【感想・ネタバレ】メイド・イン京都のレビュー

あらすじ

第9回京都本大賞受賞作! 美咲・32歳。和範との婚約を機に京都へ。和範との関係性にも違和感を覚え始めたが、あるきっかけで、かつて熱中した、ものづくりに再び挑戦することに──。人生の岐路に立つ美咲の運命が変わり始める。

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Posted by ブクログ

運がいいことは、偶然どこかからやってくるのではなくて、人との縁、そして、その縁は人から信頼される人でなければ繋がることはない。夢を叶えるために前を向き、懸命に挑戦する主人公に何度も励まされた。

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2024年05月06日

Posted by ブクログ

藤岡さんの小説は大好きですが本書もやはり…好き。
婚約を機に仕事を辞め婚約者の実家のある京都へ…が、思いもよらぬ京都のしきたり、家業を継いだ婚約者の変貌、何の為に好きな仕事を辞め京都へ来たのか、戸惑う十川美咲32歳。
東京で仕事をしている頃には持てなかった【時間】を手にした彼女が元々好きであった物作りへの衝動に駆られミシンを動かし始めたところから美咲の人生が大きく変わって行く。
自分は何がしたいのか、どうやって生きていきたいのか、事あるごとに立ち止まりながら、臆病になりながらも自分の気持ちと向き合い一歩一歩自分の足で人生を歩き始める…そんな美咲の人生から目が離せませんでした。
誰だって傷付きたくない、傷つく事は怖い、自分に自信が無くて臆病で決断が出来なくて自分には無理…と始める前に引いてしまう…美咲のそんな心の揺れが手に取るように分かる。
何か大きな新しい事を始めるのは想像以上に心の体力とエネルギー、覚悟と本気が必要だ。
そして時に才能、技術、資金も…。
それらの葛藤を抱えながら必死に動こうとする美咲の人生に気付いたらのめり込んでました。

運を良くしたいなら人に信用される事。
動かないと何も始まらない。
過去は変えられない、時間も戻らない、ならば今しかない、今をどう生きるか。
自信を持つ、自分を信じる、今の気持ちをまっすぐに口に出来る人間になりたい。

これらはとても印象に残った言葉たち。

そう、動かないと始まらない!
「考えるより動く」…が大事な時がある。考えると怖くて面倒で動けなくなるから。
そんな時はまず動く…動いたエネルギーでその先が変わるかもしれない…動いた事で人生が追いかけてきてくれる事もある。
慎重になる事も大事!でも自分の気持ちをきちんと口にし、気持ちに正直に動く事が人生を大きく変えてくれる事もある…美咲のように。

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2024年04月23日

Posted by ブクログ

京都を舞台にした読み応えのある一冊。
主人公の美咲が服作りに没頭するところは、私もハンドメイドするのが好きなのでとても共感できた。
人生色々。上手くいくことばかりじゃない。でも必ず前向きになれるのが藤岡陽子さんらしい。

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2025年09月30日

Posted by ブクログ

恋する気持ち、仕事を頑張りたい気持ち、好きなことを突きつめる気持ち、大切な人を大事に想う気持ち、

主人公のように、どんなことがあっても好きを諦めたくないなと思った
自分1人で頑張れないときは周りを頼って、
そして私も周りの力になれる人になりたい

表現もきれいで、主人公の心がきれいで、読んでいて心地よかったです♩

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2025年04月15日

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おもしろかった。
「リラの花咲くけものみち」の主人公が学生に対し、こちらは結婚を控えた大人の女性。
どちらの作品も悩み、葛藤しながら自分の生き方を模索する主人公を応援したくなります。

美大を卒業しインテリア会社に勤める美咲と銀行マンの和範。家業の跡継ぎとして帰郷する彼とともに、会社を辞めて彼の実家で同居することになります。

京都独特の文化、婚約者家族の威圧的な態度、これまで知らなかった婚約者の意外な一面を知っていく美咲。
日常の些事にも神経をすり減らし、疎外感、孤独感を増していく毎日。
これは辛い、先が思いやられる…。

そんな苦しさの中、美咲が少しずつ作る楽しさを思い出して、作業に没頭することで息を吹き返していく。やがては広い世界へと泳ぎだす様子に私もすごく嬉しくなった。
読むと、ちょっとお高い一点モノ商品をじっくり見てみたくなります。

美咲と圭太との静かで穏やかな時間が、心地よくて好きでした。
新たな一歩を踏み出す美咲の姿が心に響く。
ほぼ一気読みでした。


『行きたい場所にはロケットのようにまっすぐ飛んでいき、興味があることはとにかくなんでもやってみた。正解も成功も成果も気にしない。なにか新しいことを始める基準は一つ。自分が楽しんでいるか、わくわくしているかどうか。』

『運は信用に値する人間のもとにしか訪れません。あなたがこれまで運が良かったというのであれば、それはあなたが周りの人に信用されていたからですよ』

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2024年07月26日

Posted by ブクログ

婚約を機に京都に移り住むことになった美咲、婚約者とのすれ違いもあり美大時代の才能を生かして新たに人生を歩み始めるというサクセスストーリー。京都の独特な文化があってこその話しの展開でとても面白かった。

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2024年07月01日

Posted by ブクログ

美咲は、結婚が決まり、仕事を辞めて京都の婚約者の家に同居することになった。婚約者の実家は京都で事業を行う老舗で、東京から移ってきた美咲は受け入れてもらえない。また、婚約者の和範も実家に帰ったら、実家の考え方で行動するようになり、美咲とはすれ違いが多くなる。
和範とぶつかり家を出た美咲は、大学時代の知り合いで陶芸家となっている佳太に話を聞きに行くが、そこで出会った瑠衣の誘いもあり、Tシャツに刺繍をするビジネスを始めて、チャンスをつかみはじめる。
京都の閉鎖的な老舗の考え方と自分のやりたい事も大事にしたい美咲の溝をどうやって乗り越えていくのか、軌道にのりそうになったところでのトラブルなどおもしろく読めた。

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2025年10月18日

Posted by ブクログ

読みやすく感情移入しやすく、とても面白かった。
私は京都出身なので、さすがにここまでのことは無いんじゃないか?こんなにいじわるかな?とちょっと気になったけど、旧家の商家だとこれがリアルなんだろうか。絶対に嫁ぎたくない。

跡取り息子が追い詰められてモラハラ的な言動に走ってしまう場面や、酷い言葉を浴びせてきたくせにめちゃくちゃ執着してきて普通に怖い場面など、ちょっと自分の経験と重なりすぎてトラウマを刺激される部分があり、だからこそ美咲を応援したい気持ちが高まっていく。
ただ、和範と佳太の人間的魅力にさすがに差がありすぎてフェアじゃないというか、和範が物語のために悪者にされているような感じがあって少し可哀想だった。

最初は趣味だった美咲の服飾作りが人に注目され成功して行く姿は、結局"持ってる"人だからだよね、と思わなくはない。でも自分のセンスややりたいことが明確であっても、安定とは程遠いその道を歩むことを選べる人がどれだけいるんだろう。
私はやりたい事が明確ではないことに不安を抱えているからかなり羨ましく映った。
仕事も人生もやっぱり、一生懸命に頑張った方が絶対に楽しい。まっすぐ向き合いたいと思うものが出来たとき、また再読したい1冊です。

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2025年09月26日

Posted by ブクログ

藤岡さんのお話は大好きで
何冊か読ませていただいてますが
今回は、また雰囲気が違う感じがしました。
主人公の美咲が社会人になり心の奥に置いていた、美大で磨いたセンスを京都の西陣織りを見たのをきっかけに再燃。
むくむくとクリエイター魂がふくらみ一歩一歩、いろいろな縁と運と、信用が道を少しづつ広げてくれるのにわくわくしました。

反対に恋愛のほうは、お互いに余裕がなかったり、お互いの家族とそりが合わなかったり
相手を信じることが出来なかったり、その時は些細なことでも、
何度か、すれ違いや不信感で半年前には思いもよらなかった
方向に進んでいく。

夢ががあってもそれを捕まえることができる人はほんの一握り。
それでも成功すると頑張ろうと
夢をあきらめない気持ち大事ですね。

恋愛も同じで
タイミングが縁が歯車のように噛み合うと思わぬ方向に進んでいく。それも人生です。
今日が一番若い日
毎日大切に過ごしたいなと思わせてくれるお話でした。

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2025年05月23日

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ネタバレ

仕事に対しては紆余曲折あれど一貫した考えのもと行動してて成長している姿は見習うべきだと思った。
ただプライベート(特に恋愛)は本人の意思がブレブレでむず痒かった。結局そっちかい…陶芸家可哀想に…

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2025年04月20日

Posted by ブクログ

お仕事小説としても面白いし、恋愛や人間関係、人生の選択という重要なテーマが詰まっていてとても良かった。京都発のブランドを一から立ち上げ色々な苦労や困難に立ち向かっていく姿に勇気を貰えたし、終始応援していた。誰にでもささる一冊だと思いました。

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2025年03月12日

Posted by ブクログ

直接体験したことはないし、嘘か真か知らないが、古くからのお家が歴史の長さでマウントとるのは本当に馬鹿馬鹿しいと思う。

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2025年02月27日

Posted by ブクログ

なるほどねー作品のタイトルがなんとなく理解出来たかな、京都で作ったモノは人生かもしれない…そんなストーリーでしたよ…続編が欲しい終わり方も良い。
追記 
京都は結構好きで年数回行きますが本作情報だと結構というか、やはり仕来たりは厳しそう、伝統と格式の世界は現代でもあるんでしょうネ!
とは言え、あの街の雰囲気は魅力的。
本作では北白川あたりが舞台ですが、これまた良い場所が舞台だなぁと思いますね、銀閣寺周辺で哲学の道とか、岡崎、南禅寺も近いし…イメージしながら読んでました…最後に本作読んだ動機は京都が好きだから…でしたー

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2025年01月15日

Posted by ブクログ

藤岡さんによる京都本。医療系、教育系と違って泣ける所が少なかったけど、関西人であれどうであれ、京都本として認識しておくべきことが多く書かれている。

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2024年08月16日

Posted by ブクログ

いろいろあったとはいえ、明るい未来も見えていて、ハッピーエンドでよかった。

スルスル読み進められるし、展開が気になってガンガン読んで楽しめたけど、読後色んなことが置いてけぼりだったなぁと思ってしまった。
茂木さん?月橋さん?
犬を連れて大学に行った割には、おとなしめの主人公?

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2024年08月12日

Posted by ブクログ

【購入動機】
表紙がかわいかったため。あと京都にちょっとだけ住んでいたこともあり、京都を舞台にした作品を読んでみたくなったため。

【ざっくり概要】
結婚を前提として夫の実家がある京都に移り住むことになるも、向こうの家族と折り合いが合わず、さらに彼氏との関係も疎遠になり結婚の話がなくなってしまう。仕事を辞めて京都に来た主人公は途方にくれてしまうわけだけど、美大卒の経歴を生かしてハンドメイド作品の作製、販売をはじめる。京都で生活しながら、主人公は「自分の本当にやりたかったこと」を見つめなおす。

【よかった点】
なんやかんや障害をのりこえて主人公が前に進む姿は読んでいて気持ちいい。

【イマイチな点】
京都を題材としつつも、「鴨川ホルモー」的な京都の作品を期待していた自分としてちょっとイマイチだった。
あと主人公はわりと流されがちで、「周囲の強制力」によっていやいや前にすすんでいる感じがした。主人公が主体的に選択して行動する場名がそれほど多くないので、巻末の解説にある「この作者さんのかく主人公はいつも前向きで素敵!」という文言にはちょっとクエスチョンがついた。

【どんな人にオススメできるか】
とっても読みやすいので学生さんから大人までイケる。
ちょっと疲れていて、元気が欲しいなという人にオススメしたい。

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2024年06月29日

Posted by ブクログ

結婚を機に仕事を辞め、京都にある婚約者の実家に移り住んだ美咲。
しかし、京都のしきたりに慣れず、家業を継いだ婚約者との関係性もぎくしゃくする中、時間があった美咲はミシンでTシャツに自らデザインした刺繍を始める。
それが影響力のある人物の目に留まり、あれよあれよと売れっ子デザイナーになっていく、夢のある物語。
なのだが。
まず序盤。
婚約者を含め、京都の人たちの意地悪さに辟易。
美咲の一挙手一投足に嫌味を言い、読んでいて、気分が悪くなる。
そもそも婚約だけで、美咲は京都に行く必要があったのか?
きちんと籍を入れてから、仕事を辞めても良かったのでは?などと、小説にアドバイスをしたくなってしまうほど。
そして、中盤。
決別を決めた婚約者のストーカー化。
それを受け入れてしまう美咲。
美咲の芯のなさに、ここでもイラっとさせられる。
さらに後半。
信じていた瑠璃の裏切り。
結局瑠璃は何をしたかったんだろう?
仕事の腕は確かでも、無知の美咲を騙すような行動は個人的には受け付けない。
それでも、最後はハッピーエンドだったから、ま、いっか、って言うのが感想。
この作者の優しい感じの作品が好きだっただけに、今作はかなり裏切られた感じがする。
決して悪い話ではないんだけど、悪意のある人の比率が多いと、やっぱり読んでいて辛くなる。

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2024年06月01日

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