない生き方。
    社会の中で大人たちは心がすり減って行くが、何色にも染められていない若物

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    2025年10月19日
  • 森にあかりが灯るとき

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    介護問題を真正面から描ききった作品。人生とは、生とは、死とは?主人公の星矢と共に読み手にも深く考えさせられる。お笑いコンビの相方である大尊、過去に縛られて生きる施設長の福見、ALSの父を介護し看取った葉山、それぞれ事情を抱えた入居者達、などが星矢の人生観を変えていく。

    人生は上書きだ。
    辛いことがあっても翌日良いことがあれば、「良い人生だ」と思える。
    人の最期も、そうなんじゃないか?
    失敗もある、
    納得のいかないこともある、
    不条理、妬み、回り道、
    いろいろあっても、
    いいじゃないか。
    上書きなんだから。
    最後に笑えれば。

    星矢は様々な経験を通じて
    自分らしく
    自分の足で
    自分の道をのっし

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    2025年10月14日
  • きのうのオレンジ

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    じんわりと心が動いていくような小説だった。周りの人たちに支えられながら遼賀が闘病していく様子は自分の人生を振り返ってまた生きていく時にあたたかいエールを送ってくれるような気がした。

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    2025年10月12日
  • 森にあかりが灯るとき

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    介護現場で働いてるからこそ、共感できる部分も多く、問題は山積みで、諦めている部分が私はあったけど、変える努力も大切だと思った作品。

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    2025年10月11日
  • いつまでも白い羽根

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    ネタバレ

    木崎瑠美
    大学受験に失敗し、看護学校に進学する。看護師になりたいという願望は特にない。卒業式では卒業生を代表で答辞を読んだ。

    平野亜矢
    二年の夏まで一緒にアーチェリー部に所属していた。

    山田千夏
    瑠美と同じ看護学校の同級生。瑠美と同じ班。父は自衛官。父と三歳下の妹と三人で暮らしている。看護記録の訂正を先生に言われたが拒否し、看護学校を退学する。

    佐伯典子
    瑠美と同じ看護学校の同級生。瑠美と同じ班。三十代半ば。離婚して看護学校を退学し、旧姓の須賀典子で出直す。

    遠野藤香
    瑠美と同じ看護学校の同級生。瑠美と同じ班。人を圧するほどの美貌。ひとつ違いの妹が十二歳の時に手術ミスで死んだ。病院側を

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    2025年10月06日
  • 満天のゴール

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    終末期医療、地域医療というテーマで死生観について考えさせられる物語でした。
    なんかイマイチ話に入っていけなかった自分がいますが、涼介の父親と愛人がクズ過ぎて、この二人の登場がコレっきりなのもしっくりこない。
    続編があるみたいだから、なんかこれから関わってくるのかな。
    私にとっての満天のゴールってどんなゴールだろうって考えさせられる物語でした。

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    2025年10月05日
  • 手のひらの音符

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    出会いは鮮明に覚えているのに、別れはいつの間にかで後から気付く。
    人と会ってその時が最後なんて考えもしない。
    世の中はそんな別れが多くて、むしろお互い最後だとわかる別れはほんのひと握りだと感じた。
    最後がいつ来るかわからないからこそ、人との出会いや家族、友人を大切にしたいと思った。

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    2025年10月05日
  • メイド・イン京都

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    京都を舞台にした読み応えのある一冊。
    主人公の美咲が服作りに没頭するところは、私もハンドメイドするのが好きなのでとても共感できた。
    人生色々。上手くいくことばかりじゃない。でも必ず前向きになれるのが藤岡陽子さんらしい。

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    2025年09月30日
  • わたしの名店

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    総勢28名による「名店」にまつわるエッセイ集。1編が短くて、するすると読めた。
    宇垣美里さんの文章を初めて読みましたが、リズム感が良くて好きかも。
    美村さんの文で「人の感情を再現する役者の仕事柄か、…お客様の表情を拝見すると、そこが美味しいかどうか大体推し量ることができる。…お客様から安心感と笑顔が溢れている店は、ほぼ間違いない。」というのは面白いなと思った。
    28名がそれぞれの視点から語るのを読むうちに、周りの人にも、名店とそのエピソードを聞いてみたくなる1冊でした!

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    2025年09月28日
  • 海とジイ

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    美しい夕日に彩られた浜辺に座ったジイ。隣には何かを指差す少年。思わず波の音が聞こえてくる感じがする素敵な装画です。

    この本は三話のオムニバスでした。三人のジイ(おじいさん)の大切な人へのメッセージが書かれていました。

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    【海神 わだつみ】
    いじめで不登校になった優生は、母親と妹と共に、瀬戸内海の塩飽諸島に住む曾祖父の清じいを訪ねます。大歓迎され、父親の子どもの頃の話などをしてもらいます。実は病で体力の限界だった清じい。その清じいの気持ちは、しっかりと優生に届いていました。30ページの

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    2025年09月24日
  • 森にあかりが灯るとき

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    『森にあかりが灯るとき』
    介護をテーマにした藤岡陽子さんの小説。藤岡さんの魅力は読後感のよさ。でも、そこに登場する人物はリアルだ。医療現場も報道現場もそしてこの介護施設現場も。
    お笑い芸人を挫折し、特別養護老人ホームで働く星矢の眼を通して、介護施設の人間模様が描かれる。星矢自身も、努力が報われない現場に心が折れかかっている。介護のプロなのだから100点でなければいけない、24時間ミスなく過ごさなければとみんな疲弊している。
    長年介護の現場で奮闘している介護士と施設担当医師葉山。そして思ったことをストレートに話す星矢が延命治療をめぐって対立する場面は重く迫る。

    『命は大切と言いますが、
    それは

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    2025年09月24日
  • わたしの名店

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    美味しそうだし 雰囲気が素敵なお店ばかりでぜーんぶ行ってみたくなった。
    こんなに素敵なお店を見つけた方たちの生活も素敵!

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    2025年09月23日
  • 森にあかりが灯るとき

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    「いい話」は嘘くさくて鼻白らむことが多い。自分のリアルに近い話は特に。
    その点、藤岡さんの作品は「いい話」だけど嘘っぱちがなくて私の心にストレートに響く。
    著者が医療の現場に身を置いているからこそのホンモノは、登場人物たちに「本当の言葉」を吐き出させる。そして描き方もとても丁寧で優しい。
    いつも読後に「私に良い読書時間をありがとう」と言いたくなるんだよなぁ

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    2025年09月17日
  • トライアウト

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    題名から 泣ける野球の話し と想像し、また、別の作品の[リラの花咲くけものみち]がとても良かったので、どんな作品かとても楽しみにしてました。
    野球で泣く準備をしてたので、ちょっと想像と違いました。(私の勝手な期待ですが。。)

    でも藤岡さんらしい人の葛藤や困難を乗り越えて成長する様がいいですね。

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    2025年09月11日
  • 海とジイ

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    3つのオムニバス短編。瀬戸内の2つの島に住む3人のジイの話し。
    ①学校で虐められてトイレにも学校にも行けなくなった少年。トイレも我慢して辿り着いた島にいた祖父のジイ。最後の力を振り絞ったジイが孫と約束した約束が感動的だった。
    ②大学病院を策略で追われた医師の突然の閉院決定。残された看護師は医師を追って島まで駆けつける。医師の恩師のジイを助けるための代診が切ない。
    ③怪我で挫折した高校生が消息が不明となっているジイを突然訪ねる。先の不安もあり、ジイから聞かされる青春時代。立ち直りそうな孫にエールを送りたい。

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    2025年09月03日
  • きのうのオレンジ

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    ネタバレ


    やっぱり悲しくて。
    所々読むのが辛かった。

    遼賀は生きたかっただろうと。
    誰よりも優しくて誠実だった遼賀。
    周りの人もみんな優しくて、だからこそ辛くて。
    そして、どんどん迫り来る病の恐ろしさも感じた。

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    2025年08月30日
  • 海とジイ

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    瀬戸内の島が舞台三つの短編集はちょっとだけ繋がってたり。不登校になってしまったひ孫に大事なメッセージを伝える95才のジイ。東京のクリニックを閉めて島の先輩診療所を手伝いに来た医師のジイ。ある約束を果たすため石の私設博物館館長を務めるジイ。瀬戸内の美しい景色が目に浮かびます。

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    2025年08月20日
  • おしょりん

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    明治時代の福井、眼鏡作りで産業化をめざす。努力と商才で着実に事業を発展させていく前向きな物語。藤岡さんの作品は、何かを失ったり辛い時間をカットしたり、通常は引き算の美が多いのですが、本作は足し算。

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    2025年08月17日
  • きのうのオレンジ

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    ネタバレ

    これといった特技がなく、また自分をそっちのけに他人のことを考えてしまう遼賀に自分を重ねてしまった。遼賀ほど清らかな心は持ち合わせていないけれど…。
    病気や命、生死をテーマとするストーリーは涙なしには読めない…遼賀も、遼賀を支える家族、友人、職場のアルバイトも暖かい人ばかりでそれぞれの視点で書かれていることもあって余計に。
    生まれてきてよかった、なんて最期に思えたらそれ以上のことはない。自分らしさを大切に毎日を生きていけたらそう思えるようになるのかな。

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    2025年08月11日