桐野夏生のレビュー一覧

  • バラカ 上

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    登場人物が、なんせヒドイ。
    どいつもこいつも、クズ野郎だ!
    どこまで勝手なヤツらなんだ。
    まともな奴が出てこないぞ!

    でも、そのクズさが凄いために、不愉快になりつつ読むのがとまらなくなった。
    そういう意味では、作者の策にハマったのかもしれない。

    カワシマとヨシザキのくだりは、読みながら
    は?と思わずと固まってしまった。
    読書で、声出してツッコミしてしまうなんて初めてかもしれない笑

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    2020年07月26日
  • 優しいおとな

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    ここ30年、家族が壊れてきた。

    昔のようではないということは目安にはならない、とは知っている。

    変んだ、変んだと他人事に思って、 というより おかしくなってしまっているのを身近に経験する。

    身内に感じる、ためいき。子育てを誤ったのか?親が悪いのか!?

    言い訳をすれば一度しか経験できないものを、 失敗だってあるさ!

    じゃあ、この物語のように親が誰だかわからずに、育っていくのって、どうか?

    本人の拠りどころの無さは過酷だと思う。親代わりを見つけてしまうのも無理は無い。

    だったら

    失敗を恐れず親になるしかないのじゃない!?

    出版されたらさっそく購入して読みたくなる作家さんの一人。

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    2020年07月22日
  • 優しいおとな

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    桐野夏生『優しいおとな』中公文庫。

    何故か気になり、手にした2013年刊行の文庫本。福祉システムが破綻した希望無き近未来の日本を舞台にした小説である。

    全編に漂う絶望感。何とも言えない退廃的な雰囲気の中で主人公イオンの成長の物語が展開する。ラストの描写は……

    どうしても今の日本と比較したくなるのだが……今の日本は福祉システムの破綻どころか、新型コロナウイルス感染と相次ぐ未曾有の天災により、破滅への道をまっしぐらに突き進んでいるとしか思えない。本作には微かな生きる望みが描かれているが、今の世の中はどうだろうか……

    スラム化したかつての繁華街シブヤで、他人とは距離を置いて独り暮らすホームレ

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    2020年07月15日
  • デンジャラス

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    谷崎潤一郎と彼の作品に影響を与えた女たち。妻に始まりお手伝いさんまで、作品に使えるかどうかの一点で対応に変化がある。冷徹なのかたまたまなのか、想像が追いつかない。
    重子の語りが本人を含め彼らをずっと凝視していて少し怖かった。

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    2020年07月06日
  • デンジャラス

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    谷崎潤一郎の半フィクションバイオグラフィ、という宣伝が目に入ったので読んでみた。私も例にもれず、10代の頃に谷崎・三島の耽美沼にハマったので、それこそ作品はもちろんありとあらゆる書簡集やら論文やらを読み漁った。若かりし頃のあの滾るものを思い出した。本作、非常に真面目に史実と史実の間を”ええ感じ”に盛ってあり、読みやすくわかりやすい。ただ、わかりやすすぎて、すこし寂しさが募る。寂の文字が大谷崎にはよく似合うのでそれはそれでええかとも思う。自分の中で構築している谷崎及び家族像とは少々違うところも目立つが、ギャップも面白く感じた。
     視点人物はマスターピース『細雪』の雪子のモデルになった重子。細雪の

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    2020年06月28日
  • 奴隷小説

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    女性、低所得層、民族や人種。今もなお、目に見えないところで差別されている人々。
    BLMのプロテストが今行われている中でとても考えさせられた。誰しもが、フィジカル的にもメンタル的にも奴隷的に扱われていること扱っていることそしてその可能性があることに気づいているのかな。

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    2020年06月06日
  • 柔らかな頬 下

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    初めての桐野夏生作品。
    柔らかな頬って、そういうことだったのか。

    救われた人は誰もいない。
    カスミは一人で北海道で生きていくのだろうか。そうなったら梨紗はどうなるんだろう。
    小さな梨紗の心の中を思うと、私は胸が苦しくなる。

    最終章では、思わずドキリとした。
    私には娘しかいないけれど、やっぱり母と娘って、何かあるんだよな。

    イヤミスかと言われたら、ちょっと違うんだろう。
    ミステリーではないだろう、これは…
    不思議な小説だったけど、面白かった。

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    2020年05月09日
  • ポリティコン 上

    購入済み

    ポリティコン 上

    桐野夏生さんらしい心理描写が、どんどんストーリーに引き込まれます。

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    2020年04月19日
  • 優しいおとな

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    リアルすぎて悲しい。
    こんな世の中にはなって欲しくないなぁ
    でも、日本にもホームレスや貧困の人は思っている以上にたくさんいる。
    本の中だけの世界ではけっしてない。

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    2020年04月06日
  • 柔らかな頬 下

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    ネタバレ

    分かったような分からないような?
    もやっとするんたけど、読み終わったあとになぜかしっくり来る。この結末に納得してしまう。
    真実を追い求めて、現実と妄想のはざまを行ったり来たり。読者も揺さぶられます。
    誰にも分からない真実、それが現実。
    これをどう受け止めて生きていくのか。
    真実のその先を考えさせられる。
    深い。面白かった。


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    2020年01月05日
  • ファイアボール・ブルース

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    内容紹介
    リングの女王・火渡抄子と付き人の近田は、外人選手の失踪事件に巻き込まれる。女子プロレス界に渦巻く陰謀を描く長篇ミステリー

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    2019年11月05日
  • バラカ 下

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    自分の信念をまげずに信じることだけを胸に前に向かって突っ走るバラカ。
    彼女の精神力とあきらめない信念がいくつもの試練を潜り抜けるを許したのだろう。
    自分だけが頼りだ。自分自身と真の情報が自分を生かす最後の頼りである。

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    2019年10月29日
  • バラカ 上

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    先週、イギリスで起こった悲劇的な事件にも触れるように、今世界には知らないだけで数限りないくらいの人身売買が繰り広げられている。
    自分の生き方を選べる現代だからこそ起こった悲劇。そして、メディアや政府のいうことを信じることの愚かさを教えてくれた気がした。

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    2019年10月29日
  • ダーク(下)

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    主人公を取り巻く人間関係が刻々と変化していき、最初から最後まで目が離せず、一気に読んだ。敵が味方に、その逆も、こうも早く変われるものかなと思ったが、生死がかかった環境のプレッシャーがその変化を起こさせるのか。

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    2019年10月27日
  • だから荒野

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    リアルー。私の母もこんな事思っていたのだろうか。
    1人旅にでて色んな場面に直面していく。どこもかしこも荒野。人生楽じゃない。想像してるよりロマンなんてない。
    それでも荒野で生きていく。

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    2019年10月16日
  • 柔らかな頬 下

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    ネタバレ

    昔見たドラマの印象だと、カスミが娘を永遠に探し続ける印象だったけど、違ってたのかな?カスミと内海の妄想で何通りもの可能性が描かれ…。有香の行方は本題ではないのかもしれないけどもやもや。

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    2019年10月16日
  • バラカ 下

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    前の巻から、登場人物は大きく変わり、現在の日本とはやや異なる状況の設定となっており、社会問題がクローズアップされている。現状の日本にも当てはまることもあり、考えさせられる部分もある。物語はこれまでの登場人物が繋がってきてクライマックスを迎えつつある場面はワクワクした。一方で、壮大な物語の終焉では違和感を覚える部分もあるが、それも著者の狙いなのかもしれないと考えるようにしている。

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    2019年10月05日
  • バラカ 上

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    先を読み急ぎたくなるような小説。最初の三分の二を経過しても主人公が誰かわからないような、これまでにない面白さがあり、また途中から気持ちが悪くなるような展開も、読む意欲を掻き立ててくれる。 

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    2019年10月05日
  • 夜また夜の深い夜

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    こういうふうに海外であるいは国内で身を潜めて生きていたり名前を変えていたり、そんなこともあるんだろうな、と。七海さんが気になる。#桐野夏生

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    2019年09月04日
  • 優しいおとな

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    読むにつれ悲しくなり結果が気になった。
    結果、どうなったか分からないんだけど‥
    誰か教えて。
    怖い世界を読みました。

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    2019年08月28日