桐野夏生のレビュー一覧

  • 新装版 顔に降りかかる雨

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    主人公の村野ミロは、夫の自死による喪失感から広告代理店の勤務を辞め、父親が探偵事務所として使っていた歌舞伎町の片隅で、一人ひっそりと暮らしていた。
    ある日成瀬時男と名乗る男から、ミロの親友の宇佐川耀子の行き先を知らないかとの電話が掛かってきた。
    成瀬は耀子の恋人であり、輸入車の販売店の経営を暴力団と関係が深い上杉と云う男から任されていた。
    耀子はノンフィクションライターとしてそこそこの仕事をしていたのだが、経済的には然程稼いでいたとは言い難いのだが、生活は派手だった。
    そんな耀子が、表には出せないお金1億円(新装版で金額アップか?)を持って姿を隠してしまったと成瀬はミロに告げる。
    要はミロと耀

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    2026年01月13日
  • 燕は戻ってこない

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    貧困と代理母出産についての社会派小説。代理母出産についての記述多め。ご興味がある方は良いと思います。

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    2026年01月04日
  • 夜の谷を行く

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    巻末に参考文献が掲載されており、当事者らが記した書籍も含まれている。そのうちのいくつかは自分も読んだことがある。
    それらを読んだとき、印象に残るのは彼ら彼女らの無責任さである。当事者なのに他人事のように語り、さんざん総括を要求していたくせに自分たちのことは総括はしない。これは学生運動に熱心だったひとたち全般に言えることだが、言葉が達者なだけの幼稚な人間たちという印象は拭い得ない。

    この小説では、そのような無責任な幼稚さが徹底して描かれる。主人公は元連合赤軍で、山岳ベース事件にも関わっていた設定で、幾度となく「自分は殺人そのものはしていない」と語る。しかし、それは現実の主犯であった永田や森が自

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    2025年12月29日
  • 柔らかな頬 下

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    今、Netflixであるリアリティ番組を観ている。
    私はその人たちのことを映像というフィルター越しに
    少し距離を取って眺める感覚がある。

    人が衝動的に動く瞬間や、
    理屈より先に感情が出る場面を
    じっと見てしまう。

    柔らかな頬を読んでいてその感覚とどこか重なった。
    カスミや石山、内海、別荘地の人々のような存在は
    身の回りにそう多くいるわけではない。
    でも、確かに「どこかにいる人たち」でもある。

    桐野先生はある五歳の女の子の失踪事件を通して
    そうした人間のふるまいを一定の距離を保ちながら、あらゆる視点から描いている。
    人間をよく見ている作家さんなんだなと感心。
    何もないところからカスミや石山

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    2025年12月21日
  • ダークネス

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    村野ミロシリーズ最新刊。

    薬物影響下で山岸によるレイプから生まれた20歳の息子ハルオと、那覇で20年間隠れて暮らすミロ。

    大阪の刑務所で懲役20年の刑に服す夫ソ・ジンホの刑期満了間近にハルオが面会に訪れたことから足がつき、ミロの過去に連なる闇勢力に追われ始める。

    シリーズの愛読者でないせいか、ミロを含めて登場人物はどれも中途半端で魅力に欠け、物語も平板に感じる。

    虚無感に浸りたい読者には合っているのかもしれない。

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    2025年12月16日
  • 奴隷小説

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    読んでいる途中は、何を伝えたいんだろうと思っていたが、解説を読んで、なるほどあらゆる支配構造とその構造の中でその境遇を当たり前として生きているものたちへの著者の「怒り」が表わされているのか、とわかった。

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    2025年12月14日
  • もっと悪い妻

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    ネタバレ

    タイトルは怖そうなのにそんなに怖くない。イメージとギャップがありましたが、読みやすく面白かったです。

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    2025年12月14日
  • ハピネス

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    憧れのタワマン暮らしで煌びやかな生活!と思いきや、旦那は海外で子育てせず母子での生活、でもタワマンのママ友たちに仲間外れにされないように虚勢を張る生活。なんでこうなった?幸せってなんだっけ?って話。

    実際のタワマンママたちを知らないが、きっとこの本のようにみんな見栄を張ってるんだろうなと思う。
    描写は少ないが、大人たちに振り回される子どもたちの気持ちを想像してしまい可哀想に感じてしまった。

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    2025年12月11日
  • 新装版 天使に見捨てられた夜

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    前作に続き、危なっかしいなと思って読んでいたら。一線を超えてしまった。。。やれやれ。。。次作が楽しみ。

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    2025年11月25日
  • 柔らかな頬 上

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    桐野夏生 (1951- )。
    主婦たちの犯罪をリアルに描いた『OUT』が書かれたのは、1997年。
    その二年後の1999年に、本作『柔らかな頬』は発表され、直木賞を受賞した。

    娘を失踪事件で失った母親の、娘を探す物語。
    別荘で不倫に溺れる母親は、その時、娘を失っても良いと思う。
    その思いを実現化するかのように、娘は突然神隠しに合う。

    後半、末期癌に犯された元刑事が、母親の娘探索に加わる。
    死の迫る元刑事にとって、この事件は最後に生命の炎を燃やすテーマたり得ていたのだ。
    最愛の娘を失い、自己の人生の核を喪失した母親にとって、娘の探索を助力してくれる元刑事はありがたい存在だ。
    二人は、実は「

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    2025年11月24日
  • だから荒野

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    読みやすいです。
    途中「あれはどうなったんだ?」ってのと「そんな奇跡ないよろう」みたいなのはありましたが、面白かったです。

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    2025年11月18日
  • グロテスク 下

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    昔丸山町で立ちんぼを見たことがあった。今みたいに若い子がやっているんではなくて、おばさんだった。その頃は私は世間知らずの大学生だったので、なんであんなことやっているんだろう、なんであんなに闇を感じるんだろうとおもってたけど、それの答え合わせが出来た気がする。
    登場人物全員に感情移入ができなくて、理解不能だったけど、自分の人生の中での既視感はあった。その時と同じように、人間観察の気持ちで読んでた。
    そういう人たちをかわいそうと思う、勝手に上から見ている私も怪物の一部を持っているのかなぁ。
    印象に残ったのは中国人の身の上話だった。

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    2025年11月11日
  • 新装版 顔に降りかかる雨

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    すぐ読めます。面白いですが、私は主人公にも他のキャラにも共感できず、読む終えるまでなかなか時間かかりました。

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    2025年11月08日
  • 路上のX

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    両親が借金のため、親戚の家に弟と別々に預けられた高校生の真由。
    真由が預けられたのは父親の弟夫婦の家で、そこには小学生の娘2人いた。どちらかといえば貧しい暮らしの叔父の家で真由は居場所もなく、食事もろくに与えてもらえなかった。
    学校も市立に行く予定が金銭的な理由で公立に変更になり、通うことになった高校も荒れた所で行く気になれなかった。
    真由は少ない小遣いしか渡されておらず、昼食も買えないことから、ラーメン屋のバイトを見つけ、なんとか少しでも足しにしていた。
    しかし、叔父の家に帰りたくなくて夜の町をさ迷っているうちに年上の女性に騙されたり、とにかく危険な目に合って行く。
    そして、リオナというひと

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    2025年11月03日
  • ダークネス

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    最後の50ページは悪い方向にしか行く気がしなくて、読むのを躊躇ったし辞めたい気持ちになった。

    ミロの人生、切なすぎる。

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    2025年11月02日
  • Yuming Tribute Stories(新潮文庫)

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    小池真理子さんのが1番よかった。
    小池真理子さんのあの日にかえりたい は、なんか後をひく寂寥感があったなぁ。人生で自分と狭い周りのことだけ考えていればいい、無責任でキラキラした時限的な日々。
    私も学生時代によく遊んだ場所(いまは、100年に一度の大開発で全く変わってしまったけど)を時々思い出す。今も私の中の一種 パラレルワールドであのまま存在すると信じて。その当時の友達とは、全国バラバラでずっと会っていないけれど、やはり あの時のままパラレルワールドで一緒に遊んでいる。
    でも、思い出すと楽しいけれど、なんか寂しくなる。

    そんな気持ち。

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    2025年10月26日
  • 燕は戻ってこない

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    表題の燕は戻ってこないって、そういうこと?てなる最後でした… 物語の初めから少しずつ考え方が変わっていく人達を見ていたら確かにそういう事あるあると思ったり。一度は決めた事でも状況によってはブレたりまた迷ったり。なんかなんとも言えぬ人間ってこうやんなって感じ。それにしてもなぜか草桶夫妻に肩入れしてしまって、リキとりりこにイラっとする事多かったのはなぜなんだろうか。。。すごく不思議な読後感です。難しい。

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    2025年10月23日
  • 女神記

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    怨みと憂い‥これらにいつも苦しみ、とらわれるんだよな‥。神様とて同じことなんですかね。
    神様になっても女は強いのです。桐野様の女性讃歌と、思いたい。

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    2025年10月21日
  • Yuming Tribute Stories(新潮文庫)

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    ユーミン、中学生の時、同級生女子からアルバム借りたな。思春期だな、嫁がファンじゃ無いから疎遠になったけど、ホントはこんな世界観が自分にはあってたかもね。

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    2025年10月11日
  • グロテスク 下

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    姉と妹の確執の話。自分にも妹がいるとしては姉としての劣等感は理解できるけど、さすがに歪みすぎではと思った。

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    2025年10月11日