藤岡陽子のレビュー一覧

  • 森にあかりが灯るとき

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    特別養護老人ホームで従事する介護士、医師、看護師、施設長、それぞれの語りで綴られた物語
    昔は看護師の勤務環境が5K、6Kと言われたが、今は介護施設全般が人手不足でカツカツ、上からも下からもヤイヤイ言われ孤立無援状態なのか。本当に頭が下がる思いである

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    2025年06月22日
  • きのうのオレンジ

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     家族愛や人を思う気持ち、命、教育など、テーマがいくつかありましたが、どれも他人事とは思われず、「あなたはどう思う?」と問われているような感じで、読み進めました。

     次の恭平の言葉に、深く深く共感しました。私も、教育者のはしくれとして、そうしたことを強く危惧し、日々、子ども達と向き合っています。
    「浅井がこのままの性根で社会に出たならもっと酷いことになりますよ。自分に非があるにもかかわらず、そのことを上司に叱責されたら、そこでもまたパワハラだと訴えるんですか。悪いのは自分だ、だから叱られて当然だ。そういう思考を身につけないまま社会に出たら、泣きをみるのは浅井自身ですよ。」
     世の中には自分の

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    2025年06月22日
  • 満天のゴール

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    藤岡陽子さんの作品を何冊か読んだが、生死を扱うものが多いので読み進めるのが苦しくなってきてしまった……

    死ぬことが怖くなくなるのはまだ先かな

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    2025年06月16日
  • きのうのオレンジ

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     レストランの店長として働いていた笹本凌駕が突然ガン宣告を受ける。
     弟の恭平、母親、祖母、
    病院で偶然再会した高校の同級生、矢田。
    レストランのバイトの高那。
     様々な人たちの温かさに囲まれ、凌駕は命を燃やしつくす。
     いつも人を思いやり、人の事ばかり気遣っていた凌駕が、矢田に対して「病気になってないのに俺の気持ちが分かるなんて言ってほしくない」と言い放った時は、私も心が苦しくなった。
     たくさんの患者さんと向かい合っている看護師さんをされている藤岡さんだからこそのリアルな描写だろう。
     登山靴のオレンジ、蜜柑のオレンジ、夕陽のオレンジ、レジャーシートのオレンジ。
     命の炎のオレンジが沁みる

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    2025年06月16日
  • 森にあかりが灯るとき

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    超高齢化社会、少子化
    現代の介護業界の課題
    様々なことを考えさせられる内容だった
    「長く生きることではなく人間らしく生きること」
    この文に込められている作者の思いを感じた
    お笑い、笑うこと、笑顔
    気持ちが動くこと

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    2025年06月15日
  • 森にあかりが灯るとき

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    介護現場を扱った作品。介護施設については、友達も勤めているのに今まで意識して来ませんでしたが、確かにこれからの日本を、そして自分自身の老い先を考えると、避けて通れない世界であることに気付きました。自分も茹でられているカエルでした。意識変えます。

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    2025年06月13日
  • 空にピース

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    ネタバレ

    各所で泣かされる物語でした。
    ロンがサウの給食を増やした場面のいざこざ…切なくも皆の優しさに溢れてて涙です。

    子供が変わろうとしても結局、親が障壁になる…
    切ない事実ですね。。
    でも、「先生」の影響力ってやっぱり大きいと思う、大変だろうけど頑張って欲しい!世の中の先生たちを応援したくなる、そんな本でした。

    澤木先生の真っ直ぐさに、若さを感じ、
    エピローグに先生を辞するとあった相庭先生ですが、先生不足の世の中、根本的な考え方がまともで優秀な先生には教師を続けてもらいたかったと思った。

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    2025年06月09日
  • 森にあかりが灯るとき

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    介護の仕事の大変さがひしひし伝わる。
    少し前に子供向けの介護の話を読んで、
    それも面白と思ったけど、
    こちらはがっつり大人向け。
    面白いし、考えさせられる。

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    2025年06月07日
  • 森にあかりが灯るとき

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    作者の作品がとても好きなり、続けて読んでいる。これで5作目。

    特別養護老人ホーム「森あかり」で働く4人の視点から描かれている。介護士、入居者、それぞれの心情が細かく描かれていて、読んでいて辛く重い場面も多々あった。厳しい介護の現状…とざっくりした言葉では表せない。
    でもそれが当たり前の現実に起こっていることだと、まずは知ることも大切だと思った。いつかは自分も当事者になる。親の介護かもしれないし、自分が先かもしれない。誰もが向き合わなければならないことなのに、あまりにも他人事でいてしまっていた。

    辛い場面が多くある中にも、小さな優しさ・温かさ・思いやり・介護の未来についてもあり、希望が感じ取

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    2025年06月03日
  • 満天のゴール

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    満天のゴール…死を辛いことや悲しいことと捉えるのではなく、その人が頑張り抜いた証のゴールとして記されている。終わりではなく、ゴール。似ているようで全く違う。悲しい終わりではなく、やり切ったゴールを目指したい。
    出会う人との繋がりによって、逞しく生きていこうとする主人公の変化もとても良かった。息子の涼介のヤンチャさと素直さに周りの人たちも救われていたと思う。

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    2025年05月26日
  • 海とジイ

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     瀬戸内の島を舞台に、生きる強さを語った3篇。
    「海神」「夕凪」「波光」タイトルからもうワクワクした。

     不登校の少年に強い心を伝えるジイ、
     40代の看護師に自分の生き様を見せる老医師、
     ケガで夢をあきらめかけた少年に熱い友情を伝えるジイ。

     ジイの言葉は深くて温かく、そして強い。3篇が繋がっているところも素敵だった。

    宮澤賢治の春と修羅を併読しているので、「波光」は特に惹かれた。

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    2025年05月26日
  • 空にピース

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    重い、重い題材。だからこそ読み進めるのに気が引けることもあった。
    でも、とても切なくも素敵なお話。
    先生という職業は尊い。
    今私がここにいるのも、この感想を読んでいるあなたも、先生の存在なくしては実現しなかったはず。
    先生次第で、人は良くも悪くもその後の人生に大きく影響を与える。そういう職業なのである。
    その重責に苦労しつつもやり甲斐を覚え、児童一人一人の現実に真摯に向き合い、遂に心を許し合う。そんな先生の、紆余曲折と醍醐味を具現化したような内容に大変感動しました。

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    2025年05月26日
  • 晴れたらいいね

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    地震で意識を失い、気づいたら終戦間近のマニラにいた紗穂。そこで従軍看護婦の雪野サエになっていたというタイムスリップ作品

    看護師さん目線の戦争のお話で涙が出てしまう場面もありました。国のために生きるのが当たり前で「自決なんて絶対にしません。命が尽きる最期まで、自分の命を守りますよ。敵が目前に迫っているのなら降伏します。捕虜になってでも生き延びて、日本に帰るんです。…誰がはじめたかわからない、誰のためなのかもわからない、こんな戦争なんかで死にたくないんです」と主張する紗穂が変わり者の時代。

    最後の現代に戻ってきたところはあっけなかったなっ思いましたが、中学生くらいの子に読んで欲しい本です。

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    2025年05月17日
  • むかえびと

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    助産師、美歩を中心にその周辺の病院職員を絡めた物語。佐野先生に美歩と草間さんが付いて行って新たなスタートを切るハッピーエンド。

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    2025年05月12日
  • わたしの名店

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    大好きな作者さんの想い出の名店たち。
    私の世界にいなかった新たな作者さんとの出会いもあり!
    まだ知らない名店が知れたのと作者さんたちの人となりが分かるエピソード満載。Wでお得感満載(笑)。

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    2025年05月09日
  • 晴れたらいいね

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    看護師の紗穂が、2015年から1944年のマニラで看護婦として働く雪野サエの姿になってしまうという始まり。

    戦時中の価値観と、平成の価値観が違いすぎて、怖かった。

    兵士はもちろん、看護師も、そして戦場となった場所に住んでいた現地の人たちも本当に過酷だったんだ。。

    ーーー
    自分は命が生まれる手伝いをする看護婦だ。だから、命を簡単に掛ける戦争を決して許さない。命を生み出し、そして育むのに、女たちがどれほどの時間と力を費やすのかを、男は知らない。
    ーーー
    というところで、強い共感とともに、涙が出そうになった。

    戦争について学び直ししたいなとなった。
    あと、物語に出てくる看護師さんが全員本当に

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    2025年05月02日
  • 手のひらの音符

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    まだバブル前の昭和の時代。貧乏やその他の問題や、色々と生きづらい中で子供達は多くを望むことを諦めて行く。
    でもそんな中、手を差し伸べてくれる大人や友人、大切な人。人間は如何に人に助けられて生きているかを思い出させてくれる。
    遠く離れてしまっていても、本当に大切な人は何処かで繋がってるんやなぁ。

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    2025年04月26日
  • きのうのオレンジ

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    決して特別ではない、側から見ればありふれた普通の人生を送る人が最期を迎えるまでの間の人とのやりとりや、自分と向き合う様子に心をぎゅっと掴まれるような気持ちになった。優しさとか失う悲しさとか一言では表せられない感情が湧き上がる。

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    2025年04月25日
  • 空にピース

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    いわゆる《親ガチャ》で、どちらかと言えば残念なほうに当たってしまった子どもの担任になった若い小学校教師が主人公。

    今思うと、自分が小学生の時のクラスメイトだったあの子、もしかしてそうだったのかな(都内23区在住)というケースも

    時代が令和になると、そういう環境の家庭も聞かなくなったな、いたとしても珍しいのでは、と思っていたが…。

    《環境から生じる格差》
    子どもにはなんの責任もない。

    真冬の屋外、もこもこのダウンジャケットの子とお下がり何代目なの?の古いコートの子じゃ寒さの体感は違う。


    でも、子どもはみんな親が大好きだ。
    クソみたいな毒親でも子どもは親を庇うし親から好かれたい。

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    2025年04月20日
  • きのうのオレンジ

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    私が闘病生活したら支えてくれる人ってどれだけいるのかな。
    家族はいるとしても、遠くからお見舞いに来てくれる友人なんていないだろうな。

    登場人物がみんないい人で。

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    2025年04月17日