藤岡陽子のレビュー一覧

  • わたしの名店

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    読んで、めちゃくちゃ敷居が高いけど、銀座の久兵衛で江戸前鮨を食べてみたくなった。
    もうカウンターで食べても許される歳ではある(笑)

    佐賀には行ったことがないけれど、あの餃子食べてみたい!ゴローさんも食べたかな。

    澤村伊智さんが、コロナが明けたら真っ先に行きたいと言っていたお店、イラストの下に小さく閉店文字があって切なくなった。

    藤岡陽子さんのおばあちゃんとお姑さんの、キッチンゴンに出前を頼む時の言葉には、昼休みなのに涙がじんわり出てしまったよ。

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    2024年07月23日
  • わたしの名店

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    色んなエピソードと共に語られるそれぞれのわたしにとっての名店。読んでるだけでお腹が空いちゃう一編から、切なくて目頭が熱くなる一編、一緒に居心地の良い空間でくつろいでいる気持ちになれる一編…このページ数でここまで心を揺さぶってくるのはきっとわたしにも素敵なお店と出会った経験があるから。わたしにとってのいちばんの名店探しの旅はまだ続きそうです。

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    2024年07月04日
  • 手のひらの音符

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    藤岡陽子さん、最近ちょこちょこと読んでいましたが、とても好きです。

    服飾系産業の未来だったり、団地の付き合いだったり、発達障害とその兄弟についてだったり、色んな要素が入っているけどスッキリしていて、なんとなくずっと色の濃い青春の香りがするようなお話。

    親がそこまで子どもに時間をかけられない家庭の方が兄弟仲は良い気がする。
    "ミは水樹のミ"なんて、誰かの支えになれるような人生、憧れる。

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    2024年06月28日
  • 手のひらの音符

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    大好きな藤岡陽子さんの大好きな作品。時々、読み返したくなる。
    決して明るいストーリーではないのに、いつもとても心に響き、励まされ、温かい気持ちになる。そして、自分の生き方と未来を考えさせられる。

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    2024年06月21日
  • 手のひらの音符

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    「人にはそれぞれの闘い方がある」って
    良い言葉だなぁ。

    ただの綺麗ごとではなく
    真摯に生きるって大事だし
    そう信じたい。

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    2024年06月13日
  • 満天のゴール

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    医療に携わる著者ならではの作品。
    表紙に満天の星が輝き、読み終わると夜空にひらく美しい花火が見られた。タイトルの意味がわかった瞬間、思わず涙が込み上げてきた。

    33歳の内山奈緒は息子を連れ11年ぶりに寂れた過疎の町に戻ってきた。
    「私は幸せにはなれなかった」…

    携帯の画面はまるで覗き穴だ。夫の相手のブログの幸福に満ちたコメントを覗くと自分が薄汚れた存在になった気がする。惨めだ! 

    虫好きの息子、涼介はとても良い子。10歳と思えない程大人びていて「お母さんも怖いと思ったら攻撃スイッチに切り替えろよ。そうすれば相手の思い通りにならなくてすむ」と母を庇い、離婚届を持ってやってきた父親を追い返す

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    2024年06月08日
  • 満天のゴール

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    "その人の生きざまが死にざまに反映される"
    "救われないなら救いなさい"
    "山全体がホスピス"

    家族の思い出、人生の思い出が詰まった場所で、自分の意思で最期を選んで迎える。
    とても羨ましいゴールだなと思う。
    トクさんのゴールも早川さんのゴールもとても深く沁みた。
    みんな誰かの支えになったり、誰かを支えにして生きているんだなと改めて感じる。
    誰かの喜ぶ顔を想像したら活力になり、未来が楽しみになる。
    そんなことを繰り返して生きていたいと感じた。

    私のお守りみたいに手元に置きたい本に追加された。

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    2024年05月22日
  • メイド・イン京都

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    運がいいことは、偶然どこかからやってくるのではなくて、人との縁、そして、その縁は人から信頼される人でなければ繋がることはない。夢を叶えるために前を向き、懸命に挑戦する主人公に何度も励まされた。

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    2024年05月06日
  • 満天のゴール

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    生き方が、どう死を受け入れて、どう終わりを迎えるか、生と死は相反することに思えるけど、繋がっている。自分らしく生きること、自分らしく終わりを迎えること、最期に幸せだったと思える生き方をしたい。作中で3人の老人が最期を迎える。その3人の老人からも生き方を学ぶことができた気がする。

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    2024年05月05日
  • 手のひらの音符

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    藤岡陽子さんの作品を読んだのは、本書『手のひらの音符』が初めてですが、大好きな作家さんとなりました。 
    これからも、藤岡さんの作品を読み進めることは間違いありません。

    そう思わせるほど、本書はただ面白いだけではなく(読み始めてから、ほぼノンストップで読み終えました)、共感できることや深く感銘を受けること、更に、考えさせられることが丁寧に描かれており、とても心に残る作品でした。

    物語としては、主人公の水樹と信也(同じ団地に住む幼馴染で、保育園から高校まで同じ)の関係が主ですが、それぞれの家族や同級生、高校の恩師も含めた様々な出来事が、仕事上の悩みを抱えている45歳になった現在の水樹の視点から

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    2024年05月04日
  • メイド・イン京都

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    藤岡さんの小説は大好きですが本書もやはり…好き。
    婚約を機に仕事を辞め婚約者の実家のある京都へ…が、思いもよらぬ京都のしきたり、家業を継いだ婚約者の変貌、何の為に好きな仕事を辞め京都へ来たのか、戸惑う十川美咲32歳。
    東京で仕事をしている頃には持てなかった【時間】を手にした彼女が元々好きであった物作りへの衝動に駆られミシンを動かし始めたところから美咲の人生が大きく変わって行く。
    自分は何がしたいのか、どうやって生きていきたいのか、事あるごとに立ち止まりながら、臆病になりながらも自分の気持ちと向き合い一歩一歩自分の足で人生を歩き始める…そんな美咲の人生から目が離せませんでした。
    誰だって傷付きた

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    2024年04月23日
  • 海とジイ

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    読む前から期待感がありましたがやっぱり良い本でした。
    年齢を重ねてきた人の話す言葉にはなんて重みがあるのか。一言に今までの人生の経験がつまっているのを感じるからなのかな。
    主人公は3人のおじいさんです。
    一人一人が後悔と誰かのために残りの人生を生きていこうとします。
    きっとこんなおじいさんがいてくれたら、どんなにほっと出来るかな。
    帯に書かれているように生き抜く力を与えてくれるおじいさん達です。
    私も人に何かを伝えられる、安心してもらえるような歳の取り方が出来たらな。

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    2024年04月20日
  • 跳べ、暁!

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    藤岡作品はハズレが無い。ですから毎回「今度はどんな物語だろう?」と楽しみに予備知識を入れずに読む事にしています。
    そして今回も期待通り「当たり」でした。

    とある有名漫画家が「漫画は右上から始まり、左下までの間に次のページを捲る衝動をかき立てる様に描くのが基本です。」と語ってました。
    藤岡作品も漫画とは異なりますが、物語のエピソードが次々と変化していくので「その先を知りたい衝動」をかきたてられてページを捲る手が止まりませんでした。

    ちょっとだけネタばれ。
    主人公は春野暁、中学生2年生の女子。友情と絆と成長の物語。

    物語としては出来過ぎ感はあるので、児童書か?とも思いましたが、相変わらず優し

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    2024年04月18日
  • 空にピース

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    文句なく⭐︎5つ!
    素晴らしい小説だった。
    帯を見て新米教室が子供達に降りかかる困難に奮闘するお話…と思い手にしたが、そんな軽いものではなかった。
    今や小学生の抱える問題はお友達と喧嘩しちゃった…勉強が難しい…ありきたりなものではなく不登校、ネグレクト、貧困、不法滞在、小児性愛者…そのどれもが紛れもなく社会問題である。
    社会問題があどけない小学生の学校生活にまで入り込んでいる事が恐ろしい。
    そしてそれらの問題から目を背ける事が当たり前のようになってしまう教師のあり方、そうせざるを得ない教師を取り巻く環境、教師ばかりではなく親の在り方、家庭環境、地域社会の子供への関わり方…波紋はどんどん広がるば

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    2024年04月10日
  • 手のひらの音符

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    図書室で見つけ何気なく手に取った本。回想シーンで共感できるところもあれば、物語自体が最終的などう行き着くのか楽しみな気持ちもあり、最後まで一気に読み進められた。家族、恋愛、仕事、進路に悩み奮闘する人たちに読んでほしい作品です。

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    2024年03月27日
  • 手のひらの音符

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    ネタバレ

    登場人物それぞれの生き様に、心が震わされた。
    一つ一つのエピソードを、じっくりと読み返して噛み締めてみたくなる作品だった。
    出会えて嬉しい。

    学生の頃、弟がいじめられている現場に遭遇し、兄として弟を守った信也。
    年下に手を上げたら犯罪だと自分勝手な大人たちが詰め寄ったとき、自分の為に側で一緒に戦ってくれた水樹を、どんなに心強く感じただろう。
    その時の気持ちのまま、信也が変わらず水樹を思っていてくれたらと、願わずにはいられない。

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    2024年03月10日
  • おしょりん

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    題材がとても良いわけ〜最高やった。歴史の大人物とかじゃないし自分でも高校生から眼鏡なので気持ちが分かるって事。おしょりんの方言も目に留まるし、親方3人制度が生きてラストで五座右衛門と共に喜び合う。むめも日本の女性の鏡だと思う、芯があって旦那さんを立ててくれる、現代ではない世界だろうなあーあっ女性蔑視では決してないです、自分だって女性に生まれたら現代の方が生きていける。幸八の道を作るのと五座右衛門の堅実な経営が絶妙だから

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    2024年03月08日
  • 手のひらの音符

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    なぜ今まで自分のアンテナに藤岡陽子は引っかかってこなかったのか?そのことを真剣に反省したくなるほどの筆力だった。圧倒的だ。

    真実は常に更新され、本当の善も悪も単純ではない。

    娘の進路変更に伴う母の思いは涙腺が決壊した。そして、登場人物が一筋縄では括れず、唸らせられる。

    服飾業界を巡って、理想と現実、諦めと情熱の葛藤の描き方も見事だ。

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    2024年02月26日
  • トライアウト

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    どんなに頑張っても過去を変えることはできないし、自分以外の人を変えることもできない。それならば、自分を見つめ未来を見つめて生きていく方がいい。まっすぐで誠実に毎日を過ごす魅力的な登場人物たちに、とても刺激をもらうことができた。

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    2024年02月25日
  • 手のひらの音符

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    「金の角持つ子供たち」ですっかりファンになってしまった藤岡さん!
    次はどれを読もうかとかと迷いながら手にした一冊!
    すごい!すごく良かった!
    瀬尾水樹、45歳独身、大切に愛してきたデザイナーという仕事を手離さなければならないのか…そんな中自分の恩師の入院の知らせが…お見舞いの為帰省する水樹に幼少期からの懐かしく温かい記憶が蘇る。
    小さい頃から見えない絆でずっとお互いを思い合ってきた水樹と信也がなんとも切なく素敵で温かい!
    離れていてもずっとお互いの気持ちの中で大切にしてきた記憶、想い…繋がっていた事に心が鷲掴みされた。
    会えなくても離れていてもずっと大切に思える人…素敵だなぁ。
    ますます藤岡陽

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    2024年02月19日