桐野夏生のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
スピード感が速い。久々一気に読んだ小説。
まだ上巻の為、何がどうなっているのか?これからどうなるのか?全く予測不可能。
出版社に勤める沙羅は独身のまま40歳を超え、子供を望むようになっていた。友人の優子にドバイで養子を購入出来るとの情報をもらい、優子と共にドバイを訪ね、バラカという少女を幼女にし、日本に連れ帰る。
日本に住む日系ブラジル人のパウロとロザにはミカという幼い娘がいた。
酒に飲まれるパウロ。
「精霊の声」教会にのめり込むロザ。
このままでは駄目になると、ドバイに家族で移住するが、パウロは厳しい暑さに身体を壊し、ドバイで働けなくなり、単身ドイツに渡る。
ロザはナニーの仕事が気 -
Posted by ブクログ
肉体的あるいは精神的に隷属状態に置かれた人々を描いた短篇集。
とにかくぞくぞくしました。
面白いと言うのは不謹慎かもしれないけど、こんな気持ちにさせてくれる桐野夏生という作家はやっぱり稀有な存在だと思います。
さまざまな時代や設定の中で、奴隷として抑圧状態に置かれた人やその周囲の人を描いていますが、自分の抑圧状態に無自覚な人もいれば、脱出しようと戦おうという人もいます。
暴力によって肉体的・直接的に支配される女性を描いた話はとんでもなく苛烈で、過去だけではなく現在でもこのような扱いを受ける女性がいるのだろうと想像するのもおぞましく、反吐が出そうになりました。
精神的に搾取され続ける女性 -
Posted by ブクログ
ネタバレあらすじも何も頭に入れないまま読んだので
行間に漂う仄暗い感覚と不倫劇から始まり
娘が行方不明になるという展開に目が離せなくなりました。
両親や周りの人の取り乱し方や諦め方、諦められなさ、接し方
テレビに出たときの世間の反応、善意の第三者や悪意の人の意見に
振り回される様子など、どれもリアルに感じます。
カスミは良いお母さんではないかもしれませんし、
愛情なのか執着なのかもわからなくなりますが
人間は一辺倒ではなく、一面だけで善悪を語れないという
一例であるとも言えます。
感情移入はできないものの、今いる場所から逃げたくて
その道を相手に見つける気持ちはわかる気がします。
その人といると -
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Posted by ブクログ
ネタバレうむう、やっぱ怖い。恐い。桐野夏生の小説は、なんでこう、こんなに怖いのだろうなあ、、、圧倒的です。原始的、というか、全てが剥き出し、というか、混沌の坩堝、というか、圧倒的なんですよね。なんの呵責も躊躇も容赦も無い、というか。とにかくまあ、怖い。
桐野夏生の小説世界の中に、もし自分が登場人物として存在したのならば、即座にケチョンケチョンに扱われてボロ布のように捨てられて死んでるんちゃうか?という気がします。自分みたいなヌルい甘ちゃんは、この世界では、絶対に生きてかれねえよ、食われる立場だよ、って気がするのですよね。
ただ、そんなおっとろしい世界が、圧倒的に魅力的でもあるんだよなあ、、、そこが -
Posted by ブクログ
ネタバレ怖いよなあ、、、桐野夏生の小説は、もう、なんというか、怖いです。そして、凄い。
女性作家で、絶対に勝てねえなこの人には、その存在感と圧倒的な強さに、いっつもコテンパンに打ちのめされるな、と思うのは、桐野夏生と髙村薫ですね。もう、圧倒的に、強い・怖い・逞しい、って感じがします。
桐野さんの小説の持つ、なんというか、圧倒的な強さと禍々しさ。まがまがしい、って、これ、全然正しい使い方ではないと思うのですが、バチバチに褒め言葉です。本当に、禍々しい。そして、惚れ惚れするほどに、強い。おっとろしいです、ホンマ。
何故にこれほどに、人間という存在の、黒さ、というか、小悪党さ、って言うか、狡さや邪悪さ