藤岡陽子のレビュー一覧

  • 晴れたらいいね

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    __あらすじ__
    夜勤中に地震に見舞われ意識を失った看護師の紗穂。気がつくとそこは1944年のマニラで、さっきまで病室にいた老女の若き日の姿になっていた!困惑を抱えたまま、従軍看護師として戦争に巻き込まれる紗穂。それでも、持ち前の明るさで数々の理不尽に抗いながら、過酷な日々を駆け抜けていく。反戦の意思と、命を背負った女たちのかけがえのない青春が紡ぐ圧倒的感動作。

    再読だが、この本を初めて読んだ後、映画が放送されることになり、あまりドラマの見ない自分だか、文庫本に感化されドラマを見た。
    当たり前だが、ドラマも原作と違った面白みがあり、とても興味深かった。
    戦争は「国」で戦うものであり、いざとなれば自決してでも自分の名誉を守るという昔の考えと、紗穂の何がなんでも「命」が大切であるという、時代による考え方の違いによってこんなにも行動が変わるのかと思った。
    この物語内では戦争の戦いにフォーカスを当てられた話は出てこない。あくまで主人公は看護師である。でも、看護師目線でもわかる、戦争の惨さや残酷さがひしひしと伝わってくる。 

    戦後80年となる今年、戦争の悲惨さ、この悲しみを決して繰り返さないということをもう一度思い返してはどうだろうか。

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    2025年07月13日
  • 海とジイ

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    3編のオムニバス形式(だということに3編目で気付く)オムニバスを読むことがあまりないので、繋がった時の感動も味わえた

    どの内容も書き始めから物語に引き込まれ、そして涙が止まらなかった…… 自分や自分の両親と重ねてしまうといろんな思いが込み上げた

    こんなに感情を揺さぶられた理由、それはあとがきのきむらゆういちさんの文章で腑に落ちた

    最初からあとがきまでまるっと心にしまっておきたくなるような物語、何度も読もう

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    2025年06月04日
  • この世界で君に逢いたい

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    綺麗なタイトルとは裏腹に
    読み進めると怖い言葉がちらほら現れる!
    あれ?この本ってホラーだっけ?と
    思わせるようなニュアンスが。
    今までの藤岡作品とちょっと違うけど面白い!
    もう寝ないと、と思いながらも
    眠い目を擦りながら先が気になり止まらない。
    お陰様で寝不足です。

    舞台は沖縄の与那国島と京都と東京。
    メインは与那国島 最西端の孤島。
    海や自然が綺麗なのはいうまでもなく、
    ご飯も美味しいそうだ。
    一度行ってみたいと思うが時間と先立つ物がない。
    だけど、怖い面も!
    昔話で人減らしをする儀式を行う場所、あの世とこの世の境の場所、死者が海へ旅立つ場所とかあったようだが怖くて近寄れそうにない。
    こういった目に見えない何かの力が物語のなかにうっすら漂っている。
    ストーリーの軸となるのは「探し物」!
    不思議な少女「花」の探し物はなにか?!
    主人公周二と花の関係は?
    その他にも幾つもの謎が大きな渦となって周二らを巻き込んでいき、先の見えない展開に夢中になってしまう。
    友人の黒田の存在も見逃せない。彼の意外な家業と知識、行動力にも驚かされるが、周二へのアドバイスがめちゃくちゃいい。何者なんだ!

    美羽の事件には本当に心が痛む。
    周りの人がもう一歩踏み出していれば美羽の居場所がなくなることはなかっただろう。
    社会に殺されたようにもとれる。
    榮門のように大地になれるような人が必要なのだと思う。

     一郎と美羽の絆、想いには涙をこらえるのが大変だった。
    特に一郎が美羽を見付けた時と、花が一郎を見付けた時、電車で読んでいたから涙我慢するのに顔がくしゃくしゃになっていたのではないだろうか。
    表紙の絵もよく見ればヒントになってたのね。
    ラストのタイトルの意味、そういうことか!
    と思いつつ周二気付くの遅いよ。

    「前世でやり残したことを成し遂げるために
    現世に還ってくる。」
    花のように人は皆何か探し物をしているのではないだろうか。幸せとか愛とか目に視えないものを。
    また自分の生きている意味って何なのだろうか?と考えさせられるがきっと答えは死ぬまで出ない。
    だから今を一生懸命生きて幸せだったと思えるような人生を送りたい。
    神秘的な世界観で読み応えのあるとてもよい作品でした。

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    2025年06月03日
  • 波風

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    藤岡さんの、初期の珠玉の短編7作品。夫婦、親子、友達など、どれも直球勝負の人と人の支え合いが心を打つ。これが藤岡作品の泣ける理由。時間の使い方も上手く、ミステリー要素も入って、読んで爽快です。

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    2025年05月27日
  • 跳べ、暁!

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    医療系の小説のイメージがあったので、まさか青春スポーツがくるとは・・・それも本格的なバスケの技術がたくさん出てきて試合の作戦も本気!14歳の暁は転校先にバスケ部がなかったのでクラスメイトと一緒に立ち上げるところから物語は始まる。友情を育み成長していく姿には涙が溢れて止まらなかった

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    2025年05月24日
  • 跳べ、暁!

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    1日で一気に読みました。今年読んだ中で今のところ一番感動しました。
    私は親目線で読んでいたけど、主人公と同世代の娘にもおすすめしたい。

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    2025年05月23日
  • 海とジイ

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    ネタバレ

    瀬戸内海。初めて四国を旅したことを思い出しながら、三人のおじいさんとジイからのメッセージを受け取る人々の物語を読んだ。
    漁師のジイも、医師のジイも、石の博物館館長のジイも、しなやかで豊かだ。
    いじめから不登校に悩むひ孫も、長年一緒に働いていた看護師も、ケガをして進路に悩むランナーである孫も、ジイたちのおかげで生きる活力を得ていく。
    ジイ達が闘って身につけてきたもの。包容力と芯の強さが孫やひ孫たちの傷んだ心をあたためる。
    どの話もいいが、ことに第三話が好きだ。
    ジイを救った十歳も歳下の青年のあくなき鉱石への思い。悩める陸上少年の親友田宮の手紙。
    「人生は短いぞ、澪ニ。今日一日を限界まで生きろ」
    ジイの大切にしている琥珀が澪ニの未来を照らす。
    藤原陽子さん、ありがとうございます。

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    2025年05月04日
  • 海とジイ

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    海も
    じいさんも
    大好きで。
    それはきっと
    懐の深さと奥行きに
    魅了されるからなんだなあと感じた。
    3つのお話は繋がっていて。
    自然を前に人は繕えない。

    なにを自分は後世に残していきたいか
    そんなことを考えながら。
    あたたかい物語でした。

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    2025年04月14日
  • 晴れたらいいね

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    ネタバレ

    戦争末期のフィリピンの惨状と従軍看護婦の仕事を初めて知りました。
    現代社会の戦争のない平和な世界に生きている。
    そのため、戦争の悲惨さを学ぶには、とても大切な1冊だったように思える。

    命が1番大事で、命より大切なものはないってことを改めて思い知らされる。
    この今の社会では、当たり前の考えが、1944年頃は、とても、ユニークな考え方だと言われていた。
    そのような現実からすると、今から100年後の世界は、どれくらい考えが変わっていくんだろうと思った。

    とても感動する1冊で、何度も泣いてしまった。この本を読み終えてしまったのが悲しい。
    ドラマを見てみたいなと思った。

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    2025年04月08日
  • 手のひらの音符

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    樹木に比べれば人の人生なんて短い。
    「いまこの瞬間にある本当の心を大切にしなければ、なんのために生きているのかわからなくなってしまう」
    本当の心を大切にして、それが叶わなくても後悔はしない。
    水樹と信也はやむを得ない事情で遠回りしたが、いつまでも自分の中の真実を大切にしていた。そして家族を護り続けた。それだけにクライマックスが嬉しい。水樹が旧友との再会で、自分のやりたいことを投げ出さなかったことも嬉しい。

    人はこれが最後の別れになると気付かずに出会いと別れを繰り返す。
    ずっとこの時間が続くという錯覚を取り払って生活しなくては。そんな思いが強まった。

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    2025年04月04日
  • 海とジイ

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    3作の短編集。
    1作目が泣けました。
    電車の中で読んでいたので、ちょっと困りました(笑)
    ジイと過ごす時間で三者三様の想い、ちゃんと次世代へ伝わっているとこが良かったです。
    人と人との繋がりって大切だなぁと感じる1冊でした。

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    2025年04月02日
  • 晴れたらいいね

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    「私は、自決なんて絶対にしません。命が尽きる最期まで、この命を守りますよ。敵が目前に迫っているのなら降伏します。捕虜になってでも生き延びて、日本に帰るんですっ。私には……私たち班員には、会いたい人が日本にいるんです。まだまだこの先やりたいことだってたくさんある。誰が始めたかわからない、誰のためなのかもわからない、こんな戦争なんかで死にたくないんです。」
    戦時中だったら決して言えない言葉。でも平成からやってきた彼女だから言えた。時代を突き抜ける力強い言葉

    先日『晴れたらいいね』のドラマを観た。
    ドラマよりもフィリピンでの従軍看護婦が観た世界が細部まで深部まで描かれている。
    『晴れたらいいね』
    「あなたが教えてくれた歌の中に、『昔みたいに雨が降れば、川底に沈む橋越えて』という一節があるでしょう。私はね、その部分を口にすると涙が滲んだのです。雪野さんは知らなかったでしょう? 私があなたがたの先頭を歩きながら、涙ぐんでいただなんて」
    婦長さんの故郷には、増水すると川底に沈んでしまう橋があった。てすり、欄干がないから、流れない橋。寒村の故郷を思い出し、涙ぐむ婦長さんが愛おしい。お国のためと気持ちを奮い立たせながらも、残してきた妹弟を想う。

    日本のこれからはどうだろうか。
    自分や大切な人の命を守っていけるだろうか。
    『晴れたらいいね』は彼女達の絆を強くし、希望を与える歌だったけど。

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    2025年04月01日
  • わたしの名店

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    どなたの書いたお店も料理も飲み物もエピソードもとても良かった。
    目の前にお店があって実際に飲んで食べているようでした。
    それにまつわるエピソードもとても良かったなぁ。
    実際にあるお店ばかりなのでいつか行ってみたいな。
    皆さん作家なのでとてもいい文章なのですが、朝井リョウさんのエッセイ力はさすがでした。

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    2025年03月24日
  • 空にピース

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    様々な問題を抱えた子供が集結した6年2組。
    そのクラス担任になったひかり先生と生徒のお話。

    そこに元校長が亡くなったという事件も絡んできて、ミステリー要素も含まれた内容で、予測ができない展開も面白かった。

    先生が真っ直ぐで子供達の未来を常に考えてくれていて、その優しさに心温まる。
    また荒れたクラスであっても、子供達の純粋で無邪気な様子や、先生の頑張りに応えようとする様子はとても可愛らしい。

    個人的には授業中や行事の様子で、自分の小学生の頃の思い出と重なるような描写が多く、鮮明に小学生の頃の感情を思い出すきっかけになったりして、懐かしさや切なさを感じ、グッとくるものがあった。

    少し読み進めただけで、クラスの抱える問題が多過ぎて重過ぎて、これはハッピーエンドは無理だろうと感じるレベルだったのに、こんな素敵なエピローグで締め括られるとは驚きだった。

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    2025年03月16日
  • 海とジイ

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    瀬戸内の海と3人のジイ。
    島で生きるジイたちの生きる姿を見た孫たちは、迷いから自分を見つめ直していく。

    第2話は、複雑な思いで読んだ。老いを感じ、個人の医院を閉院して、たまたま昔世話になった先輩医師を助けに島に行った。鬱々としていた思いを海で気持ちを前向きにしてもらったかのように映る。

    上手く言えないけれど、藤岡陽子さんの作品を読んでいると、いつも元気をもらえる。

    第1話から涙を流させてもらったのは初めて。
    それぐらい心に刺さった素晴らしい作品だった。

    お薦めの一冊ですね!

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    2025年03月03日
  • 晴れたらいいね

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    佐治さんが言う⇨どうしてだろう誰一人戦争を止める声を上げるものはいなかったが異常だったのだね、岩代の様な人間が大量にいたから、白飯を毎日食べる上官がいたから、赤紙一枚で簡単に命を奪った奴がいたから戦争が起きた。現在でも中国にロシアに戦争になる可能性あるのに、自民党 公明党 維新に投票する我々はもっと深く考えようよ!

    川でパニックの進藤さんにファンユーファと声を掛けてた場面がグッとくる、あと戦友会の写真で全員生きて帰れた事も どうして紗穂が送られた意味を教えてくれた。婦長と紗穂とやり方は違うけど同じ道を進んでいる雪野さんならあなたたちの命を守るという言葉は重いし命より大切なものはないと言い切れる所

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    2025年03月01日
  • いつまでも白い羽根

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    「リラの花咲くけもの道」も良かったけれど、
    こちらの方が心にグッときました。
    この作品がデビュー作とは驚きです。

    3年間共に学んだ友人達の最後が
    なんともやるせない結末で
    言葉になりません。

    医療関係者にも、そうでない方達にも
    お勧めの一冊です。

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    2025年01月12日
  • 空にピース

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    今年最後、素晴らしい終わり方でした。
    生徒に全力でぶつかって行く小学校教師の主人公にエールを送りながら読みました。

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    2024年12月31日
  • 空にピース

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    藤岡陽子さん、2冊目の作品です。
    晴れたらいいね を最初に読みとても感動しましたが、この作品も間違いないです。
    感動。涙。先生という職業の難しさも大変さも感じました。主人公は本当に素晴らしい先生です。
    ラストも良かったですね。
    藤岡陽子さんの作品、ほかにも読んでみようと思います。

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    2024年12月21日
  • 空にピース

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    最初の方はとても辛く、読むのをやめようかとも。
    澤木ひかり・・と同じ仕事をしていたのは、私の周りに複数います。
    なので読むのが辛いと思えるところが‥‥

    そしてきっとこの後、その仕事に就くかもしれない大学生がいるかも。
    穏やかな終わり方なので、よかったです。

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    2024年12月19日