夜の谷を行く

夜の谷を行く

730円 (税込)

3pt

女たちが夢見た「革命」とは?
連合赤軍事件をめぐるもう一つの真実に光をあてた傑作長篇。

山岳ベースで行われた連合赤軍の「総括」と称する凄惨なリンチにより、十二人の仲間が次々に死んだ。
アジトから逃げ出し、警察に逮捕されたメンバーの西田啓子は五年間の服役を終え、人目を忍んで慎ましく暮らしていた。
しかし、ある日突然、元同志の熊谷から連絡が入り、決別したはずの過去に直面させられる。

解説・大谷恭子


※この電子書籍は2017年3月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。

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夜の谷を行く のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    連合赤軍で活動していた西田啓子は何故「夜の谷をを行く」ことになったのか?
    刑期を終え、ひとり目立たぬ様に暮らしてきた彼女は告白する。「確かに、あたしは自分のやってきたことは、どこかで道を間違えたんだと思う。でも、出発点は間違っていなかったと思う」と。
    連合赤軍のトップだった人たちも無惨にリンチで殺さ

    0
    2024年09月06日

    Posted by ブクログ

    面白く読み応えがあった。最初のチラッと読んだらやめられなくなり一気に読んでしまったほど。
    連合赤軍、ニュースでしか知らなかったし、リンチや特定の中心人物しか知らなかった。だから末端の西田敬子に焦点をあて描いているのは大変興味深かった。
    主人公の西田啓子には1ミリも共感出来ない。共感出来るのは同志だけ

    0
    2023年02月03日

    Posted by ブクログ

    思い出した。桐野夏生は読み出すと止まらない。

    連合赤軍事件、興味はあるけど敢えて映画や小説に触れようとはしなかった。メンタルがやられそうだから。
    これはそれほど凄惨なシーンがないので読めた。
    が、興味が深まり事件についてもっと知りたくなってしまった。

    0
    2022年12月11日

    Posted by ブクログ

    1971年頃は、大学のバリケードの撤去が始まり、学生たちの全共闘運動も一段落といった風潮だった。
    その後、際立った活動をした一つが連合赤軍だった。
    山岳ベースで武闘闘争のために訓練を行っていたグループの集団リンチ事件が明るみとなり、凄惨な状況は社会を騒がした。
    その後、官憲から逃走したグループは、あ

    0
    2022年07月08日

    Posted by ブクログ

    連合赤軍事件。その志向したものと結果の、凄惨なまでの乖離。その乖離ゆえに、大衆のゴシップ的好奇心に”消費”され、その志向したものは捨象され、単純化される。その内部にあった葛藤も、多くの元”兵士”たちのその後の人生も、何もかもが。言語化できない何かがそこにある。その、”言語化できないもの” を物語にす

    0
    2021年07月23日

    Posted by ブクログ


    読書会のため改めて文庫本を読み直してみたら…
    初読時には創作だと思っていたシチュエーションが丹念な取材、実際の証言に基づいていた事を知り驚愕。満点でも星が足りない‼︎傑作。#八蔵の会

    0
    2021年07月06日

    Posted by ブクログ

    去年、反日武装戦線の元メンバーで、本名は桐島聡だと名乗ったあと病死した男のことを思い出しながら読んだ。
    この小説の啓子は桐島と違って、捕まったあと服役し、ひっそりと生活していた。
    それは、ずっと逃げ回る日陰の身か、元犯罪者として、家族からもそのことを周りに知られないよう生きていくことを暗に強いられる

    0
    2025年07月25日

    Posted by ブクログ

    閉鎖的かつ観念的な組織が、国家でいう「死刑」を行うときや、その「死刑」行為を正当化する時には、その組織独自の言語・概念を適用します。

    連合赤軍なら「総括」
    オウム真理教なら「ポア」
    ナチスドイツなら「最終的解決」

    どれもその殺人行為には「浄化」の意味合いが込められていますが欺瞞的です。また、その

    0
    2025年06月14日

    Posted by ブクログ

    筆者得意の実在の事件の人物を掘り下げた物語。
    人物描写がとても上手い。

    自分が生まれる前の事件で名前ぐらいしか知らなかった「浅間山荘事件」と「山岳ベース事件」を思わずWebで調べてしまいました。

    0
    2024年02月28日

    Posted by ブクログ

    連合赤軍事件・・・山岳ベースや裁判ではない、一人の赤軍は女性を「設定」し、細かい細部まで再現ドラマのようにフィクションとして紡ぎ出している。
    ラストの衝撃は見事・・サスペンスとしてよくできている。

    この5年余り、殆ど国内小説を読まなくなった。余りに私小説過ぎたり、メルヘン臭が強かったりすることもあ

    0
    2022年06月18日

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