桐野夏生のレビュー一覧

  • オパールの炎

    Posted by ブクログ

    桐野夏生さんが書く、70年代の学生運動や女性開放運動(?)の話を読むのが好き。ピルについて、理解が足らず、身近な人が服用していると聞くと、複雑な気持ちになる。完全なる旧タイプの人間であることに改めて気づいた。少しづつ、変わっていきたい。

    0
    2025年04月17日
  • グロテスク 上

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    笑っちゃうくらいドロドロしてた。東電OL事件とオウム事件をモチーフにした、女子高生や女性の黒さを出しまくった小説。モデルの高校に訴えられないか??と心配になるほど。ラストは個人的には残念だったけど。
    あとは、医者の同級生の出所後の言葉が響くな…勉強一番のアイデンティティしかないとキツイ、ていうのを見事に言語化してた。

    0
    2025年04月12日
  • オパールの炎

    Posted by ブクログ

    取材を通して、ピルの解禁と中絶禁止法に反対する女性解放同盟のリーダーの生き様を書いた本。
    科学者と活動家という相反する側面が、彼女の評価を大きく左右する。
    塙玲衣子は社会的な卵子凍結についても推進派なのか、それとも望んだ時に産み育てられる社会を作る必要があると説くのか聞いてみたいと思った。

    0
    2025年04月01日
  • 燕は戻ってこない

    Posted by ブクログ

    倫理の教科書の様な一冊
    何が善で何が悪か、子供は誰のものか色々考えさせられた。読後誰かと話したくなる。私は草桶家全員嫌い。

    0
    2025年03月24日
  • 新装版 天使に見捨てられた夜

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    おもしろい。消えたAV女優を、女探偵がさがす。1994年作で、携帯電話のない人探しぶりが逆に新鮮だ。

    0
    2025年03月20日
  • 柔らかな頬 下

    Posted by ブクログ

    桐野夏生さんの本って読んでる間すごくしんどいです。心がめっちゃ持っていかれてしまって、メンタルというかテンションがすごく左右されます。読んでる途中はめっちゃ面白いのに、結末に向かうにつれ読まなきゃよかったなと思うのですが、また桐野夏生さんの作品が読みたいと思ってしまう。

    0
    2025年03月17日
  • 燕は戻ってこない

    Posted by ブクログ

    貧困・性・エゴ
    それぞれの想いが絡み合い進んでいく代理母への道
    答えなんて私は持ちあわせていないテーマの詰め合わせに、只々打ちのめされた一冊でした
    女性であるが故の負担の重さに複雑な気持ちになりつつも、主人公リキの選んだ選択
    戻ってこない燕は自由になったのか
    押し潰されたのか
    両義的な意味でタイトルに掛かっているんだと思いました

    0
    2025年03月16日
  • オパールの炎

    ネタバレ 購入済み

    榎美沙子を知れた

    初・桐野夏生でした。長年気になってはいたものの、きっかけがなく。
    榎美沙子のノンフィクションを書こうとしてこういうもっていき方にするところに凄みは感じました。

    読後感としてドロリとしたやましさのようなものが残り、
    苦しかったです。

    #怖い

    0
    2025年02月27日
  • グロテスク 下

    Posted by ブクログ

    登場人物全員が歪んだ欲望や劣等感に囚われていて、誰一人として共感しにくい。
    上巻では登場人物の背景が丁寧に描かれ、貧富や美醜の差がもたらす格差、自己顕示欲や悪意に満ちた人間関係が浮き彫りになり、下巻では、彼女たちが壊れていく過程が克明に描かれ、社会の闇に翻弄される姿が痛々しく映る。
    終始、負のエネルギーが渦巻き、女性であるがゆえに逃れられない運命に支配された彼女たちの生き様を、ヒリヒリする様な思いで追いかけた時間だった。

    0
    2025年02月23日
  • オパールの炎

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    1970年代にこのように中絶やピルについて主張している人がいたことを知らなかった。
    この作品では塙玲衣子を様々な人の視点から描いていて面白かった。賛同する人、批判的な人、恨んでいる人。初めは過激な人物像を思い浮かべていたが、だんだんと、「孤独」な生涯のイメージが強くなった。
    最後が印象に残った。「ほんの少し前まで、いや今でさえも、女性は将来母となることを周囲から期待されて育ってきました」「『産めよ殖せよ』という言葉があります。国の反映のために、女たちは多産を奨励されました。そのため当然のように、国が女の身体と心を管理してきたのです。そんな時代は終わったはずなのに、今現在、少子化対策のために、ま

    0
    2025年06月02日
  • グロテスク 上

    Posted by ブクログ

    女の悪意や嫉妬といったダークな感情がまとわりつき、読み手の内にある同じ感情を煽り、同意を求めてくるような作品。
    絶望感ではなく、人間の醜さを味わう感覚が強い。一定のテンポで進み、明確な山場はないものの、なぜか強く心に残る。下巻へつづく。

    0
    2025年02月23日
  • 夜また夜の深い夜

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    桐野夏生作品にしてはだいぶエンタメ。
    スラスラ読める。マイコが妙に呑気なのは外国で育った世間知らずという設定だからか。

    20年間スラム街に身を隠し整形を繰り返す生活。2億円じゃ割に合わないと思う。

    0
    2025年02月17日
  • オパールの炎

    Posted by ブクログ

    玲衣子のやり方は間違っていたかもしれない。でも女らしさを望まれていた時代にはエキセントリックな目立つやり方でしか訴えられず、経験もないから男社会に埋められてしまったのか。おとなしかった女性も気がつき、現代は玲衣子の主張も当たり前のようになってきてる。私達も考え、おかしなことは主張できる世の中になった。それはそれで色んな主張があって、男でも女でもジェンダーレスでも大変な世の中よね。ここに感想書いていても、私ビビってます。

    0
    2025年02月15日
  • 砂に埋もれる犬

    Posted by ブクログ

     最後の場面は、ヘレン・ケラーの映画のシーンを思い出した。
    「自分の手に流れ落ちてくるその冷たく、心地のよいものこそが“水”なのだということに、ヘレンが気づいたシーン」
     優真は、やっと目が見えて、耳が聞こえたのだ。ここから優真は、多くのものを獲得し、自分の心と言葉をもつことになるのだろう。
    「わからない」、わからなくて当たり前だと思う。たった今始まったばかりなのだから。

    0
    2025年02月14日
  • オパールの炎

    Posted by ブクログ

    「婦人公論」からの原稿依頼で、橘玲衣子について追うことにした1983年生まれのフリーライターが橘氏を知る人たちにインタビューした内容から成るモキュメンタリー風の作品。

    橘氏の声は日記を辿るに留まっているけど、橘氏を知る人から集めた証言には胸がチクチクと痛んでくる。田舎を捨てて活躍している人は橘氏に共感することがあったり、憐憫の情を抱いたりするはず。過去に後ろめたいことがある人は読んでいると苦しくなりそう。別に悪いことをしていなくても、もし自分が橘氏のように有名になったら、きっと周りにはこう話されると思う、と想像してしまう人は読まない方がいいと思う。私は一般人ですが、こんな風に過去のことをジク

    0
    2025年02月11日
  • オパールの炎

    Posted by ブクログ

    久しぶりの桐野さんだったが、期待ハズレ。色モノと見られていた塙玲衣子の実像にグイグイ迫る証言に引き込まれつつあったのに最後にハシゴ外された気分。女性解放から、とってつけたように最後は少子化対策…中途半端。

    0
    2025年02月10日
  • オパールの炎

    Posted by ブクログ

    塙玲衣子と言う女性運動家の人生を
    インタビュー形式で塙玲衣子の
    人と成りを追って行くのだが、中々塙玲衣子
    の実態は掴めない。
    ただその当時、塙のピル解放や女性の身体
    女性自身が守ると言う革新的な行動や言動
    が過剰と取られインタビューの内容から
    少しずつ追い詰められて行く様が
    わかる。
    今は女性もだいぶ解放されたが
    まだ、自分の人生の選択と世間の目の
    間で悩むのは今だに変わりは無いだろう。

    0
    2025年02月03日
  • ハピネス

    Posted by ブクログ

    都内の一等地に聳え立つ高層タワマン。
    ここに住む子供を持つ母親同士の関係、いわゆる「ママ友」のコミュニティを描いた小説。

    タワマンの立地やそれぞれの家庭の事情が妙にリアルだった。

    ドラマ「砂の塔」が頭に浮かんだ。

    見栄っ張りで小心者の主人公は常に人目を気にしている。そして事あるごとに嘘をつく。

    「自分だったらどうするだろう?」と考えさせられる場面がいくつもあった。
    主人公のように嘘はつかなくても、嘘をつきたくなる気持ちは痛いほどよく分かる。

    0
    2025年01月29日
  • オパールの炎

    Posted by ブクログ

    ある人物の一生を周囲の話から追っていくのだが、ラストそれらが結集するとか、謎が解けるみたいな爽快さが無い。本人の手記が種明かしになるかと期待したが、そこも消化不良気味。

    0
    2025年01月24日
  • メタボラ

    Posted by ブクログ

    途中だれてしまいましが、長編だし達成感の為に読んでいるような感覚でした。 主人公と自分が重なる部分があり読んでいて辛くなりました… なんの計画も策もないけど私は幸せになるんだと改めて思いましたね。 2人とも幸せになってくれと思いながら最後まで読みました。

    0
    2025年01月14日