桐野夏生のレビュー一覧
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この本では代理母出産の問題が描かれている。
もともとNHKドラマでやっていたけど、その時は特に惹かれなくて見ていなかったけど、出産についての本が読みたくなって気になって読んでみた。
物語は北海道から東京に出てきたリキという女性を中心に進む。リキは貧困から抜け出せずに悩む中で、エッグドナーの話を聞き、代理母出産の存在を知りる。子どもが欲しいけれどできない夫婦のために、自分の体と引き換えに資金を得る代理母出産。しかし、日本では法律が整備されていないため、社会的にも個人的にも葛藤が多い状況…。
登場人物の間には、春顔を描く画家や、自分の遺伝子を残したいと考える男性なども出てきてカオスな状況に。代理母になることを決意したリキも、途中で揺れ動きながら物語は進む。
命とは何か、命を育む女性とは何か、そして男性とは何か。代理母出産をめぐる倫理の問題はとても複雑で、簡単に答えを出せるものではないなあ。
あとがきにあった。代理母出産についての意見がまとまるより早く、代理母を介さない出産の方法が開発されるんじゃないかという予測も無視できないなと思った。
途中読みながらモヤモヤもあったけど、最後はちょっとスッキリした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレこの作品を読み終えてから皆さんのレビューを拝見しました…そりゃあ評価分かれるよね(u_u)
事件なのか事故なのか?
真相は分からないままだものね〜
子どもが失踪するという現実
カスミという女の母性と肉欲
ひたすら探し求める母親
現実を受け入れて先に進もうとする父親
記憶にない姉の犠牲になる妹
カスミは自分の感情のままに生きる女で、共感からは程遠いけど妙にリアルなのですよ。
事件に関わる人たちが最後まで全員胡散臭いのが
また作品自体を暗くする。
わたしが読む北海道は何故こうも暗いの笑
死期が近い元刑事が途中カスミと行動を共にするんだけど…真相は霧の中っていう笑
現実なのか白昼夢なのか
犯人と子供の描写が何度も人を変え出てくる
それがまた全てリアルなの(゚-゚*;)(;*゚-゚)
まぁとにかく上手いよね〜
こんな終わり方嫌いじゃないわε- (´ー`*) フッ
カスミという一人の女の人間ドラマでした。
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Posted by ブクログ
カスミは、故郷・北海道を捨てた。が、皮肉にも、北海道で幼い娘が謎の失踪を遂げる。罪悪感に苦しむカスミ。実は、夫の友人・石山に招かれた別荘で、カスミと石山は家族の目を盗み、逢引きを重ねていたのだ。カスミは一人、娘を探し続ける。4年後、元刑事の内海が再捜査を申し出るまでは。話題の直木賞受賞作ついに文庫化。
娘が失踪した事件を追う物語ではなく、娘が失踪した母親の物語ですね…今のところ
元旦から読み始めたけどなかなか時間取れなくてやっと上巻終了笑
この先がめちゃくちゃ気になってます。
どんな結末に持っていくのかしら…
直木賞ですもの期待してますよ♪︎~(・ε・。)
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Posted by ブクログ
・相変わらず半径1キロが守備範囲みたいな展開
・美雨ママは最終的に沖縄に流れていくの、とっても日本的な感じ。逃避行の果てって北海より沖縄なんだよね…
・正直、1冊目を読んだ時の新鮮さはあまりない。二番煎じ感は否めない。続編の宿命。
・結局、高梨が日和って腰が引けた対応をし出した段階からもう面白くないなあ〜
・美雨ママの崩壊を目の前にしたら、やっぱり戻るのが最善策なのはわかる。
・中盤、怒涛の有紗の抱かれたいやら恋心の描写がエグい。読んでられん…読者にウケるってことは、やっぱり主婦の皆様は不倫願望があるのかしらん。まあ、日常に飽きてしまう感は誰しもあるよね…
・完全に大人本意の話で、子どもは清々しいくらい添え物感覚な描写も面白い。
・大晦日に読むべき本かどうかは疑義がありますな笑 -
Posted by ブクログ
・またまたとんでもない一冊を引き当てた…
・30代女性誌連載作品らしいが、なんとも読者層の関心を総なめにしてますなw
・詰まるところママ友5人いや、実質3人の話でここまで盛り上がる、話を詰め込めるのは流石
・描写が執拗で辛辣、ちょっとネチっとしてるのに文章のリズムが素晴らしすぎてサクサク読めてしまう。
・女性の掛け合いも上手いし、心理描写は唸ってしまうなあ…すごい…
・主人公は抜けてる女性かなあと思っていたけれど
案外行動力あるし、環境さえ整ってくれればわりといけるタイプではないかな。
・全く頼りにならない実家の母親の描写がエグい
・ラストは韓国ドラマを彷彿とさせるドンデン返しですが、これも雑誌連載作品なら納得。
・中盤から、これ、どうやって収束するやろって気が気じゃなかったですわ -
Posted by ブクログ
私はこの小説を読み、“こんな現実が本当に起こり得るのか”と衝撃を受けた。
亜紀のように母親としての役割を放棄し、息子より同棲相手に媚びる生き方は、あまりにも残酷だ。優真が店長に引き取られたことは、不幸中の幸いであり、唯一の救いであったように思う。
一方で、洋子の温かさは純粋で、読む側にも深く沁みた。しかし、彼女の花梨に対する執着は危うさをはらんでいた。優真の覗き見や窃盗のような行動は、虐待や愛着形成の欠如によって生まれる“心の穴”が原因であり、社会不適応や危険な衝動として表れる。その姿は哀れでもあり、恐ろしくもあった。
ただ私は、もしこの話が現実であれば、優真はもう少し里親に心を開く余地があったのではないかとも感じた。思春期の子どもは確かに衝動的だが、同時に“変われる最後の大きなチャンス”でもある。ここで身についた自己防衛の癖や思考は、大人になっても簡単には変わらない。
だからこそ、優真にとって最も必要なのは早い自立だと私は考えた。学校というコミュニティは狭く、息苦しい。異性への執着も強まりやすいし、周囲の視線が世界のすべてに見えてしまう。しかし、社会に出れば、人は皆それぞれの生活に必死で、他人の背景に深く踏み込む余裕などない。どれだけ容姿端麗だったり経済的に裕福であっても、街に紛れれば、過去の事情など誰も気にしない。むしろ、それが救いにもなり得る。
ただ一つ、気になった点がある。
それは、あきとの存在だ。
彼はペドフィリアの鈴木に一年間育てられた。作中に詳細は描かれないが、性的関心を向けられていた可能性は高く、その経験は成長とともに深い傷となるはずだ。人間の欲望は恐ろしい。加害者の満足と引き換えに、被害者の心には憎しみと歪みが積み重なる。そしてその負の連鎖は、世代を超えて形を変え、何度でも繰り返される。
この作品は、家庭環境が人生をいかに左右するかを痛烈に描いていると同時に、
救いとは“誰に育てられたか”より、“どの環境に移れるか”で決まる
という現実を突きつけてくる。
私はこの小説を通して、
人を変えるのは“愛情”だけでなく、“環境そのもの”なのだと強く感じた。 -
Posted by ブクログ
まさかラストにこんな展開が待っていっとは!
ミロの息子のハルオに瀕死の状態にさせた盲目の久恵と刺し違える覚悟で乗り込んだとこに昔の仲間、友部が現れ久恵を(今は妻)刺殺するとは!
20年の刑期を終えてジンボとも結局別れ、ジンボは韓国に帰り、車椅子で坂道から転げ落ちて死亡。(これ殺されたんだよね、息子もグル?)
紗奈のお陰で死なず(ハルオが)にすんだと感謝してるみたいだけど、ハニートラップで近づいて部屋にあった通帳ごと2千万も盗まれたのは紗奈の裏切りのせいだよね。
医学部もたいがくしてしまったハルオは紗奈と那覇でミロのお店”ダーク”で働くのかしら。
大学の同級生の由惟が姪でその美貌の母親とは異母姉弟だった真実にはびっくり。
久恵はしんだけど、その一味の山岸兄と養子の泰介がいるからまだ復讐劇は続くと思われ、続編が待ち遠しい。
その前にミローシリーズが何冊もあるみたい。
遡って読みたいけどなぁ。絶対おもしろいのは間違いない。 -
Posted by ブクログ
『路上のX』は、トー横キッズの実情を生々しく描いた作品だった。
18歳以下で家庭環境が不安定な場合、本当に居場所を失ってしまうことがあると知り、胸が痛んだ。
そんなときに安心できる別のコミュニティがあればと思うが、日本にはまだその制度が十分に整っていないように感じる。
「買う側」と「買われる側」。
作中に登場する大人たち(主に男性)は、自分の欲望を満たすためなら、無垢な少女たちの感情や希望さえ踏みにじる。その姿はあまりにも幼稚で、醜く見えた。
少女たちはただ、幸せになりたい、衣食住の整った普通の生活を送りたいと願っているだけなのに、社会は彼女たちを「メンヘラ」や「性非行」といった言葉で片づけ、20歳を超えたら価値がないと決めつける。
果たしてそんなことを言えるほど、大人たちは偉い立場にいるのだろうか。
悪意を持つ人たちの強要を受け入れざるを得ない少女たちは、自分の感情を押し殺し、良心を失っていく。
その過程こそが、この作品で描かれる最も恐ろしい現実だと思った。
こうした現状を変えるためには、子どもや若者が安心して助けを求められる「居場所」を、社会全体で作っていく必要があると感じた。