桐野夏生のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
なんの予備知識もなく読み始めて、あ、これって、榎なんとかって人と似てるなと思ったら、彼女をモデルにした小説だった。子供すぎて、ピンクのヘルメットと、中ピ連のピは「避妊薬ピルのピなんだ」と、どこまでわかっていたのかわからないが、記憶にあった。
宗教や政治に進出とかは全く覚えていないが、テレビ等で派手に取り上げられていたのだろう。
全体的に、早すぎた人は潰されてしまうというのはよくあることなのだろう。男の恨みを買い過ぎると潰されてしまうということも。
いくら調べても消息がなかなか辿れなかったということだけがはっきりして、それも良かったと思う。
「悪女について」(読んだことはないのだが)方式の構成も -
Posted by ブクログ
閉鎖的かつ観念的な組織が、国家でいう「死刑」を行うときや、その「死刑」行為を正当化する時には、その組織独自の言語・概念を適用します。
連合赤軍なら「総括」
オウム真理教なら「ポア」
ナチスドイツなら「最終的解決」
どれもその殺人行為には「浄化」の意味合いが込められていますが欺瞞的です。また、その観念のよりどころは、ある個人を中心に数年で急激に累積してきた恣意的な組織文化に依存しています。
「革命」は多かれ少なかれ「暴力」に帰結していくことがあります。ただ「暴力」をその組織の目的にしているのではないため、矛盾が生じてしまい、その行為を正当化するためにどうしても欺瞞的になっていきます。
啓 -
Posted by ブクログ
ネタバレ上巻は「わたし」と一緒に和恵をいじめて楽しみ、下巻は和恵に盛大に共感して落ち込んだ。
日本で努力信仰の世界で生きることを許されていた和恵の姿が、自分に被る。老いる身体を受け入れず、鏡の中の幻影に縋り、いつしか怪物になっていく過程を楽しみすらしていた和恵が。
彼女の自己認識のズレが、私の持つ自己認識のズレとオーバーラップする。和恵は上方にズレ、私は下方にズレているという違いはあれど、ほんとうの自分の姿と、ほんとうの周囲の視線や評価を受け入れない限り、ひとに幸福は訪れないんじゃないだろうか。
あと、チャンがシンプルにこわい。人間の作りが違いすぎる。心の底から分かり合えない、関わってはいけない人 -
Posted by ブクログ
本書は中ピ連のリーダー榎美沙子氏をモデルにしたヒロインに多様な関りを持った人々に取材する形式でヒロインの姿を浮き彫りにしようとしている。
ヒロインの生死も最終的に明瞭にはわからない状況で、結果的には彼女の全体像が見えたとは言い難いだろう。
それでも今から50年以上前に女性の生殖に関する自己決定権を自覚して現実的な運動を展開したことは正当に評価されてしかるべきということは同意したい。
ただ彼女がピンクのヘルメットをかぶって不倫男を会社の前でつるし上げた行動が、結果的にマスコミの興味本位な餌食となっていった経緯は残念だった。
まだ小学生だった私は中ピ連の活動がその意義を理解することもなく下火になっ -
Posted by ブクログ
代理母出産がビジネスとして成立するかはわからないし、成立してよいものかそもそもの疑問はあるけど、割り切れない思いがあるのなら引き受けてはいけないと思う。
貧困を理由に代理出産を引き受けてしまうリキ、依頼主側ではあるけど代理出産に対して納得できない悠子、自分の遺伝子の続きを見たい元バレエダンサーの基。3人それぞれの視点で話が進んでいく。
それぞれの登場人物に共感はできない。
悠子はまっとうに見えるが、状況によって意見が変わって一貫性がない。
自分の遺伝子の先が見たいという理由で子供を欲しがる基が自分の夫だったら、絶対別れる。笑
女性は様々なものを犠牲にして出産するのに自分勝手が過ぎる。