桐野夏生のレビュー一覧

  • 柔らかな頬 上

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    ネタバレ

    あらすじも何も頭に入れないまま読んだので
    行間に漂う仄暗い感覚と不倫劇から始まり
    娘が行方不明になるという展開に目が離せなくなりました。

    両親や周りの人の取り乱し方や諦め方、諦められなさ、接し方
    テレビに出たときの世間の反応、善意の第三者や悪意の人の意見に
    振り回される様子など、どれもリアルに感じます。

    カスミは良いお母さんではないかもしれませんし、
    愛情なのか執着なのかもわからなくなりますが
    人間は一辺倒ではなく、一面だけで善悪を語れないという
    一例であるとも言えます。

    感情移入はできないものの、今いる場所から逃げたくて
    その道を相手に見つける気持ちはわかる気がします。
    その人といると

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    2019年02月20日
  • 新装版 顔に降りかかる雨

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    たまたま古本屋さんでゲットした『天使に見捨てられた夜』を読んだのですが
    これは続編だと知って、シリーズ物で1作目の本書を読みました。

    江戸川乱歩賞受賞作なのですね。面白かったです。

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    2018年12月24日
  • エロスの記憶 文藝春秋「オール讀物」官能的コレクション2014

    購入済み

    粒揃いの作品集です。小池真理子さんの作品を目当てに買いましたが、各先生の作品それぞれ格調の高いエロスで楽しめました。このお値段でこの内容はお得です。

    1
    2020年05月05日
  • 柔らかな頬 上

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    この物語は、『好きじゃないけど、面白い』という、何とも複雑な気持ちにさせられる本。ストーリーは、主人公カスミがW不倫の最中、娘が失踪してしまい、娘探しの旅に出る....という。それだけ切り取れば「自業自得の最悪やん」となってしまうのだが、カスミにははそれほど嫌悪感を感じなかった。なぜなら、彼女は常に安穏の地なく、彷徨える宿命を背負った女であるというのがまざまざと伝わってきたから。という気持ちを抱えたまま下巻へ~

    0
    2018年10月01日
  • 新装版 天使に見捨てられた夜

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    ネタバレ

    村野シリーズの第二作目、文書は前作より多少読みやすくなる。構成は非常によくできている、言い方を変えれば、完成度が高いこと。ストーリーは主人公の行動を追って単線的に展開するので、非常にわかりやすい。ただ、犯人牧子の心をもっと掘り下げてほしい。じゃないと、最後に来た彼女が自殺するシーンには、些か安っぽく感じる。

    0
    2018年08月08日
  • ポリティコン 下

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    ネタバレ

    うむう、やっぱ怖い。恐い。桐野夏生の小説は、なんでこう、こんなに怖いのだろうなあ、、、圧倒的です。原始的、というか、全てが剥き出し、というか、混沌の坩堝、というか、圧倒的なんですよね。なんの呵責も躊躇も容赦も無い、というか。とにかくまあ、怖い。

    桐野夏生の小説世界の中に、もし自分が登場人物として存在したのならば、即座にケチョンケチョンに扱われてボロ布のように捨てられて死んでるんちゃうか?という気がします。自分みたいなヌルい甘ちゃんは、この世界では、絶対に生きてかれねえよ、食われる立場だよ、って気がするのですよね。

    ただ、そんなおっとろしい世界が、圧倒的に魅力的でもあるんだよなあ、、、そこが

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    2018年02月21日
  • ポリティコン 上

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    ネタバレ

    怖いよなあ、、、桐野夏生の小説は、もう、なんというか、怖いです。そして、凄い。

    女性作家で、絶対に勝てねえなこの人には、その存在感と圧倒的な強さに、いっつもコテンパンに打ちのめされるな、と思うのは、桐野夏生と髙村薫ですね。もう、圧倒的に、強い・怖い・逞しい、って感じがします。

    桐野さんの小説の持つ、なんというか、圧倒的な強さと禍々しさ。まがまがしい、って、これ、全然正しい使い方ではないと思うのですが、バチバチに褒め言葉です。本当に、禍々しい。そして、惚れ惚れするほどに、強い。おっとろしいです、ホンマ。

    何故にこれほどに、人間という存在の、黒さ、というか、小悪党さ、って言うか、狡さや邪悪さ

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    2018年06月11日
  • 女性作家が選ぶ太宰治

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    未読既読入り交じっていたけれど、男性作家が選ぶ作品とはやはり色が違って面白い。くすっと笑ってしまえるあたり、やはり太宰の魅力。

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    2018年02月11日
  • 奴隷小説

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    短編集ですが、楽しめました。
    設定が現代なのに、理不尽に人が連れ去られて殺されたりの話があったりして。
    非現実的ながらも「理不尽」「差別意識」などを考えさせられる斬新な内容です。

    0
    2018年02月04日
  • 夜また夜の深い夜

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    一瞬だけ立ち寄ったことがあるナポリを思い出す。行動範囲は観光バスの車体の幅だけ。街路にゴミが舞い、街全体が灰色、犯罪をすぐそばに感じる異様さだった。
    そんなナポリにたどり着いた、死のとなりで毎日を生きる彼女たちを取り巻くミステリー小説。読み進めるのをためらうような、世界のどこかにある残虐さや哀しみも、それを共有することで深まる友情で救われる。

    #夜また夜の深い夜 #桐野夏生 #最後の数行息が止まる

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    2018年01月26日
  • 緑の毒

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    水曜日のレイプ魔の内面と被害者女性の心痛と復讐を描く衝撃作。
    邪な心というのは、いつ生まれてくるのだろうか。若くして開業医という成功者でありながら、嫉妬やストレスそして欲望に堕ちて、最も卑劣な犯罪に走る男。加害者にも被害者にも肩入れすることなく、ドキュメントタッチに顛末を描くことで、人間の悪意が毒物のように読書脳を犯していく。この語り口は怖い、そして巧い。

    0
    2017年11月21日
  • 優しいおとな

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    ネタバレ

    わたしは?どっちつかずなおとな。
    貧困、逃避、自棄、愛着、無関心、優しいおとな、優しくないおとな、どっちつかずなおとな、登場人物に大人は少ないけど多分みんな優しいおとな。
    最後の救いがあって助かった。

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    2018年01月22日
  • 柔らかな頬 上

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    ネタバレ

    (上下巻の感想)

    面倒な田舎に嫌気がさして、実家を捨てるカスミ。
    「夢」<「食べていくため」の仕事。
    「普通でいい人」との職場結婚。
    夫とは違う魅力を持ったクライアントとのW不倫。
    「子どもや家庭を捨ててもいい」とお互いに思うくらいに周りが見えなくなっている2人。
    それに気付いているお互いの家族。
    そんなタイミングで失踪してしまうカスミの長女。
    罪悪感におそわれ、狂ったように探し続けるカスミ。
    長女のことしか見えていない母を傍観する次女。
    離婚。
    死を目前とした元刑事との長女捜索。
    家族との再会。
    死。

    至る場面でカスミはどうしようもない人間だなって思ったけど、
    その素質は誰にでもあるよう

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    2017年09月19日
  • アンボス・ムンドス ふたつの世界

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    何もかもどうでもいい平日のど真ん中に銀座の片隅にある天井からドデカいシャンデリアのぶら下がるようなオシャンティなラウンジバーで毒薬の注がれたショットを7発嗜むような作品です。エッジィでどこかエレガントで彼女の作品は期待を裏切りませんね。

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    2017年05月07日
  • 柔らかな頬 上

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    ネタバレ

    (上下巻共通)
    世評ほどの大絶賛はできませんが、直木賞受賞作だけあって面白かったです。文体もストーリーも重厚な、さすがと言うべき骨太の作品でした。

    ただ、主人公・カスミの性的な魅力が話を動かすキーになっているのですが、その魅力が設定倒れというか、説得力を欠いていたように感じられたのは残念です。それが話の流れに若干の強引さを生じさせていた面も否めず。
    内海の登場シーンでも「おいおいこいつと主人公が男女の関係に…なんて安い展開にはしてくれるなよ」と思っていたのに割とあっさり現実になってしまいました。

    謎解きでなくヒューマンドラマに重きを置いた展開は見事だったのですが、それがやりたかったならあの

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    2017年02月27日
  • 緑の毒

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    誰かにフォーカスしてもうちょい掘り下げていただけたらなぁと。
    川辺の闇も深いようで浅い感じで、なんとなく尻すぼみ感が。
    んうー

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    2016年12月19日
  • ポリティコン 下

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    唯腕村の新理事長に就いた東一の独裁政治に、村民の派閥闘争が起こる。村の再興は危険なビジネスを伴う虚業であり、底なし沼のような闇の中に希望の光は灯るのか。破滅か新天地か。衝撃の下巻。
    主義を貫くには独裁しかないが、従う人々をまとめるには根回しが必要だ。東一に決定的に欠けているのはその部分。でも挫けない不屈の闘志はカリスマ的要素。こんな厄介な人間は側にいたら、面倒で仕方ない。強烈な印象を残す人物だった。

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    2016年12月04日
  • 優しいおとな

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    コミューンとか、共同平等とか、桐野作品らしい。本当の悪人が出ないのとかも
    (私がどんくさいから気付かないだけかもだけど)。みんなピュア。
    最後の最後に、イオンがやっと自由になれてよかった。救われない感じもするけど、
    これはこれでいい。
    メタボラと同じような、登場人物と疾走した連帯感と喪失が嬉しかった。

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    2016年12月02日
  • ポリティコン 上

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    理想郷の実現を目指し、東北に建設された唯腕村。若者は村を離れ高齢化と資金不足で、ユートピアの成れの果てに堕ちていく村に、新住民が入村して起こる愛憎劇。
    村の唯一の若者で新理事長となる高浪東一。創始者である祖父や理念を継ぐ父とは異なり、ただ権力と欲望を求める姿が某国を思わせる。思想や哲学では飯も食えず平和も保つことはできない。東一が進む道は、カリスマ的独裁者か三代目のなんとかか。薄幸の美少女・真矢はどうなるのか。下巻も楽しみである。

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    2016年12月01日
  • ファイアボール・ブルース

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    ネタバレ

    女子プロレスの弱小団体、花形レスラーの火渡抄子、その付き人で、団体最弱の近田
    対戦相手に酷似した遺体から不審を抱き、独自に調べてみると・・
    雑誌記者・松原、大手団体のスターHIMIKO

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    2016年10月03日