桐野夏生のレビュー一覧
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ネタバレ中ピ連の代表の女性を下敷きにしたフィクション。
新聞で中ピ連の話を読んで気になっていたところ、母がこの本を読んでいたので借りた。
ルポ形式で語り口調なので読みやすく、それぞれに感情移入しやすい。さらに取材者が女性という設定で描かれているので、女性のほうが自身の思いや背景を素直に語っているような印象を受けた。もちろん全員が「信頼できない語り手」として話が進行するため、各人の口から語られる「塙玲衣子」の姿は断片的かつ主観的ではっきりと像を結ばない。
ある女性の証言から始まる。私としてはそのエピソードは痛快で当然だと思えた。しかし中盤で男性や被害者が語る塙像は憎しみの対象となり、それもまたもっと -
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ネタバレああいましたねえ。まだ子供だったから、ピルがどういうものかわかっていなかったです。なんか女性が騒いでいるなあぐらいしか思っていませんでした。
中ピ蓮をモデルにした活動家の主催者のその後を追う記者が、関係者のインタビューを続けていくという流れです。たしかに彼女は早すぎたのかもしれません。今でも男性優位の社会です。自分らの子供の世代にはやっと実現していくのでしょうか。
日本会議とかさまざまな右翼団体が勢力を伸ばしているような気がする今、改めて考えてみる必要がある問題ですね。
展開としてはちょっと物足りなかったな。なんせ本人がどこに行ったか分からないのですから、想像したフィクションになって -
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Posted by ブクログ
高校時代、唯一と言って良い親友且つ家族ぐるみに仲良しだった美男子「空知」が、大学生になって突然日本から出国し、そのまま行方不明に
空知には姉妹が2人いて、その2人とも超美人
その後、主人公の八目晃は社会人になるも冴えない契約社員になり、冴えない日々を送っている最中
ある日母親から、空知の父親が亡くなったと連絡が入って、お通夜に参列
そこで出会った怪しい男から、空知の行方を探しにカンボジアへの渡航を打診され…
八目晃のダメっぷりが際立つ内容なのですが、カンボジアで捜索を進める中で逞しさは増して行きます。でも、選択する手段がことごとく的確ではなくて、でも偶然すぎるくらいうまいこと行って、 -
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ネタバレ久しぶりの桐野夏生
主人公八目は何も取り柄がない社会人。
唯一誇れることは、高校時代に空知と親友であったこと。
空知は頭もよく、かっこよく、人気者。空知の親友ということだけが自慢だった。
だが、社会人になって急に空知と疎遠になり、アジアへ旅立ち行方不明に。
空知の姉と妹も同様にアジアで行方が知れない状態になっていた。
空知の父親の葬式で、複数人に空知兄弟を探してほしいと頼まれる。
すごく壮大な話だった。展開が結構変わるし、色々な人にだまされ疑心暗鬼になる。早く続きが読みたく一気に読んでしまった。
八目は旅を通じてたくましくなり、大変な経験は人を成長させるんだなと思った。
空知と再会はでき -
Posted by ブクログ
一気に読んだ。続きが気になって仕方なく、なかなか止められなかった。
カンボジア、ポル・ポト。
国内も落ち着き、観光に関しては大きな問題もなくできる国になったと思っていた。
やはり世界一治安の安定した日本に生まれ育って住んでいる自分は甘い。
これ、本当に小説なんだろうか。
桐野夏生氏の筆力を使ったドキュメンタリーではないんだろうか。
悲しく、考えさせられるラストだが、余計に《あるかも》という気になり現実と物語の境界線がボヤける。
途中、アジアの発展途上の国の美しい海と逞しい現地の人、複雑な政情、植民地時代の名残りを、作品を読みながら並行してスマホで検索していた。
バックパックも自分の読