桐野夏生のレビュー一覧

  • 燕は戻ってこない

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    代理母出産がビジネスとして成立するかはわからないし、成立してよいものかそもそもの疑問はあるけど、割り切れない思いがあるのなら引き受けてはいけないと思う。

    貧困を理由に代理出産を引き受けてしまうリキ、依頼主側ではあるけど代理出産に対して納得できない悠子、自分の遺伝子の続きを見たい元バレエダンサーの基。3人それぞれの視点で話が進んでいく。

    それぞれの登場人物に共感はできない。

    悠子はまっとうに見えるが、状況によって意見が変わって一貫性がない。
    自分の遺伝子の先が見たいという理由で子供を欲しがる基が自分の夫だったら、絶対別れる。笑 
    女性は様々なものを犠牲にして出産するのに自分勝手が過ぎる。

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    2025年04月22日
  • 砂に埋もれる犬

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    父親は出て行き
    母親には放置され
    優真の心は誰にもわからない
    まだまだ柔やわな子供時代に
    暴力で形を造られてしまった彼は
    自分でも自分がわからない
    認識する方法が手段がわからない
    彼もまた暴力で進むのかこの世界を

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    2025年04月20日
  • 燕は戻ってこない

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    どれだけ医療技術が進歩したとしても、自然の中に不自然を持ち込んではならないと思った。また相手を好きだと思う気持ちや愛情があるからこそ許される行為や結果があるのも確かで、だからこそ生命の誕生に思惑を持って手を出してはならないのだと改めて感じた。

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    2025年04月20日
  • 真珠とダイヤモンド 下

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    ネタバレ

    時代の流れから展開はある程度予想してたけど、あまりに救いがなくショックが大きい。長編で登場人物達に感情移入してしまっていたから余計辛い。

    望月が嫌いだったけど、最期まで自分よりかなを心配する姿には胸が熱くなった。死に際で望月が本当に一番大切なのは仕事ではなくかなだと確信した。望月は自分が成功することが、かなの幸せと信じてたと思うとすれ違いが悲しい。

    本のタイトルが「一生輝かないダイヤモンドに薄汚れた真珠」だったことに驚いた。素敵な意味が含まれていると思い、最後まで希望を捨てずに読んでしまった。あのプロローグにもすっかり騙された。作者が容赦なくメンタルを潰しにくる。


    下巻は夢中になってス

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    2025年04月16日
  • 真珠とダイヤモンド 上

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    かなの未来の旦那なので、望月は不器用なだけで本当はいい人と思っていたのに、ただの自己中な人間で驚いた。今のところ一途なところしかいいところがない。

    でも望月視点が始まってから、一気に話が面白くなった。だけど、バブルが弾ける未来を知っているので、望月の行動にはどんどん肝を冷やされていく。

    続きが気になって仕方ない。同期3人が今後どうなっていくのか下巻が楽しみだ。

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    2025年04月12日
  • だから荒野

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    やっぱり巧いから読みやすい。こんな夫でこんな息子たちだったら、そりゃ朋美がキレても仕方ないというかキレるわな。朋美のこの行動で彼らは、そして朋美自身も変わるのかしら。しばらくしたらまた元にもどってるんじゃないのという気がする。桜田とか亀田とかフェードアウトした人たちのことも読みたかったな。てか車盗まれて「ま、いっか」で収められる気持ちが信じられない。

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    2025年04月08日
  • 砂に埋もれる犬

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    とても重たい。虐待の連鎖や、被虐児の加害性について、こんなにも内面を丁寧に描いた小説はあまりないように思う。
    加害行為が、追い詰められた弱者の最後の抵抗であるとあるという見方が、これまで自分の中になかったことに愕然としている。

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    2025年04月06日
  • 砂に埋もれる犬

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    幼少期の体験や育ちが与える、その後人生や
    性のゆがみをよくよくお調べになられてこの作品を書かれたんだなと、桐野さんの本気を感じました。
    さらにその細やかな機微の言語化能力の素晴らしさ。私も凶悪犯罪や少年犯罪について背景を調べたりなどしてなぜこのような事が起きたのかを1人検証していたりするのですが、幸せに愛情いっぱいに育った人は皆無です。どうかこの本は幸せに生きて、
    いつも何か犯罪が起きるたび、物騒ねーくらいにしか思わない人にこそ読んでいただきたいし、
    お子様がいらっしゃる方にも目を通してほしいと思います。
    そして、私も子供がいないので里子を考えたこともありますが、預かったその日から沢山愛情を与

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    2025年04月05日
  • 砂に埋もれる犬

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    ・優真と目加田夫妻が家族になっていく姿を想像し、明るい未来を期待しています。
    ・誰のせいかを辿っていくと親であり、その反面誰のせいでもないのがつらい。心健やかに育ってくれたら…と息子の寝顔を見て思う夜。

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    2025年04月07日
  • 砂に埋もれる犬

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    読んだその日は自分が虐待される夢を見たほどに心抉られた。
    おそらく精神疾患のあるであろう母親のだらしなさに教養のなさ、男に頼って自分だけ楽に生きていければいい、流され生きてきた様子が本当にリアルな描写で何か自分にも通ずる部分もあると思うと満足に子育てなんてできやしない。
    なんでこういう家庭って福祉に頼らないんだろうとふんわり頭の片隅で思っていたことが解説に書かれていて、なるほどなと。そんな親や子供達が埋もれてしまう前に、手を差し伸べれる人間でありたいと感じました。でも里親なんてなれるわけでもない難しい問題のまま結局他人事になるんだろうか。
    篤人と鈴木のその後の様子がわからないのがホラー。もうち

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    2025年03月31日
  • 砂に埋もれる犬

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    母親に放置され、食べ物もろくに与えてもらえなかった優真。コンビニ店主の目加田は、里親になり彼をひきとる。しかし、「普通の家庭の普通」を知らない優真は、級友ともうまくいかず、里親からの愛情も素直に受け取れなくなってしまう。
    家庭内のことは他者からはわかりづらいが、いかに放置子や虐待されている子をみつけて社会が保護できるかが課題だと思った。また無事保護できても、愛情を知らないため、うまく成長するのも時間がかかるのだな、と感じた。

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    2025年03月30日
  • 砂に埋もれる犬

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    ネタバレ

    どういう気持ちで読んだらいいか分からなかった。途中からそう思っていたら、主人公のラストの言葉と重なって、そうだよな、そうなるよな、と思った。結局対話でしか解決しないことがあるから対話すべきなんだけど、対話の仕方も分からない、そういう状況。本人にとっては、地獄。

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    2025年03月26日
  • 新装版 顔に降りかかる雨

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    面白かった!長編ですが物語が進むにつれてどうなるの?と気になって気になってどんどんページをめくっていけたし、読んでる途中で眠くならない本でした。

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    2025年03月23日
  • オパールの炎

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    読み終わって感じたのは、まだまだ性差別の構造は自分の生きる社会に根深く残っているんだということ。
    自分の中に刷り込まれてしまって、問題意識を持てずにスルーしてしまっている差別構造が、きっとたくさんある。
    それをスルーすることなく、声を上げたり活動する女性に対して、自分はこれまでどんな視線を投げかけてきていたんだろう。
    自分自身の姿勢を厳しく問われているように感じた。

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    2025年03月20日
  • ハピネス

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    タワマンを題材にした小説を
    タワマン文学と呼ぶらしい。

    タワマン✖️ママ友。
    格差をテーマにするには
    もってこいの題材。

    同じタワマンでも
    低層階の部屋と高層階の部屋
    分譲と賃貸
    景色の良し悪し
    によって格差が生まれるらしい。

    そして、そこに住むママ友とその子どもたちも
    暗黙の了解で値踏みされるらしい。

    どこの幼稚園に通わせるとか、
    保育園はみっともないとか。

    ああめんどくさい。

    タワマンに賃貸で住む主人公の有紗と、
    タワマンの近くに住む洋子。

    この2人が最初はママ友としてお互いを
    「◯◯(子どもの名前)ママ」というか呼び方から、
    それぞれ自身の名前である有紗、洋子と呼び合うよう

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    2025年03月13日
  • 燕は戻ってこない

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    ネタバレ

    読みやすく先が気になり続けて勢いよく読み切れた、楽しかった

    エゴの塊のように子供を欲する基に、最近まで第二子諦め切れない気持ちでいた自分が重なった
    あなた達にもお腹を切って欲しい、というリキの言葉で急に帝王切開の痛みを思い出した。ああ、自分は命をかけて我が子を産み育てられているんだなとしみじみ感じ、大事に育てたいと思った(今日も朝から怒ってたけど)

    貧困というテーマというよりは、子を産むとは何なのか、子供は誰のものなのか、ということを私は考えさせられる気持ちになった

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    2025年03月12日
  • 夜また夜の深い夜

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    明日何が起こるか想像もつかない、とにかく強く、強く生きていくマイコにのめり込んだ

    彼女の壮絶な人生の一部を覗き見させてもらった気分

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    2025年03月12日
  • 砂に埋もれる犬

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    ネタバレ

    虐待、ネグレスト、徘徊、貧困、深夜の闇、心の闇沢山の悲しみや寒さを感じる。自分自身の心が固く寒くなる様な感覚。

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    2025年03月08日
  • Yuming Tribute Stories(新潮文庫)

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    松任谷由美デビュー50周年を記念して、6人の女性作家さんたちが書き下ろしたユーミン曲がテーマのオリジナル小説集。題名見るだけで惹かれるものがあり、即購入。

    収録されている話は以下、
    ・あの日にかえりたい(小池真理子)
    ・DESTINY(桐野夏生)
    ・夕涼み(江國香織)
    ・青春のリグレット(綿矢りさ)
    ・冬の終り(柚木麻子)
    ・春よこい(川上弘美)

    いずれの曲も知っていたが、あらためて思ったのは、その曲に対する偶像イメージは『人それぞれ』ということ。特にユーミンなどは僕らの年代は誰もが知っていて、その曲に対する絵が脳裏に自然と浮かぶ。
    ただ、それをいざ物語化してみたら、作家が描くストーリーが

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    2025年03月07日
  • インドラネット

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    人に流されて生きてきたような主人公が旅を経験して強くなるのかと思っていたけど、最後まで流されていく生き方は変わらないんだな
    日本での生活もカンボジアでの生活もお金と暇があれば全く同じ生活になっていくところが笑える
    そういう生温い生き方が、周りの人達に騙される結果へと繋がるのか、、。

    それでもストーリーはすごく面白い!
    先が読めない面白さ
    果たして探し人には会えるのか
    そして衝撃のラスト

    全くハッピーエンドではないけれど読んでよかった

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    2025年03月07日