桐野夏生のレビュー一覧

  • 燕は戻ってこない

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    代理母出産を題材に、女性の貧困、性差別を描いたお話し。NHKのTVドラマで見た知人から、スゴく面白かったから是非見てみてって言われて、探してみたけどネットでも見当たらず、小説を読みました。TVドラマと小説では、エンディングが違うみたいだけど、桐野夏生さんが伝えたかったのは小説の方と、勝手に納得しました。

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    2025年07月03日
  • グロテスク 下

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    和恵さんが堕ちていくのが怖かったです。
    自分も、同じような感情を持ったことがあるのを思い出しました。

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    2025年06月25日
  • オパールの炎

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    なんの予備知識もなく読み始めて、あ、これって、榎なんとかって人と似てるなと思ったら、彼女をモデルにした小説だった。子供すぎて、ピンクのヘルメットと、中ピ連のピは「避妊薬ピルのピなんだ」と、どこまでわかっていたのかわからないが、記憶にあった。
    宗教や政治に進出とかは全く覚えていないが、テレビ等で派手に取り上げられていたのだろう。
    全体的に、早すぎた人は潰されてしまうというのはよくあることなのだろう。男の恨みを買い過ぎると潰されてしまうということも。
    いくら調べても消息がなかなか辿れなかったということだけがはっきりして、それも良かったと思う。
    「悪女について」(読んだことはないのだが)方式の構成も

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    2025年06月22日
  • グロテスク 上

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    語り手「わたし」の観察眼は鋭い。
    でも、性格悪いんじゃないかな(苦笑)
    さすが、桐野夏生先生。
    下巻が楽しみ。

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    2025年06月18日
  • 夜の谷を行く

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    閉鎖的かつ観念的な組織が、国家でいう「死刑」を行うときや、その「死刑」行為を正当化する時には、その組織独自の言語・概念を適用します。

    連合赤軍なら「総括」
    オウム真理教なら「ポア」
    ナチスドイツなら「最終的解決」

    どれもその殺人行為には「浄化」の意味合いが込められていますが欺瞞的です。また、その観念のよりどころは、ある個人を中心に数年で急激に累積してきた恣意的な組織文化に依存しています。

    「革命」は多かれ少なかれ「暴力」に帰結していくことがあります。ただ「暴力」をその組織の目的にしているのではないため、矛盾が生じてしまい、その行為を正当化するためにどうしても欺瞞的になっていきます。

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    2025年06月14日
  • グロテスク 下

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    ネタバレ

    上巻は「わたし」と一緒に和恵をいじめて楽しみ、下巻は和恵に盛大に共感して落ち込んだ。

    日本で努力信仰の世界で生きることを許されていた和恵の姿が、自分に被る。老いる身体を受け入れず、鏡の中の幻影に縋り、いつしか怪物になっていく過程を楽しみすらしていた和恵が。
    彼女の自己認識のズレが、私の持つ自己認識のズレとオーバーラップする。和恵は上方にズレ、私は下方にズレているという違いはあれど、ほんとうの自分の姿と、ほんとうの周囲の視線や評価を受け入れない限り、ひとに幸福は訪れないんじゃないだろうか。

    あと、チャンがシンプルにこわい。人間の作りが違いすぎる。心の底から分かり合えない、関わってはいけない人

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    2025年06月08日
  • 路上のX

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    いたたまれない。
    ただただ大人って………ってなる。
    汚い大人。
    いい人間っているんだろうか。
    主人公や友達、幸せになってほしい。
    秀斗に関しては、心情がわからなかった。
    なんで庇ったんだろう。

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    2025年06月05日
  • グロテスク 下

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    後書き通り、「わたし」「和恵」のような一面が自分にもあると感じ、目を背けたいような、苦しい感覚がずっと続く。救いがない、ただ、落ちるだけ

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    2025年06月05日
  • 砂に埋もれる犬

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    登場人物の心理や行動の描写がリアルで、かつ児童虐待・ネグレストという社会問題がテーマになっているので物語に引き込まれた。
    特に思春期の男子の心理描写はとてもリアルに感じられ、後半の優真がどんどん危うくなっていく展開にハラハラさせられた。
    救いのあるラストを望みながら読み進めたが、わずかな光が見えた程度で唐突に終わってしまった感じだった。やはりフィクションといえど安易にハッピーエンドにできないくらい虐待を受けて育った子どもの傷は深く、この社会問題が重いテーマなのだろう。

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    2025年06月04日
  • オパールの炎

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    ネタバレ

    事実っぽく感じさせられる。
    それはともかくとして、私の親も同世代・同階層だが、理想に走って他人を傷つけることに容赦はないけど、受け身に立ったら思考原理がガラリと変わるのはどういったことなのか。
    そういう時代は、通過しなければならなかったものなのか

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    2025年06月01日
  • グロテスク 下

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    世間の正義、他人の目を気にして生きること、それに囚われすぎる人達、全く囚われない人、すべての人の生き様を抜かりなく伝えつつ、それが世間で社会だってサクッと結論付け。面白かった。

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    2025年05月26日
  • 砂に埋もれる犬

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    202503/めちゃめちゃヘヴィだった。こうして優真の心境や描写を読んでいても、里親にこんなに良くしてもらってるのに何故?!と言いたくなってしまうけど、理解できないというのは自分が幸せだからなんだろうな。弟の篤人のその後もつらい。でもこれはフィクションだけど、むしろ現実のほうが救いがなかったりもする…。里親のような直接的なことはできなくても、自己責任・自業自得・自分とは違う世界の人達のこと、と切り捨てるのではなく、社会を変えていくにはどうすればよいのだろうか、自分には何ができるのだろうか…。

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    2025年05月15日
  • オパールの炎

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    本書は中ピ連のリーダー榎美沙子氏をモデルにしたヒロインに多様な関りを持った人々に取材する形式でヒロインの姿を浮き彫りにしようとしている。
    ヒロインの生死も最終的に明瞭にはわからない状況で、結果的には彼女の全体像が見えたとは言い難いだろう。
    それでも今から50年以上前に女性の生殖に関する自己決定権を自覚して現実的な運動を展開したことは正当に評価されてしかるべきということは同意したい。
    ただ彼女がピンクのヘルメットをかぶって不倫男を会社の前でつるし上げた行動が、結果的にマスコミの興味本位な餌食となっていった経緯は残念だった。
    まだ小学生だった私は中ピ連の活動がその意義を理解することもなく下火になっ

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    2025年05月14日
  • 柔らかな頬 下

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    ネタバレ

    解説にもあったけれど、結局何が起こったのかわからないところが、容赦なくてカタルシスがない。
    個人的には、最後の、有香のモノローグだけ本当のことだったのかなと思った。
    (誰が犯人でも、成立するし)
    カスミと内海の、奇妙だけれど嘘がない関係が不思議だった。

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    2025年04月30日
  • 水の眠り 灰の夢

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    昭和38年ごろの若者のファッションや東京がが鮮やかに描写されているのもいい。よろしくない人たちのやっていることも、現代の少女たちの搾取と根本は変わらない。ダークと繋がった作品と知らずに読み、後ろの方でようやく気づいた。村善、かっこいい。ダークのミロさんの出生の秘密、鄭さんとの出合いなど、壮大な作品群だわ。

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    2025年04月30日
  • グロテスク 下

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    悪意に満ちた主人公、飛び抜けた美貌を持つが男に依存してでしか生きられないユリコ、努力家だが要領が悪く空気も読めず嘲笑される和恵、彼女らの思考や行動は全く共感できないものではない。彼女らを通して、誰もが自身の実社会でも思い当たる部分があることに気づき、重く虚しい気分を感じるだろう。また、上巻から下巻ほとんどにかけて、彼女らの凋落の要因として男の身勝手さが書かれていたところに、最終章では百合雄を買う女の身勝手さも書かれ、性差の問題から人間としての欲望の問題について思考を転換させられたのが印象深い。

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    2025年04月28日
  • グロテスク 下

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    闇、闇、闇、闇という感じ。
    中国の話をもっと聞きたいなと感じてしまった。面白い。
    私もグロテスクに変わるときがくるのだろうか。怖い。
    こんな小説が書ける桐野夏生さん凄いな。

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    2025年04月27日
  • 燕は戻ってこない

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    代理母出産がビジネスとして成立するかはわからないし、成立してよいものかそもそもの疑問はあるけど、割り切れない思いがあるのなら引き受けてはいけないと思う。

    貧困を理由に代理出産を引き受けてしまうリキ、依頼主側ではあるけど代理出産に対して納得できない悠子、自分の遺伝子の続きを見たい元バレエダンサーの基。3人それぞれの視点で話が進んでいく。

    それぞれの登場人物に共感はできない。

    悠子はまっとうに見えるが、状況によって意見が変わって一貫性がない。
    自分の遺伝子の先が見たいという理由で子供を欲しがる基が自分の夫だったら、絶対別れる。笑 
    女性は様々なものを犠牲にして出産するのに自分勝手が過ぎる。

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    2025年04月22日
  • 砂に埋もれる犬

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    父親は出て行き
    母親には放置され
    優真の心は誰にもわからない
    まだまだ柔やわな子供時代に
    暴力で形を造られてしまった彼は
    自分でも自分がわからない
    認識する方法が手段がわからない
    彼もまた暴力で進むのかこの世界を

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    2025年04月20日
  • 燕は戻ってこない

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    どれだけ医療技術が進歩したとしても、自然の中に不自然を持ち込んではならないと思った。また相手を好きだと思う気持ちや愛情があるからこそ許される行為や結果があるのも確かで、だからこそ生命の誕生に思惑を持って手を出してはならないのだと改めて感じた。

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    2025年04月20日