桐野夏生のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレあれから40年、当事者の心のうちに分け入る試み。あれはどういうことだったかという問いに、通り一遍でなく向き合おうとした作品だと思う。
正直、この本より先に当事者の手記などいろいろ読むべきだったと思う。不幸にも凄惨な事件になってしまったものの、当時の自分たちは大筋で間違っていなかったという主人公の強い思いが理解できなかった。
そこは読者はわかってる前提で描かれているように思う。多少予備知識のある自分でこれだから、知らない人は全くわけのわからない話では無かろうか?
理解されない孤独感でいっぱいの主人公、心労で命を削られた親や人生を狂わされたきょうだい、40年あまりたってなお理解も許しもできない家 -
Posted by ブクログ
衝撃だった… わたしの好きだった女探偵ミロシリーズどこ行った…
とにかく登場人物みんなぶっ飛んでて、ほんとにこれシリーズもの!?という感じ。文庫本の上の中盤くらいで、今までのシリーズとのあまりの落差に読むのやめようかとちょっと思ってしまったくらい。でも読みやすさは健在で、ミロがどうなってしまうのか気になって夢中で読んだ。光州事件の描写なんかはリアルでぞくぞくした。
たぶん読んだ人全員感じたと思うけど、特にトモさんの変貌ぶりは驚きとショックがすごい。善三のイメージも一部崩壊。
でも、人間誰しも目に見える人柄とは真逆の性質とか、変わった性癖とか、自分でも知らなかった自分の一面とかがあるんだと思 -