藤岡陽子のレビュー一覧

  • 金の角持つ子どもたち

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    これ以上できないくらい努力する姿に素直に感動した。それほどがんばれたことが自分にあったのか考えると、自信がない。
    できなかったことができるようになる嬉しさ、本当に一生懸命に頑張ることで頑張りを見てくれた周囲も変えていく、そんな姿に勇気をもらったし、忘れかけていた気持ちを思い出させてくれた。
    自分もかんばりたい、もっと一生懸命になりたい、と思わせてくれる本でした。

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    2025年12月07日
  • 森にあかりが灯るとき

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    うん、介護士さんの抱える問題は、本当に山積みだと思う。

    どの人の章も、考えさせられる問題ばかりで、現代社会の象徴のような気がしました。

    ちゃんと、介護の社会が、安心して回るように、早く良くしてほしい…いや、人ごとみたいに言っちゃダメだ‼️

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    2025年12月06日
  • 春の星を一緒に

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    やっぱり… すごく良かった

    満点のゴールの続編だとは知らずに読み始めたが、随分似ているなと思ったら、やはりそうだった
    満点のゴールでは奈緒の夫の不倫が前半しつこく描かれており、ここの部分はこの小説に要らないのではないかと思っていたが、この様に続編として繋がるとは…

    「亡くなる瞬間まで、人は幸せを感じることができる」
    旅立つ人が最期まで幸せを感じてくれたなら、残される人も未来に希望が持てる

    これは三上先生のブレることのない信念だ
    この言葉は胸に刻みたい

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    2025年12月05日
  • 春の星を一緒に

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    藤岡陽子さんの著書、泣くだろうな、と思いつつ手に取った。
    結果、3回は泣いた。あんまり感動屋じゃない私だけど、嗚咽した。
    涼介のまっすぐさがたまらない。
    聡明な子って、きっと、求められてるものに先に気づいちゃうんだよな。それをベースに自分を作っちゃって、「求められてる自分」が本当の自分であるかのように信じて、成り切っちゃうんだろうな。
    涼介に、奈緒に、耕平が、三上がいて、心から良かったと思う。どうかこの物語の人々に、ずっと星明かりが灯りますように。
    追記:「満点のゴール」という前作があるらしいことを、読んでから気づく。惜しかった!けど今からでも読みたいと思う。

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    2025年12月05日
  • リラの花咲くけものみち

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    虐待されていた主人公聡里が本来の自分を取り戻し自立するまでを描いた成長物語。

    とても温かく、しみじみと「あー良い本に出会えたなあ」と思えた一冊でした!

    身近な大人からの酷い仕打ちに聡里の心は死にかけていたが、救出してくれた祖母に愛情たっぷりに見守られ、やがて獣医師を目指す。また大学でも信頼できる先輩や友達に出会い、少しずつ心の殻を破っていく。聡里の成長っぷりが読んでいて清々しかった。

    獣医師になるには動物が好きなだけではやっていけない面などもきちんと描かれている。そのために聡里は苦悩するが、挫折しそうな聡里と先輩の会話で、ヤマメとサクラマスの話が印象に残った。

    生まれた場所で弱くても、

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    2025年12月03日
  • 春の星を一緒に

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    シングルマザーの奈緒を中心にして展開する物語。
    何が良かったか思い返すと、この奈緒が人間臭くて等身大に描かれていたのが良い。同僚に対しての気遣い、父親に対する態度やコロナ感染後の思いも時に残酷であり、父に対する感謝や愛情等、読んでいて涙が止まらなかった。

    その他、緩和ケア病棟に移ることを語る三上がいう、

    亡くなる瞬間まで人は幸せを感じることができる。
    死は決して敗北ではない。懸命に生き抜いた先のゴールである。

    最期は、三上のような医師のもと緩和ケア病棟で過ごせれば安心して旅立てそうだと強く感じた。

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    2025年12月02日
  • 森にあかりが灯るとき

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    たまらなく響いた。介護士の星矢はもちろん、施設長の福見、配置医の葉山、看護師の古瀬、利用者さんたちそれぞれの切実な現状と思いが、単に是非とか善悪とかを問うのではなくて丁寧に編まれる。介護に対して他人事だった若きころ、両親が衰えて自分なりに寄り添ったつもりでいた先ごろ、そして介護をはっきり我が事として感じ始めた今日このごろ。あれほど気丈夫だった父母が老い先を案じて気弱になったとき、ひたすら励まして気力を奮い立たせようとしたあの対応をここに省みる。この手の本にはもう少し早く出会っていたなら、といつも思うのだ。

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    2025年11月30日
  • 金の角持つ子どもたち

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    自分を変えることができるのは自分だけで、変わることができれば、自分はできるんだという自信になる。

    息子の人生は息子が決めればいいが、
    自信はず自分の人生を支えてくれることだと思う。そういうことを感じてもらえると嬉しいし、自分もそういう人生にしたいと思う。

    改めて、人は人に向き合う仕事がしたくて、できるならば純粋で、未来のある子供を相手にしたいと改めて感じた本だった。

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    2025年11月30日
  • きのうのオレンジ

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    すごく心に響く一冊だった。
    33歳という若さで突然のがん宣告を受けた遼賀。
    人生が180°変わってしまった彼のこれまでと宣告後の生き方、家族の存在に感情が揺さぶられっぱなし。闘病は壮絶なのに温かな空気は優しく伝播していく。

    藤岡陽子さんは初めましてだったけど、とても読みやすくて温かみのある文章を紡ぐ方だなぁと感じました。他の作品も読みたい!

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    2025年11月29日
  • 春の星を一緒に

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    キャー、途中「満点のゴオル」でもしやと思ったがやはり続編だったのかー。読んでなくても面白かったです。読まなきゃ!

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    2025年11月28日
  • 満天のゴール

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    満天のゴール
    このタイトルの意味が分かった時感動しました。

    私は残念ながら家族に見送られることなく、一人で死んでいくことになると思います。私が死ぬ時に、この作品で出てきた満天のゴールのおじいちゃんや、三上先生のことを思い出しそうな気がします。

    三上先生の過去が重すぎました。作品の最後のほうできっと救われたことでしょうね。

    続編に期待です!

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    2025年11月26日
  • 春の星を一緒に

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    人の生きる目的や最後にどのように過ごすか。
    とても心地がいい小説でした。

    三上さんの人柄に惚れてしまいそうになりました。
    奈緒さんと涼介と耕平の三人の関係性や三上さんがいること、成り立ちがいいバランスが心地よく読めました。

    構成や文も個人的には読みやすくかなり好きな作家の人になりました。
    起承転結や伏線の作り込みなど、最近小説の書き方の本も読んでいたので刺さるものがありました。

    本当に人生って色々なイベントがあって退屈品物なんだろうと実感しました。
    前作もあるので読みたいと思わせる作家さんだと思います。

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    2025年11月23日
  • わたしの名店

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    これはいいものを読ませていただきました!
    読んでいて幸せになれる本。

    やっぱりおいしい食べ物にまつわるエッセイが大好き。
    28人の著名人が実在する名店の思い入れのあるメニューを紹介してくれていて、すべての作品からその食べ物への愛が感じられて最高でした。

    初めて読む作家さんも何名かいらっしゃって、この方の文章好きだな、他の作品も読みたいなと思える作家さんに出会えるのがアンソロジーの好きなところです。

    同じくポプラ文庫さんから出版されている
    『3時のおやつ』も読みたくなりました!

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    2025年11月23日
  • リラの花咲くけものみち

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    獣医師を目指して北海道の大学に入学した聡里の成長を描いた物語である。
    聡里は母を亡くし、父の再婚相手に虐げられ、愛犬と部屋に閉じこもって12歳から3年間を過ごした。
    15歳の誕生日に訪ねてきた母方の祖母チドリが、その有様を見て驚き怒り、聡里は愛犬と一緒にチドリと暮らすことになる。
    その愛犬も病気で亡くし、高校の教師の勧めで獣医師になることを決意する。
    北海道の北農大学獣医学類の寮に入るところから話が始まる。

    獣医師とは、小動物から家畜の大動物まで、それもさまざまな形態を持った生命に携わる仕事である。
    聡里は最初に参加した臨床実習で、馬のお産に立ち会い、生まれてくることができなかった仔馬の凄惨

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    2025年11月17日
  • リラの花咲くけものみち

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    地元北海道が舞台の物語だと知人の方から紹介され、ずっと読んでみたかった一冊。
    大学生活6年間での聡里の目覚ましい成長に感動。見慣れた北海道の風景が鮮やかに浮かんでくるような描写、物語の伏線として出てくる花言葉や鳥の性質。美しい物語でした。獣医師の仕事をもっと知ってみたくなりました。

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    2025年11月17日
  • 海とジイ

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    何回も読み直したいと帯に書かれていて
    そのまま手に取りました。
    都会からいきなり瀬戸内海の海のシーンに
    切替わる場面はまるで映画のような感覚です。

    じいちゃんから、生き抜いてきた人からの
    言葉が心に沁みます、
    無くしたも、気が付かないかったものが等身大に迫ってとても読み終えた時に心地いい気持ちに
    なりました。

    心のビタミンになるような何度も読み直したい
    小説です、

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    2025年11月16日
  • 春の星を一緒に

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    ネタバレ

    この作家さんには、いつも泣かされてしまう
    。自分にとって何が大切かを考えさせられる。
    もちろん、息子が一番。こどもが自立してゆとりができたらいつか父親を旅行に連れて行ってあげたい。娘はそう思う。
    でも、いつかはこない。後悔するけど、それでも楽しかった。幸せだったと亡くなった人から伝えてもらえることは残された者にとって生きていく希望になる。
    私の生き様が誰かの希望になれるように、明日からまた頑張ろうと思う。

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    2025年11月15日
  • 春の星を一緒に

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    /_/ 感想 _/_/_/_/_/_/ 
     
    『満天のゴール』の続編とは知らずに読み始めましたが、どこか既視感を覚える描写があり、途中で前作とのつながりに気づきました。舞台は七年後。奈緒や涼介の印象は前作から大きく変わっておらず、「人はそう簡単に変わらないものだな」と感じさせられました。

    作中で印象に残ったのは、「亡くなる瞬間まで、人は幸せを感じることができる」という言葉です。その一節が何度も胸に響き、これからの限られた人生を、死を意識しながらどう生きるかを考えさせられました。

    死を描きながらも、生の尊さと人のつながりを静かに見つめる作品でした。

    前作に引き続き、涼介は

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    2025年11月13日
  • 春の星を一緒に

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    どこかで読んだ設定だなとおもったら、「満天のゴール」の続編だった。既読だったのでよかったけど、危ない危ない。しかも「満天のゴール」はドラマ化されていたようで、それも知らなかった…

    今作では、息子の涼介もすっかり成長して頼もしい存在に。
    テーマが終末期の緩和ケアということで、命としっかり向き合うことができる温かな本だった。
    「春の星を一緒に」だなんて、言われてみたいセリフ。

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    2025年11月12日
  • 春の星を一緒に

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    タイトルの回収の仕方がとても美しかった。
    涼介君と三上先生が素敵すぎて、彼らの優しさに何度も泣いてしまった。
    『満点のゴール』の方も読んでみたいな~

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    2025年11月12日