桐野夏生のレビュー一覧

  • ロンリネス

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    出会ってしまったら危ない橋でも渡りたくなってしまうのは正直わかる。だから、有紗が沼に嵌っていくまではソワソワし通しで、指の隙間から見るように読んだ。ただ、これが本物の恋なんだとしてしまうところまでは気持ちが追いつかなかった。もちろん洋子の恋愛も同様である。

    有紗には自分という軸ができた。ハピネスの頃の彼女とラストの彼女はまるで違う人間だ。それでもこれを「大人になった」とか、「人間として成長した」と前向きな表現で評価したくない。彼女は「図太くなった」だけなのだ。そしてきっとこの先もよりそれが強くなるのだろうと思う。良くも悪くも。

    結果的になんとなくきれいに丸く収まったとしても、後々を考えると

    0
    2023年10月02日
  • 路上のX

    Posted by ブクログ

    自分では到底分かることのない若者の現実を知った感じ。一部に過ぎないのだろうけど。
    ただ、この物語の行く末は?
    この3人の女性の行く末が知りたくなった。

    0
    2023年10月02日
  • ダーク(下)

    Posted by ブクログ

     破滅的な展開。あれだけいがみあったのに、最後は「過去の事」として傷を持ちながらも次の段階を生きていく。
     韓国の街並みや光州事件のとても詳細な描写があって、桐野夏生さんの守備範囲の広さを感じた。

    0
    2023年09月28日
  • 路上のX

    Posted by ブクログ

    凄まじい…。最近ではトー横キッズと呼ばれる非行少年少女が現れる世の中になってるが、その実情をしっかりと落とし込んだ作品となってました。
    大人に振り回されて、行き場の失くした子供たちが何とか自力で生きようと必死にもがく姿に、心を抉られる気持ちになりました。
    ラストもそこで終わるのかあ…真由頑張るんやでえ…って応援したくなりました。

    0
    2023年09月27日
  • Yuming Tribute Stories(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    松任谷由実さんの楽曲をテーマに各作家さんが書いた短編集。
    個人的には「春よ、来い」が一番好きだった。3人の視点から描かれるストーリーで、一見全く設定のない3人がどう関わってくるのか楽しかったし、ちょっとファンタジー的要素もあって(読んだ人にはわかる「あれ」)、なんだかあったかい作品で素敵だった。そして、ちゃんとユーミンのことが書かれてた。

    0
    2023年09月20日
  • 真珠とダイヤモンド 上

    Posted by ブクログ

    バブル期の、すごい熱量。あの頃を知る人間としては、ワクワクして読んでいます。社内のタバコや電話、タクシー待ちなどなど、細かな描写が更にバブルの風景の色を濃くしてくれています。下巻が楽しみ。

    0
    2023年09月18日
  • 水の眠り 灰の夢

    Posted by ブクログ

    トップ屋が主人公の作品は初めてだったのと、舞台が1960年代だったので、自分が全く知らない世界に入ったみたいでした。四十円のラーメンには驚きました。また、深夜喫茶というものを初めて知りました。物語の最初から最後まで、遠い昔の日本へタイムスリップしているような気分で楽しかったです。

    0
    2023年09月15日
  • 優しいおとな

    Posted by ブクログ

    渋谷で野宿者として生活する少年イオン。
    NGOのモガミという大人がイオンを助けたいと近寄ってくるが、イオンは逃げる。
    そして闇で暮らす地下の集団に行き着く。
    イオンが暮らす日々は危険と隣り合わせで、読んでいて苦しくなった。
    そしてイオンの幼少期の真実。
    こんな世界が現実になったら…と思うと怖い。

    2023.9.3

    0
    2023年09月03日
  • ロンリネス

    Posted by ブクログ

    ハピネスからのロンリネス。
    タワマンママとタワマンパパのW不倫小説。

    単身赴任から帰国した夫との仲を修復した妻が、ハピネスで子供シャベルを落とした階下の男との強引な不倫設定。後付け感は否めない。それでもテンポ良い展開で、ありえない設定と思いつつも読み進めてしまう。さすが桐野夏生先生。

    破滅に向かうことはわかっていても突き進む、止めるのかと思っても止められない不倫。こいつら、今回不倫止めてもまたやるんだろうな、と思わせてくれる。
    不倫はダメと教えてくれている気もする。
    関根勤先生の意見も聞いてみたい。

    0
    2023年08月23日
  • 夜の谷を行く

    Posted by ブクログ

    昭和の半ば1970年代にもとんでもない事件がいろいろあった。「連合赤軍のリンチ殺人」もそう。「永田洋子」という氏名は忘れられない。この小説はその事件に参加してしまった女性のその後の人生を虚実まじえて描いている。

    主人公西田啓子は前期高齢者の仲間入りが間近、事件の秘密を抱え、出所後目立たないように生きていたのに2011年2月「永田洋子」が獄死したことによって、昔かかわった仲間にも居場所を知られてしまい、フリーライターの取材を受けないかと迫られる。それは断るのだが身内にもさざ波が立ち、決別したかった過去がよみがえる。結末はあっけにとられるが、あり得ると思わせる・・・。

    「革マル派」「赤軍派」の

    0
    2023年08月21日
  • 錆びる心

    Posted by ブクログ

    6の短編集。

    初っ端から驚きの話でした。
    これは相手が知り合いだからなのか
    普通だったからなのか。

    どれもこれも、普通に始まっているのに
    妙な方向へねじ曲がって着地するので
    不思議になってしまいます。

    0
    2023年07月26日
  • 柔らかな頬 下

    Posted by ブクログ

    かつて故郷を捨て、今は取引先の男性と不倫の関係を続けている女性を襲った娘の失踪事件を軸に、人間の持つ業を描いた作品。
    正直、真っ当な倫理観や理想論を持って読むと、まったく登場人物たちを好きになれないのだけれど、時にマンガ的でもある彼女らの振る舞い・心情は、どこか自分の心の片隅に潜む欠片のようにも思えて、憎めない。序盤に描かれる石山とのひりつくような生、そして後半の内海との冷え入るような死。途中回り道に思えるようなところもカスミ達の心の振れを描くのに必要だったように思う。
    その長い旅路の果てにカスミが下した結論は理解もできるし、共感というか自分もその気持ちを共有できる境地になっていたのだけれど、

    0
    2023年07月19日
  • 柔らかな頬 上

    Posted by ブクログ

    かつて故郷を捨て、今は取引先の男性と不倫の関係を続けている女性を襲った娘の失踪事件を軸に、人間の持つ業を描いた作品。
    正直、真っ当な倫理観や理想論を持って読むと、まったく登場人物たちを好きになれないのだけれど、時にマンガ的でもある彼女らの振る舞い・心情は、どこか自分の心の片隅に潜む欠片のようにも思えて、憎めない。序盤に描かれる石山とのひりつくような生、そして後半の内海との冷え入るような死。途中回り道に思えるようなところもカスミの心の振れを描くのに必要だったように思う。
    その長い旅路の果てにカスミが下した結論は理解もできるし、共感というか自分もその気持ちを共有できる境地になっていたのだけれど、で

    0
    2023年07月19日
  • 錆びる心

    Posted by ブクログ

    サクッと読める短編集。
    一番おもしろかったのはジェイソン。
    アルコールの破壊力は侮れないと思いました。

    0
    2023年06月23日
  • 柔らかな頬 上

    Posted by ブクログ

    人物のいろいろな面を描かれていて、ストーリーの奥行きの厚さを感じます。
    桐野夏生さん好きの贔屓目でしょうか。
    下巻が楽しみです。

    0
    2023年06月18日
  • Yuming Tribute Stories(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    あまり歌詞リンクしている感じはしなかった気がする(あまりユーミン詳しくないのもあるかもだけど)

    綿矢りささんの青春のリグレットは綿谷さんらしいぶっとんで振り切った感じの主人公で面白かったし、歌詞と相まって忘れられない恋がある人には刺さると思う。
    「尽くされるより尽くす方が好き、自分が心から愛せる相手と一緒になることん夢見ていた20代のころ」

    春よ、来い
    「合コンが苦手じゃない男や女ってあんがい少ないんだよ」合コンって結局、互いを値踏みしてアピールする競技でしょうそんなのが好きな人間ってスポ根マンガに出てくるようなタイプの人間だけだから。

    0
    2023年05月31日
  • 私たちはどう生きるか コロナ後の世界を語る2

    Posted by ブクログ

    コロナ禍をテーマにした、識者たちの短いインタビュー記事が集められたものだが、人間の生死について、人間どうしの関係性について、また経済について(これに関しては私自身の基礎知識がなく、よくわからなかったが…)など、コロナ禍に限らず、人間社会が抱える普遍的で本質的な事柄が多岐にわたって言及されていた。
    色々なるほどと思う言葉に出会ったが、特に、世界的な傾向にある「分断」が抱える問題について、アメリカ人経済学者の言葉が腑に落ちた。彼は、それは誰か一人の責任ではなく「差異を超えて互いに話し合うことを妨げている深い分断そのもの」が問題であると語った。特定の人物に責任を転嫁させるような報道に違和感があったが

    0
    2023年05月26日
  • 柔らかな頬 下

    Posted by ブクログ

    家族と別れ、長女を探すためだけに進む。

    余命短い元刑事と探し続け、上巻と違って
    関係者の心情が出てきて、長女の行方が…でした。
    夢や想像も出てきたりするので、うっかりと
    これが本当か、と思ってしまいます。

    ひとつだけ、想像通りな着地点でした。
    そこだけが、やたらに現実的でした。

    0
    2023年05月19日
  • だから荒野

    Posted by ブクログ

    最初は家族の身勝手さに腹が立ってしょうがなかったが、思い切って長崎への逃避行を決めたり旦那への軽い仕返し(車を奪ってゴルフバックを売るところ)などは痛快だった。
    家族といえども相手のことを尊重する気持ちを忘れてはいけないなと改めて感じさせられた。

    0
    2023年05月01日
  • 夜の谷を行く

    Posted by ブクログ

    元連合赤軍メンバーの女性を主人公としたお話。リアリティーがあり引き込まれるが途中から飽きてきて流し読みとなってしまった。

    0
    2023年04月29日