桐野夏生のレビュー一覧

  • 夜また夜の深い夜

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    子供の頃から各国を転々としている主人公は
    本当の名前を誰にも言ってはいけない。

    整形手術ばかりしている母親に
    そろそろ主人公も整形を…とか言われてしまう。
    本人がしたいと言うならともかく、母親から、は
    なかなかにおかしい。
    この時点で疑問ですが、これを機に
    自分が何なのか、転々としている暮らしに
    たまに会いに来る人達、等の謎が分かっていきます。

    一体どれが正しくて、どうしたらいいのか。
    楽しみを見出しつつ、分かっていく現実。
    しかしというか何というか…結局信頼するのは
    自分が信頼している者の言葉だけ、です。

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    2021年05月21日
  • 新装版 天使に見捨てられた夜

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    読んだのは2度目です。
    主人公のミロ、好きです。女探偵とか女刑事とかっていうと、“カッコイイ”人物像に描かれがちですが、ミロは庶民的というか、にんげん臭いというか… 男に惚れっぽくて失敗もするけど、そこからの巻き返しが読んでいて痛快です。
    失踪したAV嬢を探すという内容ですが、単純ではなく、次から次へと壁にぶち当たり、そして乗り越えていくので、楽しく読めました。
    また、ミロや登場人物のセリフから、男とは、女とは、人間とはの新たな解釈が読み取れました。

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    2021年04月30日
  • バラカ 下

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    う〜む バラカちゃんの魅力に尽きるが、思っていた内容と違い、いまいちだったかな〜
    エピローグも取ってつけたようで、しっくり来ない。
    なんだかんだ言って、桐野先生に着いて行きます。

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    2021年04月01日
  • 緑の毒

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    ネタバレ

    加害者視点でも被害者視点でも語られるのが、おもしろかったような、そうでもなかったような…。
    嫉妬の描写と、そこから来る行動はおもしろかったから、そこをもっと掘り下げてドロドロ汚い部分がもっと見えてもよかったのになーとか、煽ったほどは復讐に恐怖を感じられなかったなーとか、少し物足りなさが残った。

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    2021年03月26日
  • 水の眠り 灰の夢

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    うーん、草加次郎事件を題材にしたノンフィクションに近い小説を期待してたんだけど、当時を舞台にしたハードボイルドなミステリーだった。しかし主人公が微妙にダサくてそこが良くも悪くもあった。ダラダラ読んだからそんなに面白くなかったみたい。

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    2021年03月23日
  • 錆びる心

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    短編集なので、いいところで終わる。まだまた続きがあるんじゃないか とか、何か起こってほしいとか。未消化だぁ。面白いけど。

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    2021年03月07日
  • エロスの記憶 文藝春秋「オール讀物」官能的コレクション2014

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    女性にオススメ

    初めてこういった分野に足を
    踏み入れてみました。
    内容は総じてソフトな印象で
    幸いでしたね。ノーマルな志
    向の?女性向けの一冊だと思
    います。

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    2021年02月26日
  • アンボス・ムンドス ふたつの世界

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    最初の短編を読んで、こういう感じあんまり好きじゃないかも、と思ったけど、読んでいくうちに、どんどん引き込まれていった。全体的に暗い、人間の憎悪とか嫉妬とかそういうテーマの話。読み返したくなるような話ではないけど、娯楽としては面白かった。表題にもなってる「アンボス・ムンドス」がいちばん好き。先生の気持ちわかる。実際自分が教員のとき、11歳の女の子、こわかった。これも実際の事件(事故)がモデルだとしたらその話も気になる。

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    2021年02月22日
  • 奴隷小説

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    私は今、日本にいて、この時代に生きているだけで、奴隷みたいな生活をしている人は、今も世界のあちこちにいるんだろうな。日常生活に感謝です。

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    2021年02月16日
  • デンジャラス

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    谷崎潤一郎の「細雪」を久しぶりに読みたくなりました。雪子の結婚が決まったのに下痢が続く、という中途半端な終わりと言えなくもないラストでしたが、まるでその続きを読んでいるような気分になりました。ところどころに桐野調を感じさせながら、結構谷崎潤一郎に寄せている作品だなと思います。あくまでもフィクションという位置付けで読みましたが、実際彼とその周りが物語の通りなら、谷崎も含めみんな生きにくい人生だったんじゃないかなと思います。
    あと「細雪」の登場人物である貞之助兄さんがやたら良い人だったのはこういうことかと納得しました。自分がモデルだからなのね。基本的に小説はそこにある物語が全てで、筆者の背景とか人

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    2021年02月07日
  • グロテスク 下

    購入済み

    複雑

    面白さ、切なさ、悲しさ、怖さ。
    共感、理解、納得。またその真逆。
    ただただ必死に読んだ。
    スッキリは何一つしないけど、やはり納得。
    色々なモノに憤りを感じながらも、やっぱり切ない。
    そんな複雑な思いになる。

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    2021年01月30日
  • 優しいおとな

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    近未来の小説なので挿画・挿絵にスカイエマさんを選択されたであろう事は想像しましたが、今までの作品とはあまりにも違うので驚きでした。

    内容は近未来の渋谷でしたたかに生き抜くホームレスの少年・イオンを中心に物語は展開して行きます。

    地下のシーンが多いので脳内映像だけで息苦しくなる様な展開です。

    それでも文章も丁寧で想定もわかりやすいので飽きる事無く読み進める事が出来ました。

    本著は好き嫌いに分かれるかと思いますが桐野さんの新たな一面を発見出来る作品となっています。

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    2021年01月25日
  • 柔らかな頬 下

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    子供の誘拐事件。この小説はミステリーと言えばそうであるが、救いのない、出口の見えない暗闇を彷徨い続けるかのような展開。
    誘拐された子供を探し続ける母親、自分の死期を自覚しつつ一緒に探す元刑事。
    決して読後感いいものでないが、この心理描写は見事であり、最後まで引き込まれた。

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    2021年01月14日
  • 柔らかな頬 上

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    直木賞受賞作。暗い過去をもち、浮気をしているとき、娘が行方不明になり、罪悪感をもちかながら、娘を探し続けるカスミ。
    元刑事で余命宣告されている内海と娘を探しはじめる。
    引き込まれる展開。面白い。

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    2021年01月13日
  • 奴隷小説

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     2006年から2014年に書かれた作品を集め、2017年に単行本化された短編小説集。
    「奴隷小説」というタイトルが不思議と全編に結び付いている。特に巻頭の「雀」「泥」や最後の「山羊の目は空を青く映すか」は奴隷化された存在をめぐる寓話的な物語だ。
     この社会にあって、女性や経済的弱者は奴隷として扱われているようなものであり、それに対する怒りや悲哀を、桐野夏生さんは常々意識しているのだろう。
     個々の短編小説は、一般的な短編小説作法の基準から言うとやはり「オチがない」「唐突に中途半端に終わる」感じがあって、型にはまった書法を嫌う桐野さんが短編を書くとこうなってしまうのかな、と思う。少ない紙数では

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    2020年12月25日
  • 優しいおとな

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     2010年単行本化、桐野夏生さんの長編小説。
     今回は、面白く通読できるものの、桐野さんの作品としては幾らか物足りないものを感じた。たぶんその理由は次のような点だ。

    (1)主人公はじめ主な人物は少年であり、いつもの「女性の視点」がほぼ無かった。
    (2)小説ならではの心理描写はさほど優れず、プロットと行動・会話ばかりが浮上して、ジュブナイル風の平易な物語となっていた。
    (3)社会システムや理不尽な「周囲の人びと」への怒りがあまり表面化されないのが、いつもの桐野作品と異なり、苦痛が控えめだった。
    (4)桐野作品がしばしば体現する小説的形式の破綻が無く、「ふつう」に感じられてしまった。

     20

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    2020年12月20日
  • 奴隷小説

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    『奴隷』ばかりの短編集。

    最初の方は、分かりやすく女性が奴隷、という環境。
    閉鎖的な村、攫われた女子高生。
    夢のために、と頑張る子供の母親の話もありましたが
    妹の言葉が、もっともです。
    そこまで金をつぎ込ませるという事は
    そこまでせねばならない素材というのもあるし
    いつまでも頼ればいい、というぬるま湯現象も。

    奴隷、といわれて想像するものが出た、と思ったら
    次は人生だったり、女性相手に、であったり。
    ひたすらに、がむしゃらに。
    そのために頑張る奴隷、でした。

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    2020年11月17日
  • 新装版 顔に降りかかる雨

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    謎解き、人間関係、苦悩、愛憎のバランスが良い作品。
    ドイツのネオナチまで手を伸ばして謎に絡めているが、綿密な下調べがされており、トンデモ感なく読めた。
    ドラマチックかつ、キャラの立つ登場人物たちがいるので、映像化されたときの情景を思い浮かべることができた。
    頭をからっぽにして、楽しめる作品。

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    2020年11月03日
  • 奴隷小説

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    久し振りの桐野作品! タイトル通りの社会構造を浮き彫りにする短編7編。「雀」「泥」「告白」「山羊の目は空を青く映すか」あたりがお気に入り。特に「雀」の世界観は、理不尽で重層的な支配構造を描いており、気持ち悪くなりながらも頁を捲る手が止まらなかった。

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    2020年10月01日
  • 新装版 顔に降りかかる雨

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    1993年度の江戸川乱歩賞受賞作。もう23年も前。探偵の娘のミロが友人の失踪をその友人の恋人と共に行方を追うのだが、その2人が惹かれ合ったのには少し嫌な気分にさせられた。後半部分はなかなか面白かったので、この次のシリーズも読んでみようと思う。

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    2020年08月26日