桐野夏生のレビュー一覧

  • グロテスク 上

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    かつて起きた東電OL殺人事件がモチーフにはなっているが、ストーリーは全くのフィクション。
    ハーフに生まれたものの平凡な容姿と少々賢い頭脳を持つ私、誰もが振り返るような美貌とスタイルの持ち主である私の妹ユリコ、やせっぽちので見栄っ張りの私の同級生 和恵
    ルッキズム、スクールカースト等 女性の醜い価値観を3人に3様にデフォルメして表現されている。
    ユリコが娼婦に堕落していくのはなんとなく想像できるが和恵は謎。下巻では、そのあたりが描かれているのだろうか?

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    2026年09月01日
  • ハピネス

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    ネタバレ

    なんかあんまりすっきりしなかった。有紗以外の人たちのことはほとんど片付いてなくて無理やり終わらせた感じがした。いぶパパと美雨ママの不倫が良いものではないが蔑ろにされてとりあえず終わらせられたのが残念だった。有紗と俊平の仲が戻ったのは良いけど、それ以外にいいところがない。

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    2026年08月27日
  • 燕は戻ってこない

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    代理母を頼まれ、あまり深いことを考えずにまあやってみようかと思える勢いや計画性のなさ、自分にも覚えがあるような気がする。

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    2026年08月23日
  • 眠れぬおまえに遠くの夜を

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    ナダンの貧しい時代から絶頂期、さらに堕ちていく姿。芸能界は恐ろしい。韓国は、特になのか。テミンはなんとか手を差し伸べてあげたかったが、互いのレイヤーがずれていた。残念。ナダンの今後に幸あれ。

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    2026年08月23日
  • 眠れぬおまえに遠くの夜を

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    韓国芸能界の浮き沈み。ここ数年はネット社会になって、プライバシーなどないも同然の韓国での、芸能人たちの危うい現状が描かれていた。
    生きていくためにスターを夢見た14歳の少年の栄光と没落。成功を手にした後に、彼に何があったのかは詳しく描かれていないので、想像するしかないが、17歳の若さでの成功はやはり、人を狂わせるのか...
    はたまた、スターにしてくれた事務所と揉めたために消されてしまったのか...
    どちらにしても、芸能界で生き残るのは大変な事のようだ。

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    2026年08月16日
  • 女性作家が選ぶ太宰治

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    女性作家さんは江國香織さんだけ知っているのだけど、選んだ作品がとてもらしくてニッコリした。太宰治は暗いイメージだったけど、こんなかわいい作品もあるんですね
    太宰治は病みそうで怖くてあんま読んでないんだけど、こちらは全部短編なので入り込みすぎなくて逆に良かったかも…… すごい元気な時に読むのが良さそうですね。
    でも暗くても言葉選びがすごーーく綺麗且つわざとらしさがなくて、こんなに古いのに読みやすかった。

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    2026年08月14日
  • もっと悪い妻

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    ネタバレ

    この著者に対する私のイメージは『OUT』に尽きます。TVドラマ版も食らいつくように観ていたことを思い出す。久しぶりに彼女の著作を読むとやっぱり「女」。基本的に『OUT』の女たちと変わらないようにも思うけど、著者も読者の私も歳を取り、もっと淡々とというのか、冷ややかになっているような気がします。悟ったということでしょうか(笑)。

    個人的に可笑しかったのは『残念』に出てきたアーロン・テイラー=ジョンソンのくだり。美形の彼は19歳のときに主演作のメガホンを取った23歳上の監督と結婚していますからね。ロックオンされてしもたんやなぁと当時監督のことを同じ女性としてちょっと怖く思ったものです。

    ま、私も女なので、本作に出てくるようなオッサンの妄想は打ち砕いてやってOK!と思います(笑)。

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    2026年08月10日
  • 砂に埋もれる犬

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    『(…)家族愛は美しいものと美化されてますけど、愛ばかりじゃない。実は闇がたくさんあります。でも、そういう闇は、家族という単位の中で、隠されてしまうんですよ。だから割を食うのは、弱い立場の子供ばかりです』

    虐待をする親の無責任さ、そしてなぜか被害者面する様子。される子供の無念さと、「生きるため」を免罪符にした身勝手さ。(仕方の無いことではあるが)
    すべて事細かに書かれていて驚いた。

    また、優真が中学一年生になったあたりで「女なのに自分の思い通りにならないなんて」と考えるシーンがある。これにはスゴく恐怖を覚えた。
    幼少期から、父という男が、母という女を従えてきたのをずっと見てきたから、こんな価値観が生まれたんだと思う。
    また、「○○さえなければ」「○○さえあったら自分は」などと、"あくまでも自分は悪くない"という被害者的な考え方が多かった。
    そりゃあ、環境や出自など自分ではどうしようもない要因を周りが指摘するなんて卑劣極まりない。もちろん、周りの助けも大切であるが、結局は本人次第なのかな、とも思う。(良い家庭環境で育った私が言っていいことではないと思うが…)
    「ヒポクラテスの試練(中山七里)」より、作中に
    "教育と就職と収入。この三つが常に相関し合い、人の運命を決めてしまうのはどこの国でも同じだ。だが中にはキャシーのように、境遇に抗い自分の望む場所を獲得する者もいる。"
    という言葉がある。この文を読んだ時私は、環境がどうであれ這い上がれるヤツもいるし、もちろんそうでないヤツも居ると改めて感じた。
    でも、自分が優真と同じ環境に生まれ育っていたら、どうだったろう。
    自分がこのような考えにたどり着いたのも、本のお陰である。金がないと本も買えない、自由を許されないからそもそも読めない、そもそも飢えてどうしようもない…そんな状況で私は、同じことが言えるんだろうか…。

    明確なオチや結末というより、読者に一生続く問いを投げかけるような小説だった。

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    2026年08月05日
  • 砂に埋もれる犬

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    紫綬褒章を受賞された作家さんと聞いて期待しましたが、文章の書き方が緩いと感じました。「たり」が一つだけだったり、地の文なのに「行ってなかった」のような表現が散見されたりしていました。心情描写ももっと深く書いてほしいと思いました。話の流れは良く、特に後半は迫力と緊張感がありましたが、ラストは甘いと感じました。

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    2026年08月02日
  • 水の眠り 灰の夢

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    一旦、トップ屋って何!?から始まりますが、桐野夏生さんの書く昭和の男たちがものすごくかっこいい。車や洋服、所作まで渋くて痺れる。煙草の煙に包まれてるような作品。

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    2026年08月01日
  • だから荒野

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    こんなひどい家族ある?と思いながら読んだ。共感できるのは、夫婦だからってお互いのことはわかっていない、反対に子供はよ〜く親を見ている、ていうところ。

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    2026年07月30日
  • 眠れぬおまえに遠くの夜を

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    ネタバレ

    文章はとても読みやすく一日で読み終えた。
    面白かったといえば面白かったが、物足りなさも感じた。テミンの回想からナダンの実像をうまく読み取れなかった。テミンの語るナダンの成功も凋落もどこか他人事のように思えて高揚も悲惨さもいまいち感じ取れなかった。韓国社会やエンターテインメント業界など背景や構造の説明が物語とうまく連動していないように感じられた。
    結末も唐突であり少し呆気にとられた。振り返ると導入部分の第一章が一番良かった。

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    2026年07月27日
  • 眠れぬおまえに遠くの夜を

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    ネタバレ

    もう一捻りくるかと思ったら、意外と淡々と終わった。
    韓国は日本よりも芸能人の不祥事を叩く声が大きくて、私自身が好きな俳優が何人も消えてしまっているから、この本を読みながら色々思い出してつらくなった。
    とはいえ!性的暴行事件を起こしたやつは復帰の道なんてなくて当たり前だけどな! 
    「お前はうまくやっていけよ、テミン」という感じ。笑

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    2026年07月26日
  • インドラネット

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    これこそが、信頼できない語り手…!
    主人公にこんなにも感情移入できなくて大丈夫かなと思っていたら、どんどん物語に引き込まれて、猛スピードで駆け抜けて行こうとしたら落とし穴にすごい勢いで落とされたみたいなラスト。っくー

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    2026年07月26日
  • 眠れぬおまえに遠くの夜を

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    韓国のアイドル歌手として成功した青年(ナダン)の絶頂期から転落まで光と影?を描いた小説。
    タイトルはナダンがまだデビュー前に書いた詩の一節。
    日本と違って韓国は一度罪を犯すと二度と復帰できず転落の一途を辿るらしい。
    ナダンは兵役中に性加害の罪で告発される。だけどそれは、嵌められたってことで勝訴するんだけど、結局国を追われることのになる悲しい顛末を、デビュー前に知り合った裕福な環境で育って今は役者として認められているテミンによって語られていく手法。
    著者の小説としてはちょっと物足りなく感じたのは私だけだろうか。
    最初は魅力的に感じたナダンの末路が納得いかない、
    でも、それこそが韓国の現実社会ということなのだろう。

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    2026年07月16日
  • もっと悪い妻

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    東京島以来かな〜?多分桐野さん2作品目。これだけ短い作品で、しっかり内容があるのは流石だと思います。暫くしたら長らく積読の“Out”を読んでみようと思います。星3つ

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    2026年07月15日
  • 真珠とダイヤモンド(下)【毎日文庫】

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    東京へ出て、幸せを掴む、そんな日常が泡のような夢の中で、高みを目指す。その先に何があるのだろう。
    当時はそんな人達が多くいたのか!やるせ無くなる

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    2026年07月15日
  • 真珠とダイヤモンド(上)【毎日文庫】

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    NTT株に日本列島がバブルで浮かれるの中、証券会社では男性や同僚に負けない様に頑張る女性。アル中の母から抜け出し東京の大学を目指す女性。そして都合良く成功したい者。しかしその思惑は順調に見えて?

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    2026年07月15日
  • 眠れぬおまえに遠くの夜を

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    どこの国も有名人の世界は似たような感じなのだろうと思った。有名であることの苦悩は本当にはわからないけれど、描写から想像してみると少し理解できる気がした。

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    2026年07月02日
  • 燕は戻ってこない

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    ネタバレ

    やはり金銭面に余裕が無いと心の余裕も無くなるんだなと感じた。
    金銭面に困っていたリキが、最後は子供を自分の手で育てるという選択をしたのが一番印象に残った。リキ自身が心配していた母性が芽生えたのだと思い、私は安心というより嬉しく思った。

    出産は親のエゴなのだろうか。私は確かに親のエゴによって産み出される子供は可哀想だと思った。でもそれ以上に、愛情で返したい。私のエゴで子供を幸せにしたい。

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    2026年06月20日